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■病気 肺水腫 [病気(は)]

[蟹座]血液の成分が肺胞内に染み出し、異常にたまった状態
 肺水腫(すいしゅ)とは、血液の成分、主に血漿(けっしょう)が血管内から肺胞内に染み出し、異常にたまる疾患。肺胞内で血液の成分がたまると、肺のガス交換が障害されて低酸素血症となり、呼吸困難が現れます。
 肺水腫には大きく分けて、心臓が原因で生じる心原性肺水腫と、心臓以外の原因で生じる非心原性肺水腫の2種類があります。
 心筋梗塞(こうそく)など心臓の疾患が進行して心臓の機能が低下すると、左心室が十分な血液を全身へ送り出せなくなる左心不全になり、肺に血液がたまる肺うっ血になります。肺うっ血が高まると、毛細血管を通って血液の成分が肺胞に出ていき、心原性肺水腫ができます。
 肺水腫のほとんどが、心原性肺水腫です。また、このタイプは肺から心臓へ血液を運ぶ肺静脈の閉塞(へいそく)でも起こります。
 一方、非心原性肺水腫の中でも、急性呼吸窮迫症候群(ARDS)とか急性肺損傷(ALI)といわれるものは肺そのものに原因があり、重症肺炎、敗血症、重症外傷などに引き続いて生じます。肺の小さな血管に炎症が起こり、血管から血液が漏れて肺にたまるため生じるものです。
 主な症状は、発作的な呼吸困難、呼吸をする時にゼーゼー、ヒューヒューという音がする喘鳴(ぜんめい)、窒息感、頻呼吸、そして血液の混じった泡状のたんなどです。
[蟹座]肺水腫の検査と診断と治療
 慢性の心臓病がある人は、定期的に受診して医師の指導に従います。
 突然、呼吸困難の発作が起こった人に対しては、上半身を起こし、何かに寄りかからせて座位にします。横にすると余計に呼吸困難がひどくなるので、無理に寝かせないようにします。できるだけ落ち着かせ、すぐに医師に連絡し指示を受けます。
 医師による診断では、胸部の聴診でブツブツというラ音が聞こえます。血液ガス分析では低酸素血症を認め、心原性肺水腫では、胸部X線像で心臓が大きく映り、蝶(ちょう)が羽を広げたような蝶形陰影を認めます。
 治療は、心原性肺水腫と非心原性肺水腫で異なります。心原性肺水腫では、毛細血管圧を下げるために、心臓の働きを高める強心剤や、余分な水分を尿として排出させる利尿剤、血管拡張剤、肺の炎症を抑えるための種々の薬剤などが用いられます。
 たんを出させるためには、アルコールの除泡性を利用して、アルコールを加えた水を吸入させるアルコール蒸気吸入法などの処置が行われます。呼吸困難時には、酸素吸入を行います。重症の場合には、人工呼吸器を用いて、気道内を陽圧に保つ治療が行われることもあります。

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■病気 肺塞栓、肺梗塞 [病気(は)]

[飛行機]血栓などによって肺の動脈が詰まったり、肺組織が壊死する疾患
 肺塞栓(そくせん)とは、血液によって運ばれた血栓などによって、心臓から肺へ血液を運ぶ肺動脈が詰まった状態。肺梗塞(こうそく)とは、塞栓ができたために血液の流れが遮断され、その先の肺組織が壊死(えし)に陥った状態。
 塞栓の多くは、何らかの原因で固まった血液によるものですが、脂肪やがん細胞が詰まることもあります。最も多いのは、下肢の静脈内でできた血栓が原因となるものです。近年問題になっている深部静脈血栓症、いわゆるエコノミークラス症候群もこの一つです。
 海外旅行などで長時間飛行機に乗ると、座ったままで長時間同じ姿勢を保つため、下肢の深部静脈で血液が固まり血栓ができます。飛行機から降りようと立ち上がった時に、血栓が血液の流れに乗って移動し、肺動脈を閉塞するというものです。
 狭いエコノミークラスの座席のみでなく、ファーストクラスでも起こり得ますし、長時間の自動車や電車の旅でも起こっています。
 疾患や手術のため長い間寝たきりの人なども、同じように下肢静脈での血液の流れが悪くなり、血栓を作りやすい傾向にあります。
 症状としては、肺塞栓では通常、呼吸困難、胸痛、頻呼吸などがありますが、塞栓が小さい時には自覚症状を伴いません。また、塞栓が大きな場合には、肺梗塞を引き起こして胸痛のほかに、血たんや発熱、発汗が現れます。ショック状態に陥り、突然死することもあります。
 肺塞栓、肺梗塞の頻度は合わせて10万人に約2.7人で、女性にやや多く、中年以降に多くみられます。
[飛行機]肺塞栓、肺梗塞の検査と診断と治療
 肺塞栓のうちでも、深部静脈血栓症は急性期の死亡率が約10パーセントと高く、救急の疾患であり、早く診断し、早く血栓を取り除くことが大切です。従って、突然の呼吸困難や胸痛が起こったら、できるだけ早く循環器内科や呼吸器内科を受診します。
 医師による診断では、まず心電図と胸部X線検査、血液検査が行われます。これらの検査だけでは肺塞栓の確定診断はできませんが、同じような症状を示す心筋梗塞や解離性大動脈瘤(りゅう)、気胸などとは、ある程度鑑別ができます。
 次に、血液ガス分析で低酸素、心臓超音波検査で右心不全を認めれば肺塞栓が疑われ、造影CT、肺換気・血流シンチグラム、肺動脈造影、造影MRIのいずれかで肺動脈内の血栓を確認できれば診断は確定します。
 肺塞栓の治療では、基本的に血液が固まらないようにする抗凝固剤を点滴静注で使います。重症の場合には、血栓を溶かす血栓溶解剤を投与したり、酸素吸入、利尿剤の投与、輸液などが行われます。
 肺梗塞を引き起こしてショック状態にある場合には、血圧を上昇させる薬を使います。大きな血管の塞栓は、外科手術やカテーテルにより、摘出することもあります。
 治療によって病状が安定した後も、肺塞栓、肺梗塞は再発が多く、発症すると命にかかわることがあるため、予防的治療として抗凝固剤の内服を少なくとも3カ月、危険因子を持つ人は一生涯服用します。下大静脈にフィルターを留置して、肺動脈に血栓が流れ込むのを予防する方法もあります。
 肺塞栓、肺梗塞では、血液が固まらないように、日常生活で予防することも大切です。特に手術直後の人や長い間床に就いている人は、静脈に血液の塊ができやすいので、時々、下肢や体全体を動かすこと、脱水にならないように水分を十分に取ることが必要です。
 海外旅行などで長時間飛行機に乗る際には、十分な水分を取り、適度に足の運動をし、衣服を緩めるなどして、深部静脈血栓症を予防することが大切になります。飛行開始から到着まで一度も席を離れず、トイレも我慢すると危険。

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■病気 肺真菌症 [病気(は)]

[天秤座]肺の中に真菌が増殖し、せき、たんがみられる疾患
 肺真菌症とは、肺の中に真菌(かび)類が感染して起こる疾患。肺炎に似た症状が強く現れます。
 真菌には、健康な人の体内に常にいるものや、外部から体内に入ってくるものなど、さまざまな種類があります。健康である限り、それらが肺の中に感染することはありませんが、白血病や臓器移植後などによる体や気道の抵抗力の低下、副腎(ふくじん)皮質ステロイド剤の長期間の服用などを切っ掛けに、肺の中で増殖し、感染症を引き起こします。
 原因となる真菌の種類によって、肺真菌症にはいろいろなタイプがあります。日本に多いのは、アスペルギルス症、クリプトコックス症、ムコール症、カンジダ症など。ほかに放射菌症、ノアルジア症、分芽(ぶんが)菌症、ヒストプラスマ症、コクシジオイテス症などがありますが、日本での感染例はまれです。
 アスペルギルス症、クリプトコッカス症、ムーコル症では、気道を通して吸引された胞子が肺に定着、増殖することにより感染します。これらを外因性の肺真菌症といいます。
 対してカンジダは、口腔(こうくう)、消化管、陰部などに常在する真菌であり、口腔内に増殖したカンジダの誤嚥(ごえん)に起因したり、敗血症の一分症として肺のカンジダ症が発症する場合があります。これらを内因性の肺真菌症といいます。
 アスペルギルス症は、アスペルギルス・フミガツスという体外の真菌が原因となり、肺真菌症の中でも最も重要な疾患の一つ。この真菌は有毒な胞子を持っていて、ぜんそく患者は過敏に反応して、アレルギー性の肺炎を引き起こすことがあります。また、肺膿瘍(のうよう)、肺結核、気管支拡張症などの後にできた肺の空洞に入り込み、真菌の塊を作ることもあり、これが崩れると褐色の塊となって、たんととも出てきます。
 クリプトコックス症は、ハトの糞(ふん)などにいるクリプトコックスという真菌を吸い込むことが原因となって、発症します。時に健康な人にもみられる肺真菌症で、必ずしも抵抗力、免疫力の低下と関係しているとは限りません。
 ムコール症は、ケカビ目の真菌を吸いこむことが原因となって、発症します。肺のほか、鼻と脳を侵し、まれに皮膚や消化管も侵します。重度の感染症で、場合によっては死に至り、コントロール不良な糖尿病患者など、免疫機能が低下している人に起こります。
 肺真菌症の症状としては、せき、たん、血たん、発熱、胸の痛みなどがみられますが、肺真菌症にはいろいろなタイプがあるため、これらの症状が現れないこともあります。アスペルギルス症やムーコル症では、血たんや喀血(かっけつ)、呼吸困難を生じることもあります。
[天秤座]肺真菌症の検査と診断と治療
 肺真菌症の症状に気付いたら、呼吸器疾患専門医のいる病院を受診します。肺真菌症は一般に、早期に診断されない場合は急速に病状が進行しますので、注意が必要です。
 医師による診断に際しては、胸部X線検査やCT検査が行われ、たんなどから原因となる真菌を調べます。血液検査で、真菌に対する抗体があるかを調べることもあります。
 治療に際しては、一般に抗真菌剤が用いられます。クリプトコッカス症やカンジダ症には、フルコナゾール、イトラコナゾールフルシトシンを始めとするアゾール系抗真菌剤が第一選択となります。
 ムーコル症に対しては、一般にアムホテリシンBを静脈内投与するか、髄液の中に直接注射します。また、薬で真菌の活動を抑えた後、感染組織を外科手術で取り除くこともあります。糖尿病の場合には、血糖値を正常範囲まで下げる治療を行います。
 肺真菌症は普通の肺炎よりも治りにくく、治療にも時間がかかります。治療中は安静にして、栄養を十分に取ることが大切になります。

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■病気 肺膿瘍 [病気(は)]

[乙女座]細菌が感染することで肺の組織が壊れ、うみがたまる疾患
 肺膿瘍(のうよう)とは、細菌が感染することで肺の一部が化膿して、組織が壊れて、うみがたまる疾患。普通は、片方の肺のみに発症します。
 肺炎にかかった人のうち、抵抗力が弱い人に起こったり、肺炎の原因となった病原菌の種類によっても起こることがあります。組織が壊れた部分は空洞になってしまったり、治っても瘢痕(はんこん)が残ります。
 ほとんどの化膿菌によって肺膿瘍が引き起こされますが、最もよくみられる原因菌は、空気のあるところでは増殖しにくいバクテロイデスなどの嫌気性菌。肺炎球菌や黄色ブドウ球菌、緑膿菌などの好気菌も、原因菌になる場合もあります。いくつかの菌が複数合わさって、引き起こすこともあります。
 誘因としては、肺内への異物の吸引、上気道の慢性感染、結核やがんによる気道狭窄(きょうさく)、嘔吐(おうと)を繰り返すような消化器の疾患などがあります。
 初期症状は寒け、発熱、胸痛、せきなど、肺炎に似ています。1週間ほどたつと、膿性のたんが多量に出るようになり、悪臭を放ったり、時には血が混じることもあります。血を吐くこともあり、大量に吐く場合などは極めて危険です。
 これらの症状の現れ方によって、肺膿瘍は急性型と慢性型に分けられています。通常、慢性型は発熱も低く、すべての症状が急性型よりも軽くなります。
[乙女座]肺膿瘍の検査と診断と治療
 肺膿瘍の症状に気付いたら、呼吸器疾患専門医のいる病院を受診します。
 医師による診断は、胸部X線検査、胸部CT検査、たんの性質検査、血液検査などに基づいて行われます。肺炎の場合と同じように、肺膿瘍では胸部X線やCT検査の写真に明らかな影が認められます。肺炎の多くは熱が下がると影が消えるのに対して、肺膿瘍では解熱しても陰影が残ります。
 肺から採取したたんの検査では、化膿菌のほかに膿球や壊死(えし)物質が認められます。血液検査では、白血球の増加と、軽、中度の貧血がみられます。
 治療は、化学療法が主体となります。原因菌がペニシリンに耐性のないものであれば、まずペニシリンが用いられます。その後は経過をみながら、必要に応じて、抗生物質が投与されます。
 ほとんどの場合、初期は静脈注射による投与を行い、症状が改善して体温が平熱に戻ると、経口投与になります。抗生物質の投与は、症状が消え、胸部X線検査で膿瘍の消失が確認されるまで続けます。体位ドレナージも、膿瘍の排出を促すために行います。
 適当な治療が行われれば、肺膿瘍の大部分は改善します。急性の場合の治療期間の目安は、2〜3カ月。慢性の場合は、もう少し長期の治療期間が必要となります。
 化学療法の治療効果が思わしくない場合は、抗生物質以外の治療も必要になります。時に、胸壁を通して膿瘍の内部へチューブを挿入し、肺膿瘍を排出させることもあります。肺の一部切除といった外科療法が行われることもあります。

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