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■「働き方改革」後も医師の残業上限超え2割 全国82大学病院所属の2870人対象に調査  [健康ダイジェスト]

 勤務医の残業時間を規制する「医師の働き方改革」が始まったものの、残業の上限を超えて働く医師が2割に上るとの調査結果を全国医学部長病院長会議が11日発表しました。2022年夏時点の前回調査と比べ約7ポイント低下したものの、同会議は、勤務環境のさらなる改善が必要だとしています。
 調査は今年5月、会員の全国82大学病院に所属する医師2870人を対象に実施し、1627人から回答を得ました。
 勤務医の残業時間は、改正労働基準法が4月から適用され、上限は原則年960時間となりました。
 調査結果によると、4月時点の労働時間が週平均60時間以上だった医師は、全体の22%に上りました。これは年間に換算すると、960時間の残業上限を超える水準です。年代別では30歳代が27%、20歳代が24%と多く、診療科別では、外科が29%で割合が高くなりました。
 一方、診療に多くの時間を充て、研究時間が週平均でゼロと答えた人が21%に上り、20歳代では81%を占めました。

 2024年9月12日(木)


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■虐待で死亡の子供、全国で56人 新生児の遺棄死亡が最多に [健康ダイジェスト]

 虐待によって死亡した子供は、2022年度は心中を除くと全国で56人に上り、このうち生後まもない新生児が遺棄されるなどして死亡した事例が26%余りで最も多くなりました。こども家庭庁は、予期せぬ妊娠や困窮などで不安を抱える妊産婦への支援を強化するとしています。
 こども家庭庁が公表した2022年度の虐待によって死亡した子供の事例検証によりますと、虐待を受けて死亡した子供は全国で56人で、前の年度より6人増えました。また、親による心中によって死亡した子供は16人に上りました。
 心中以外で死亡した56人の原因となった虐待の類型は、育児を放棄する「ネグレクト」が24人、「身体的虐待」が17人、「心理的虐待」が1人、「不明」が14人となっています。加害者は実母が23人で最も多く、次いで実母と実父が7人。
 また年齢をみると、0歳から15歳までで、0歳が25人、2歳が9人、1歳と4歳がそれぞれ5人、3歳と8歳がそれぞれ3人、7歳が2人、5歳、6歳、13歳、15歳がそれぞれ1人となっています。
 このうち0歳で死亡した25人のうち、生後1カ月未満の新生児は15人に上り、13人は生後直後に遺棄されて死亡しました。
 こども家庭庁によりますと、予期せぬ妊娠などで孤立した状況で出産し、周囲に相談することができないまま遺棄につながったケースが多いということです。
 若年妊娠や困窮など生活に困難を抱え、出産前からのサポートが特に必要とされる妊婦は「特定妊婦」として自治体が登録し支援を強化していますが、こども家庭庁は今年度、より相談しやすい体制作りや、居場所のない妊産婦への一時的な住まいや食事の提供、それに養育サポートのための関係機関との連携を強化するとしています。

 2024年9月12日(木)

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■全国9大学病院、ほかの医療機関への医師派遣の取りやめ・中止を検討 [健康ダイジェスト]

 今年4月から始まった医師の働き方改革の影響で、全国9つの大学病院で、ほかの医療機関への医師の派遣を取りやめたり、中止を検討したりしていることが、病院関係者の団体が行った調査でわかりました。
 今年4月から病院に勤める勤務医に対し、夜間や休日の時間外労働を制限する働き方改革が始まり、その影響を調べるため「全国医学部長病院長会議」が82の大学病院にアンケートを実施しました。
 その結果、今年5月の時点で約1割に当たる9つの大学病院で、地方などにあるほかの医療機関への医師の派遣を取りやめたり、中止を検討したりしていることがわかりました。
 また、医師の派遣は継続しながらも、勤務間のインターバルを設けるなど勤務体制を見直したり検討したりしている大学病院は24ありました。
 今回のアンケートでは時間外労働の制限が最も影響を与える業務も聞いていて、医学部の教授の66%は「研究」と答え、研修医の78%は「診療」と答えました。
 働き方改革によって医師の労働時間は減少傾向にあるということですが、全国医学部長病院長会議の相良博典会長は、「大学病院は地域医療で重要な役割を担っており、影響が拡大し続けると医療崩壊につながるため、医師の確保が欠かせない。国には待遇の改善などを求めていきたい」と話しています。

 2024年9月12日(木)

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■ガザ地区でワクチン接種続くも、攻撃で犠牲者増加に歯止めかからず [健康ダイジェスト]

 イスラエルとイスラム組織ハマスによる戦闘が続くパレスチナ自治区ガザでは、9月から地域を限定して戦闘を一時休止した上で、国連による子供たちへのポリオのワクチン接種が続けられています。しかし、ガザ地区各地ではイスラエル軍による攻撃が連日行われ、犠牲者の増加に歯止めがかからない状態が続いています。
 ガザ地区では25年ぶりにポリオの感染が確認されたため、9月1日からイスラエルとハマスが地域と時間を限定し、戦闘を一時休止した上で国連が子供たちにワクチンの接種を進めています。
 これまでに52万人余りの子供に1回目の接種を行ったとしています。
 10日からはガザ地区北部で、少なくとも3日間、双方が午前6時から午後2時まで戦闘を一時休止し、接種が行われることになっています。
 しかし、イスラエル軍の攻撃は連日ガザ地区各地で続いており、パレスチナのメディアは11日、北部ジャバリアや南部ハンユニスで住宅が空爆され、女性や子供など合わせて22人が死亡したと伝えています。
 ワクチンは1回目の接種が終わった後、4週間後には2回目も予定されていますが、安全に接種が進められるかどうか、懸念も出ています。
 現地の保健当局はこれまでにガザ地区で4万1020人が死亡したと発表しており、犠牲者の増加に歯止めがかからない状態が続いています。

 2024年9月12日(木)

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■リンゴ病、川崎市で6年ぶり流行発生警報 市が手洗いやうがいの励行呼び掛け [健康ダイジェスト]

 頬が赤くなるのが特徴で「リンゴ病」と呼ばれる感染症「伝染性紅斑(こうはん)」の患者が増え、川崎市は10日、市内に流行発生警報を発令しました。今年第36週(9月2~8日)の小児科定点医療機関当たりの患者報告数が2・19人となり、警報の基準とされる2・00人を上回りました。同市の警報発令は2018年6月以来、6年ぶりといいます。
 伝染性紅斑は、ヒトパルボウイルスB19が病原体で、せきやくしゃみなどで感染。10~20日後に両頬に赤い発疹ができます。就学前後の子供が多いものの、妊婦が感染すると、胎児の組織などに液体がたまる「胎児水腫」や流産の恐れもあります。
 市は「発疹が出るころにはほとんど感染力はなくなっている。日ごろから注意してもらいたい」としており、手洗いやうがいの敢行を呼び掛けています。

 2024年9月12日(木)

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