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■国連安全保障理事会、ガザでのポリオ感染拡大防止へ停戦を呼び掛け [健康ダイジェスト]

 パレスチナ自治区ガザ地区で、生後10カ月の乳児のポリオ感染が確認されたとパレスチナの保健当局が16日発表しました。世界保健機関(WHO)によると、ガザ地区では25年間、ポリオの症例はありませんでした。
 ポリオウイルスは非常に感染力が強く、便などを介して主に乳児が感染し、手足にまひを引き起こします。WHOは7月、ガザ地区の下水から、ポリオウイルスが検出されたと発表していました。
 パレスチナ保健当局によれば、今回、感染が確認された乳児はポリオワクチンを接種していなかったといいます。
 22日、国連の安全保障理事会では中東情勢を巡る会合が開かれ、ガザ地区でのポリオの感染拡大を防ぐためにも、戦闘の停止が必要だという声が各国から相次ぎました。
 安保理の中東情勢を巡る会合では、ガザ地区で活動するNGOの「セーブ・ザ・チルドレン」の医師が現地からオンラインで参加し、検問で薬が止められ医療活動が困難なことや、度重なる退避通告で住民の疲弊が極限に達していることなどを各国の代表に訴えました。
 その上でガザ地区で今月、25年ぶりの感染が確認されたポリオについて「発生すれば、どこにいる子供たちにとっても脅威だ」と述べ、感染拡大を防ぐため、早急な戦闘停止とワクチン接種が必要だと呼び掛けました。
 国連はガザ地区で8月末にもポリオのワクチン接種を大規模に進めるため、それぞれ7日間の戦闘の停止が2回に分けて必要だと呼び掛けていて、会合では日本を含む各国から計画を支持する声が相次ぎました。
 これに対しイスラエルの国連大使は、「200万人分以上のポリオワクチンをWHOやユニセフ(国連児童基金)と協力して、ガザ地区に送った。子供を対象にワクチン接種が始められるだろう」と述べましたが、戦闘の停止に応じるかは明らかにしませんでした。

 2024年8月23日(金)

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■新型コロナ感染者が3週連続減少、前週比0・81倍 1医療機関当たりでは岐阜県、岩手県など多く [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスの全国の感染状況は、8月18日までの1週間に1つの定点医療機関当たりの平均の患者数が8・50人となり、3週連続で減少しました。
 厚生労働省によりますと、8月12日から18日までの1週間に全国約5000の定点医療機関から報告された新型コロナの患者数は、前の週から9913人減って3万9295人となりました。
 また、1つの定点医療機関当たりの平均の患者数は8・50人で、前週より1・98人減少し、前週比0・81倍となりました。前週から減少が続くのは、3週連続となります。
 都道府県別では、多い順に岐阜県が17・46人、岩手県が15・06人、鳥取県が14・72人、茨城県が14・27人、福島県が14・16人などとなっていて、38の都府県で前の週より減少しています。少なかったのは東京都3・63人、山口県4・57人、大阪府4・58人など。
 8月18日までの1週間に全国約500の定点医療機関から報告された、新たに入院した患者の数は3619人で、前週と比べて613人減り、前週比0・86倍となりました。
 厚労省は全国の流行状況について、「例年、お盆の帰省などの影響で8月下旬に感染者が増加する傾向があり、引き続き警戒してほしい」としています。
 新型コロナウイルスの感染状況について、感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎客員教授は、「国内の感染者の数は8月初めごろから減少し続けていて、この夏のピークは越えたとみられる。ただ、23日に発表されたのはお盆の期間中のデータで、多くの医療機関が休診しているため、報告数は少なくなっていると考えられる。来週以降はその反動に加え、帰省などで移動する機会が増えた影響で、再び感染者の数が増える可能性もある。今回のデータでも高齢者では感染者の数はあまり減っておらず、入院患者の数も多い状態が続いていることは気掛かりで、まだ安心はできない」と指摘しました。
 その上で「もうしばらく夏場の流行への対策を続けることが重要だ。手洗いや換気、必要な場所でのマスクの着用など、基本的な予防策に気を配ってほしい」と注意を呼び掛けています。

 2024年8月23日(金)

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■エムポックス、タイでアジア初のクレード1感染者 コンゴから入国のヨーロッパ出身の男性 [健康ダイジェスト]

 タイの疾病管理当局は22日、従来より致死性の高いエムポックス(サル痘)ウイルスの感染を、国内で確認したと発表しました。アフリカ大陸外での感染確認は2例目で、アジアでは初。
 タイの疾病管理局によると、感染が確認されたのは66歳のヨーロッパ出身の男性。アフリカのコンゴ民主共和国(旧ザイール)から中東を経由して入国し、14日に、バンコクに到着しました。
 男性は翌日から症状が出始め、すぐに病院へ向かったといいます。その後、「クレード1(コンゴ盆地系統群)」と呼ばれるエムポックスウイルスから派生した「クレード1b」に感染していることが確認されました。
 エムポックスウイルスには大きく分けて「クレード1」と「クレード2(西アフリカ系統群)」の2種類があり、「クレード1」のほうが致死性が高くなっています。
 昨年から、アフリカのコンゴ民主共和国を中心にアウトブレイク(大流行)が発生。コンゴでは少なくとも450人が死亡しています。
 その後、ブルンジやケニア、ルワンダ、ウガンダなどでも感染が確認されています。コンゴの東部で確認された「クレード1b」は現在、国境地帯や近隣諸国に広がっています。
 1週間前にはスウェーデンで、アフリカ大陸外で初めて「クレード1b」感染者が確認されました。スウェーデンの公共衛生当局は、男性が最近、アフリカ諸国に滞在していたと説明しました。
 そして今回タイで、「クレード1b」の感染がアジアで初めて確認されました。
 エムポックスは性行為や皮膚病変(発疹部位)への接触、ほかの人と近い距離で会話や呼吸をするなどの濃厚接触によって感染するものの、新型コロナウイルスやはしかなどのような感染力はありません。
 しかし現在、変異により「クレード1b」と呼ばれる派生型が生まれ、以来急速に感染が広がっています。この変異株は「これまでで最も危険なもの」だと指摘する科学者もいます。
 アフリカの一部地域でこの変異株がまん延していることや、その致死率の高さから、科学者の間では懸念が広がっています。世界保健機関(WHO)は14日、エムポックスのアウトブレイク(大流行)について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しました。
 エムポックスに対する認識を広め、濃厚接触者を追跡し、ワクチン接種で感染予防をすることで、アウトブレイクは抑制できます。ただし、ワクチンは感染リスクがある人や、感染者と濃厚接触した人しか受けられません。
 アフリカではワクチンが不足していますが、来週あたりにコンゴに数百万人分が到着する予定。
 アジア初の感染が確認されたタイでは、機内で感染者の近くに座っていた43人と、着陸後に感染者と接触した人たちを、疾病管理局が追跡調査しています。該当者は全員、21日間の観察を受けます。
 タイはまた、42カ国の「リスクがある国」からの渡航者を対象に、到着時の検査を義務付けました。
 エムポックスは、インフルエンザのような症状や皮膚病変を引き起こします。ほとんどの場合は軽い症状ですむものの、命にかかわることもあります。中央アフリカでまん延している変異株「クレード1b」は従来より致死率が高く、100人に4人が死に至ると考えられています。

 2024年8月23日(金)

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■エーザイの認知症薬「レカネマブ」、イギリスで承認取得 [健康ダイジェスト]

 エーザイは22日、アメリカのバイオジェンと開発したアルツハイマー病治療薬「レカネマブ(商品名レケンビ)」がイギリスの医薬品・医療製品規制庁(MHRA)から承認を取得したと発表しました。承認は8例目。ただ、国立医療技術評価機構(NICE)は「薬の効果は小さすぎ、費用を正当化できない」として、公的医療保険の適用に否定的な勧告案を示しました。
 イギリスでは「APOE4」という遺伝子を持たないか、1つしか持っていない早期アルツハイマー病患者を対象として承認を得ました。エーザイによるとイギリスの認知症患者数は約98万人とされ、そのうち約7割はアルツハイマー病です。一般的にAPOE4を2つ持つのはアルツハイマー病患者の15%ほどといいます。
 レカネマブは、アルツハイマー病の症状の進行を抑える効果が認められています。ヨーロッパ連合(EU)など10カ国・地域で承認申請しています。
 EUでの承認申請に関してエーザイは7月、ヨーロッパ医薬品庁(EMA)の下部組織であるヨーロッパ医薬品委員会(CHMP)から否定的な見解を受領しました。同社は再審議請求をしており、早ければ年内にも結論を得られるとしていますが、ヨーロッパでの普及が厳しい状況。
 レカネマブは日本ではすでに承認され、公的保険が適用になっています。薬価は年300万円前後。

 2024年8月23日(金)

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■アメリカ、新型コロナワクチン最新版を承認 生後6カ月以上に推奨 [健康ダイジェスト]

 アメリカ食品医薬品局(FDA)は22日、製薬大手のファイザーおよびモデルナ製の新型コロナウイルスワクチンの最新版を承認しました。両社は「近日中に利用可能になる」としています。
 最新版は、新型コロナの変異株「オミクロン株」系の子孫株「KP・2」を使用して開発されました。現在流行している変異株を標的とし、入院や死亡のリスクに対してさらに高い効果が得られるよう設計されているといいます。
 FDA幹部のピーター・マークス氏は、「新型コロナウイルス感染症ワクチンの接種対象者には、最新版の接種を強く推奨する」と声明で述べました。
 対象年齢は生後6カ月以上で、追加接種には2カ月以上の間隔を空ける必要があります。
 アメリカでは今夏、新型コロナの感染例が増加しており、すでに冬の流行シーズンに備える中での発表となりました。
 ファイザーとモデルナは、最新版は近日中に薬局、病院、診療所で利用可能になるとしています。
 「KP・2」はアメリカのウイルスに占める割合が約3%まで減少中。だが現在主流のウイルスも近縁のため、最新版のワクチンは昨シーズンの製品よりもよい免疫反応が期待できるといいます。
 アメリカ保健当局はインフルエンザワクチン同様、新型コロナワクチンについても毎年の接種を推奨しています。
 だが、アメリカ疾病対策センター(CDC)のデータによると、昨シーズンに更新されたワクチンを接種した割合は、成人で22・5%、子供で14%にとどまりました。

 2024年8月23日(金)

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