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■病気 腹壁ヘルニア [病気(ふ)]

[iモード]腹壁の穴から、腹中の内臓が腹膜に包まれたまま脱出
 腹壁ヘルニアとは、腹部の内臓が腹膜に包まれたまま、先天的または後天的にできた腹壁の穴から脱出する状態。
 内臓が脱出する穴をヘルニア門、脱出する内臓をヘルニア内容物、脱出した内臓を包む腹膜をヘルニア嚢(のう)といいます。通常、ヘルニア嚢は次第に大きくなり、肥厚してきて、体表面が膨らんでで見えることもありますが、はっきりしない場合もあります。ヘルニア内容物は腹腔(ふくくう)内臓器のすべて、すなわち肝臓、胃、十二指腸、小腸、大腸などの消化器官や腎臓(じんぞう)、尿管、膀胱(ぼうこう)といった泌尿器官、さらに女性では卵巣、子宮といった生殖器官がなり得るのですが、腸が多いのでよく脱腸と呼ばれます。
 最も一般的な腹壁ヘルニアは、腹部の手術の傷口の部分にみられるもので、腹壁瘢痕(はんこん)ヘルニアと呼ばれています。ほとんどの場合、ヘルニア嚢は強い腹圧がかかると簡単に脱出し、その脱出は腹の力を抜いたりすることで自然に元に戻ります。時には、突出したまま元に戻らなくなることもあります。
 その状態を嵌頓(かんとん)ヘルニアと呼び、腸が嵌頓した場合には腸閉塞(へいそく)となり、突出する腹壁の穴が小さいと腸が締め付けられて、血液の流れが妨げられる絞扼(こうやく)性腸閉塞となり、診断や治療の遅れは命にかかわります。
 腹壁ヘルニアの原因は、それぞれの疾患によって異なります。腹壁瘢痕ヘルニアは、手術によって腹壁を支える筋膜と呼ばれる強固な膜に欠損部ができ、ここから腹膜に包まれた内臓が脱出します。ほかの腹壁ヘルニアでは、先天的または外傷などによって後天的にできた腹壁のくぼみに、腸などが入り込んだり滑り込む形で脱出します。
 症状としては、腹痛を覚えることがあるものの、鈍痛や違和感程度の不定愁訴であることや無症状のこともあります。また、突然の激しい腹痛や吐き気、嘔吐(おうと)などの腸閉塞症状で明らかになることもあります。
[iモード]腹壁ヘルニアの検査と診断と治療
 激しい腹痛、吐き気、嘔吐などの腸閉塞症状を認めたら、すぐに外科、あるいは消化器科の専門医を受診します。
 腹壁瘢痕ヘルニアの場合は、手術の傷口の突出を見れば容易に診断できます。ほかの腹壁ヘルニアの場合は、CT検査などを行っても診断が困難なことが少なくありません。
 ヘルニアが嵌頓状態の場合は、緊急に嵌頓を解除しなければ絞扼性腸閉塞になるため、緊急手術で解除します。手術以外の方法で嵌頓が解除された場合も、ヘルニアの原因は修復されていないため、手術で原因となった構造を修復する必要があります。
 しかし、腹壁瘢痕ヘルニア以外の腹壁ヘルニアでは、診断がつかずに開腹手術となり、手術で初めて原因がわかることがほとんどです。
 手術方法は大きく、2つの方法に分かれます。1つは自分の体の組織を用いて穴をふさぐ方法で、穴が小さい場合や人工物を用いたくない場合などに行われます。穴を縫い合わせた部位に緊張がかかるため、突っ張り感や再発の可能性が高くなります。
 もう1つは人工物を用いて修復する方法で、メッシュと呼ばれる体内に埋め込んでも安全な手術用の糸などの素材を用いて作られた布を用います。メッシュを用いる方法には、メッシュ&プラグ法、リヒテンシュタイン法、クーゲル法、PHS(プロリン・ヘルニア・システム)法など各種あります。

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■病気 フリクテン性角膜炎 [病気(ふ)]

[フリーダイヤル]角膜や結膜に水疱状の斑点を生じる眼疾
 フリクテン性角膜炎とは、角膜や結膜に、円形で水疱(すいほう)状の小さな灰白色の斑点(はんてん)が生じる疾患。フリクテンとは、その水疱状の斑点のことです。
 フリクテンは主に、角膜の右端か左端の結膜、すなわち黒目と白目の境目あたりの角膜縁に1〜2個生じ、周囲の結膜は充血します。数日すると、充血の中心が隆起します。
 自覚的には、涙が出てまぶしく、異物感や痛みがあります。自然に治っても、再発することが多くみられ、炎症が去っても角膜に濁りが残り、視力を損なうこともまれにあります。
 子供に多くみられますが、若い女性にもみられ、特に体の弱い虚弱体質で偏食をする場合に多くみられます。
 原因は不明。昔は結核菌が多かったため結核アレルギーともいわれ、現在ではブドウ球菌や真菌(かび)に対するアレルギーともいわれています。
[フリーダイヤル]フリクテン性角膜炎の検査と診断と治療
 あまり悪質な疾患ではありませんが、早めに専門医の診察を受けます。
 医師は、症状から診断します。治療には、副腎(ふくじん)ホルモン(ステロイド剤)、抗生物質の点眼薬や眼軟こうを用います。角膜の濁りには、赤外線照射や、コットンを目の上に置いて温める温罨法(おんあんぽう)を行います。比較的治りやすいものの、手術が必要なこともあります。
 全身療法として、鉄剤、カルシウム剤、肝油などの内服を行う場合もあります。
 治癒した後、再発することもありますので、偏食や過労には気を付けます。

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■病気 ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群(SSS症候群) [病気(ふ)]

[夜]広い範囲の皮膚が赤くはれ、表皮がむける疾患
 ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群とは、細菌である黄色ブドウ球菌が産生する毒素が血流を介して全身の皮膚に達し、熱傷のように広い範囲の表皮がむける疾患。SSS症候群とも、SSSSとも呼ばれます。
 とびひ(伝染性膿痂疹)も、同じ毒素によって発症しますが、皮膚の一部に水膨れを生じるものです。
 多くは、10歳以下の幼児、特に小学校に入る前の乳幼児に、秋から冬にかけて発症します。成人にはほとんどみられないものの、非常に全身状態の悪い人では発症することもあるといわれています。
 ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群は、風邪のような症状で始まって37~38度の微熱があり、目や鼻、口の回りに赤みが現れます。1、2日中に赤み部分がびらんし、黄色のかさぶたが付着します。目やにがみられ、口の回りのかさぶたに放射状の亀裂(きれつ)がみられるのが、特徴です。
 次いで、首、わきの下、鼠径(そけい)部などに、赤みと容易に破れる大きな水膨れができます。接触痛を伴うため、発症した乳幼児は体に触れられたり、抱いたりされることを嫌がるようになります。
 半数弱では、赤みが現れた部位を指でこすると、表皮がずるりと容易にむけ、赤くただれた真皮が現れます。新生児、乳児では、全身の皮膚が真っ赤になることもあります。口の中や陰部などの粘膜は、侵されません。のどは赤くはれ、首のリンパ節がはれます。
 約10日後に全身の赤みは消失し、首より手足に向かって皮膚がむけ始め、3~4週で治癒します。経過中に、脱水、食欲不振など全身症状がみられることもあります。
 生後1カ月以内の新生児がブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群を発症した時には、リッター新生児剥脱(はくだつ)性皮膚炎とも呼ばれ、重症です。脱水症状、敗血症を起こすこともあります。
 原因は、のどや鼻の中などに感染した黄色ブドウ球菌が増殖し、産生する表皮剥離性毒素(エクスフォリアチン)が血流を介して全身に送られ、広い範囲の表皮に熱傷様の剥離を起こすことにあります。多くのケースで、ウイルス性上気道炎が引き金になります。
[夜]ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群の検査と診断と治療
 乳幼児に発熱があり、顔、首、わきの下、またなどが突然赤くなって痛がり、また不機嫌となれば、ブドウ球菌性熱傷様皮膚症候群が疑われます。特に、新生児、乳児では重症になりやすいので、直ちに皮膚科専門医を受診します。
 医師による検査では、全身投与する抗生物質の感受性を知るために、原因となる黄色ブドウ球菌の培養を目やに、のど、鼻水などから行います。
 黄色ブドウ球菌は遺伝子の違いにより、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)とメチシリン感受性黄色ブドウ球菌(MSSA)に分けられます。皮膚にできた水膨れの中には、原因菌はいません。
 血液検査では、白血球が増え、CRP(C反応性たんぱく物質)も高くなります。
 診断は、皮膚の状態などから比較的簡単です。
 治療では、黄色ブドウ球菌によく効く抗生物質を内服するか、点滴注射をします。投薬後5~6日で、皮膚は赤みが減り、痛みも楽になります。次に、皮膚が乾燥してきて、全身の皮が細かくむけ始め、10日ないし2週間ほどで軽快します。
 新生児、乳児では重症になることが多いため、原則として入院した上で全身管理を行い、必要に応じて水分を補給する点滴をします。
 皮膚が乾いてガサガサになり皮がむけてくると、皮膚に亀裂が入って痛みが出ることがあるので、適切な保湿用軟こうを塗ります。また、解熱したらシャワー、入浴などで皮膚を清潔にします。

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■病気 ふけ症 [病気(ふ)]

[がく~(落胆した顔)]頭部の角質片のはがれ落ちが目立つ疾患
 ふけ症とは、頭部の表皮の角質層が大小の角質片であるふけとなって、はがれ落ちるのが目立つ疾患。頭部粃糠疹(ひこうしん)とも、乾性脂漏とも呼ばれます。
 頭皮だけでなく全身の皮膚の表面からは、絶えず角質が自然にはがれ落ちています。この角質の細胞は非常に小さいために、目で見ることができません。ふけというのは、角質に皮膚の脂やごみが混ざり、細かい米ぬか状の白色、ないし灰色の角質片となってはがれ落ちたものです。
 健康な人でも生理的な現象として軽度のふけはみられますが、頭皮の新陳代謝が速まって角質がどんどんはがれ落ち、くしでとかすと肩に大小のふけが目立つ場合は病的と考えられます。一般的に、乾いたサラサラのふけを乾性ふけ、粘っこく重いふけを脂性ふけと呼びます。
 ふけ症の原因として、男性ホルモンであるアンドロゲンの影響が指摘されています。しかし、ふけの程度と皮脂の量は必ずしも比例しません。頭部の毛嚢(もうのう)に住み着いている微生物、特にかび(真菌)の一種である癜風(でんぷう)菌の量が増えており、これを抑える薬用シャンプーでふけが減ることから癜風菌が原因との説がありますが、関係はないとの説もあります。
 20歳代がピークで、その後、特に誘因もなく、ふけの量が増えたり減ったりします。40〜50歳代になると、自然に軽快する傾向にあります。普通、かゆみはなく、あっても軽度です。
 ふけ症として治療が必要になってくるのは、ほかの疾患の症状、脂漏性皮膚炎や乾癬(かんせん)などがある場合です。これらの真菌によって起こる疾患では、頭の皮膚が赤くなったり、かゆみを伴ったりしています。また、ふけがかさぶたのように大きく、固着する傾向のある時も、ほかの疾患の症状と考えられます。
 そのほか、若い男性の若はげの前兆として、ふけと抜け毛が多くなることもあり、粃糠性脱毛症と呼ばれます。
[がく~(落胆した顔)]ふけ症の検査と診断と治療
 自分でできるふけ症の対処法として、抗真菌薬であるケトコナゾールを含有するシャンプー(コラージュフルフル)を始め、真菌を抑制するジンクピリジンチオンを含有するメリットシャンプー、カロヤンなどのヘアートニックを用います。これらは、薬局で市販されています。洗髪回数としては、毎日1回または1日おきが適当であり、洗いすぎは逆効果のことがあります。
 日常生活での対処で効果が見られない場合、ほかの疾患の症状としてふけ症がある場合は、皮膚科を受診します。
 ふけ症の特別な検査はありませんが、脂漏性皮膚炎、皮膚の角質が異常増殖する乾癬、水虫の原因である白癬菌が頭皮に感染する頭部白癬、頭虱(あたまじらみ)との区別が必要です。抜けた毛やふけの顕微鏡検査により、白癬菌や頭虱の虫卵の有無が診断されます。
 専門医による治療としては、せっけんでよく洗い、皮膚の状態に合わせて副腎(ふくじん)皮質ホルモン(ステロイド剤)のローションを1日に2〜3回、擦り込むと効果があります。




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