■60歳代患者2人に抗がん剤を過剰投与 高度神経障害も、大阪大病院 [健康ダイジェスト]
大阪大学医学部附属病院で薬の投与量を計算するシステムに不具合があり、2人の入院患者に誤って抗がん剤を通常の1・2倍から2倍の量を投与するミスがあったと病院側が明らかにしました。
患者の1人は歩行が困難になるなどの高度の神経障害が起きていて、病院などは患者や家族に謝罪しました。
大阪大学医学部附属病院などによりますと、今年1月から2月にかけてがんで入院していたいずれも60歳代の男性患者2人に対し、医師が指示した量を上回る抗がん剤を投与したということです。
このうち血液がんの治療を受けていた1人は通常の約2倍の量を3日間投与され、その後、歩行が困難になるなど、抗がん剤が原因とみられる神経障害が起きたということです。この患者は今年6月に亡くなり、病院はがんが進行したためだとしています。
また、もう1人の消化器がんの治療を受けていた患者は通常の1・2倍の量を1回投与されましたが、明らかな影響は確認されていないということです。
原因は医師の指示内容をもとに薬の投与量を計算するシステムに不具合があり、誤った計算結果が表示されたためだということです。
システムを開発した大阪のメーカーは同じシステムを使っている35の病院について確認しましたが、同様の問題は起きていないということです。
病院とメーカーは患者や家族に謝罪するとともに、再発防止を徹底するとしています。
2024年8月22日(木)
患者の1人は歩行が困難になるなどの高度の神経障害が起きていて、病院などは患者や家族に謝罪しました。
大阪大学医学部附属病院などによりますと、今年1月から2月にかけてがんで入院していたいずれも60歳代の男性患者2人に対し、医師が指示した量を上回る抗がん剤を投与したということです。
このうち血液がんの治療を受けていた1人は通常の約2倍の量を3日間投与され、その後、歩行が困難になるなど、抗がん剤が原因とみられる神経障害が起きたということです。この患者は今年6月に亡くなり、病院はがんが進行したためだとしています。
また、もう1人の消化器がんの治療を受けていた患者は通常の1・2倍の量を1回投与されましたが、明らかな影響は確認されていないということです。
原因は医師の指示内容をもとに薬の投与量を計算するシステムに不具合があり、誤った計算結果が表示されたためだということです。
システムを開発した大阪のメーカーは同じシステムを使っている35の病院について確認しましたが、同様の問題は起きていないということです。
病院とメーカーは患者や家族に謝罪するとともに、再発防止を徹底するとしています。
2024年8月22日(木)
■膵がんの進行を抑制する化合物を開発 富山大和漢医薬学総合研究所 [健康ダイジェスト]
富山大和漢医薬学総合研究所のスレス・アワレ准教授(53)を中心とする富山大の研究チームは20日、膵臓(すいぞう)がんの進行を抑える化合物を開発したと発表しました。がんの中でも特に治療が難しいとされる膵臓がんの新たな治療法につながる可能性があります。
化合物は、オオバンガジュツという薬用植物にわずかに含まれる物質を参考に、有機合成化学で開発。マウスを用いた実験の結果、抗がん剤「ゲムシタビン」と併用することで、腫瘍の増殖を大幅に抑える効果があることがわかりました。
従来の抗がん剤は、膵臓がん細胞の薬物耐性に伴い効果が薄れてしまい、副作用の負担も大きくなります。アワレ准教授は、「膵臓がんの患者の命を救えるよう、実用化に向けて製薬企業との共同研究を進めたい」としました。
研究成果は、アメリカの化学誌「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー」に掲載されました。
2024年8月22日(木)
化合物は、オオバンガジュツという薬用植物にわずかに含まれる物質を参考に、有機合成化学で開発。マウスを用いた実験の結果、抗がん剤「ゲムシタビン」と併用することで、腫瘍の増殖を大幅に抑える効果があることがわかりました。
従来の抗がん剤は、膵臓がん細胞の薬物耐性に伴い効果が薄れてしまい、副作用の負担も大きくなります。アワレ准教授は、「膵臓がんの患者の命を救えるよう、実用化に向けて製薬企業との共同研究を進めたい」としました。
研究成果は、アメリカの化学誌「ジャーナル・オブ・メディシナル・ケミストリー」に掲載されました。
2024年8月22日(木)
■タイでエムポックス確認、クレード1の感染疑い コンゴから入国のヨーロッパの男性 [健康ダイジェスト]
世界保健機関(WHO)が「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」と14日に宣言したウイルス感染症「エムポックス(サル痘)」について、タイは21日、より危険なクレード1(コンゴ盆地系統群)の感染疑い例を初めて報告しました。
タイ保健省疾病管理局トップ、トンチャイ・キラティハッタヤコーン氏によると、感染の疑いがあるのは、アフリカのコンゴ民主共和国(旧ザイール)から中東を経由して入国したヨーロッパの男性(66)。男性は14日にタイの首都バンコク近郊に到着し、発熱などの症状で15日に検査を受けました。タイ当局は接触した約40人の経過も観察しています。
トンチャイ氏は、「この人物がクレード1に感染していると確信しているが、検査の最終結果が出るまで2日かかる」と説明しました。
エムポックスの感染例と死亡例はアフリカで急増しており、7月以降、コンゴ、ブルンジ、ケニア、ルワンダ、ウガンダで流行が報告されています。
エムポックスは数十年前から知られているものの、感染例が最近急増しているのはクレード1の亜系統「クレード1b」で、従来よりより重症化しやすく、感染力が強いとされます。
WHOによれば、クレード1bでは、感染者の約3・6%が死に至り、特に子供の死亡リスクが高くなっています。
コンゴでは今年、感染例1万6000件以上、死亡例500件以上が確認されています。
2024年8月22日(木)
タイ保健省疾病管理局トップ、トンチャイ・キラティハッタヤコーン氏によると、感染の疑いがあるのは、アフリカのコンゴ民主共和国(旧ザイール)から中東を経由して入国したヨーロッパの男性(66)。男性は14日にタイの首都バンコク近郊に到着し、発熱などの症状で15日に検査を受けました。タイ当局は接触した約40人の経過も観察しています。
トンチャイ氏は、「この人物がクレード1に感染していると確信しているが、検査の最終結果が出るまで2日かかる」と説明しました。
エムポックスの感染例と死亡例はアフリカで急増しており、7月以降、コンゴ、ブルンジ、ケニア、ルワンダ、ウガンダで流行が報告されています。
エムポックスは数十年前から知られているものの、感染例が最近急増しているのはクレード1の亜系統「クレード1b」で、従来よりより重症化しやすく、感染力が強いとされます。
WHOによれば、クレード1bでは、感染者の約3・6%が死に至り、特に子供の死亡リスクが高くなっています。
コンゴでは今年、感染例1万6000件以上、死亡例500件以上が確認されています。
2024年8月22日(木)
■マイコプラズマ肺炎が過去10年同期で最多、昨年同期の57倍 コロナ対策明けで感染拡大 [健康ダイジェスト]
潜伏期間が長く、感染の自覚がないまま広げるため「歩く肺炎」と呼ばれるマイコプラズマ肺炎の患者が急増しています。20日発表の国立感染症研究所の調べでは、全国の医療機関から8月5〜11日に報告された1医療機関当たり患者数(速報値)は1・14人と、昨年同時期の57倍で、過去10年の同期で最多となり、6週連続で増えました。
専門家は、「新型コロナウイルス対策で抑えられていたが、ノーマスクになってきて流行につながったのではないか」と注意を呼び掛けています。
マイコプラズマ肺炎は、主に飛沫や接触で広がるとされ、発熱や咳、倦怠感など風邪に似た症状を引き起こします。患者の約8割が14歳以下とされるものの、大人の感染例もあります。
比較的軽症ですむ人が多い一方、しつこい咳が特徴で、重症化する場合もあります。潜伏期間が2~3週間と比較的長く、自然治癒することも多いため、感染に気付かずに出歩き、周囲にうつしてしまう恐れがあるため「歩く肺炎」ともいわれます。
今年の流行拡大について、帝京大大学院教授で小児科医の高橋謙造氏は、「5月の連休前から、小児というより思春期の中学生らの感染者が目立ってきた」と感触を話します。症状としては、「咳と発熱で、コロナ感染と思ったものの、解熱傾向がみられないため受診するケースが多い。肺炎というより気管支肺炎レベル。あるいは軽度の発熱の後に咳がひどくなり、家族に広がったパターンもある」としています。
マイコプラズマ肺炎は、世界的に3~7年周期で感染拡大がみられ「オリンピックの年に流行する」ともいわれるものの、コロナ期間を通じ、流行はみられませんでした。高橋教授は今年のマイコプラズマ肺炎の感染拡大の背景に、コロナ対策があったと分析。「徹底したコロナ対策により、マイコの流行がなかったことで、地域全体としての免疫が下がった。さらに昨年のコロナ5類移行後、ノーマスクが定着したところにマイコ感染が持ち込まれ、今の流行につながったのではないか。引き続き予防を心掛けてほしい」と話します。
予防としてはマスク、手洗い、アルコール消毒などコロナ向けの対策で十分とされ、治療に関しては「自然治癒を待つことも可能だが、発熱が持続する場合、抗生剤が必要。本来はマクロライド系の抗生剤が効くはずだが、最近は耐性菌が出て、ニューキノロン、テトラサイクリン系を使用しないと十分に解熱に持ち込めないケースもある」としています。しかし昨年夏以降、抗生剤の供給不足が続いており、薬局間で抗生剤を融通し合うケースもあるといいます。
高橋教授によると、抗生剤は咳対策には十分な効果が期待できないため、「本当に必要な患者に処方できない事態を避けるため、〝念のため処方〟は避けてほしい」と医療関係者にも注意を促しています。
2024年8月22日(木)
専門家は、「新型コロナウイルス対策で抑えられていたが、ノーマスクになってきて流行につながったのではないか」と注意を呼び掛けています。
マイコプラズマ肺炎は、主に飛沫や接触で広がるとされ、発熱や咳、倦怠感など風邪に似た症状を引き起こします。患者の約8割が14歳以下とされるものの、大人の感染例もあります。
比較的軽症ですむ人が多い一方、しつこい咳が特徴で、重症化する場合もあります。潜伏期間が2~3週間と比較的長く、自然治癒することも多いため、感染に気付かずに出歩き、周囲にうつしてしまう恐れがあるため「歩く肺炎」ともいわれます。
今年の流行拡大について、帝京大大学院教授で小児科医の高橋謙造氏は、「5月の連休前から、小児というより思春期の中学生らの感染者が目立ってきた」と感触を話します。症状としては、「咳と発熱で、コロナ感染と思ったものの、解熱傾向がみられないため受診するケースが多い。肺炎というより気管支肺炎レベル。あるいは軽度の発熱の後に咳がひどくなり、家族に広がったパターンもある」としています。
マイコプラズマ肺炎は、世界的に3~7年周期で感染拡大がみられ「オリンピックの年に流行する」ともいわれるものの、コロナ期間を通じ、流行はみられませんでした。高橋教授は今年のマイコプラズマ肺炎の感染拡大の背景に、コロナ対策があったと分析。「徹底したコロナ対策により、マイコの流行がなかったことで、地域全体としての免疫が下がった。さらに昨年のコロナ5類移行後、ノーマスクが定着したところにマイコ感染が持ち込まれ、今の流行につながったのではないか。引き続き予防を心掛けてほしい」と話します。
予防としてはマスク、手洗い、アルコール消毒などコロナ向けの対策で十分とされ、治療に関しては「自然治癒を待つことも可能だが、発熱が持続する場合、抗生剤が必要。本来はマクロライド系の抗生剤が効くはずだが、最近は耐性菌が出て、ニューキノロン、テトラサイクリン系を使用しないと十分に解熱に持ち込めないケースもある」としています。しかし昨年夏以降、抗生剤の供給不足が続いており、薬局間で抗生剤を融通し合うケースもあるといいます。
高橋教授によると、抗生剤は咳対策には十分な効果が期待できないため、「本当に必要な患者に処方できない事態を避けるため、〝念のため処方〟は避けてほしい」と医療関係者にも注意を促しています。
2024年8月22日(木)
■兵庫県芦屋市の116歳・糸岡富子さん、世界最高齢に 117歳のスペイン女性死去で [健康ダイジェスト]
存命中の世界最高齢者としてギネス記録に登録されていたスペイン在住のマリア・ブラニャスさんが19日、117歳で死去しました。新たな最高齢は兵庫県芦屋市の糸岡富子さん(116)になりました。アメリカの非営利団体が明らかにしました。
糸岡さんが暮らす特別養護老人ホームなどによると、世界最高齢と伝えられた糸岡さんは「ありがとう」としっかりした表情で応じたといいます。
芦屋市などによると、糸岡さんは1908年(明治41年)5月23日に、大阪市で3人きょうだいの長女として生まれ、30年余り前から芦屋市に移り住みました。ウオーキングとお寺参りが趣味で、100歳を過ぎてから神社まで散歩することも。乳酸菌飲料「カルピス」が好きで今もよく飲んでいるといいます。
芦屋市の高島崚輔市長は、「糸岡さんのように元気で長生きされている先輩の存在は大きな励みとなっている」と祝福のコメントを出しました。
2024年8月22日(木)
糸岡さんが暮らす特別養護老人ホームなどによると、世界最高齢と伝えられた糸岡さんは「ありがとう」としっかりした表情で応じたといいます。
芦屋市などによると、糸岡さんは1908年(明治41年)5月23日に、大阪市で3人きょうだいの長女として生まれ、30年余り前から芦屋市に移り住みました。ウオーキングとお寺参りが趣味で、100歳を過ぎてから神社まで散歩することも。乳酸菌飲料「カルピス」が好きで今もよく飲んでいるといいます。
芦屋市の高島崚輔市長は、「糸岡さんのように元気で長生きされている先輩の存在は大きな励みとなっている」と祝福のコメントを出しました。
2024年8月22日(木)