■心不全の再生医療製品「ハートシート」承認は不適切 厚労省の専門部会 [健康ダイジェスト]
条件、期限付きで国の承認を受け、重い心不全の患者の治療に使われている再生医療製品「ハートシート」について、厚生労働省の専門部会は、その後、有効性が示されなかったとして、通常の承認を行うのは適切ではないとする結論をまとめました。
「ハートシート」は重い心不全の患者本人の足から取り出した筋肉の細胞を培養してシート状にし、心臓に貼り付けて治療するもので、一定の有効性が期待できる再生医療などの製品について期限内に有効性を検証することなどを条件に国が承認する制度が適用された初めての製品として、2015年に条件付きで承認されました。
19日開かれた厚労省の専門部会では、「ハートシート」を製造、販売する医療機器メーカーのテルモ(東京都渋谷区)からこの治療を受けた49例のデータが示され、有効性などについて検証が行われました。
その結果、専門部会は、一般的な治療を受けた患者と比べてより優れた結果は認められなかったとし、安全性についての新たな懸念はみられないものの、有効性が示されていないことから一般的な承認を行うことは適切ではないと結論付けました。
今後、厚労省の審議会で承認の可否について、審議が行われるということです。
専門部会では、アンジェス(大阪府茨木市)が2019年に条件付き承認されていた慢性動脈閉塞症の遺伝子治療薬「コラテジェン」の申請を取り下げたことも報告。同社は市販後の調査で臨床試験の結果を再現できず、販売を終了しました。
2024年7月21日(日)
「ハートシート」は重い心不全の患者本人の足から取り出した筋肉の細胞を培養してシート状にし、心臓に貼り付けて治療するもので、一定の有効性が期待できる再生医療などの製品について期限内に有効性を検証することなどを条件に国が承認する制度が適用された初めての製品として、2015年に条件付きで承認されました。
19日開かれた厚労省の専門部会では、「ハートシート」を製造、販売する医療機器メーカーのテルモ(東京都渋谷区)からこの治療を受けた49例のデータが示され、有効性などについて検証が行われました。
その結果、専門部会は、一般的な治療を受けた患者と比べてより優れた結果は認められなかったとし、安全性についての新たな懸念はみられないものの、有効性が示されていないことから一般的な承認を行うことは適切ではないと結論付けました。
今後、厚労省の審議会で承認の可否について、審議が行われるということです。
専門部会では、アンジェス(大阪府茨木市)が2019年に条件付き承認されていた慢性動脈閉塞症の遺伝子治療薬「コラテジェン」の申請を取り下げたことも報告。同社は市販後の調査で臨床試験の結果を再現できず、販売を終了しました。
2024年7月21日(日)
■テルモ、再生医療製品「ハートシート」の販売終了 有効性の基準を達成できず [健康ダイジェスト]
医療機器大手テルモは20日、同社が開発した重症心不全の患者向けの再生医療製品「ハートシート」の販売を終了すると発表しました。同製品はテルモが2015年に期限付きで承認を取得しました。2023年9月に追加データを提出していたものの、厚生労働省の専門部会が19日、正式承認は適切でないと判断しました。
ハートシートは患者の筋肉から採取した細胞を培養し、シート状にして心臓に貼る再生医療製品で、テルモと大阪大学が共同で開発しました。
正式承認に向けてハートシートを移植した患者49人のデータを提出しましたが、有効性の基準を達成できなかったといいます。販売を終了し、今後は医療機関と連携して移植済みの患者の状況を調査していくといいます。
期限付き承認制度は再生医療の普及を後押しする目的で2014年に始まりました。正式承認を取得するには、効果や安全性などの追加データを提出する必要があります。テルモは同制度の承認第1号でした。
2024年7月21日(日)
ハートシートは患者の筋肉から採取した細胞を培養し、シート状にして心臓に貼る再生医療製品で、テルモと大阪大学が共同で開発しました。
正式承認に向けてハートシートを移植した患者49人のデータを提出しましたが、有効性の基準を達成できなかったといいます。販売を終了し、今後は医療機関と連携して移植済みの患者の状況を調査していくといいます。
期限付き承認制度は再生医療の普及を後押しする目的で2014年に始まりました。正式承認を取得するには、効果や安全性などの追加データを提出する必要があります。テルモは同制度の承認第1号でした。
2024年7月21日(日)
■市販薬を乱用目的で使用は年間65万人、10歳代目立つ 厚労省研究班が初の全国調査 [健康ダイジェスト]
せき止め薬や鎮痛剤などの一般用医薬品(市販薬)を過去1年間に乱用目的で使った経験がある15~64歳は0・75%で、約65万人と推計されることが20日、厚生労働省研究班の初の全国調査でわかりました。
年代別人口に対する割合は10歳代1・46%、50歳代1・24%の順で多くなりました。薬の過剰摂取(オーバードーズ)が社会問題となる中、実態を踏まえ、販売制度見直しと当事者支援を両輪で進める必要があります。
研究代表者で国立精神・神経医療研究センターの嶋根卓也研究室長は、「全体像を初めて捉えることができた。10歳代を中心に広がっていることを強く示唆する結果だ」と話しています。厚労省が進める多量購入防止策のほかに、中高生らへの予防教育の内容を変更、充実させることも重要だと指摘しています。
調査は薬物乱用の定期的な実態把握が目的で、今回は昨年10~12月に実施。住民基本台帳から抽出した5000人に調査用紙を郵送し、3026人から有効回答を得ました。
2024年7月21日(日)
年代別人口に対する割合は10歳代1・46%、50歳代1・24%の順で多くなりました。薬の過剰摂取(オーバードーズ)が社会問題となる中、実態を踏まえ、販売制度見直しと当事者支援を両輪で進める必要があります。
研究代表者で国立精神・神経医療研究センターの嶋根卓也研究室長は、「全体像を初めて捉えることができた。10歳代を中心に広がっていることを強く示唆する結果だ」と話しています。厚労省が進める多量購入防止策のほかに、中高生らへの予防教育の内容を変更、充実させることも重要だと指摘しています。
調査は薬物乱用の定期的な実態把握が目的で、今回は昨年10~12月に実施。住民基本台帳から抽出した5000人に調査用紙を郵送し、3026人から有効回答を得ました。
2024年7月21日(日)
■解熱鎮痛薬を自主回収 アラクス、1万6101箱 [健康ダイジェスト]
名古屋市の製薬会社アラクスは19日までに、解熱鎮痛薬「オトナノーシンピュア」1万6101箱を自主回収すると発表しました。承認書の製造方法に記載されていない製造所の原料を使用したことが判明したため。
現時点で健康被害の報告はなく、同社は原料試験と中間製品試験などで規格内であることが確認できているため、安全性には問題がないとしていて、「重篤な健康被害が発生する恐れはない」としています。
回収対象は24錠入りと48錠入りで、いずれも使用期限が2027年2月のロット番号が「C066」と「C067」の商品。今年3~7月にかけて出荷されました。現在は出荷を見合わせています。
問い合わせは通話無料のお客様相談室、電話(0120)225081。平日の午前9時から午後4時半まで受け付けます。同社ウェブサイトからも手続き可能。
2024年7月21日(日)
現時点で健康被害の報告はなく、同社は原料試験と中間製品試験などで規格内であることが確認できているため、安全性には問題がないとしていて、「重篤な健康被害が発生する恐れはない」としています。
回収対象は24錠入りと48錠入りで、いずれも使用期限が2027年2月のロット番号が「C066」と「C067」の商品。今年3~7月にかけて出荷されました。現在は出荷を見合わせています。
問い合わせは通話無料のお客様相談室、電話(0120)225081。平日の午前9時から午後4時半まで受け付けます。同社ウェブサイトからも手続き可能。
2024年7月21日(日)
■東京都内、熱中症疑いで52人搬送 40歳代男性1人重症 [健康ダイジェスト]
東京消防庁によりますと、21日、東京都内では午後3時までに、4歳から94歳までの52人が熱中症の疑いで救急搬送されました。
このうち40歳代の男性1人が重症、10歳未満から90歳代の16人が中等症、10歳未満から90歳代の345人が軽症です。
東京都では、21日の最高気温が34・6度まで上がっていました。
東京消防庁は、のどが渇く前にこまめに水分を補給することや、室内で適切に冷房や扇風機を使用することなど、熱中症対策を徹底するよう呼び掛けています。
2024年7月21日(日)
このうち40歳代の男性1人が重症、10歳未満から90歳代の16人が中等症、10歳未満から90歳代の345人が軽症です。
東京都では、21日の最高気温が34・6度まで上がっていました。
東京消防庁は、のどが渇く前にこまめに水分を補給することや、室内で適切に冷房や扇風機を使用することなど、熱中症対策を徹底するよう呼び掛けています。
2024年7月21日(日)
■東京都のコロナ感染者が10週連続で増加 都医師会「昨夏のピークを上回る恐れ」 [健康ダイジェスト]
東京都内で新型コロナウイルスの感染者が増えています。都によると、8~14日の定点医療機関当たりの感染者報告数は7・56人(前週7・14人)で、10週連続の増加となりました。都医師会は、昨夏のピークを上回る流行となる恐れがあるとして、マスクの着用や手洗いなど感染対策の徹底を呼び掛けています。
8~14日には、都内419カ所の定点医療機関のうち416カ所から3146人の感染報告がありました。年代別では10歳代が最も多く、50歳代、40歳代が続きました。
都内の感染者数は5月ごろから増加が続いており、都医師会の尾崎治夫会長は16日にあった定例会見で、「昨年同時期の流行状況とかなり類似している」と指摘。「5類に移行して関心が薄れているが、このペースでいくと昨夏のピークより感染者が多く出るのではないか」と危機感を示しました。
尾崎会長は特に、猛暑が続く中で高齢者の体力や免疫力が低下しているとして、「暑さとコロナの発熱、のどの強い痛みなどが重なると、持病が悪化して重症化する可能性がある」と話しました。
また、手のひらや口の中に水疱(すいほう)状の発疹ができる手足口病も流行が続いています。子供を中心に夏に流行する感染症で、定点当たりの患者数は前週比2・42人増の16・39人と5週連続で「警報」レベルを超えました。
都によると、都内では例年、8~9月にかけてピークを迎えるものの、今年は異例の早さで感染が拡大しています。アルコール消毒は効きにくく、せっけんでのこまめな手洗いやマスクの着用などが有効といいます。
コロナや手足口病患者の増加を受け、小池百合子都知事は19日の定例会見で、「熱中症にも注意し、それぞれの状況に応じて対応策を講じていただきたい」と訴えました。
2024年7月21日(日)
8~14日には、都内419カ所の定点医療機関のうち416カ所から3146人の感染報告がありました。年代別では10歳代が最も多く、50歳代、40歳代が続きました。
都内の感染者数は5月ごろから増加が続いており、都医師会の尾崎治夫会長は16日にあった定例会見で、「昨年同時期の流行状況とかなり類似している」と指摘。「5類に移行して関心が薄れているが、このペースでいくと昨夏のピークより感染者が多く出るのではないか」と危機感を示しました。
尾崎会長は特に、猛暑が続く中で高齢者の体力や免疫力が低下しているとして、「暑さとコロナの発熱、のどの強い痛みなどが重なると、持病が悪化して重症化する可能性がある」と話しました。
また、手のひらや口の中に水疱(すいほう)状の発疹ができる手足口病も流行が続いています。子供を中心に夏に流行する感染症で、定点当たりの患者数は前週比2・42人増の16・39人と5週連続で「警報」レベルを超えました。
都によると、都内では例年、8~9月にかけてピークを迎えるものの、今年は異例の早さで感染が拡大しています。アルコール消毒は効きにくく、せっけんでのこまめな手洗いやマスクの着用などが有効といいます。
コロナや手足口病患者の増加を受け、小池百合子都知事は19日の定例会見で、「熱中症にも注意し、それぞれの状況に応じて対応策を講じていただきたい」と訴えました。
2024年7月21日(日)