■風疹ワクチンの定期接種を受けてない年代の男性は早期対応を [健康ダイジェスト]
妊娠中に感染すると生まれてくる子に障害が出る恐れがある風疹(三日はしか)について、ワクチンの定期接種を受けていない年代の男性を対象にした無料の抗体検査やワクチン接種が、今年度いっぱいで終了します。検査を受けた人はまだ3割ほどにとどまっていて、2日、感染した当事者らが早期の対応を呼び掛けました。
呼び掛けを行ったのは風疹などのワクチン接種の啓発活動を行うNPO法人で、東京都内で開かれた会合には医師や患者会の代表が参加しました。
風疹は発熱や発疹などの症状が出るウイルス性の感染症で、飛まつ感染し、妊娠中に感染すると子供の目や耳、それに心臓などに障害が出る恐れがあります。
会合では、患者会の共同代表を務める可児佳代さんが、1982年、妊娠中に風疹にかかり、心臓や目、耳に重い障害がある娘を出産し、18歳で亡くした経験を語りました。
ワクチンの定期接種の機会がなかったのは、1962年4月2日から1979年4月1日までに生まれた男性で、国は5年前から無料で抗体検査を行い、抗体が十分でない人へのワクチン接種も無料で行っています。
この対応は今年度いっぱいで終了する予定ですが、まだ検査を受けた人は3割ほどにとどまっているということです。
可児さんは、「母親たちは感染した自分を責めますが、そうではなく、社会の無関心が続いているからです。未来の命が守られるように接種をしてほしい」と早期の対応を訴えました。
2024年12月3日(火)
呼び掛けを行ったのは風疹などのワクチン接種の啓発活動を行うNPO法人で、東京都内で開かれた会合には医師や患者会の代表が参加しました。
風疹は発熱や発疹などの症状が出るウイルス性の感染症で、飛まつ感染し、妊娠中に感染すると子供の目や耳、それに心臓などに障害が出る恐れがあります。
会合では、患者会の共同代表を務める可児佳代さんが、1982年、妊娠中に風疹にかかり、心臓や目、耳に重い障害がある娘を出産し、18歳で亡くした経験を語りました。
ワクチンの定期接種の機会がなかったのは、1962年4月2日から1979年4月1日までに生まれた男性で、国は5年前から無料で抗体検査を行い、抗体が十分でない人へのワクチン接種も無料で行っています。
この対応は今年度いっぱいで終了する予定ですが、まだ検査を受けた人は3割ほどにとどまっているということです。
可児さんは、「母親たちは感染した自分を責めますが、そうではなく、社会の無関心が続いているからです。未来の命が守られるように接種をしてほしい」と早期の対応を訴えました。
2024年12月3日(火)
■厚労省、難病ALS新薬の製造販売を了承 国内初の治療薬となる見通し [健康ダイジェスト]
全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病「ALS(筋萎縮性側索硬化症)」のうち、一部の患者を対象にした新しい薬について、厚生労働省の専門家部会は製造販売を認めることを了承しました。今後、国が正式に承認し、ALSの根本的な原因に働き掛ける国内で初めての治療薬となる見通しです。
了承されたのは、アメリカの製薬会社バイオジェンが開発した「トフェルセン」です。
ALSは全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病で、国内に約1万人の患者がいます。
会社の日本法人によりますと、この薬はALSの患者の約2%に当たる「SOD1」という遺伝子に変異のある患者が対象になるということです。
遺伝子の変異によって異常なタンパク質が作られ、運動神経を壊すことが病気の原因になることがわかっていて、今回の新薬は、異常なタンパク質が作られるのを防ぎ、症状の進行を抑える効果が期待されています。
今年5月、会社の日本法人が承認申請を行い、2日に開かれた厚労省の専門家部会で、製造販売を認めることが了承されました。
アメリカ食品医薬品局(FDA)は2023年4月に迅速承認しました。日本ALS協会が早期の実用化を求めています。
2024年12月3日(火)
了承されたのは、アメリカの製薬会社バイオジェンが開発した「トフェルセン」です。
ALSは全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病で、国内に約1万人の患者がいます。
会社の日本法人によりますと、この薬はALSの患者の約2%に当たる「SOD1」という遺伝子に変異のある患者が対象になるということです。
遺伝子の変異によって異常なタンパク質が作られ、運動神経を壊すことが病気の原因になることがわかっていて、今回の新薬は、異常なタンパク質が作られるのを防ぎ、症状の進行を抑える効果が期待されています。
今年5月、会社の日本法人が承認申請を行い、2日に開かれた厚労省の専門家部会で、製造販売を認めることが了承されました。
アメリカ食品医薬品局(FDA)は2023年4月に迅速承認しました。日本ALS協会が早期の実用化を求めています。
2024年12月3日(火)
■チャタテムシでアレルギー 穀物に混入、日本初報告 [健康ダイジェスト]
微小なチャタテムシの仲間「ヒラタチャタテ」が混入した食品によって重いアレルギー症状「アナフィラキシー」が起きたと東邦大医療センター大橋病院と東京家政大、大阪公立大の研究チームが国際医学誌に報告しました。
同病院皮膚科の福田英嗣准教授、松本千夏助教によると、ヒラタチャタテによるアナフィラキシーの報告は日本では初めてで、世界でも3例目。いずれもオートミールへの混入が原因で、研究チームはダニによる「パンケーキ症候群」と同様に「オートミール症候群」と呼ぶことを提唱しました。
また、チャタテムシの仲間が新たなアレルギーの原因になり得るとして、関連製品の保管などに注意を促しました。
発表によると、患者は2021年、オートミールやその他の食品を食べた30分後に、全身に紅斑が現れ、下痢や嘔吐(おうと)を発症。同病院でアナフィラキシーと診断されました。
原因を特定するため、摂取した食品で皮膚の反応をテストしたところオートミールだけが反応しました。ただ、新品の製品では反応がないため、残っていたオートミールを顕微鏡で観察したところ、多数のヒラタチャタテの混入が見付かりました。
ヒラタチャタテは体長約1ミリ。野外では樹木などに生息し、屋内では穀物やカビ、木や紙、皮革製品を餌に大量発生することがある比較的ありふれた虫です。これまでの研究で、ぜんそくとの関係が疑われるなどアレルギーを起こし得ることはわかっていました。
研究チームは、この虫の死骸などを吸入したり接触したりしたことでアレルギーが成立したか、過去にも経口摂取して反応したか、いずれかをへた上で大量に口にしたことでアナフィラキシーが起きたと推測しています。
2024年12月3日(火)
同病院皮膚科の福田英嗣准教授、松本千夏助教によると、ヒラタチャタテによるアナフィラキシーの報告は日本では初めてで、世界でも3例目。いずれもオートミールへの混入が原因で、研究チームはダニによる「パンケーキ症候群」と同様に「オートミール症候群」と呼ぶことを提唱しました。
また、チャタテムシの仲間が新たなアレルギーの原因になり得るとして、関連製品の保管などに注意を促しました。
発表によると、患者は2021年、オートミールやその他の食品を食べた30分後に、全身に紅斑が現れ、下痢や嘔吐(おうと)を発症。同病院でアナフィラキシーと診断されました。
原因を特定するため、摂取した食品で皮膚の反応をテストしたところオートミールだけが反応しました。ただ、新品の製品では反応がないため、残っていたオートミールを顕微鏡で観察したところ、多数のヒラタチャタテの混入が見付かりました。
ヒラタチャタテは体長約1ミリ。野外では樹木などに生息し、屋内では穀物やカビ、木や紙、皮革製品を餌に大量発生することがある比較的ありふれた虫です。これまでの研究で、ぜんそくとの関係が疑われるなどアレルギーを起こし得ることはわかっていました。
研究チームは、この虫の死骸などを吸入したり接触したりしたことでアレルギーが成立したか、過去にも経口摂取して反応したか、いずれかをへた上で大量に口にしたことでアナフィラキシーが起きたと推測しています。
2024年12月3日(火)
■新型コロナ、中国研究所流出説を支持 アメリカ下院小委員会 [健康ダイジェスト]
新型コロナウイルス感染症(COVIDー19)に関するアメリカ下院特別小委員会は2日、新型コロナウイルスは中国の研究所から流出した可能性が高いとする説を支持する結論を発表しました。
新型コロナウイルスの起源を巡っては、アメリカ連邦機関、世界保健機関(WHO)、さらに世界中の科学者たちがさまざまな結論に達しており、いまだ合意に至っていません。
大方では中国で動物から広がったと考えられているものの、アメリカ情報機関は昨年、人の感染例が最初に確認された中国・武漢市にあるウイルス研究所から、遺伝子操作されたウイルスが流出した可能性があると指摘しました。
アメリカ下院特別小委員会は2年間にわたり、アメリカ人110万人が死亡した流行における連邦政府および州レベルの対応、パンデミック(世界的な流行)の発生源、ワクチン接種の取り組みなどについて検証。25回の会合、30回以上のインタビュー資料、100万ページ以上の文書検証を経て、520ページにおよぶ報告書をまとめ、研究所流出説を支持するに至りました。
その中で主な結論の一つとして、アメリカ国立衛生研究所(NIH)が、論争の的となっている武漢ウイルス研究所の「機能獲得」研究に実際に資金提供していたことが確認されたと報告されました。
調査には、アメリカ政府の新型コロナウイルス対策を率いたアンソニー・ファウチ元首席医療顧問の2日間にわたる非公開インタビューも含まれていました。
ファウチ氏は6月の委員会で、新型コロナウイルスの起源を隠蔽(いんぺい)したことはないと強く否定し、武漢ウイルス研究所が扱っていたコウモリコロナウイルスが、パンデミックを引き起こしたウイルスに変異することは「分子レベルでは不可能」だと主張しました。
だが同報告書は、新型コロナウイルスは「研究所の事故、または研究関連の事故によって出現した可能性が高い」と述べました。
このほか報告書は、ロックダウン(都市封鎖)は「利益よりも害を多くもたらした」と述べました。またマスク着用義務は「感染拡大を抑制する効果がなかった」と結論付けていますが、これは公共の場でのマスク着用が感染率の低下につながることを示す他の研究結果とは矛盾しています。
2024年12月3日(火)
新型コロナウイルスの起源を巡っては、アメリカ連邦機関、世界保健機関(WHO)、さらに世界中の科学者たちがさまざまな結論に達しており、いまだ合意に至っていません。
大方では中国で動物から広がったと考えられているものの、アメリカ情報機関は昨年、人の感染例が最初に確認された中国・武漢市にあるウイルス研究所から、遺伝子操作されたウイルスが流出した可能性があると指摘しました。
アメリカ下院特別小委員会は2年間にわたり、アメリカ人110万人が死亡した流行における連邦政府および州レベルの対応、パンデミック(世界的な流行)の発生源、ワクチン接種の取り組みなどについて検証。25回の会合、30回以上のインタビュー資料、100万ページ以上の文書検証を経て、520ページにおよぶ報告書をまとめ、研究所流出説を支持するに至りました。
その中で主な結論の一つとして、アメリカ国立衛生研究所(NIH)が、論争の的となっている武漢ウイルス研究所の「機能獲得」研究に実際に資金提供していたことが確認されたと報告されました。
調査には、アメリカ政府の新型コロナウイルス対策を率いたアンソニー・ファウチ元首席医療顧問の2日間にわたる非公開インタビューも含まれていました。
ファウチ氏は6月の委員会で、新型コロナウイルスの起源を隠蔽(いんぺい)したことはないと強く否定し、武漢ウイルス研究所が扱っていたコウモリコロナウイルスが、パンデミックを引き起こしたウイルスに変異することは「分子レベルでは不可能」だと主張しました。
だが同報告書は、新型コロナウイルスは「研究所の事故、または研究関連の事故によって出現した可能性が高い」と述べました。
このほか報告書は、ロックダウン(都市封鎖)は「利益よりも害を多くもたらした」と述べました。またマスク着用義務は「感染拡大を抑制する効果がなかった」と結論付けていますが、これは公共の場でのマスク着用が感染率の低下につながることを示す他の研究結果とは矛盾しています。
2024年12月3日(火)
■宮崎県川南町で鳥インフルエンザ確認、3万5000羽超処分 九州で2例目 [健康ダイジェスト]
宮崎県は3日、同県川南町の養鶏場で高病原性鳥インフルエンザに感染した疑いのある鶏について、遺伝子検査の結果、鳥インフルエンザの「H5亜型」の遺伝子が検出されたと発表しました。国内で感染が確認されたのは今季12例目で、九州では鹿児島県に次いで2例目となりました。
発表によると、2日の簡易検査で陽性となった鶏9羽について、遺伝子検査でも陽性が確認されました。県は3日午前7時、この養鶏場で飼育されている約3万5000羽のブロイラーの殺処分を始めました。
県は、この養鶏場から半径3キロ圏内にある6養鶏場(計約18万8000羽)を鶏や卵の移動制限区域に、同3~10キロ圏内の108養鶏場(計約387万1000羽)を鶏や卵の域外への持ち出しを禁じる搬出制限区域に設定しました。
3日朝、宮崎県の河野俊嗣知事とオンラインで会談した江藤拓農相は「蔓延防止に全力を尽くし、生産者の方々の暮らしやなりわいを守ってほしい」と話しました。
2024年12月3日(火)
発表によると、2日の簡易検査で陽性となった鶏9羽について、遺伝子検査でも陽性が確認されました。県は3日午前7時、この養鶏場で飼育されている約3万5000羽のブロイラーの殺処分を始めました。
県は、この養鶏場から半径3キロ圏内にある6養鶏場(計約18万8000羽)を鶏や卵の移動制限区域に、同3~10キロ圏内の108養鶏場(計約387万1000羽)を鶏や卵の域外への持ち出しを禁じる搬出制限区域に設定しました。
3日朝、宮崎県の河野俊嗣知事とオンラインで会談した江藤拓農相は「蔓延防止に全力を尽くし、生産者の方々の暮らしやなりわいを守ってほしい」と話しました。
2024年12月3日(火)
■肥満治療薬「ゼップバウンド」製造販売を承認 美容・ダイエット目的の不正使用で世界的に一時品薄 [健康ダイジェスト]
厚生労働省の専門家部会は2日、アメリカの製薬大手イーライリリーが開発した肥満症治療薬「ゼップバウンド」について、製造販売の承認を了承しました。2月に肥満症としては約30年ぶりの新薬となる、デンマークの製薬大手ノボノルディスクファーマの「ウゴービ」が発売されており、治療の選択肢が広がることになります。
ゼップバウンドは注射薬で、食欲を抑え、体重減少の効果があります。肥満症と診断され、高血圧や脂質異常症の持病があるなど、一定の条件を満たす患者が対象となります。日本人を対象とした臨床試験では、高用量での投与を週1回、72週続けたグループの体重が平均22・7%減少しました。
イーライリリーは、同じ成分の薬を2型糖尿病の治療薬としてすでに販売していますが、世界的な需要増に加え、美容・ダイエット目的での不適切な使用も相次ぎ、一時、品薄状態となっていました。
専門家部会では、遺伝性の筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)の治療薬「クアルソディ」の製造販売承認も了承されました。ALS患者の約2%を占める遺伝子変異がある患者が対象。筋力低下を招く有害なタンパク質の生成を抑える効果が期待されます。
2024年12月3日(火)
ゼップバウンドは注射薬で、食欲を抑え、体重減少の効果があります。肥満症と診断され、高血圧や脂質異常症の持病があるなど、一定の条件を満たす患者が対象となります。日本人を対象とした臨床試験では、高用量での投与を週1回、72週続けたグループの体重が平均22・7%減少しました。
イーライリリーは、同じ成分の薬を2型糖尿病の治療薬としてすでに販売していますが、世界的な需要増に加え、美容・ダイエット目的での不適切な使用も相次ぎ、一時、品薄状態となっていました。
専門家部会では、遺伝性の筋萎縮(いしゅく)性側索硬化症(ALS)の治療薬「クアルソディ」の製造販売承認も了承されました。ALS患者の約2%を占める遺伝子変異がある患者が対象。筋力低下を招く有害なタンパク質の生成を抑える効果が期待されます。
2024年12月3日(火)