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■病気 高山病 [病気(こ)]

[ちっ(怒った顔)]低圧低酸素状態に置かれた時に発症
 高山病とは、低圧低酸素状態に置かれた時に発生する病的症状。高い所では気圧が下がるため空気が薄くなり、それに応じて含まれる酸素の量も減ります。体がそのような環境への急激な変化に順応できずに、極端な酸欠状態に陥った場合に、さまざまな症状が現れます。
 一般的には、3000メートル以上の高山に登った際に発症するといわれていますが、標高2500メートルぐらいから発症する可能性があり、日本国内でも報告例があります。海外のトレッキングコースには4000メートルを超えるものもあるので、国内での経験が豊富な人でも、十分な注意が必要となります。
 また、高山病は登山に伴うものばかりではありません。チベットや南米には、標高3000~4000メートルの高地に乗り物で行ける観光地があり、そこを訪れる人にも発症の可能性があります。
 高山病の症状が出現する標高や、その高さに慣れるまでの時間には個人差があり、同じ人でもその時の体調によって異なります。
 低圧低酸素状態において6~12時間で発症し、一般的には4~5日後には自然消失します。主な症状としては、頭痛、食欲不振、吐き気、嘔吐(おうと)、疲労、脱力、めまい、ふらつき、睡眠障害などです。
 ほかにも、すぐに眠ってしまう、日時や場所がわからなくなるなどの精神状態の変化、真っすぐ歩けない、立っていられないなどの運動失調、顔や手足のむくみが挙げられます。
 高山病の重症型として注意しなければならないものに、高地肺水腫(すいしゅ)と高地脳浮腫(ふしゅ)があります。
 高地肺水腫は、肺がむくみ、水分が浸み出した状態で、呼吸がたいへん苦しくなります。呼吸とともにガラガラする音がしたり、せきや血痰(けったん)がみられたりします。肺を通して体に取り込める酸素の量がとても少なくなり、命の危険があります。
 高地脳浮腫は、脳がむくんだ状態で、足元がふらつきバランスを崩して転ぶ、意識を失うなどの症状が出現し、こちらも死に至る危険があります。
 2006年7月に発表された外務省診療所の調査によると、1996年からの10年間で、ネパール、ペルー、タンザニアの日本大使館が把握している日本人高山病発症者の内、少なくとも26人が死亡しています。死亡者の平均年齢は50歳。
[ちっ(怒った顔)]高山病の治療法と予防法
 最も基本的で効果的な高山病への対処法は、高度を下げることです。楽になる所まで下ることが大切です。症状が軽い場合は、それ以上高度を上げずにとどまるだけで体が慣れてくることがあります。普通は1~2日で回復し、パラセタモールかアスピリンを服用すれば、頭痛は治ります。
 とどまっていても症状が続いたり、次第に具合が悪くなる場合は、直ちに高度を下げるべきです。500メートル下がるだけでも、症状は軽くなります。
 重症の場合は、できるだけ速やかにに低地に搬送し、集中的治療が必要です。低地域へすぐに搬送できない場合は、酸素吸入やガモフバッグ(携帯型加圧バッグ)、内服薬による治療を考慮しなくてはなりませんが、そのためには事前の準備が必要です。
 ガモフバッグは、携帯用の軽量布製大型バッグまたはテントで、手動のポンプによって中の気圧を上げることができます。重症者を中に入れ、きっちりと口をふさぎ、ポンプを使って内部の気圧を上げて2~3時間過ごさせます。登山の際には酸素吸入が使えない場合が多いのですが、ガモフバッグには同様の効果があります。ただし、それらで完全に治せるわけではなく、若干時間稼ぎができる程度と考えるべきで、下山に勝る治療法はありません。
 高山病の予防法は、以下のとおりです。標高3000メートル以上では、眠る場所の高度を前日に比べて300メートル以上上げないこと。高度を1000メートル上げるごとに、1日休息日をとること。自分が背負う荷物を重くしすぎないこと。ゆっくり登ること。
 眠る場所の高さが大切な理由は、睡眠中は起きている時に比べて呼吸回数が減り、体の中の酸素状態が悪化しやすいからです。いきなり高度を上げると、悪化の程度も大きくなります。また、アルコールや睡眠薬、安定剤などは睡眠中の呼吸状態を悪化させることにつながるので、高い所では控えておくほうが安全。
 高所に滞在していると次第に低酸素の状態に慣れてきますが、慣れる速さは人によって違いますし、標高によっても違います。毎日自分の体調をチェックし、必要に応じて休息日を入れることが大切です。
 高所の低圧低酸素環境で運動すると、平地での運動に比べて心拍数が増加しやすく、心臓への負担が大きくなります。肺に問題がある場合は、他の人より体に取り込む酸素量が少ないため、体調を崩しやすくなります。
 従って、心臓や肺に疾患のある人は、体への負担を考慮し、あらかじめ主治医に相談しておいたほうがよいでしょう。荷物を重くしないこと、ゆっくり登ることは、健康な人にとっても大事です。
 高所の冷えた空気は乾燥しており、その中で汗をかくような運動をする場合は、体の中の水分を失いやすく、脱水症に対する注意が必要です。体調維持のため、軽い、高炭水化物の食事を取るとともに、十分な水分を取るよう心掛けてください。また、乾燥した冷たい空気はのどを痛めやすく、風邪をひくことにもつながりますので、マスクを用意しておくとよいでしょう。
 高山病の予防と症状の緩和のために、アセタゾールアミド、デキサメタゾンの服用を勧める医師もいます。しかし、これらの薬で危険な症状が隠されてしまうこともあるとして、使用には異論もあります。

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■病気 高脂血症 [病気(こ)]

[手(グー)]まったく自覚症状がない高脂血症
 高脂血症とは、血液中の脂質(脂肪)、特にコレステロールと中性脂肪(トリグリセライド)が増えた状態のことをいいます。
 高脂血症は痛くもかゆくもなく、全く自覚症状がありません。
 総理府の調査によりますと、高脂血症についての感じ方は、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病に比べ、怖い病気という感じ方を持つ人が少なく、わからないという人も多いという結果が出ています。
 しかし、高脂血症は自覚症が出た時には、すでに心臓や脳または下肢の動脈硬化が進み、突然、脳梗塞のような脳動脈疾患や狭心症、心筋梗塞などの冠動脈疾患を引き起こすため、高血圧と同様にサイレント・キラー(沈黙の殺人者)とも呼ばれている怖い病気です。
■意外と軽視されている高脂血症
怖い病気とは思わない 少し怖い病気だと思う 非常に怖い病気だと思う わからない
高脂血症についての感じ方   7.7%   38.9%   37.6%   15.8%
高血圧についての感じ方   7.8%   37.6%   52.5%   2.1%
糖尿病についての感じ方   5.8%   21.4%   71.0%   1.9%

「生活習慣病に関する世論調査結果」(平成12年2月総理府)より
【高脂血症が招く合併症】
 高脂血症とは、血液中の脂質(コレステロールや中性脂肪)が増えた状態で、血液の粘り気も増しています。この状態が長く続くと血管内壁に脂質が沈着し動脈の壁が厚く硬くなっていきます。(動脈硬化の進行)
 その結果、心臓では狭心症や心筋梗塞、脳では脳梗塞など命にかかわる恐ろしい合併症を招きやすくなります。
 しっかりとコレステロールや中性脂肪の管理を行ない、これらの合併症の発症を予防しましょう。 
[手(チョキ)]高脂血症は、大きく2つに分類される
原発性高脂血症 続発性高脂血症
 現在、病気でもなく、また特に何か薬を服用しているわけでもないのに、コレステロールや中性脂肪が高く、原因が判明しません。 多くは、遺伝的な体質に原因があると考えられます。 1.食事によるもの(高カロリー食、高脂肪食) 2.内分泌性によるもの(甲状腺機能障害ほか) 3.代謝異常によるもの(糖尿病、肥満症) 4.腎疾患によるもの(慢性腎不全他) 5.薬物によるもの(ステロイドホルモン、経口避妊薬、アルコールなど) などを原因とするものです。

[手(パー)]動脈硬化の危険因子とは?
 動脈硬化を引き起こし、進行させるのは、様々な危険因子が絡みあっています。特に高血圧、高脂血症、喫煙は動脈硬化の3大危険因子と呼ばれています。危険因子は、生活習慣の改善で調整ができるものと、調整ができないものとに区分されます。


調整が可能な危険因子


  生活習慣の改善で調整可能な因子


  アルコールの大量摂取・肥満 ・喫煙・ストレス・運動不足


  医療によって調整可能な因子


  高脂血症・高血圧・糖尿病・高尿酸血症・痛風


調整が不可能な危険因子


  加齢 性別(男性) 遺伝性


【食生活の変化の影響は?】
 年々、日本人の間に高脂血症が増加している原因としてまずあげられるのが、食生活の欧米化です。下記の表からでも、昭和30年から平成7年の40年間で、エネルギー摂取量に占める脂質エネルギーの割合が大幅に伸びていることがよくわかります。なお、厚生省の第6次「日本人の栄養所要量」によれば、脂質エネルギー比率の望ましい比率は20~25%とされています。
■エネルギーの栄養素別摂取構成割合の変化
たんぱく質 脂 質 糖 質
昭和30年(1955) 13.3% 8.7% 78.0%
平成7年(1995) 16.0% 26.4% 57.6%
増 減 +2.7ポイント +17.7ポイント -20.4ポイント

「国民栄養調査」(厚生労働省)より 
【内臓肥満型は要注意】
 肥満には、内臓型肥満と皮下脂肪型肥満というわけ方がありますが、動脈硬化との関連性が高いのが、内臓型肥満です。
 内臓脂肪型か皮下脂肪型かどうかを正確に診断するためには、腹部CT写真を撮影します。腹部CT写真を撮影する前に、身長と体重、ウエストの値から簡単に推定する方法もあります。
 なお、詳しい検査と診断方法は、肥満症をご覧下さい。
【閉経後の女性にとっても問題】
 一般に男性は女性に比べ、動脈硬化になりやすいといえますが、女性も閉経後は注意が必要です。閉経しますと、血液中の脂質を正常に保つ働きをしていたエストロゲンと呼ばれる女性ホルモンの分泌量が激減するため、LDLコレステロールが増加し、動脈硬化へと進行していきます。近年、閉経を迎えた女性にとって大きな問題として骨粗しょう症が取り上げられていますが、骨密度とともに、コレステロールの値も定期的に測定することをお勧めします。
[手(グー)]高脂血症の検査と診断の方法
 高脂血症かどうかは、12時間以上食事をとらずに採血し、血中の総コレステロール、悪玉コレステロール(LDL)、中性脂肪、善玉コレステロール(HDL)を測定し、それぞれの血清脂質の値によって診断を行います。
正常値 境界域 高コレステロール血症
総コレステロール 200mg/dl未満 200~219mg/dl 220mg/dl以上
悪玉コレステロール(LDLコレステロール) 120mg/dl未満 120~139mg/dl 140mg/dl以上

正常値 高トリグリセライド血症
血清トリグリセライド 150mg/dl未満 150mg/dl以上

正常値 低HDL血症
善玉コレステロール(HDLコレステロール) 40mg/dl以上 40mg/dl未満

 このように、高脂血症はコレステロールと中性脂肪(トリグリセライド)、善玉コレステロールの測定した値によって、3つのタイプがあります。
[手(チョキ)]高脂血症にならないための1次予防とは?
 高脂血症にならないためには、日頃からの生活習慣の積み重ねが大事です。
 長年の生活習慣はすぐには変えられないかもしれませんが、実行することによる効果はてきめんに現れます。しかも、これらの生活習慣は、糖尿病や高血圧の予防にも結びつきます。
食事の面 その他
・食事は1日3食きちんと摂る ・脂っこいものを控える ・就寝前に物を食べない ・間食は控える ・塩分を控えめにする ・食べすぎによる肥満にならない ・お酒を飲みすぎない ・喫煙はしない ・十分な睡眠をとる ・ストレスをためない ・定期的な健康診断を受ける

[手(パー)]高脂血症の治療はどのようにして行うのか? 
 高脂血症と診断された場合には、放置しないで積極的に治療を受けることが必要です。高脂血症の治療の目的は、動脈硬化による病気が起こることを予防することですが、まず、食事療法と運動療法から始めます。食事療法と運動療法を行っても治療目標値に届かない時には、薬物療法に入ります。 
【食事療法】 
 食事療法は高脂血症の種類によっても異なりますが、基本的なこととして下記の点があげられます。 
■食事療法のポイント
◎適切エネルギーを摂取し、肥満を解消する。標準体重を目指す。標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
◎中性脂肪を増やす原因となる過剰な糖質の摂りすぎやアルコールの飲み過ぎを控える。間食で果物や菓子類をあまり食べない。週2回以上の休肝日を設ける。
◎コレステロールの多い食品を控える。卵黄・レバー・ベーコン・たらこ・すじこなどは1回の量をおさえる。
◎コレステロールの吸収を抑える働きのある植物繊維の多い食品を多く取る いも・豆類・野菜・きのこ・海藻類を積極的に取る。
◎体の酸化を防ぐ効果のあるビタミンA・C・Eを多く取る。緑黄食野菜(ビタミンA)、野菜類 (ビタミンC)、植物油・種実類 (ビタミンE)を取る。
◎コレステロールや中性脂肪を低下させる作用のある大豆製品や青魚を多く取る。大豆・納豆・豆腐・いわし・さんま・さばなどを取る。 
【運動療法】
 運動療法は、食事療法とともに高脂血症の治療には欠かせないものです。運動によって、血行が良くなると、中性脂肪や悪玉コレステロールの分解が活発となり、悪玉コレステロールが減って、善玉コレステロールが増えます。特に、持続的に運動する習慣をつけると、太りにくい体質がつくられます。      
 しかし、抗酸化能力が衰え始めた中高年の人が、あまり激しい運動を始めると、体内に大量の活性酸素を生じさせ、全身の細胞、器官、組織がその活性酸素に攻撃されることになります。運動療法は、必ず医師に相談の上、始めてください。 
■運動療法のポイント
◎運動を始める前に医師に相談する。特に、高血圧、糖尿病など、心臓の悪い人などは自己判断で始めることは避ける。
◎脂肪を燃焼させるために、12~15分以上有酸素運動を行う。有酸素運動の代表はウォーキング、水泳、サイクリングなどがある。
◎1回30分、週3回以上を3カ月続けると効果が出る。自分の生活環境と趣味にあった運動を選ぶ。 
【薬物療法】
 食事療法と運動療法だけでは治療の目標値に届かなかった場合には、薬物療法を行います。治療薬は、LDLコレステロールを減らす薬剤と、中性脂肪を減らす薬剤に分類されます。
 LDLコレステロールを減らす薬剤  中性脂肪を減らす薬剤
*スタチン剤 *陰イオン交換樹脂 *プロブコール  *フィブラート剤 *イコサペント酸 *エチルニコチン酸


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■病気 口臭症 [病気(こ)]

[キスマーク]口臭の原因を探る
 「口臭」とは口から出る嫌なにおいを意味しますが、本人は家族や親しい友人に指摘されて、気付く場合がほとんどです。鼻と口はつながっているため、においに慣れてしまい、口臭があっても自分ではなかなか気付きません。
 人間の口の中の粘膜や歯肉の代謝は盛んで、通常は500億を超す口腔細菌が、不要になった細胞や死んだ細菌、壊れた白血球などのタンパク質を分解しています。この時に、臭気が発生します。
 また、人間の口は物を食べる器官ですから、食事をした後には、食べカスが歯垢(プラーク)として残ってしまうのは、当たり前のことです。この食べカスは、口の中の細菌によって簡単に腐敗、発酵を起こし、さらに細菌を培養します。これが、口臭をもたらしているといえます。
 においの元となる物を飲食したり、薬剤を摂取したりすると、その成分の血中濃度が上がって、呼気がにおう場合もあります。さらに、内科的疾患から、呼気にアンモニア臭がする場合もあります。
 口臭の主な成分は、揮発性硫黄化合物(VSC)です。例えば、メチルメルカプタン、硫化水素、ジメチルサルファイドなど。
 ちなみに、人が悪臭と感じるにおいは・・・
スカトール 屎尿(しにょう)のにおい。アンモニア、アミン類などの窒素化合物も、この系統
イソ吉草酸 靴下のムレたようなにおいや、油の腐ったようなにおい
メチルシクトペンテノロン 砂糖が焦げたようなにおいや、卵が腐ったようなにおい。口臭の原因となる揮発性硫黄化合物は、これに含まれる

 気にしすぎて「口臭がある」と思い込む人も、最近では増えています。口臭対策は、まず原因を知ることから始まります。口の中の疾患が心配なら、歯科を受診する必要があります。
[キスマーク]口が臭う原因は?
 口臭の原因は、大きく分けて3つあります。
■生理的な口臭
 誰もが持っているにおいで、基本的には気になりません。しかし、清潔を保つ習慣を怠ると、そのにおいが悪臭へと変わっていきます。
 その特徴は、
・歯垢(プラーク)の80%は、細菌。口の中の細菌は、食べカスから口臭を作り出す
・口の乾きを覚えるほどの緊張時には、口臭が出やすくなる
・朝起きた時と食後3時間経過した時分に、ピ−クになる

 生理的な口臭は、解消する方法があるので、悩むことはありません。 
■病気が原因の口臭
 病気が原因となるものは、「口の中の病気」と「その他の病気」に分けられます。ただ、口臭の原因の8割以上が「口の中の病気」、すなわち歯科口腔領域の疾患で、中でも多いのが歯周病と見なされています。
「口の中の病気」
虫歯や歯垢によるもの 食べカスが溜まったままだと、虫歯になりやすい。この虫歯が、悪臭を放つ。特に、神経が腐った歯があると危ない
歯周病(歯肉炎)・歯槽膿漏(しそうのうろう)などによるもの 歯肉が炎症を起こし、それがひどくなっていくもの。初期症状の歯肉炎なら、小学生でもかかることがある 炎症があれば、組織が破壊され、タンパク質の分解が増大して、臭気物質が増える。「歯磨きで出血する」、「口が粘っこい」などの症状があれば、要注意
義歯や金属冠ブリッジなどの義歯垢 義歯などにも、歯垢はつきやすい。人工のものだからと安心しないで、きちんとした手入れをすること
舌苔(ぜったい) 舌にできる苔状の舌苔の成分は、歯の表面につく歯垢(プラーク)とほぼ同じで、これが細菌によって分解されて、臭気を放つことが多い 舌苔自体は疾患ではないが、体調に大きく左右され、過労や、消化器系の不調、発熱などで多くなる。例えば、慢性胃炎の時は汚れた厚い灰白色の舌苔になり、熱性疾患の時は厚い褐色の舌苔になる

「その他の病気」
代謝系疾患 甘酸っぱいにおいがする時は糖尿病、ねずみ臭いにおいがする時は肝臓の病気、を疑ってみること
消化器系疾患 胃腸の働きが悪いと、げっぷのようににおいが上がってくる。胃腸が爛れていると腐敗臭がすることも
呼吸器系疾患 気管支炎や肺化膿症などでも、においが出ることがある
その他の疾患 だ液が出にくくなる病気(膠原病やシェーグレン症候群など)や、鼻・咽頭などの病気からも、におうことがある

■食べ物による口臭
 生理的な口臭、病的な口臭でない場合、においの強い食べ物(ニンニク、ニラ、ネギ、ラッキョウなど)や、たくあん、納豆などを食べた後、口臭がひどくなることがあります。
 また、アルコールやたばこ、あるいは薬剤も同じ。これらは、単に口の中に残っていてにおうだけでなく、いったん体内に取り込まれたにおいの元になる成分が胃を経て、腸で消化されると、におい成分が移行した血液を介して全身を循環し、肺でのガス交換で呼気として吐き出され、口臭になります。
 よって、口の中だけをきれいにしていてもにおうことがあるので、注意が必要です。
[キスマーク]対策へのアドバイス
■口の中を清潔に
 口臭予防に関しては、口の中を清潔に保つのが一番の基本です。歯磨きをきちんとして、歯垢や歯石をできるだけ除去しましょう。
 歯磨きをする際に出血したり、歯茎に赤みがあったりするのは、歯周病の初期症状ですので、早め歯科を受診するようにしましょう。
 舌苔が多くなったら、ガーゼなどでぬぐい取って下さい。傷付きやすいので、気にして何回も繰り返さないように。 
■鼻で呼吸する
 鼻が悪い場合や、口の周りの筋肉の力が足りない場合には、口呼吸になりがちです。この口呼吸をしていて口が乾くと、においは強まります。歯肉が乾燥して菌の影響を受けやすくなるためで、唾液には洗い流すだけではなく、抗菌作用もあるわけです。
 起床時に口臭が強いのも、睡眠中は極端に唾液の分泌が少ないために、自浄作用が低下するせいです。また、加齢に伴って代謝が悪くなり、唾液の分泌が減少して口臭になりやすくなります。
 さて、口の周囲の筋肉不足の場合は、訓練によって口呼吸を改善することが可能ですので、医師の指導で試みて下さい。鼻閉の場合は、鼻の治療が必要になります。 
■食べ物で消臭を
口の対策
 緑茶に含まれているカテキンには、消臭効果がはっきり証明されています。ハーブオイルにも、効果があるとされています。繊維質の多い食べ物は、食べカスを取り除き、噛むことで唾液の分泌を促します。
腸の対策
 日頃から、バランスのよい食生活を心掛けることが大切です。特に、食物繊維には整腸作用があります。 
■規則正しい生活を
 口臭は、体調に大きく影響されます。規則正しい生活を心掛けましょう。
 また、食事をすると唾液が出て、食べ物をかき回し、菌もタンパク質も掃除されるので、口臭予防になります。忙しい朝も、きちんと食事を取りましょう。

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■病気 甲状腺機能亢進症 [病気(こ)]

[ひらめき]ホルモンの過剰分泌で生命活動が加速
 甲状腺(こうじょうせん)機能亢進(こうしん)症とは、甲状腺が働きすぎるために、甲状腺ホルモンの分泌量が過剰になって起こる疾患。代謝内分泌疾患の一つで、体にエネルギーの利用を促すホルモンである甲状腺ホルモンが過剰になることで、全身の働きが過剰になリます。
 どの年代でも発症しますが、一般に出産後や更年期の女性に多くみられます。原因はいくつかあり、バセドウ病、甲状腺炎、毒物や放射線照射による炎症、中毒性甲状腺結節、脳下垂体の機能亢進による過剰刺激、甲状腺ホルモンの過剰摂取などが挙げられます。
 バセドウ病は、甲状腺機能亢進症の最も多い原因で、血液中の異常な蛋白(たんぱく)質(抗体)が甲状腺刺激ホルモン受容体を刺激し、甲状腺ホルモンを過剰に作って分泌させることで起こる自己免疫疾患です。
 この原因による甲状腺機能亢進症は、しばしば遺伝関係が認められ、女性の発症者のほとんどは甲状腺が肥大します。軽いケースでは、1年くらい放置していても症状が進行しないこともあり、中には数カ月から数年たてば自然に治ることもあります。重いケースでは、放置しておくと心臓が悪くなり、死に至ることもあります。
 甲状腺炎は、甲状腺の炎症です。原因としてウイルスの感染が疑われていて痛みのある亜急性甲状腺炎、何らかの原因によって起こり痛みのない無痛性甲状腺炎(無痛性亜急性甲状腺炎)、及び、甲状腺機能亢進症を起こす頻度が少ない慢性甲状腺炎(橋本病)があり、炎症を起こした腺から蓄えられたホルモンが放出されて、甲状腺の機能亢進が起こります。蓄えられたホルモンが使い尽くされると、続いて甲状腺の機能低下が起こり、最終的に腺の機能は正常に戻ります。 
 毒物や放射線照射による炎症も、甲状腺炎と同じように甲状腺機能亢進症を起こします。 
 中毒性甲状腺結節は、甲状腺内の部分的組織の異常成長。この異常組織は、甲状腺を正常に制御するメカニズムから逸脱し、甲状腺刺激ホルモンがなくても甲状腺ホルモンを過剰に作ります。プランマー病と呼ばれ、結節が多数ある中毒性多結節の甲状腺腫(せんしゅ)は、若年期や青年期には少なく、加齢とともに増える傾向があります。
 脳下垂体の機能亢進も、甲状腺刺激ホルモンを過剰に作り、甲状腺ホルモンの過剰産生を引き起こしますが、この原因による甲状腺機能亢進症はまれです。
 原因が何であれ、体のいろいろな機能が過剰になるのが、甲状腺機能亢進症の症状です。発症者の多くは、甲状腺が肥大します。腺全体が肥大したり、特定部分に結節ができて、首の前側から甲状腺を押すと軟らかく、痛みがあります。
 また、心拍数の増加、血圧の上昇、心拍リズムの異常(不整脈)、多汗、手の振戦(震え)、イライラ感、情緒不安定、神経過敏、睡眠困難(不眠症)、多飲多尿、食欲の増進にかかわらず体重が減る、疲労や虚弱にかかわらず活動量が増える、いつも腸の働きが活発だが時々下痢をする、などの症状がみられます。
 これらの症状は、一度に現れるのではなく、徐々に出てきます。全部の症状が出そろうケースもありますが、半分ぐらいの症状しか出ないケースもあります。
 高齢者では、甲状腺機能亢進症の特徴的な症状を示さずに、衰弱、眠気、混乱、無口、うつ状態になることがあり、無欲性甲状腺機能亢進症、ないし仮性甲状腺機能亢進症と呼ばれます。
 甲状腺機能亢進症の原因がバセドウ病の場合は、目の周囲が膨れる、涙が出やすい、炎症、光過敏といった目の症状が現れます。眼球が突き出る眼球突出、物が二重に見える複視という2つの特有な症状が、追加されることもあります。
 眼球が前に突き出る原因は、目の後ろにあって、眼球が入っているスペースである眼窩(がんか)に蓄積される物質のため。また、眼球を動かす筋肉が炎症を起こすと、適切に機能できず、眼球が正常に動くよう調節するのが難しいか、できなくなる結果として、物が二重に見えます。まぶたは完全に閉じられず、目は外から入る微粒な異物で傷付いたり、乾燥します。
 これらの目の症状は、他の甲状腺機能亢進症の症状より早く現れて、バセドウ病の早期の手掛かりになることがあります。多くの場合は、他の症状に気付いた時に起こります。目の症状は、過剰な甲状腺ホルモンの分泌を治療して制御した後も、現れたり悪化することがあります。
[ひらめき]検査と診断と治療
 医師による診断では、症状から甲状腺機能亢進症の見当をつけ、診断を確定するために血液検査を行います。多くの場合、まず甲状腺刺激ホルモン(TSH)の測定から始めます。甲状腺が亢進していると、TSH値が低くなります。しかし、まれなケースで脳下垂体が亢進していると、TSH値は正常あるいは高くなります。
 血清中のTSH値が低い場合には、血液中の甲状腺ホルモンの値を測定し、甲状腺機能亢進症であれば高い数値を示します。原因がバセドウ病であるか疑問がある場合は、血液中の抗甲状腺抗体の有無を検査します。  
 甲状腺機能亢進症の治療法は、大きく分けて抗甲状腺剤、ベータ遮断剤などによる薬物療法、大きくなった甲状腺の一部を残して切除する手術療法、放射線ヨードを飲むことによって甲状腺の一部、ないし大部分を破壊する放射線ヨード療法の3種類があります。
 それぞれ利点と欠点がありますが、発病後1年以上たっているケースや、甲状腺の肥大が大きいケース、症状が重いケースでは一般的に、40歳以上の人には放射線ヨード療法、若い人には手術療法がよいと見なされています。
 発病後1年くらいのケースでは、甲状腺の甲状腺ホルモン産生量を減らす働きを持つ抗甲状腺剤の服用によって、半数くらいは治りますので、まず薬物療法が試みられるのが一般的です。最初は高用量での服用から始められますが、後に血液検査の結果をみて調節されます。通常、抗甲状腺剤の服用よって、甲状腺機能は2、3カ月で制御可能です。
 抗甲状腺剤を大量に使用すると速く作用しますが、副作用のリスクが高くなります。妊娠している女性が服用する場合には、厳密に経過が観察されます。薬が胎盤を通過して、胎児に甲状腺腫や甲状腺機能亢進症を起こす恐れがあるためです。
 重度の甲状腺機能亢進症や、他の治療では効果がなく危険で難しい症状の人には、ベータ遮断剤による薬物療法が有効です。ベータ遮断剤は、甲状腺機能亢進症の多くの症状を制御し、心拍を遅くし、震えを少なくして不安を抑えます。しかし、ベータ遮断薬は、異常な甲状腺の機能を制御するものではありませんので、他の治療法で、ホルモンの産生量が正常に戻されます。
 放射性ヨードを経口的に服用して、甲状腺を破壊する放射線ヨード療法では、体全体としては受ける放射能はごくわずかですが、甲状腺がヨードを吸収して濃縮するので、その多くが甲状腺に運ばれます。入院はほとんど必要ありませんが、治療後2~4日は乳児や幼児に近付くべきではありません。職場では特別な予防策の必要はなく、パートナーと一緒に眠ることも問題ありません。ただし、妊娠は約6カ月間は避けるべきです。 
 甲状腺を破壊する放射性ヨードの量は、甲状腺機能を大きく損なわずに甲状腺のホルモン産生を正常に戻す程度に調整する医師もいれば、甲状腺を完全に破壊する大量の線量を使用する医師もいます。この治療を受けた人の大部分は、その後一生ホルモン補充療法を受けなければなりません。また、放射性ヨードは胎盤を通過し、乳汁に入って、胎児や乳児の甲状腺をも破壊するため、妊娠中と授乳中には投与されません。放射性ヨードと、がんとの関係は、確認されていません。
 甲状腺を切除する手術療法は、若い人にとって治療法の選択肢の1つになります。甲状腺腫の大きい人や、甲状腺機能亢進症の治療に使用している薬にアレルギー、あるいは重い副作用のある人にも、選択肢になります。
 手術を選択した人の90パーセント以上で、甲状腺機能亢進症は永続的に制御されます。しかし、手術後の甲状腺機能低下はしばしば起こり、そのケースでは以後、生涯に渡って甲状腺ホルモンを補充しなければなりません。手術でまれに起こる合併症は、声帯の麻痺(まひ)と、副甲状腺の損傷です。副甲状腺は、甲状腺の後ろにある小さな分泌腺で、血中カルシウム濃度を制御しています。
 バセドウ病では、目と皮膚の症状の治療も必要です。目の症状には、寝床の頭の位置を高くする、点眼薬を使用する、まぶたをテープで閉じる、場合によっては、水分の排出を速める利尿薬を服用するなどが役に立ちます。物が二重に見える複視には、プリズム眼鏡を使用します。
 目の症状が重症の場合には、経口コルチコステロイド薬、眼窩のX線治療、目の手術が最終的に必要になります。ステロイド薬のクリームや軟こうは、かゆみや硬くなった皮膚の症状を和らげます。

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