■猛暑下の労働は「サイレントキラー」、アジア太平洋地域は74・7%が被害 [健康ダイジェスト]
国際労働機関(ILO)は25日、酷暑が労働者に及ぼす影響について分析した報告書を発表しました。
7月22日の世界平均気温が観測史上最高を更新するなど、近年世界的に厳しい暑さが続いています。
最も頻繁に過度の暑さにさらされる労働者は、世界平均で71%、アフリカで92・9%、アラブ諸国で83・6%に上ります。日本を含むアジア太平洋地域は74・7%で、世界平均を上回りました。
仕事中に過度な暑さにさらされると、病気や熱中症を引き起こすだけでなく、長期的に心臓や肺、腎臓に深刻な問題を及ぼすこともあるといいます。報告書は、酷暑は気付かないうちに命を奪う「サイレントキラー」(静かな殺し屋)だと警鐘を鳴らしています。
また、報告書では、2020年に気温が35度を超える日が3日以上続くなど高温の期間が長く続く熱波によって、4200人の労働者が亡くなっているとの推計も示されました。同年、熱波の中で働いた労働者は2億3100万人とされ、20年間で66%増加したといいます。
ILOのジルベール・F・ウングボ事務局長は、「世界が気温上昇と闘う中、労働者を熱ストレスから守らなければならない。猛暑の時期だけでなく、年間を通じて世界の労働者に未曾有の課題を突き付けている」と指摘し、「これは人権問題であり、労働者の権利の問題であり、また経済問題でもある。労働者を保護するため、年間を通じた暑さ対策の計画と法律、職場における熱ストレスの調査と介入策を専門家間でうまく調整し、協力体制をつくることが必要だ」と延べています
4月のILOの報告書によると、酷暑だけで毎年2285万人が労働災害に遭い、1万8970人が命を落としているといいます。さらに気候変動によって、暑さだけでなく紫外線や大気汚染、媒介感染症などの「カクテル(混合状態)」がもたらされている、と報告書は指摘しています。
アントニオ・グテーレス国連事務総長はILOの報告書を受け、「この分断された世界で共通項があるとすれば、それは誰もがこの暑さを感じていることだ」とコメント。「地球の気温は上昇し、あらゆる場所のあらゆる人を脅かしている。気温上昇に立ち向かい、人権に根差しつつ、労働者をいっそう保護しなければならない」と訴え掛けました。
2024年7月29日(月)
7月22日の世界平均気温が観測史上最高を更新するなど、近年世界的に厳しい暑さが続いています。
最も頻繁に過度の暑さにさらされる労働者は、世界平均で71%、アフリカで92・9%、アラブ諸国で83・6%に上ります。日本を含むアジア太平洋地域は74・7%で、世界平均を上回りました。
仕事中に過度な暑さにさらされると、病気や熱中症を引き起こすだけでなく、長期的に心臓や肺、腎臓に深刻な問題を及ぼすこともあるといいます。報告書は、酷暑は気付かないうちに命を奪う「サイレントキラー」(静かな殺し屋)だと警鐘を鳴らしています。
また、報告書では、2020年に気温が35度を超える日が3日以上続くなど高温の期間が長く続く熱波によって、4200人の労働者が亡くなっているとの推計も示されました。同年、熱波の中で働いた労働者は2億3100万人とされ、20年間で66%増加したといいます。
ILOのジルベール・F・ウングボ事務局長は、「世界が気温上昇と闘う中、労働者を熱ストレスから守らなければならない。猛暑の時期だけでなく、年間を通じて世界の労働者に未曾有の課題を突き付けている」と指摘し、「これは人権問題であり、労働者の権利の問題であり、また経済問題でもある。労働者を保護するため、年間を通じた暑さ対策の計画と法律、職場における熱ストレスの調査と介入策を専門家間でうまく調整し、協力体制をつくることが必要だ」と延べています
4月のILOの報告書によると、酷暑だけで毎年2285万人が労働災害に遭い、1万8970人が命を落としているといいます。さらに気候変動によって、暑さだけでなく紫外線や大気汚染、媒介感染症などの「カクテル(混合状態)」がもたらされている、と報告書は指摘しています。
アントニオ・グテーレス国連事務総長はILOの報告書を受け、「この分断された世界で共通項があるとすれば、それは誰もがこの暑さを感じていることだ」とコメント。「地球の気温は上昇し、あらゆる場所のあらゆる人を脅かしている。気温上昇に立ち向かい、人権に根差しつつ、労働者をいっそう保護しなければならない」と訴え掛けました。
2024年7月29日(月)
■東京都内、熱中症の疑いで88人救急搬送 うち70歳代男性重篤 [健康ダイジェスト]
東京消防庁によりますと、29日都内では、午後3時までに10歳から91歳までの合わせて88人が、熱中症の疑いで救急搬送されました。
このうち、70歳代の男性1人が命の危険が切迫している重篤な状態、60歳代と70歳代の男性2人と60歳代の女性1人が重症、10歳代から90歳代の30人が中等症、10歳代から80歳代の54人が軽症です。
東京消防庁は、のどが渇く前にこまめに水分を補給するほか、室内で適切に冷房や扇風機を利用するなどして、対策を徹底するよう呼び掛けています
茨城県のまとめによりますと、29日午後3時までに県内では、14歳から94歳までの合わせて19人が、熱中症やその疑いで医療機関に搬送されました。
いずれも命に別状はなく、重症者はいないということです。
2024年7月29日(月)
このうち、70歳代の男性1人が命の危険が切迫している重篤な状態、60歳代と70歳代の男性2人と60歳代の女性1人が重症、10歳代から90歳代の30人が中等症、10歳代から80歳代の54人が軽症です。
東京消防庁は、のどが渇く前にこまめに水分を補給するほか、室内で適切に冷房や扇風機を利用するなどして、対策を徹底するよう呼び掛けています
茨城県のまとめによりますと、29日午後3時までに県内では、14歳から94歳までの合わせて19人が、熱中症やその疑いで医療機関に搬送されました。
いずれも命に別状はなく、重症者はいないということです。
2024年7月29日(月)