■白髪の進行抑える成分、セロリやブロッコリーから発見 名古屋大大学院の研究チーム「予防と改善に期待」 [健康ダイジェスト]
名古屋大大学院医学系研究科・環境労働衛生学の加藤昌志教授(62)が率いる研究室のチームが、植物成分の一種に白髪の進行抑制効果があることをマウスを使った実験で明らかにしました。同研究室では、健康に対する環境の影響を調べ、予防法を開発する研究を行っており、加藤教授は「人々の健康増進と快適な生活に結び付けていきたい」と話しています。
白髪の進行を抑制する効果が確認されたのは、セロリやブロッコリー、カモミールなどに含まれるフラボノイドの一種「ルテオリン」。抗酸化作用があり、アンチエイジング効果や抗炎症作用が注目され、皮膚の健康を増進する作用も報告されており、サプリメントや化粧品原料として広く利用されています。
研究チームは、加齢によって白髪が進行するマウスを使って実験しました。マウスの背中に、16週間、ルテオリンを外用(塗布)したところ、塗らなかったマウスと比べて白髪の割合が明確に減少しました。内服(経口)の場合でも、同様の抑制効果が確認されたといいます。
白髪が進行したマウスを調べたところ、生理活性物質「エンドセリン」が減少していたことを確認。ルテオリンの投与で比較したところ、与えたマウスでは、エンドセリンの減少が抑えられたこともわかりました。
エンドセリンは、毛髪の色素(メラニン)を作り出す細胞の元になる「メラノサイト幹細胞」の機能維持などを助ける役割を持っています。ルテオリンが、エンドセリンを生み出す細胞の老化を防ぎ、その結果、白髪の進行を緩和する効果があると考えられるといいます。
加藤教授は「動物実験の段階なので、人の白髪に対する効果は明確ではない」とした上で、先行研究などから人でも同様の仕組みがあることを指摘。「バランスの取れた食生活を前提とし、ルテオリンを多く含む食材を摂取することは白髪抑制に効果がある可能性がある」としました。
論文は11日までに、国際学術誌「アンチオキシダンツ」に掲載されました。
2025年2月8日(土)
白髪の進行を抑制する効果が確認されたのは、セロリやブロッコリー、カモミールなどに含まれるフラボノイドの一種「ルテオリン」。抗酸化作用があり、アンチエイジング効果や抗炎症作用が注目され、皮膚の健康を増進する作用も報告されており、サプリメントや化粧品原料として広く利用されています。
研究チームは、加齢によって白髪が進行するマウスを使って実験しました。マウスの背中に、16週間、ルテオリンを外用(塗布)したところ、塗らなかったマウスと比べて白髪の割合が明確に減少しました。内服(経口)の場合でも、同様の抑制効果が確認されたといいます。
白髪が進行したマウスを調べたところ、生理活性物質「エンドセリン」が減少していたことを確認。ルテオリンの投与で比較したところ、与えたマウスでは、エンドセリンの減少が抑えられたこともわかりました。
エンドセリンは、毛髪の色素(メラニン)を作り出す細胞の元になる「メラノサイト幹細胞」の機能維持などを助ける役割を持っています。ルテオリンが、エンドセリンを生み出す細胞の老化を防ぎ、その結果、白髪の進行を緩和する効果があると考えられるといいます。
加藤教授は「動物実験の段階なので、人の白髪に対する効果は明確ではない」とした上で、先行研究などから人でも同様の仕組みがあることを指摘。「バランスの取れた食生活を前提とし、ルテオリンを多く含む食材を摂取することは白髪抑制に効果がある可能性がある」としました。
論文は11日までに、国際学術誌「アンチオキシダンツ」に掲載されました。
2025年2月8日(土)
■入院患者40人に薬投与せず、看護師が自分のロッカーに隠す 桑名市総合医療センター [健康ダイジェスト]
三重県の桑名市総合医療センターは7日、20歳代の男性看護師が2023年10月から2025年1月にかけて、入院患者40人に処方された内服薬計51回分を患者に投与せず、自分のロッカー内に隠していたと発表しました。40人のうち、13人はすでに亡くなっていますが、投与されなかったことが影響したかどうかは確認されていないといいます。
センターによると、1月21日に同僚がロッカーの扉を閉めた際、弾みで隣の男性のロッカーの扉が開き、未開封の内服薬が入っていたのを見付けました。23日に男性に聞き取りした結果、処方する薬をポケットに入れてロッカーに隠していたといい、男性は「業務が忙しくて薬の処方を忘れ、それが積み重なり、怒られたくなくて隠した」と認めているといいます。男性は現在、休職しています。
入院患者に処方されなかった内服薬は、ビタミン剤や胃薬、抗凝固剤など。各主治医からは現時点で、薬を飲まなかったことによる健康被害は確認されていないといいます。
今後、第三者委員会を設置して健康被害などを調査します。7日の記者会見で、山田典一病院長は「多大な迷惑をかけたことをおわびし、再発防止を行い、信頼回復に努めたい」と謝罪しました。
2025年2月8日(土)
センターによると、1月21日に同僚がロッカーの扉を閉めた際、弾みで隣の男性のロッカーの扉が開き、未開封の内服薬が入っていたのを見付けました。23日に男性に聞き取りした結果、処方する薬をポケットに入れてロッカーに隠していたといい、男性は「業務が忙しくて薬の処方を忘れ、それが積み重なり、怒られたくなくて隠した」と認めているといいます。男性は現在、休職しています。
入院患者に処方されなかった内服薬は、ビタミン剤や胃薬、抗凝固剤など。各主治医からは現時点で、薬を飲まなかったことによる健康被害は確認されていないといいます。
今後、第三者委員会を設置して健康被害などを調査します。7日の記者会見で、山田典一病院長は「多大な迷惑をかけたことをおわびし、再発防止を行い、信頼回復に努めたい」と謝罪しました。
2025年2月8日(土)
■三菱ケミカルグループ、田辺三菱製薬をアメリカ投資ファンドに売却へ [健康ダイジェスト]
化学メーカー大手の「三菱ケミカルグループ」は、子会社の「田辺三菱製薬」をアメリカの投資ファンドに約5100億円で売却すると発表しました。新薬の開発に多額の費用が必要となる製薬事業を切り離し、経営資源を本業の化学分野に集中させたいとしています。
発表によりますと、三菱ケミカルグループは、子会社の田辺三菱製薬をアメリカの投資ファンド「ベインキャピタル」に売却することを決めました。
売却の総額は約5100億円になる見通しで、株主総会をへて、今年7月から9月までに手続きを完了させる方針です。
三菱ケミカルグループは、収益力を強化するため、新薬の開発に多額の費用が必要となる製薬事業を切り離すことで、経営資源を本業の化学分野に集中することにしています。
一方、ベインキャピタルは、ヘルスケア分野への豊富な投資実績を生かし、創薬の生産性などを向上させ事業を成長させたい狙いがあります。日本の製薬企業を買収するのは初めてで、田辺三菱製薬の創薬力や国内の営業基盤を評価したといい、新薬開発への資金投入や海外の新薬を日本で販売することで成長を促します。
三菱ケミカルグループの筑本学社長は会見で、「業界の変化などにより化学と医療との親和性が希薄化してきた。化学事業を今後どう成長させていくのか、経営陣と社員が一丸となって取り組むことが必要だ」と述べました。
2025年2月8日(土)
発表によりますと、三菱ケミカルグループは、子会社の田辺三菱製薬をアメリカの投資ファンド「ベインキャピタル」に売却することを決めました。
売却の総額は約5100億円になる見通しで、株主総会をへて、今年7月から9月までに手続きを完了させる方針です。
三菱ケミカルグループは、収益力を強化するため、新薬の開発に多額の費用が必要となる製薬事業を切り離すことで、経営資源を本業の化学分野に集中することにしています。
一方、ベインキャピタルは、ヘルスケア分野への豊富な投資実績を生かし、創薬の生産性などを向上させ事業を成長させたい狙いがあります。日本の製薬企業を買収するのは初めてで、田辺三菱製薬の創薬力や国内の営業基盤を評価したといい、新薬開発への資金投入や海外の新薬を日本で販売することで成長を促します。
三菱ケミカルグループの筑本学社長は会見で、「業界の変化などにより化学と医療との親和性が希薄化してきた。化学事業を今後どう成長させていくのか、経営陣と社員が一丸となって取り組むことが必要だ」と述べました。
2025年2月8日(土)
■鳥インフルエンザの遺伝子型「D1・1」、乳牛から初検出 アメリカ・ネバダ州 [健康ダイジェスト]
高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1)の遺伝子型「D1・1」がアメリカの乳牛から初めて検出されました。当局が5日に確認しました。D1・1は鳥の間でまん延しており、人が感染して重症化した事例もあります。
この検出により、養鶏業界に多大な影響を与えているH5N1のパンデミック(世界的な大流行)が、人でのパンデミックに発展するのではないかとの懸念がさらに高まっています。
南西部ネバダ州の乳牛から検出された鳥インフルエンザウイルスについて、アメリカ農務省が同日、遺伝子型がD1・1であることを確認しました。
別の遺伝子型「B3・13」は昨年からアメリカの乳牛農場で広くまん延しており、16州で950例以上が確認されています。
農場で働く酪農従事者数人が昨年、B3・13に感染したものの軽症ですみました。
一方、D1・1は少数ですが人が感染して重症化した例があり、1月上旬にはアメリカで初の死亡例も確認されています。
保健当局は当時、D1・1に感染した患者(65)には基礎疾患があり、公衆へのリスクは低いと発表していました。
農務省はウェブサイトで、D1・1は「この秋から冬にかけて北アメリカの渡り鳥の経路で多く見られ、野鳥、哺乳類、さらには家禽(かきん)への感染も確認されている」と述べました。
CBSニュースがインタビューしたネバダ州の当局者によれば、どちらの遺伝子型でも乳牛が感染した場合の症状はほぼ同じで、「発熱や食欲不振、乳量の減少、軽度の呼吸器症状」などだといいます。
鳥インフルエンザの影響で多くの鶏が殺処分され、アメリカ全土で卵が不足しています。
2025年2月8日(土)
この検出により、養鶏業界に多大な影響を与えているH5N1のパンデミック(世界的な大流行)が、人でのパンデミックに発展するのではないかとの懸念がさらに高まっています。
南西部ネバダ州の乳牛から検出された鳥インフルエンザウイルスについて、アメリカ農務省が同日、遺伝子型がD1・1であることを確認しました。
別の遺伝子型「B3・13」は昨年からアメリカの乳牛農場で広くまん延しており、16州で950例以上が確認されています。
農場で働く酪農従事者数人が昨年、B3・13に感染したものの軽症ですみました。
一方、D1・1は少数ですが人が感染して重症化した例があり、1月上旬にはアメリカで初の死亡例も確認されています。
保健当局は当時、D1・1に感染した患者(65)には基礎疾患があり、公衆へのリスクは低いと発表していました。
農務省はウェブサイトで、D1・1は「この秋から冬にかけて北アメリカの渡り鳥の経路で多く見られ、野鳥、哺乳類、さらには家禽(かきん)への感染も確認されている」と述べました。
CBSニュースがインタビューしたネバダ州の当局者によれば、どちらの遺伝子型でも乳牛が感染した場合の症状はほぼ同じで、「発熱や食欲不振、乳量の減少、軽度の呼吸器症状」などだといいます。
鳥インフルエンザの影響で多くの鶏が殺処分され、アメリカ全土で卵が不足しています。
2025年2月8日(土)