■心の不調抱える従業員、企業の4割で増加 背景に在宅定着、住友生命調査 [健康ダイジェスト]
住友生命保険が実施した企業や団体へのアンケートで、過去3年間で心の不調を抱える従業員が増えたとの回答が約4割に達しました。新型コロナウイルス禍を機に在宅勤務が定着して対面での会話が減ったことが背景にあるとみられ、企業などはメンタルヘルス関連の相談窓口設置などの対策を進めています。
アンケートは4~7月にインターネットで実施し、全国834の企業や団体から回答を得ました。
過去3年間でメンタルヘルス関連の疾病を発症した従業員の増減を聞いたところ、「横ばい」が43・6%、「増えている」が39・6%、「減っている」が3・2%でした。
住友生命の調査担当者は増加の理由として、対面での会話が減っただけでなく「精神障害による労災が認定されやすくなったこともある」と分析しています。
精神障害による労災認定の基準が2020年に改定され、上司のパワーハラスメントが新たに対象になったことなどから、認定件数は増加傾向にあります。
アンケートでは、従業員の健康増進に向けた取り組みも複数回答で聞きました。最も多かったのは「メンタルヘルスに関する外部相談窓口設置」の52・0%。長時間労働是正やパワハラ防止による「メンタルヘルスの改善」も49・3%に達しました。
2024年10月30日(水)
アンケートは4~7月にインターネットで実施し、全国834の企業や団体から回答を得ました。
過去3年間でメンタルヘルス関連の疾病を発症した従業員の増減を聞いたところ、「横ばい」が43・6%、「増えている」が39・6%、「減っている」が3・2%でした。
住友生命の調査担当者は増加の理由として、対面での会話が減っただけでなく「精神障害による労災が認定されやすくなったこともある」と分析しています。
精神障害による労災認定の基準が2020年に改定され、上司のパワーハラスメントが新たに対象になったことなどから、認定件数は増加傾向にあります。
アンケートでは、従業員の健康増進に向けた取り組みも複数回答で聞きました。最も多かったのは「メンタルヘルスに関する外部相談窓口設置」の52・0%。長時間労働是正やパワハラ防止による「メンタルヘルスの改善」も49・3%に達しました。
2024年10月30日(水)
■塩野義製薬、コロナ治療薬「ゾコーバ」で感染予防 治験で効果確認 [健康ダイジェスト]
塩野義製薬は29日、新型コロナウイルス治療薬「ゾコーバ」の臨床試験(治験)で、感染を予防する効果を確認したと発表しました。アメリカやアフリカ、日本などで患者の同居家族らにゾコーバを投与して発症した割合が、プラセボ(偽薬)を投与した被験者よりも低くなりました。
アメリカやヨーロッパなどでの製造販売の承認申請に向けた最終段階に当たる第3相臨床試験で効果を確認しました。約2400の投与例で、10日以内に感染し症状が出た割合が低くなりました。
塩野義製薬はゾコーバを国内で販売しており、海外展開に向けた臨床試験を実施しています。今回の予防効果のほか、死亡や重症化の抑制効果の確認なども進めます。
2024年10月30日(水)
アメリカやヨーロッパなどでの製造販売の承認申請に向けた最終段階に当たる第3相臨床試験で効果を確認しました。約2400の投与例で、10日以内に感染し症状が出た割合が低くなりました。
塩野義製薬はゾコーバを国内で販売しており、海外展開に向けた臨床試験を実施しています。今回の予防効果のほか、死亡や重症化の抑制効果の確認なども進めます。
2024年10月30日(水)
■2023年、世界の暑さ関連死が過去最多 気候変動が影響、国際研究チーム [健康ダイジェスト]
極端な暑さで死亡する高齢者が大幅に増えるなど、気候変動が人々の健康に深刻な影響を与えているとする報告書を、イギリスなどの国際研究チームがまとめました。
この報告書は、イギリスなど約120人の研究者でつくる国際チームが気候変動が健康に与える影響について、30日にイギリスの医学雑誌「ランセット」に発表したものです。
この中で、観測史上、最も暑かった2023年、極端な暑さに関連して死亡する65歳以上の高齢者が相次ぎ、過去最多となったとしています。
具体的には、亡くなった人の数を1990年代の年間平均と単純比較すると2・67倍だったと指摘しています。
蚊が媒介する伝染病のデング熱に、ヒトスジシマカから感染するリスクについては、2023年までの10年間は、1951年から1960年と比較して46%増加しているとしています。
2023年は、世界の80を超える国や地域から500万件以上のデング熱の感染が報告され、過去最多だったということです。
さらに、熱波や干ばつによる食料不足も深刻で、気候変動が人々の命や健康に深刻な影響を与えていると指摘しました。
研究チームは、各国の政府による補助金や企業の投資を背景に、化石燃料の利用で排出される二酸化炭素の量が2023年は過去最大だったとして、こうした資金を温暖化への対策や、人々の命を守る取り組みに充てるべきだと呼び掛けています。
2024年10月30日(水)
この報告書は、イギリスなど約120人の研究者でつくる国際チームが気候変動が健康に与える影響について、30日にイギリスの医学雑誌「ランセット」に発表したものです。
この中で、観測史上、最も暑かった2023年、極端な暑さに関連して死亡する65歳以上の高齢者が相次ぎ、過去最多となったとしています。
具体的には、亡くなった人の数を1990年代の年間平均と単純比較すると2・67倍だったと指摘しています。
蚊が媒介する伝染病のデング熱に、ヒトスジシマカから感染するリスクについては、2023年までの10年間は、1951年から1960年と比較して46%増加しているとしています。
2023年は、世界の80を超える国や地域から500万件以上のデング熱の感染が報告され、過去最多だったということです。
さらに、熱波や干ばつによる食料不足も深刻で、気候変動が人々の命や健康に深刻な影響を与えていると指摘しました。
研究チームは、各国の政府による補助金や企業の投資を背景に、化石燃料の利用で排出される二酸化炭素の量が2023年は過去最大だったとして、こうした資金を温暖化への対策や、人々の命を守る取り組みに充てるべきだと呼び掛けています。
2024年10月30日(水)
■ヨーロッパ諸国で販売のツナ缶、危険なレベルの水銀に汚染 NGOが主張 [健康ダイジェスト]
多くのヨーロッパ諸国で販売されているツナ缶が危険なレベルの水銀に汚染されていると環境圧力団体と消費者団体が主張し、各国政府と小売店に「緊急」対策を呼び掛けています。
当局に対して、ツナ缶にも使用されているマグロ類の水銀規制値の厳格化を求めているのは、海洋保護に取り組むNGOのブルームと食品分野のNGOのフードウォッチ。
ブルームは、英国、フランス、イタリア、ドイツ、スペインで無作為に選んだ148のツナ缶を独立した研究所で検査したところ、「すべて水銀に汚染されていた」と指摘。
マグロ類以外では水銀規制値は1キロ当たり0・3ミリグラム以下とされているものの、調査したツナ缶の半数以上が0・3ミリグラムを超過していたとしています。
さらに、マグロ類に関しては1キロ当たり1ミリグラムとする現行の水銀規制値は、マグロの漁獲高の「95%」を確実に販売するために設定されたものだとし、「水銀濃度の高いマグロが濃度の低い他の魚種より3倍も高い許容値を認められているのも、そのためだ」と主張しました。
両団体はヨーロッパ連合(EU)ヨーロッパ委員会に対し、マグロの水銀規制値を他の魚介類と同等の1キロ当たり0・3ミリグラムに引き下げるべきだと要請。
フードウォッチの担当者は、「公的機関に規制強化を求め、小売店には水銀濃度が安全レベルを超えている商品の販売を直ちに中止するよう求める」と述べました。
2024年10月30日(水)
当局に対して、ツナ缶にも使用されているマグロ類の水銀規制値の厳格化を求めているのは、海洋保護に取り組むNGOのブルームと食品分野のNGOのフードウォッチ。
ブルームは、英国、フランス、イタリア、ドイツ、スペインで無作為に選んだ148のツナ缶を独立した研究所で検査したところ、「すべて水銀に汚染されていた」と指摘。
マグロ類以外では水銀規制値は1キロ当たり0・3ミリグラム以下とされているものの、調査したツナ缶の半数以上が0・3ミリグラムを超過していたとしています。
さらに、マグロ類に関しては1キロ当たり1ミリグラムとする現行の水銀規制値は、マグロの漁獲高の「95%」を確実に販売するために設定されたものだとし、「水銀濃度の高いマグロが濃度の低い他の魚種より3倍も高い許容値を認められているのも、そのためだ」と主張しました。
両団体はヨーロッパ連合(EU)ヨーロッパ委員会に対し、マグロの水銀規制値を他の魚介類と同等の1キロ当たり0・3ミリグラムに引き下げるべきだと要請。
フードウォッチの担当者は、「公的機関に規制強化を求め、小売店には水銀濃度が安全レベルを超えている商品の販売を直ちに中止するよう求める」と述べました。
2024年10月30日(水)
■世界の樹種、3種に1種以上が絶滅の危機 国際自然保護連合のレッドリストで明らかに [健康ダイジェスト]
世界の3種に1種以上の樹種が絶滅の危機にひんしていることが、わかりました。南アメリカのコロンビア・カリで開催中の生物多様性条約締約国会議(COP16)で28日に報告された国際自然保護連合(IUCN)のレッドリスト(絶滅の恐れのある野生生物種のリスト)の最新版で、明らかになりました。これは地球の生態系が直面している危機の規模を浮き彫りにするものです。
世界には約5万8000種の樹木が存在すると考えられていますが、今回評価された4万7282の樹種のうち、少なくとも1万6425種が絶滅の危険にさらされています。これは絶滅の危機にひんしているすべての鳥類、哺乳類、は虫類、両生類の合計数の2倍以上に相当します。
地球温暖化を引き起こす化石燃料による汚染は樹木を脅かしています。汚染物質を大気中から吸収する樹木の喪失は気候危機を悪化させます。
研究者らによると、樹木が直面する主な脅威には、都市開発による森林伐採や農業開拓、外来種、病気のほか、海面上昇や激しさを増した暴風雨も含まれます。
IUCNのグレーテル・アギラル事務局長は28日、このレッドリストは「樹木の喪失が他の数千の種、植物、菌類、動物を直接脅かしていることを明らかにしており、私たちの自然界がいかに深く相互に結び付いているかを示している」と語りました。
また、同氏は「木は生命のバロメーターだ」とも述べています。樹木は人間が呼吸する酸素を生成し、野生動物に食料と隠れる場所を提供し、先住民族に薬と栄養を与え、大気から炭素を吸収します。
危機にひんしている樹木はフィジー、キューバ、マダガスカルなどの島々で最も多くみられます。アマゾン熱帯雨林のある南アメリカでは、評価された1万3668種のうち3356種が作物栽培や牧畜のための森林伐採により危機にさらされています。
レッドリストは、絶滅危惧種と絶滅に関する最も包括的な世界的情報源と考えられています。この指標は、「低懸念」「準絶滅危惧」「危急」「危機」「深刻な危機」「絶滅」などのカテゴリーに種を分類しています。これらの分類は、種の個体数、分布、生息地の喪失のほか、気候危機などの脅威に基づいています。
絶滅危惧種としてリストに掲載されることは、政府や団体に対し、絶滅を防ぐために緊急の保護活動を行うよう呼び掛ける深刻な警告を意味します。
2024年10月30日(水)
世界には約5万8000種の樹木が存在すると考えられていますが、今回評価された4万7282の樹種のうち、少なくとも1万6425種が絶滅の危険にさらされています。これは絶滅の危機にひんしているすべての鳥類、哺乳類、は虫類、両生類の合計数の2倍以上に相当します。
地球温暖化を引き起こす化石燃料による汚染は樹木を脅かしています。汚染物質を大気中から吸収する樹木の喪失は気候危機を悪化させます。
研究者らによると、樹木が直面する主な脅威には、都市開発による森林伐採や農業開拓、外来種、病気のほか、海面上昇や激しさを増した暴風雨も含まれます。
IUCNのグレーテル・アギラル事務局長は28日、このレッドリストは「樹木の喪失が他の数千の種、植物、菌類、動物を直接脅かしていることを明らかにしており、私たちの自然界がいかに深く相互に結び付いているかを示している」と語りました。
また、同氏は「木は生命のバロメーターだ」とも述べています。樹木は人間が呼吸する酸素を生成し、野生動物に食料と隠れる場所を提供し、先住民族に薬と栄養を与え、大気から炭素を吸収します。
危機にひんしている樹木はフィジー、キューバ、マダガスカルなどの島々で最も多くみられます。アマゾン熱帯雨林のある南アメリカでは、評価された1万3668種のうち3356種が作物栽培や牧畜のための森林伐採により危機にさらされています。
レッドリストは、絶滅危惧種と絶滅に関する最も包括的な世界的情報源と考えられています。この指標は、「低懸念」「準絶滅危惧」「危急」「危機」「深刻な危機」「絶滅」などのカテゴリーに種を分類しています。これらの分類は、種の個体数、分布、生息地の喪失のほか、気候危機などの脅威に基づいています。
絶滅危惧種としてリストに掲載されることは、政府や団体に対し、絶滅を防ぐために緊急の保護活動を行うよう呼び掛ける深刻な警告を意味します。
2024年10月30日(水)
■マイコプラズマ肺炎流行拡大、患者数が4週連続過去最多更新 [健康ダイジェスト]
発熱や長引くせきといった症状が特徴で、子供が感染することの多いマイコプラズマ肺炎の流行がさらに拡大しています。
10月20日までの1週間に全国の医療機関から報告された患者数は1医療機関当たり2・01人と、4週連続で過去最多を更新しました。
マイコプラズマ肺炎は子供に多い細菌性の感染症で、飛まつや接触で広がり、感染すると発熱や全身のけん怠感、頭痛、せきといった症状がみられます。
中でもせきは1週間以上続くことがあるほか、一部の人は肺炎が重症化したり衰弱したりして入院するケースもあります。
国立感染症研究所のまとめによりますと、10月20日までの1週間に全国約500カ
所の医療機関から報告された患者の数は8週連続で増加し、1医療機関当たり2・.01
人と、1999年に現在の方法で統計を取り始めてから最も多くなりました。過去最多を更新するのは4週連続です。
都道府県別でみますと、最も多いのが青森県で4・83人、次いで佐賀県で4・67人、愛知県で4・47人、京都府で4人となっているほか、東京都で3・84人、大阪府で3・28人などとなっています。
マイコプラズマ肺炎に詳しい川崎医科大学の大石智洋教授は、「もともと秋から冬にかけて流行する感染症なので、まだ流行は続くと考えられる。発症するまでの潜伏期間が2週間と長いので感染に気付いていない人も多いとみられる」と話し、「マイコプラズマ肺炎は効果のある抗菌薬で治療すれば早期に治すことができる。早く治療すれば周囲への感染の波及も防げるので、早めに受診することが大切だ。また、発症した人からの飛まつが主な感染経路なのでマスクの着用や手洗いなどの基本的な感染対策が効果的だ」と呼び掛けています。
2024年10月30日(水)
10月20日までの1週間に全国の医療機関から報告された患者数は1医療機関当たり2・01人と、4週連続で過去最多を更新しました。
マイコプラズマ肺炎は子供に多い細菌性の感染症で、飛まつや接触で広がり、感染すると発熱や全身のけん怠感、頭痛、せきといった症状がみられます。
中でもせきは1週間以上続くことがあるほか、一部の人は肺炎が重症化したり衰弱したりして入院するケースもあります。
国立感染症研究所のまとめによりますと、10月20日までの1週間に全国約500カ
所の医療機関から報告された患者の数は8週連続で増加し、1医療機関当たり2・.01
人と、1999年に現在の方法で統計を取り始めてから最も多くなりました。過去最多を更新するのは4週連続です。
都道府県別でみますと、最も多いのが青森県で4・83人、次いで佐賀県で4・67人、愛知県で4・47人、京都府で4人となっているほか、東京都で3・84人、大阪府で3・28人などとなっています。
マイコプラズマ肺炎に詳しい川崎医科大学の大石智洋教授は、「もともと秋から冬にかけて流行する感染症なので、まだ流行は続くと考えられる。発症するまでの潜伏期間が2週間と長いので感染に気付いていない人も多いとみられる」と話し、「マイコプラズマ肺炎は効果のある抗菌薬で治療すれば早期に治すことができる。早く治療すれば周囲への感染の波及も防げるので、早めに受診することが大切だ。また、発症した人からの飛まつが主な感染経路なのでマスクの着用や手洗いなどの基本的な感染対策が効果的だ」と呼び掛けています。
2024年10月30日(水)