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■大きな息を吐く [気力を充実する秘訣]

[テニス]心身の健康を保つには睡眠が第一
 成し遂げようとする気力を練り上げる秘訣の一つは、夜は早く寝るという正しい睡眠法にある。意外に思う方もおられるかもしれないが、これから解説していけば、明確に理解いただけるはずである。
 ともかく、いざという時に鼓舞することができるように自らの気力を練り、体調を整え、心身の健康を保つためには、夜は早く寝るということに理がある。
 心身が健康であれば、夜の眠りは自然であり、自然な眠りによって健康も促進され、気力、気迫、気概、元気、精神の張りも出るというものである。
 本来、夜は仕事をしないで体を休め、宇宙天地大自然に生かされているという自然の順序に任せて生きれば、誰でも、日が暮れたという宇宙の構造、仕組みからいって、眠気を催すのが当然である。眠気がきたら、その眠気がゆきすぎないうちに、その眠気に乗って眠る。これは、宇宙からのお誘いであると考えなければならない。
 眠りの時間は、生かしてくれるほうの親船である宇宙全体生命の中に融け込めば、一切の精神的な悩みも、肉体的な疲れも、みなこの中でゼロにしてくれるという大変な時間なのである。
 人間が自分の努力で精神的な悩みや苦しみ、つまらない気持ちを転換しようとしても、そう簡単に自分で自分の気分を転換することは不可能。しかし、その時に眠ることができたら、いっぺんに気分は転換する。
 だから、眠れないという人は、一番気の毒である。おなかがすいていれば食べ物がうまいように、眠れない人は昼間、懸命に働くこと、運動をすることを勧めたい。疲れるまで体を使うことをぜひ勧めたい。
 熟睡できないからといって、睡眠薬や寝酒に頼っては、自然な眠りは得られない。習慣化すれば、体にも悪い。要するに、眠りの質が問題なのだ。
 現代社会は残念なことに、不眠症で悩む人が多いようである。そこで、不眠症に悩む人のために、いくつかの不眠症の克服法を紹介しよう。
 食事の時間帯と量に、問題はないだろうか。就寝前に食べたり、食べすぎたりするのは、眠りの妨げになる。食事時間を早くするか、夕食を軽めにして朝食の量を増やす配慮をするように。
 また、カルシウム不足は神経が高ぶりやすくなるので、小魚類を食べるようにする。逆に、あまり空腹でも眠れないので、その時は温かい牛乳を飲むといい。
 牛乳には、神経の興奮を静めるカルシウムがあり、消化、吸収が高いという長所がある。牛乳中に含まれるトリプトファンというアミノ酸が、脳睡眠中枢を刺激して、自然に眠りを誘うという働きもある。
 次には、テレビや刺激的な音楽、読書なども、就寝の二時間前には避けるようにすること。音楽は、静かでゆったりした曲で、心が安らぐなら効果的。
 神経が高ぶり、どうしても眠れない場合は、無理に寝ようとせず起きる。労働が精神労働のほうに片寄っていて、肉体は眠くなく精神だけが疲労していると、眠いようで眠れないという現象が起こることもあるのである。
 この時は、腹式呼吸、丹田呼吸が役立つ。息を腹から出すつもりで、ゆっくり、ゆっくり吐いていると眠れる。静かに瞑想するのも効果的である。
 眠りの大切さがよくわかったら、何を置いても、どんなに忙しくても、夜は眠ることである。一カ月の三十日を幾日、理想的に眠れたかということで、その人の人生の勝負は決まる。その人間の気力や価値や幸福の度合いが決まる。これは、人生にとって最も基本的な重大問題である。
 というのに、サラリーマンの場合は、明日からの仕事を考える精神的重圧のために、日曜日の夜は寝つけないという調査もある。これでは、すっかり疲労が回復して、すがすがしい気分で、気力を奮い起こして仕事に取り組むことはできない。
 そして、日曜が休日であるサラリーマンの一週間の集中度調査によると、火曜日を最高に週末に向けて下がっていき、休みの前日になると少し元気を取り戻すという結果が出ている。体を休めたはずの翌日、月曜がそれほど高くなっていないのは、家庭と会社という環境の変化に、気持ちがついていっていない面もあるだろう。
 ならば、大事な人に会う時のアポイントは、月曜よりも火曜に設定したほうがよいということになる。気力や元気が回復する週末に会う約束をするのもいい。
 では、気力や元気が出ない日にはどうしたらいいのかというと、歩くという簡単なことを実行すればいい。朝や昼休みや仕事中、十五分ほど歩くというのは脳に刺激を与え、全身の細胞を活性化し、気持ちを新鮮にさせるもので、気力の出やすい肉体的環境を作るのに適している。
[テニス]昼休みのごろ寝で力の発動を待つ
 昼寝も効果がある。近年、社員に昼寝を勧め、仮眠室を設けている会社があるように、十分程度でも、昼寝には際立ったリフレッシュ効果が認められる。
 会社の昼休み風景でよく目にするところでは、忙しいということで昼食をとりながら、書類に目を通している人がいる。このような人は、気分を一新して効率を高める、せっかくのリフレッシュの機会をわざわざ放棄しているに等しい。貴重な昼休みの時間は、もっと気分転換に活用しなければ損であろう。
 人間はとかく頭ばかりで物事を考えすぎて、どちらかというと寝ても覚めても、あくせくしているのが現状である。このあくせくは神経の緊張となり、エネルギーの消耗となり、生命力を減退させ、その結果は寿命を縮める。
 反対に、くつろぎの姿からは、緊張が消え、緩和されて、エネルギーが回復するばかりでなく、刻々、全身に見えない世界からの生命力が充実されるのである。
 一説によると、人間の注意力集中の最高限度は二十五分間だという。そうすると、二時間も三時間も続けて仕事をしなければならない場合には、時々、気分を転換し、肉体と精神のゆとりを持つことが必要となってくるだろう。
 新鮮な気持ちで物事を始めれば、普通よりも上手に、時間もかからないでできることは、自明の理である。しかも、このような気分転換に必要な時間は、決して長い時間が必要なわけではなく、わずか五分か十分の時間を必要とするだけである。
 そこで、会社などで昼間疲れた時に、くつろぎの姿で体を投げ出す、いわば、ごろ寝リラックス法といえるものの要領を簡単に説明しておきたい。
 一日に何回でも、気が付いたら、実行すること。必要を感じたら努めて行うようにする。もし職場に適当な施設があれば、昼休みには十分ないし十五分、体を投げ出すこと。慣れれば執務中、椅子にかけたままでも略式には行える。
 昼間疲れた時には、まず水を飲んで自然作用的に肉体機能を活発にし、できれば畳の上にゴロリと横になるのが理想的である。
 サラリーマンなら昼食時の休憩時間に、しっかりと食事を味わった後、仰向けに寝られる場所、例えば会社などの屋上の日の当たるところで、ビニールでも敷いて、ちょっと寝るのがよい。
 そのまま、息と呼吸をつないで、十分間ほどでも深呼吸をすれば、午前中の心と体の疲れ、緊張はみなとれてしまう。疲れをエネルギーに変換して、もう一度働く力とすることができる。
 家庭の主婦ならば、「少し疲れたな」と感じた時など、いつでも仰向けの大の字に体を投げ出し、体の中の圧力を大きな息で吐き出せば、たちどころに活力がよみがえる。心・気は一転し、元気回復するだろう。
 このごろ寝リラックス法は、体を投げ出して、そのまま眠ってもよい。昼食後、二、三十分眠れば、一日が二日の価値になる。
 二十分から三十分くらいの時間の眠りは、睡眠生理学的にいっても体まで眠る深い眠りにはならず、大脳だけを休める睡眠だから、あまり夜の睡眠のじゃまにはならない。しかも、効率よく体の疲れをとることができ、自律神経の乱れを調整していくことができるのである。
 昼寝は、決して罪悪ではない。奇妙なことのように聞こえるかもしれないが、昔から立派な仕事をした人々は、居眠りの名人が多いようである。「昼食後の三十分の昼寝は夜間の三時間の睡眠にも匹敵する」といっている人もいるが、居眠りも気分転換の特効薬といえよう。その上、脳の疲れをとってくれる大切な行為なわけである。
 仕事をしている時は左脳を使うが、寝ている時には右脳の働きが相対的に活発になるもの。ウトウトしている状態などは、レム睡眠ではないのだが、夢と同じようなものを見る。ウトウトすると、右脳より先に左脳が休んでしまうからだ。こうして右脳を使うと、直観、ひらめきが出てくることもある。
 考えあぐねて壁にぶつかった時は、意識的にウトウトして、右脳で発想の転換をするのも一つの方法である。寝た後は、いい企画が浮かびやすいから、もっと多くの企業が仮眠室を設けるべきではないだろうか。
 果報を得んとする者は、まず体を投げ出して寝、自然にわいてくる力の発動を待て、ということである。
 企業に勤める人ばかりでなく、誰もが眠気を催したら、昼間でもそこへゴロリと寝る癖をつけること。十分間、十五分間の眠りでもすっきり頭がさえ、はっきり体が澄んで元気になるから、気力も出る。勉強中でも家事中でも、居眠りするより寝るがよい。体には睡眠以上の妙薬はない。
[テニス]呼吸法で過度の緊張は防げる
 昼休みのごろ寝や深呼吸、居眠りで得られるリラックスは、生まれ変わることである。
 その時まで身に着けていた心の垢(あか)を洗い流して、意識や感情のしこりやこだわりをほぐして、吐き出し、生まれた時のままの自然作用、自然感覚、自然機能を心身によみがえらせ、そこから再出発すること。これがリラックスの真意である。
 人間が意識でばかり物を見ると、他力が働いてくれない。他力で生きることを知らない人は、自分の心が思うようにゆかないから、じりじり、いらいらする。
 じりじり、いらいらするということは、意識から感情になってくることで、決して人間の本質から派生するものではない。しかし、そういうことを繰り返すと性格となるから、注意せねばならない。
 じりじり、いらいらして頭に血が上った時には、息を吐くことをぜひ勧めたい。何か失敗して興奮した時にも、息を吐けばよい。
 人間は、何か失敗をすると、必要以上に落ち込むか、気合が空回りして、一種の興奮状態になってしまう。もちろん、どちらの精神状態も次に何かをやろうという時に、障害になってくる。物事を成し遂げようとする気力の高さは、高すぎても低すぎても駄目で、適正レベルにある時が、最も力を発揮できるのである。
 ここ一番という時になって過度の緊張状態に陥った際などは、能力が最大限に発揮される適正レベルにまで、興奮や緊張を下げてやらなければならない。そのための有効な方法が、呼吸法なのである。
 人間誰もが日常的に経験しているが、緊張すると生理的に呼吸が浅くなる。これを解消するために、ほとんど無意識のうちに深呼吸をしているのであり、もっと意図的に行えば、精神の興奮度を調整できるようになってくるのである。
 精神をリラックスさせる代表的な方法として、西洋には自律訓練法があり、東洋には丹田呼吸法があるが、両者とも、深く、ゆっくり呼吸する点で共通している。
 東洋の丹田呼吸法というのは腹式呼吸法の一種で、坐禅の呼吸法の一つ。深く息を吸い込み、止める。少ししてから、ゆっくりと吐き出す。この際、息は胸からでなく腹からの排出であると、素直に錯覚できるようになると理想的。
 排出する時、臍下(せいか)丹田に力がこもると快感を伴う。人体は炭酸ガスが多いところに苦痛を感じるようにできているため、丹田の力で下腹の血液が絞られて心臓にゆき、肺に送られて二酸化炭素を放出すると、一挙にガスが少なくなり、苦痛がなくなって、これが快感につながるのである。
 西洋の自律訓練法は、目を閉じて深呼吸をしながら、「自分は気持ちが落ち着いている」といい聞かせることによって、自分をコントロールしていく方法である。
 いずれの方法も、自律神経の活動が正常になり、過度の緊張がほぐれてくる。呼吸は自律機能なので、放っておいても必要なだけ自然に呼吸するが、他の自律機能と比べて、意識によって大幅に操作できるものでもある。
 空手などの武道で、修行を始める前に正座して呼吸を整えるのも、それによって肉体や精神をコントロールするためである。
 大事な場面では、自分でも気が付かないうちに呼吸に変化が起きている。過度の緊張から呼吸が速く、浅くなり、のどが詰まったような状態になる。この場合、出る息をポリエチレンの袋にとって量ってみると、一分間一リットルにも満たない。入る息も少ないのは当然である。
 極端に浅い呼吸では、出る息、入る息とも少量だから、二酸化炭素の体外排除が少なく、同時に血中酸素も減少する。こうした血液の状態では、脳細胞の働きは低下し、考え方も不健全に陥りやすい。血中酸素の欠乏は、脳細胞にとっては危険でさえある。
 そういう時には、深呼吸をする習慣をつけること。逆に呼吸をゆっくり、深く行うことで、緊張を解いていくのである。
 深呼吸で何回も何回も大きな息を吐いて、心を平らかにすればよい。苦しい時や悲しい時に、大きくため息をすれば、気持ちが楽になる。それは、頭の圧力、胸の圧力、上半身の圧力をみな、呼吸とともに外に吐き出してしまって、心が落ち着くからでもある。
 他力というものは、下半身から上半身に上ってくるものであるから、上半身を空虚にしておかねばならない。息を吐いて、吐いて、吐き抜けば、胸が真空になる。頭が軽くなる。心が落ち着く。
 心を落ち着かせるためには、息を吐いて、体内の圧力をなくせばよいのである。吐いたり、吸ったり自由に息ができないと、気詰まりがするはず。
 息を吐いて、肉体的体調を整え、楽に楽しく生きようではないか。
 ただし、ここ一番という時、肉体的体調が整っていないから気力が出ないというのは、自分に対する甘え以外のなにものでもない。たとえ寝不足だろうが、体調が悪かろうが、やらなければならないことはたくさんある。
 そのような時は、とにかく「自分は今、体調が万全なのだ」と思い込むこと。事実、睡眠時間の長短より、朝の目覚めの時の気持ちの持ち方次第で、体内のエネルギーを高めることが可能である。「調子がよい」と思うことで、脳内活性物質の分泌は盛んになり、生理的にも大きな影響をおよぼすのだ。




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■早起きをする [気力を充実する秘訣]

[晴れ]朝の過ごし方が一日を大きく左右する
 その日一日が気力の充実したものになるかどうかは、当日の朝、いかに過ごすかで決まるということも、ぜひ知ってもらいたい。
 ビジネスマンなら大事な商談相手と会うとか、学生なら試験や試合があるといった日には、朝から気を入れすぎてはいけないが、気力の出やすいコンディションを作っておくことは、重要である。
 私たち人間というものは、朝のうちから物事がうまくいかないと、その日一日、調子が悪いように思えてしまい、いざとなって、気力もなかなか出しにくいからだ。
 例えば、朝寝坊したため電車に乗り遅れ、何かの事情で次の電車もスムーズにこなかったりした時、「さあ、やるぞ」という元気もなくなってしまいがちなもの。
 反対に、運よくぎりぎりで電車に間に合い、しかも自分の前の席がすぐに空いて座れたりすると、人間とは不思議なもので、急に気分は肯定的になり、「今日は何をやってもうまくいきそうだな」などと感じて、気力、元気も出やすくなる。
 朝一番の気分や行動は、その日一日を大きく支配する。そこで、「今日は頑張らなければならない」という特別な日は、朝から思い切って、意識して積極的に動いてみるのもよい。精神が活性化して、気力も出やすくなることを請け合う。
 積極的に動くといっても、むずかしいものではない。ちょっと勢いよく、体を動かすだけでいいのである。起き抜けに雨戸やカーテンをサッと、元気よく開ける。駅の階段を駆け足で上ってみる。
 このようないつもと違う意欲的な体の動かし方をするだけで、精神は確実に活性化するだろう。
 また、人間の頭脳は朝起きてから、二、三時間後くらいに活発に働き出すのが一般的だといわれるが、これには個人差もある。「特別な日だから、気力の出やすいコンディションでいよう」と思うなら、起きてから何時間たてば、人の話を聞いたり、書類を見た時に正確に反応するかくらいは、自分で確かめておいたほうがいいだろう。
 会社によっては毎朝のように、朝礼があるところもあり、起き抜けで参加するのと、自分が一番いい状態で参加するのとでは、当然ながら、話を消化する量に大変な差が出てしまう。
 どうしても頭が働かないようなら、朝早く起きてひと運動してから会社に出るとか、夜は絶対に十二時前に寝るなど、自分のライフスタイルを変えていく必要がある。
 すなわち、気力の出やすい体調を維持する方策として、私が万人に勧めたいのは、毎日、早寝早起きを実行することなのである。「早起きは三文の得、長寝は三百の損」という道理は、多くの人が子供の頃から聞かされてきたはず。
 知ってはいても、現代の日本人で早寝早起きを実行、実践している人が、果たしてどれほどいるであろうか。あるいは、まれに早寝早起きをしたとしても、それが嫌々ながら行ったのではあまり意味がないようにも思われる。
 ここが大切な点である。嫌な気持ちで起きるのと、いい気持ちでサッと寝床から離れるのとでは、その心境に天と地ほどの差があるのだ。いい気持ちで、同時に「ありがとうございます」という世の中に対する感謝の気持ちで起きなければ、早起きの意義は半減するといってもいいくらいである。
 なぜなら、いい気持ち、感謝の気持ちで早起きをする時に、その心は宇宙の心、神仏の心に結びつくからである。利己を捨てて利他の気持ちになれれば、宇宙天地大自然的な精神、神仏の精神につながるのである。
 極論すれば、早寝早起きは宇宙的法則にのっとった人間の最も根源的行為で、神様に一歩近付くことでもある。早寝早起きをしていると、心身が宇宙天地大自然のリズムに等しくなり、気力も呼び起こされて、ふだんは表に出ない能力まで、発揮することができる。それこそ、早寝早起きの持つパワーの源なのである。
 早寝早起きをしていると、自然に「幸せだ。ありがたい」という気持ちになり、物事を明るく前向きに考えるようになるのも、そのためだ。積極的な気持ちになると、気力も、元気も、幸運も、ビジネスチャンスも、自然に舞い込んでくるものである。
[晴れ]前向きに考えられる朝のメリット
 人間の肉体の生理面から考えても、早寝早起きが気力に満ちた、明るく、前向きな気分にしてくれることが納得できる。
 人間の体温は、午後二時頃にピークに達する。反対に、夜中の二時から四時頃に最低になる。体温が低いというのは、いい睡眠をとるためには非常に大切な要素である。そして、最低になった頃から体温は徐々に上昇し始める。
 この体温が上昇するということは、とりもなおさず睡眠と逆、体が覚醒(かくせい)してゆくための条件である。体が生理的に順調に目覚めていくタイミングに合わせて、午前五時頃に起床すれば、心身が気持ちよく目覚めていくのは、当然の理なのである。
 だから、さっぱりと快い早起きは、追い詰められた気持ち、焦燥感、いら立ちなど、心身の病気の原因になる心の傾向をなくすことができる。同時に、人間の頭を柔らかくして、先入観や固定観念などを取り除き、頭の自由自在な働きを可能にするのである。
 それも早朝という時間が、体や心の働き始める一日のリズムに一致した、理想的時間であることを証明しているといえよう。
 禅僧などの黙想が心を自由自在に解き放ち、素晴らしいアイデア、ひらめきを獲得することができることは、よく知られている。そうした坐禅による黙想も、午前三時、四時といった早朝の修行である。この事実も、早寝早起きがいかに自由で、しかも強靭(きょうじん)な心身を作るかを暗示しているといえよう。
 人間の五官や感性を養う上でも、早寝早起き生活が大いに役に立つ。
 発生学的に大脳と最も近い関係にある皮膚感覚を、早朝のフレッシュな空気に触れさせ、刺激を与えると、目、耳、口、鼻といった感覚器官を敏感にし、大脳の感情をつかさどる部分を豊かに発達させ、感覚を磨き、感性を豊かにすることにつながるのだ。
 この点、大脳生理学の専門家によれば、人間が誰でも年を取ると自然に早起きになるのは、肉体的にも精神的にも衰えてきたことから生じる、身体の自己防衛作用の働きによるものだという。
 それならば、若い人たちが朝早く起きることで大脳に少し刺激を与えてやれば、大脳は人間に備わった自然治癒力、自然浄化力をより活性化させることになる。すなわち、生命のリズムもまた、夜は早く寝て、朝は早く起きることで、その活動を活発化させることができるということなのだ。
 さらに、早起き生活で貴重なことの一つは、時間がたっぷりあるから余裕を持てるということで、人間の精神に奥深い落ち着きを与えてくれる効果がある。
 世の中で駄目な人間といわれるのは、その場限りで物を考えたり、行ったりするタイプである。朝ぎりぎりで起きて学校に出掛けたり、会社に出勤したりという行動パターンでは、どうしても先のことを見ていないということにならざるを得ない。
 遅寝遅起きの人間にありがちな失敗というのは、余裕のなさが大きな原因である。精神の落ち着きや先を見る先見性など、持てるわけがないのである。
 早寝早起きをする人間は、その点がまるで違う。優れた企業の経営者などは、事業の先の先まで読み取る重要な時間として、早朝の時間を活用している。
 壮大でかつ綿密な先見性を身に着けるには、真の余裕というものを持つことのできる早朝が最適だからだ。すでに述べた通り、何よりも朝というのは前を見る、前向きに考えるようにできている。
 目覚めて気合よく起きれば、気持ちは昨日という後ろを向くことはない。気力も出て、集中的に前を向くようにできている。だから、早起き生活を持続していれば、おのずから先見力も磨かれてくるのである。
[晴れ]精神に刺激を与える自己演出を
 最近では、夜型人間から朝型人間へ、生活パターンを切り替える人も少なくない。早めに就寝、起床するのも、習慣になってしまえば苦にならないし、いったん切り替えた人は、決して夜型の生活に戻そうと思わないはずである。
 早寝早起きすることにより、一日にリズムと張りが生まれて気力に満ち、しかも快適である上に、自分の時間が持てるからである。朝の時間は、真に無駄が少ない。同じ一時間であっても深夜の場合は、案外無意味にダラダラと過ごしていることが多いものである。
 この早寝早起きを積み重ねることの効果は、とても大きい。早起きが毎日のこととなれば、朝型人間と夜更かし型人間とでは気力の出方がまるで違うから、何カ月、何年後には、心身面のみならず仕事や学業においても、明らかに大差がつくのである。
 朝型人間ならば毎朝、早く家を出て、すいた電車の中でゆっくりと本を読んだりして会社に着けば、始業までなおたっぷり時間の余裕があるので、一仕事も二仕事もすることができる。普通の仕事には使わず、創造的な思考の時間に当てるのも一案である。
 また、自家用車で通勤している人も、家を一時間早く出ることを習慣として実行したら、その時間帯だと道路もすいているから早く会社に着けるし、電話がいっぱいかかってくる勤務時間中に比べて、勤務時間前は二倍の能率で仕事を進められるものである。
 このように私が早い出勤を勧めるのは、ビジネスマンで会社に遅くくる人は、それだけで失格だからでもある。
 時間や仕事に追われた人間が、気力を鼓舞し、いい仕事をできるはずがない。優良企業のトップなどは、七時半か八時には出社して仕事をしている。「一日は早朝の時間で決まってしまう」と、彼らは考えているからである。
 一般的にいって、ビジネスマン時代に夜型の生活を続け、一日中時間に追われるままの毎日を送っていると、定年を迎えた時に目標や生きがいがなくなり、精神も肉体もなえてしまうといわれている。
 そんな状態を防ぐには、現役時代から時間に対して、常に前向き、積極的に対応する必要がある。朝遅くまで寝ていてぎりぎりに出社すれば、すでに時間に追われていることになる。
 早くきている人間の場合は、心に余裕があるから、気力を鼓舞して仕事を追える。仕事を追っかければ、結果として視野も広くなって、次にやるべきことに気付くものだ。
 反対に、仕事に追っかけられる人間は対処するだけで精いっぱいだから、仕事に対しても必然的に消極的になろう。
 早寝早起きとは、消極的な人を積極的で気力に満ちた人にする好機であり、日中忙しく時間に追われる人を追う人に変える転機の時なのである。「時間がない。忙しい」といっている人間は、案外こういった朝の時間を捨てていないか、ここで改めて、自分の生活態度を見詰め直すとよいだろう。
 夜型の人間で、「朝はどうにも眠くてすっきりしない」というのならば、思い切って朝風呂に入ってみたらどうだろう。朝食をきちんととっていないという人間ならば、早起きして、少々無理してでもしっかり食べるのもよい。また、ラジオ体操程度の運動をしてみるのもいいだろう。
 とにかく、今まで早起きしていなかった人間には、一日のスタートのイメージをいつもの朝と違ったものにして、精神に刺激を与える自己演出を心掛けることを勧めたい。
 ふだんとは違ったスタートを切ると、その日一日をいつもと一味も二味も違った、新鮮な気分で送ることができるようになる。いつも通う駅までの道も、会社までの道も、今までと違って見えるはずである。
 こういう活性化した精神状態の時は、気合も入りやすく、気力も出やすい。寝不足の目をこすりながら、疲れた体を引きずるように通勤、通学していたのでは、せっかく出した気力も、出るべき気力も満足に生かされない。気力を出すためには、心身の準備運動が何より大切なのである。




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■体を動かす [気力を充実する秘訣]

[晴れ]一日の仕事の計画化で気力を鼓舞する
 ビジネスマンでも、学生でも、気力に満ちた一日を送るためには、朝早くスタートすることが何よりである。会社へ十分早く出勤した日と十分遅れて着いた日を比較すると、その日の仕事の能率が違うことは、サラリーマンやOLなら何度も経験ずみであろう。
 俗に「先んずれば人を制す」ともいう。ビジネスの交渉の席に相手よりも早くくるか、遅くくるかで、結果が違ってくることさえある。
 交渉などで、相手に飲まれないように気力を奮い起こすには、約束の時間よりも早く出向くこともよい。不安や劣等感から「会いたくない」という気持ちが強い時でも、相手より先にゆくという積極性は、「この仕事を成し遂げなければならない」という気持ちを押し上げる。
 また、早く出向くという積極的な行動自体が、不安や劣等感、消極的な気持ちを抑えてくれるから、「成し遂げなければならない」気持ちが高まり、気力も出るのである。
 学生なら、大学受験や就職試験などの時に、定刻よりも少し早めにゆくようにするといいだろう。あるいは、ビジネスマンなら、大事な仕事の待ち構えている日は、いつもより早めに出社する。
 特別の日でなくても、会社にゆくことが憂うつに感じられる月曜日などは、ふだんより十五分だけ早く出てみるといい。それだけで気力も出て、憂うつな気分も吹き飛ぶことだろう。
 会社に着いたならば、仕事に対して気力を奮い起こすためには、仕事への着手を早くすることだ。
 昨夜のナイターやサッカーの話に熱中するなど、朝のおしゃべりに長々と時間を費やすといった行為は、やめるべきだろう。無駄口は、エネルギーの消費、空費なのである。
 次には、その日一日のことを計画することも、仕事に前向きに、気力を出して取り組むには大切。つまり、プランとかスケジュールとかいうことが、気力を鼓舞し、仕事の能率を上げるためにきわめて重要なのである。
 プランというのは、仕事全般を長期にわたって見通すものであり、スケジュールというのは、現在の問題、明日とか明後日の仕事をどう処理するかという、毎日毎日の計画である。
 世の中には、「仕事が多すぎる」とこぼす人が多いが、そのような人の多くは、毎日のスケジュールを作ることが下手なのである。日常の仕事の整理もせず、つまらぬ仕事まで抱え込んで、その雑事に押しつぶされているのである。
 スケジュール作りがうまくいかないのは、つい困難な仕事を先に延ばしたいという意識が、人間に働きがちだからでもある。
 もちろん、ほかの簡単な仕事、やりやすい仕事から着手し、それをステップにして困難な仕事に取り掛かるというのなら、気力の出し方の一つである。
 しかし、気を付けたいのは、単に嫌なことを先に延ばしたいという、逃げの気持ちでやってしまうことで、こんな気持ちでやっていたのでは、うまくやれば次への弾みになるはずの仕事も、ただダラダラとこなしているだけで、一向に能率も上がらない。
 私がお勧めしたいのは、その日にやらなければならない仕事を全部リストアップし、それぞれ重要なものから優先順位をつけていく方法。書類の作成は最重要課題なのでA、机の中の整理はE、企画書作りはBなどランクをつけてしまえば、何から取り掛からねばならぬか一目瞭(りょう)然。重要度がわかると、気力の出しどころもわかってくる。
 朝、仕事に取り掛かる前に、その日一日の仕事を書き出して、真っ先にやらなければならない重要な仕事から着手してみてはどうだろうか。
 常に、真っ先に、一番大事なことをやる習慣をつけるようにし、つまらぬことによって妨げられないようにするのだ。真実の成果を得られないような、くだらぬ小事に気を使って、貴重な時間と労力を無駄に費やしてはならない。
 この際、身近なことが常に最も重要なこととは限らない点も、知ってもらいたい。誰にとっても、時間的に近接している事柄が、その瞬間には一番大切なことのように思えるもの。だが、全体を見通して、果たして本当に適当かどうかを決めた上で、実際に仕事を進めてゆく習慣を作るべきである。
[晴れ]重要な仕事は活力の満ちている時間に
 さらに、私たち人間の一日の生活時間にはリズムがあるものだから、気力を鼓舞して仕事の能率を上げるためには、自分のリズムを活用し、心身両面にわたるエネルギーの上昇と下降のカーブに仕事を合わせることも必要である。
 このエネルギーのカーブは人間によって違うが、午前中は大抵の人がエネルギーが充実し、集中度が高まっている時間である。
 この時間こそ最も挑戦的な、最も創造的な仕事に当てるがいい。重要な契約とか会議のために、精神状態を鋭敏にしておきたいならば、午前中の時間を割り当てれば、大いに効果が認められるはずだ。
 逆に、決まり切った仕事とか重要でない仕事には、エネルギーの充実した時間を割り振らないこと。精神的、肉体的に自分の能率が下降し、気力の水準が次第に落ち込みかかった時には、より受動的な仕事に切り替えればいい。決まり切った仕事をするとか、一休みするのである。
 すなわち、最も活力に満ちている時間に一番重要な仕事を処理し、能率の低下した時間にはそれほど重要でない仕事を片付けるようにするわけだ。
 今の企業社会を見ると、大抵の人は一番気合が乗って、気力や活力に満ちている朝の時間に、手紙の処理、帳簿の照合、昨日の仕事の残りといった、平凡な日常業務にかかり切っていて、本当に大事な、創造的な仕事に取り組む頃には、頭の回転が鈍くなっているのが実情ではないだろうか。
 人間には一日二十四時間の生体リズムがあり、精神的、肉体的効率は毎日、周期的に変化している。一日のうちには、効率の最も高い時と最も低い時があるが、この効率の上昇、下降というものは毎日、だいたい同じ時刻に起こる。
 これが効率の型で、大抵の人は朝食後一時間ぐらいでピークに達し、その後効率は徐々に落ちて、午後四時頃に最低となり、夕食後はわずかに上昇し、また次第に下降するパターンを繰り返している。
 この生体リズムを大いに活用して、仕事に意欲的に取り組んでもらいたいものである。
 また、同じ時間に同じ労力で、より多くの仕事をこなすために、即時処理というよい方法もある。
 即時処理とは、自分が「やろう」と決めたことは何事であれ、ほとんど反射的に、即座に着手するということである。
 この即時処理のちょっとした習慣、技術を身に着けた人は、例外なく、仕事が楽しく、気力や活気が生まれ、効果的にやれるようになる。
 即時処理を基準に判断し、実行できる人は、交渉相手を訪問するのを引き延ばしているうちに、競争相手に注文をさらわれてしまうこともない。今日中に作らなければならない報告書を次の日まで延ばして、上司から叱(しか)られることもない。
 自分が目下「しなければならない」、「しよう」と判断したことは、すぐにその時、その場で片付けてしまうからである。
 もし、一度でやり切れないようなことがあった場合は、再度できる時間を決めておいて、その時間に間違いなく着手すること。
 すぐ着手するということは、事柄を記憶したり、書き留めたり、初めからまたやり直したりする労力と時間を省くだけでなく、一つの事柄を長く心の中に抱いていることからくるストレスを解消するという効果も認められる。
 手紙の返事を書く必要があったら、即座に書く。後で書こうとしたら、もう一度先方の手紙を読み返さなければならない。意思決定をしなければならない場合は、すぐ下す。仕事に役立つアイデアが浮かんだら、すぐ出す。
 当然、事柄によっては、熟慮を要し、時間をかけて考えなければならない問題もあるにしろ、重要度の低い事柄や急を要する事柄は、すぐ迷わず着手するほうが得策である。
 ビジネスマンに限らず誰もが、今できることを後に延ばすな、今日できることを明日に延ばすな、ということを生活に生かすことである。
 「今すぐ」は気力の鼓舞につながり、物事を成し遂げるが、「いつか」、「いずれ」、「明日」、「次の週」、「後で」などいう考え方は嫌気につながり、失敗をもたらす場合が多い、ということを銘記してほしい。
[晴れ]すぐ行動する習慣を身に着けよう
 毎日の会社の仕事に気力を出して、能率的に遂行するに当たっては、即時処理の実行で無駄を省くと同時に、リズミカルに行うことも大切になる。
 熟練した大工、左官、庭師、土工などの仕事ぶりを見ていると、仕事の上手な人ほど体がリズミカルに動いていることに気が付くだろう。頭脳的な仕事をする場合の心身のリズムも、これと同じ理屈である。
 能率の悪い人は、何か一事を始めても完全にやり終えないうちに、中途半端なところでほかのものに手を出したりして、仕事に少しもリズムが見られない。
 そういう人は、ある時間、決して無駄で余計な意識を使わず、一つの仕事だけに熱中するようにすれば、おのずとリズムが生まれてきて、気力が出るから能率が上がるものである。
 といっても、やたらに根を詰めて仕事をするように、勧めているのではない。むずかしい仕事を一気に片付けようとするのでは、息が続かなくなるから、途中でペースを調節しながら気力を一新し、能率をよくする工夫をしなければならない。
 それには、三時間仕事に集中したら、十分間だけ仕事に変化をつけるという方法もある。仕事に変化をつけるとは、何も休むことではない。気分転換に役立つようなほかの仕事をやるのである。適当に気分を変えながら仕事をしていれば、成し遂げようとする気力や思考力がスランプに陥るようなことはない。
 そのほかにも、会社において気力を鼓舞しながら仕事をする上で、実行可能な工夫がいろいろある。
 例えば、頭脳を明敏にしたり、日常業務でない特殊な問題に注意を集中するために、短時間自分一人になって考えたいと思うのだったら、静かな喫茶店を利用するのもよい。座席のすいている時間を見計らって電車に乗り、環状線を二、三回回ってみるのもよい。
 天気のよい日だったら、会社の屋上も考える場所になるだろうし、あまり人が混んでいない公園のベンチ、美術館、博物館も、まとまった自分の時間を持ち、新鮮な気持ちで落ち着いて物を考えるのに適している。
 このように工夫はいろいろあるが、ビジネスマンが物事を成し遂げるための要点は、すぐ行動する習慣を身に着けること、精神が自分を動かすのを待っていないで、自ら精神を動かす工夫を試みることに尽きる。
 「仕事が嫌だなあ」などと考えないで、まずその仕事に飛ぶ込み、体で専念してやってみればいい。あれこれ考える前に、思いっ切り自分の体を動かすことが、気力の鼓舞や持続につながる。最初に一歩を踏み出す。そうして初めて状況は動く。
 ほんのちょっとした行動を起こすだけで、状況は大きく変わり、仕事、あるいは勉強に集中するきっかけを作ることになる。机に着くだけでいい。書類をペラペラとめくるだけでもいい。鉛筆を手に持って、ノートに何でもいいから書いてみるだけでもいい。
 とにかく、行動することが大切なのである。書類を眺めたりしているうちに、次第に「やはり今のうちにやっておいたほうがいいかな」という気持ちも生まれてくる。そこで「よし」と気力を奮い起こせばよい。
[晴れ]動作を素早くすれば心も興奮する
 すぐ行動する習慣を自分のものにし、ここ一番という時に気力を鼓舞し、その成し遂げようとする気力を持続させるエネルギーを持つためには、ふだんからスポーツなどで体を動かす習慣を持つことを勧めたい。
 日本の優秀なビジネスマンも、体を動かすことで気力を鼓舞し、持続させているようだ。経営のトップにある社長、第一線のビジネスマンや現場を統括する管理職たちは、それぞれ「毎朝のジョギングの後に朝風呂に入って、心身をリフレッシュさせてから出社する」、「毎朝五時に起床して近くの公園を散歩してから、ラジオ体操をやる」などと、雑誌やテレビで独自の体を動かす健康法を語っている。
 これらの運動は、健康管理の一つの方法であるとともに、自分の気力の鼓舞と維持のためのものでもあるはずだ。体を動かすことで、精神も興奮する。「仕事をしなければならない」という積極的な気持ちが刺激され、「怠けたい」、「仕事をしたくない」というマイナスの気持ちを上回る。そこで、今日一日の仕事へ向かう気力や、元気が生まれてくるというわけである。
 気力を鼓舞する方法の一つとして体を動かすのに、時間や場所にもこだわる必要はない。仕事や勉強をしている最中、「能率が落ちてきたな」、「ちょっとダレてきたな」と自覚したら、その場で椅子(いす)から立って、背伸びや屈伸運動をしてもいい。床に手をついて腕立て伏せをしてもいい。
 運動の種類は何でもいいのである。要は、体を少し動かすことで、心に活を入れればいいのだ。
 仕事が順調にいかない時や、いらいらして手につかない時には、会社の屋上へ出てみたり、トイレに入って、ゴルフのスイングや野球の素振りのまねをしてみるのもよい。会社の階段を駆け足で上り下りしてみるのもいいだろう。
 これらだけでも、気分が爽快となり、「もう少し頑張ってみよう」と、全身に気力がよみがえってくるものである。
 ただし、長々と体を動かす必要はない。あまりに激しい運動を長く続けると、体のほうが疲れてしまい、気力を出そうにも体がついてこないという結果になりかねない。気力が出たと感じたら、すぐに仕事や勉強に戻ることである。
 自分の気力を鼓舞するには、ただ体を動かすだけでも効果があるが、仕事中にキビキビと素早い動作をするようにすれば、心のエンジンも始動する。
 ダラダラと緩慢な動作で仕事をしていたなら、気力も元気も起きないはずである。一方、キビキビと素早い動作で仕事をしてみると、不思議に気力や元気が出てきたという体験は誰もがあることだろう。
 緩慢で鈍い動作では、体に興奮が起きてこないから、精神も興奮しない。動作を素早くすると、自分の体にすぐに興奮が起こり、精神にも興奮が伝わる。体のエネルギーが心のエネルギーに変わり、気力が出てくるというわけだ。
 そこで、仕事に気乗りがしない場合には、書類をめくるスピード、文字を書くスピード、何でもいいから自分の動作を早くしてみることを勧めたい。怖い上司に飲まれたくなかったら、呼ばれた際には「ハイ」と返事して素早く立つ。それだけのことで、仕事や上司に対して積極的に立ち向かっていけるものである。
 気力を奮い起こしたいと考えたら、自分の肉体の一部に強い力を入れてみるのもいい。心の緊張や興奮が、体のどこか一部に力をこめる形となって現れるのと同様、体のどこか一部の緊張は、心の緊張や興奮となって現れるものである。それによって、心の中のやらなければならない気持ちが刺激され、高まってくるわけだ。
 応用するのは仕事や勉強に飽きがきて、能率が悪くなった時などである。男性ならば、ベルトを締め直したり、ネクタイを強く締め直してみるといいだろう。
 首や腹に力が入るわけだが、真に簡単なことで気力も出て、能率は元に戻ってくるもの。何気ない体の緊張でも、心のエネルギーを一気に高め、気力や元気を呼び起こす。
 私が特に勧めたいのは、下腹に力をこめること。最近の男性が弱々しくなった理由の一つは、腹に力を入れる腹式呼吸ではなく、胸で息を吸う胸式呼吸をするようになったことにあり、腹に力が入らないと、元気も出てこないし、いかにも弱そうに見えるものだ。
 逆に、腹に力をこめることで、元気が出てきて、大胆で、何事にも動じない男になれるのである。




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■刺激を与える [気力を充実する秘訣]

[パンチ]あくびで頭の働きに活を入れる
 さて、仕事に飽きた場合に、力をこめると効果を発揮する下腹について説明してきたわけだが、気力や元気を取り戻したいと思ったら、あくびをすることもぜひ勧めてみたいことの一つである。
 あくびは、体内の疲れを「気」に変えて、体外に放出する自然作用だから、大いに奨励すべきものである。
 あくびの原因が前夜の睡眠不足では怠け者の象徴となるが、気分転換、心機一転の機会ごとに、着想が新しく、新しくと進んでゆくのがよい。そうすれば、意識は前向きで気力も、元気も、やる気も出る。
 事務仕事の多いビジネスマンやOLは人工的に、時々、あくびや伸びをする癖をつけておくと、習慣的に、条件反射運動的に、疲れがたまると、すぐに出るようになる。努めて、このような自然機能が発動するような体勢、体調にしておくことだ。
 俳誌『ホトトギス』の主宰者であった俳人の高浜虚子は、「五十ばかりあくびをすると一句浮かぶ」という特技を持っていた、と伝えられているところ。
 誰もが「頭の働きに活を入れよう」と思ったなら、体の筋肉を引き伸ばすことが一番なのであり、人間が無意識に実行している典型的な例が、あくびや伸びなのである。
 筋肉が引き伸ばされた時、その中にある感覚器の筋紡錘からは、しきりに信号が出て大脳へ伝えられる。大脳は感覚器から網様体経由でくる信号が多いほどよく働き、意識は高まって、頭ははっきりするようにできている。
 あくびも、上あごと下あごの間に張っていて、物を噛(か)むのに必要な咬筋という筋肉を強く引き伸ばすものであることを思えば、俳人の特技ももっともな話だ。
 あくびは「血液の中の炭酸ガスを追い出すための深呼吸」だと説いている書物が圧倒的だが、あくびは「頭をはっきりさせるための運動の一つ」でもあるのである。
 今まで眠っていた猫が目を覚まして、行動を起こそうという間際には、決まってあくびをし、ついでに背伸びをしている。我々人間も、これから起き出そうという際には、伸びをしたり、あくびをする。
 ともに筋肉を伸ばすことによって、頭をはっきりさせる効果があることは、説明した通りである。
 長い会議に出席したり、退屈な講演や授業を聞かされると、あくびが出そうになるもの。このあくびが、頭をはっきりさせて、何とか目を覚ましていようという、無意識の努力の現れだとしたら、周囲も腹を立てたりはできなくなる。
 あくびは自然の覚醒剤。やりたい時には、いつでも堂々とやりたいものである。エチケットに反することになるのは、いかにも残念だ。その点、咬筋の収縮を繰り返しても、同じような効果があるので、ガムを噛むのもいいだろう。
[手(グー)]自分の体を刺激して元気を出す
 また、座りっ放しで仕事をしている人にとっては、体の伸びを取り入れた簡単な運動が気分の転換、気力の鼓舞に大いに役立つだろう。
 椅子に腰掛けるたびに、腕を精いっぱい伸ばし、深呼吸をする。十分か十五分おきに、きちんと椅子に座り直して、肩を回し、体をリラックスさせる。三十分おきに、椅子の背にもたれて、十分に体を反らせる。電話を手元におかず、少し離しておく。当然ながら、電話のたびに手を思い切り伸ばさなければならないので、腕の運動になる。立ち上がるたびに、前かがみになって、足先をつかむようにするなどだ。
 それぞれ本当に簡単な運動ながら、これらを習慣的に実行すれば、緊張を解きほぐし、気力を奮い起こす上できわめて効果的である。
 とりわけ、仕事に飽きた時、気力や元気を呼び起こすために自分の体を刺激する方法で、最も手っ取り早いのは、自分の体をたたいてみることだ。
 芸者がお座敷に出る時、しばしば帯を締め直してポンポンとたたくのは、自分の体を刺激して「気」を引き締めているのであるし、大相撲の力士が自分の出番がくる前に、直接、ほおや太ももをたたいている姿もよく見掛けるところだろう。
 この体をたたいて自分の気力や元気を出したり、人から出してもらったりするのは、一般の人もよく経験していることである。失意のどん底にいるような人間には、先輩や友人などが背中や肩をたたいて「しっかりしろよ」と励まし、元気づけする光景はよく目にするはずだ。
 背中や肩をドンとたたかれた場合、それだけで気合が入り、人間は意外に気力を奮い起こすものである。
 このように、私たち人間は無意識のうちにも、体をたたいたり、たたかれたりして気力を奮い起こしているわけだが、ここ一番の気力、精神力が欲しい時には、これを応用して意識的にたたいてみるといい。仕事や勉強の能率が落ちてきたら、肩や腕をたたくなどしてみることで、能率を持続できるはずである。
 冷たい水をかぶるという行為も、肉体に強い刺激を与えて気力を鼓舞する方法の一つである。体をたたくのは肩などどこか一部に限定されるが、冷たい水ならば、体全身が刺激されることになる。特に冬などは刺激がいっそう強烈なものになるから、体をたたくよりも効果は大きいだろう。
 しかし、当然のことながら、冷たい水をかぶったり、シャワーを浴びるというのは、風呂(ふろ)場や井戸などのあるところに限られてくるから、会社で仕事をしなければならないビジネスマンには、職場の洗面所にゆき、冷たい水で顔や手を洗うことを勧めてみたい。
 仕事にダレてきた時などは、この方法で考え方が積極的なものとなり、思考の行き詰まりを破ったり、なえかけた気分を発奮し直したりできるというものだ。
 この冷たい水とは反対に、熱いお湯で顔や手を洗ったり、熱い風呂につかって体を興奮させ、気力を呼び戻す方法も考えられる。
 以上、成し遂げようとする気力を練り、鼓舞し、持続させるためのさまざまなやり方、手段について、述べてみた。
 要は、自分に刺激を与えることで、精神の緊張状態を瞬間的に高めることが大事なのである。例えていえば、ジャンプをして低いところから高いところへ跳び移るように、気力の水準を素早く上げるわけだ。
 ただし、いくら気力を出そうと試みても、嫌気のほうが圧倒的に強い場合は、大して効果がない。
 こうした時には、やらなければという気持ちの水準を引き上げて、きっかけ刺激が効果のある状態にまで、持ち込むことが必要となってくる。
 やろうという気持ちとやりたくない気持ちが四対六、あるいは五分五分の状態になれば、後はきっかけ刺激一つで、一挙に六対四、七対三の状態に持っていくことが可能で、今までとは見違えるほどの気力や集中力が出てくるのである。
 きっかけ刺激によって、精神の緊張を瞬間的に高めてやると、その勢いで気力や集中力も急上昇していくわけだ。
 ところが、残念なことに、人間の気力や集中力というものは、いつまでも続くものではない。疲労などによって、水準が次第に落ち、やがてまた、気力と嫌気が五分五分に近くなってきて、仕事や勉強の能率も、当然のことながら落ちてくる。そうなったら再び、「やらなければいけない」という気持ちに刺激を与えることが、必要になってくる。
 人間が行動を起こす前だけでなく、行動中、作業中にも自分にうまく刺激を与え、気力や集中力、元気を復活させてやることも大切なわけだ。この途中のきっかけ刺激がうまくいけば、長時間の仕事、勉強にも精力的に取り組むことができる。
 また、気力というものは、自分で出すばかりでなく、人から出してもらうという方法もある。昔の軍隊で精神を鍛えるためと称した体罰や、スポーツのしごき、特訓を思い浮かべると、自分が失敗した時の他人の罰が怖くて精神が緊張し、「やらなければいけない」という気持ちが高まることも、一概に否定はできない。
 一般的な例を挙げれば、職場の雰囲気がたるんできた時、上司が大声で一喝すると、全員ピリッとして、仕事に身を入れるようになったりする。部下たちからすれば、上司からやろうとする気力を出してもらったわけだ。
 このように人から気力を鼓舞してもらうのも、決して悪いことではないにしろ、あまりに他人にばかり頼っているのも問題である。常に他人に依存していると、一喝してくれたり、叱ってくれる人間がいなければ、肝心な時に、気力や意欲、元気や集中力を出せないということになりかねない。
 よく指摘されているように、日本人は集団で行動しないと不安になる傾向が強いが、気力を鼓舞することばかりは、他人に頼っていたり、他人と同じことをしているだけでは、なかなかうまくいかないのである。
 なぜなら、どんな気力の出し方が効果が高いかということは、人によって個人差があるのだ。太郎にとっては、効果の高い気力鼓舞法でも、次郎にとってはそうでないということも、決して珍しくはないのである。
 人間が重要な仕事に取り組む時、好敵手打倒の闘志を弾みに気力が出るという人もいれば、成功した時の充実感を想像することで気力の出る人もいるだろう。
 どんな方法がいい悪いの問題ではなく、それぞれの人に適した方法があるということである。
 つまり、自分が気力を出すには、人のまねをしているだけでは駄目だということで、やはり、最初は試行錯誤しながらも、自分にとって一番効果の高い方法を探していくしかないだろう。
[手(チョキ)]気力を鼓舞するタイミングがある
 事に当たっての、自分に適した気力の出し方があるとともに、その気力を鼓舞する適当な好機、タイミングというものもある。
 スポーツの監督などは、試合中、それまでの練習で選手たちが得た力を十二分に発揮させる気力の出させ方に習熟しており、とりわけ活を入れたり、気合を入れる間合いをはかるのがうまいものであるが、この気力の鼓舞のタイミングが早すぎると、かえって自軍の選手たちの気力や集中力、闘争心が中断され、意欲に水を差すようなことになったり、監督自らに反発を感じさせるようなことになりかねない。
 逆に、タイミングが遅すぎれば、選手たちもすっかり無気力になり、試合の流れも、もう取り返しがつかない不利な展開にまでいってしまったりする。
 この点、名監督というものは、選手たちの動きや表情を見て、その心理をはかり、いつ、どんなタイミングで発奮させればいいのか、よく心得ているものである。
 ともかく、せっかく気力を鼓舞しても、その呼び起こし方によっては、効果が全く生きてこないことがある。気力は、ただめくらめっぽう鼓舞すればいいというものではない。
 タイミングについて考えてみると、気力の鼓舞というのは、瞬間的な起爆剤である。気力の鼓舞、きっかけ刺激によって起こる気力や興奮、集中力は、そうそう長く続くものではない。その効果が持続するのは、うまくいって二、三時間といったところであろう。
 そこで、気力の鼓舞は普通、今から事を始める直前や、ここからが正念場だという直前に行うのが、最も効果的ということになる。
 一例を挙げれば、午後から重要な仕事が待ち構えているという日に、朝から「さあ、やるしかない」と、いくら入れ込んでも、その気力や集中力が、そのまま午後まで持続することはなかなかないはず。
 むしろ、あまりに早くから意気込んでしまうと、肝心な時になって疲れてしまい、力を発揮できなくなってしまうのが世の常だ。
 これから何か大きな商談をしたり、人前で話したりするという時は、もちろん直前に気力を奮い起こせばいいわけだが、気力の鼓舞が必要になってくるのは、こうした直前ばかりとは限らない。
 すでに述べた通り、ある程度継続して行う仕事などの場合は、途中で鼓舞し直す必要が出てくる。この途中で気力を鼓舞するタイミングは、一般に「気力がなくなってきたな」、「何となくダレてきたな」と自分で感じられる時だが、事務仕事をしている場合など、能率が落ちてきたことになかなか気付かず、そのまま惰性で続けてしまうことが、往々にしてあるもの。
 自分ではわかりにくい、気力を入れ直すタイミングを知る一つのコツは、仕事のちょっとした区切り目を活用することである。仕事中に電話がかかってきて、作業が一時中断したような時や、書類を作成していて、一枚目を終わって二枚目に取り掛かるような時が、この区切り目に当たる。
 このような、今まで集中してきたことから一瞬、意識が離れるような際、再び作業に戻る前に軽く気力を鼓舞すると、次の仕事が順調に運ぶものである。
 その方法は、自分の体を手で軽くたたいたり、洗面所へいって冷たい水で顔や手を洗うなどの物理的刺激でもいい。仕事に集中している周囲の人を見回して、自分の心に活を入れるという心理的刺激でもかまわない。
 もちろん、この軽い気力の鼓舞は、何時間に一度というようなことを決めずに、一つの仕事を続ける間、思い立ったら、何度行ってもいい。
[手(パー)]肉体の充実が気力、元気の根源である
 ここまで、「成し遂げよう」、「やり遂げよう」とする気力を鼓舞するための、さまざまなアイデアを述べてきた。
 実際の仕事や勉強の場などで、それぞれ自分に合った方法を取り入れてもらいたいものであるが、人間はいくら気力を出そうとしても、肉体的条件が整っていなければ、意思だけではどうにもならなぬことも忘れないでもらいたい。
 「歯が痛い」、「目が悪い」、「頭痛がする」ような状態では、どうしても気力は半減してしまう。それほど、肉体と精神は密接に結びついているのである。
 体調の悪い人に「身を入れて仕事をしろ」などといっても、それはもう仕事というよりも、難行苦行のようなものだろう。何はともあれ、体の不調は治してしまう以外にないし、病気でなくても、日常から自分の体調のことはよく知って、肉体を十分に整えておく必要がある。
 どういう状態の時に心身がすっきりして、仕事や勉強に打ち込めるかをつかんでおくことも、気力を奮い起こす上で大切なのだ。
 悪い例を挙げれば、食事に関して「腹も身の内」という言葉があるように、「早飯も芸の内」とばかりに、状況も考えずにただ御飯を詰め込むという人は、自分の体調のことを何も考えていない。
 満腹状態というのは、生理的欲求が満たされて、精神の活動が鈍くなっている状態でもあり、とても仕事に向かう瞬発力など生まれてこない。では空腹がよいかというと、これまた本能的に食餌(しょくじ)行動の欲求が起こり、集中力は出てこない。
 生理学的には、満腹時から空腹時に移る程よいおなかのすき具合の時に、思考活動が高まることになっているから、食事は腹八分目くらいにとどめておかないと、大事な仕事をしくじることにもなりかねない。
 そこで、食事の際には、適量の食べ物をよく噛んで食べることが大切。よく噛めば、おのずと腹八分目の限度がわかってくる。
 多くの人は、百グラムの食べ物を食べる時に、十だけ咀嚼(そしゃく)し、十の唾液しか出さずに、ガツガツと食べてしまう。これが五十グラムの食べ物であっても、五十の咀嚼と唾液を加えて完全な食べ方をすれば、すべてが完全燃焼して、素晴らしいエネルギーに変化するのである。
 腹八分、バランスのとれた物を少しずつ食べることである。淡白に味をつけた小食をよく噛めば、まことにそのものの味が出る。人生の味も腹八分の心構えを、平素身に着けることだ。
 「食べ物がおいしいから」といって、たくさん胃の中に詰め込めば、胃はいっぱいになって胃液すら分泌できにくくなってしまう。相当長い時間をかけないと消化しないのに、次の食事時間がくれば、また食べてしまうから結局、胃が重いとか、もたれるということになるのは当たり前なわけである。
 胃というものは、食べ物を消化するだけではなくて、生きていく上の意識に非常に大きな働きを持たされているから、胃がもたれ、気分がすぐれないなどということは、みな心の受ける悪影響、自己意識となるのである。
 一方、よく噛んで食べれば、腹いっぱい食物を押し込まずとも、少なめの量で栄養分が必要なだけ吸収されるものであるし、そのほうが胃に負担にならず無駄もないし、力も出るものである。
 さらに、よく噛んで食べれば、あごの筋肉の伸縮で大脳を刺激する信号が送られ、ストレス解消にも有効なのである。




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