■病気 包茎 [病気(ほ)]
包茎とはどういう状態なのか
男性の包茎というのは、ペニス(陰茎)の先の亀頭部が包皮に包まれたままの状態を指し、包皮が亀頭に比べて小さいために翻転できないことです。
この包茎には、包皮のむけ具合によって、いろいろな程度があります。大別すると、「真性包茎」と「仮性包茎」の二つがあり、真性は完全にむけないもの、仮性は平常時には亀頭を覆っているが、勃起時や包皮を手で陰茎部のほうにたぐれば、亀頭が簡単に出てくるものをいいます。
一般的にいわれている仮性包茎は病的状態ではなく、むしろ、大部分の日本人男性が仮性包茎状態です。常に亀頭部が露出した状態はむしろ少数であることは、あまり知られていません。
小児では、亀頭は完全に包皮に包まれているのが普通です。思春期以後から、包皮を押しのけて亀頭が表れるようになります。つまり、一人前の大人の男性として、ペニスの脱皮が図られるようになるのです。包皮に保護された温室から外界に出て、ペニスは幾多の試練?に合うことになります。
思春期以後、ペニスがうまく発育して亀頭が露出すれば、問題はありません。そうはうまくゆかないから、困ります。
包茎はなぜいけないのか
幼児や小児では、ペニスは排尿さえできればよいのですが、思春期を迎えて性ホルモンが活発に働き始めると分泌物が多くなり、これが白く、黄色く、特殊な臭いがする恥垢(ちこう、ちく)となって、包皮の内側にたまってきます。清潔にしないでほうっておくと、包皮炎や亀頭炎を起こすこともあります。
手を加えて包皮の翻転ができるなら、時々、皮をめくって、ぬるま湯とせっけんできれいに垢(あか)をとるべきです。もし炎症が起こっていれば、マーキュロを塗布します。きつい消毒液は、粘膜を痛めるので使用しないことです。
極端な包茎では、亀頭が包皮によってピッチリ覆われ、排尿障害を起こすことがあります。また、「篏頓(かんとん)包茎」の場合、無理に包皮を翻転させると、そのまま戻らなくなって包皮が腫脹(しゅちょう)し、亀頭に不快な痛みが生じます。
これらは、睡眠中に起こったり、外陰部に強い圧力がかかったり、激しいマスターベーションを行った際などにみられます。処置としては、温湿布で局部のむくみをとってからぬるま湯で洗い、両手で包皮を整復すればよいでしょう。
また、女性にとって都合が悪いということでも、包茎が問題となります。排尿ができて、射精するのみならば、包茎は男性にとってさほどの障害にはなりませんが、セックスパートナーとなる女性にも喜んでもらうためには、真性包茎、嵌頓包茎では支障が生じます。
日ごろ包皮に包まれ、外界に接触していない亀頭粘膜は、すこぶる敏感なのです。ちょっとした刺激でも興奮して、射精が早く起こる早漏になりやすいのです。一般的に包茎の人の多数が早漏といわれるのも、粘膜が敏感なためで、セックスに対する経験不足によって、脳中枢での興奮刺激のコントロールができない点も加われば、女性にとって歓迎すべきことではありません。
恥垢がたまりやすい包茎では、女性側の子宮内膜炎の原因にもなりかねません。また、男性側の包皮も皮膚炎を起こしやすく、女性と接触後、相手の体液やコンドームの潤滑剤により、アレルギー性の皮膚のかゆみ、発疹(はっしん)を起こすことがあります。亀頭粘膜も弱いため、粘膜感染しやすく、性病にかかりやすいと見なされます。
包茎は早めに、適切に処置すべきです。子供のころから、排尿の時、適当にペニスをむいて用を足すように習慣づければ、包茎は自然に解消されます。
包茎の手術と費用
自分で処置できない時は、泌尿器科か外科の専門医に相談するのが望ましいでしょう。
包茎手術に踏み切る場合、真性包茎、篏頓包茎では「生活に支障をきたす=病気」と判断されることが多く、健康保険が適用されます。自己負担額は1万円から3万円ほど。仮性包茎では、「生活に支障をきたす」というよりは「カッコ悪い」、「恥ずかしい」といった精神的問題と見なされるため、ほとんどの場合において健康保険は適用されません。
一般の病院・クリニックの泌尿器科、外科での保険治療の対象になる手術方法は、背面切開法、または環状切開法です。背面切開法とは、包皮に縦の切れ目を入れることで、「とりあえずむける」ようにするための手術方法です。長い皮は短くなりません。真性包茎や篏頓包茎を仮性包茎にするための手術で、傷跡はあまり目立ちません。
環状切開法のほうは、ペニスの周囲にグルッと一回り切れ目を入れて、余分な包皮を縫い縮める手術です。一般的には、クランプという器具をかぶせて、血管も一緒に切ります。傷跡は、背面切開法より目立ちます。
手術は極めて簡単ですから、入院の必要はありません。手術後1~2日は局部の疼痛(とうつう)と不快感がありますが、我慢できないほどではありません。2、3日は尿に血が混じったり、排尿時に陰茎痛があることもありますが、過激な運動さえしなければ1週間で完全に治ります。
手術によって「ペニスがいびつになるのではないか」と心配する人も、いることでしょう。皮を切り取るだけの手術ですから、心配は無用。手術後、切断の残りの包皮の部分に浮腫(ふしゅ)を見ることがあっても、自分の手で圧迫すればすぐ取れるし、医師に相談すれば簡単に治してくれます。
包茎専門の泌尿器科、形成外科、美容整形外科等の専門病院・クリニックで、手術を受ける選択肢もあります。健康保険は効かず自由診療になりますが、個人のペニスに合わせた丁寧な手術をしてくれます。女性の美容整形と同じイメージですので、縫合も丁寧で、一般病院の泌尿器科での手術に比べて、環状切開法での傷跡が目立ちません。また、血管の位置なども計算して手術してくれるので、出血も少なく、痛みも軽くなります。
ちなみに、形成外科などの専門病院での手術費用は、だいたい以下の通りです。仮性包茎手術の相場は、おおよそ8万~16万円程度。真性包茎、篏頓包茎の手術の相場は、おおよそ20万円前後です。病院によっては、学割が適用されるところもあります。
しかし、すべての専門病院が、上記の範囲におさまるわけではありません。手術を考えている人は、必ず病院でしっかりと説明を受けてください。
詳しい病気の解説は四百四病の事典(http://ksjuku.com/jiten.html)へどうぞ
タグ:病気(ほ) 包茎 亀頭包皮炎 陰茎がん 性器ヘルペス症 単純性疱疹(単純性ヘルペス) 慢性陰茎海綿体炎 副睾丸結核 睾丸結核 クラミジア感染症 ボーエン様丘疹症 性器クラミジア感染症 男性性器結核 性器結核 陰茎結核疹 ウイルス性いぼ 陰茎折症 陰茎湾曲症 尿道下裂 陰茎腫瘍 包茎手術 尖圭コンジローム 早漏 陰茎海綿体炎 精巣性女性化症候群 アンドロゲン不応症 男性仮性半陰陽 真性半陰陽 仮性半陰陽 半陰陽 性交不能症 インポテンツ 性腺機能低下症 副腎性器症候群 精巣上体炎(副睾丸炎) 慢性精巣上体炎(慢性副睾丸炎) 急性精巣上体炎(急性副睾丸炎) 精巣捻転症(精索捻転症) 勃起障害(ED) 性感染症(STD) 性病 軟性下疳 カンジダ性亀頭包皮炎 血精液症 精液瘤(精液嚢腫) 陰嚢水腫(陰嚢水瘤) 停留精巣 遊走精巣 セックス依存症(性依存症) ペロニー病(陰茎形成性硬結症) 精索静脈瘤 移動性精巣 精巣炎(睾丸炎) ムンプス精巣炎 精巣腫瘍(睾丸腫瘍) 前立腺炎 遺精 持続勃起症
■病気 膀胱異物 [病気(ほ)]
入った異物が膀胱炎の原因になることも
膀胱(ぼうこう)異物とは、何らかの原因で膀胱内に異物が入ったもの。いたずらや自慰行為の際、尿道内に挿入した物が膀胱内に入り込んで、出せなくなってしまうケースがよくみられます。
これには体温計、ろうそく、鉛筆、細いビニール管、針金、チューインガム、ヘアピン、乾電池などがみられます。そのほか、魚の骨が腸を突き抜けて膀胱に入る場合や、手術時に使用した糸などが膀胱内に残る場合もあります。尿道カテーテル留置中に、膀胱内でカテーテルが損傷した場合などにも膀胱異物となります。
症状として、頻尿、排尿時疼痛(とうつう)、血尿が出現し、残尿感、下腹部痛、血尿などを伴うことがあります。膀胱内に異物がある場合には、細菌などの病原体がつきやすいため、抗菌薬を投与しても完治しにくいことが多く、慢性膀胱炎の原因になります。また、膀胱異物には結石の基となる結晶が付着しやすいことから、異物を核とした膀胱結石ができることもあります。
膀胱異物の検査と診断と治療
頻尿、排尿時疼痛、尿混濁、血尿、残尿感、下腹部違和感などの膀胱炎の症状が続く場合には、泌尿器科の専門医に相談して、これまでの泌尿器などの疾患の有無や生活習慣などをきちんと話します。また、異物を尿道内に挿入することは避けなければなりません。
病歴上、膀胱異物の診断が明らかな場合もありますが、X線や超音波検査、膀胱鏡検査などにより、膀胱内の異物を確認します。
可能であれば膀胱鏡で除去しますが、異物の大きさや形状によっては非常に困難な場合もあります。放置すれば膀胱炎、膀胱結石、膀胱穿孔(せんこう)などの可能性があり、膀胱鏡で除去できない場合には開腹手術を行うこともあります。
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膀胱(ぼうこう)異物とは、何らかの原因で膀胱内に異物が入ったもの。いたずらや自慰行為の際、尿道内に挿入した物が膀胱内に入り込んで、出せなくなってしまうケースがよくみられます。
これには体温計、ろうそく、鉛筆、細いビニール管、針金、チューインガム、ヘアピン、乾電池などがみられます。そのほか、魚の骨が腸を突き抜けて膀胱に入る場合や、手術時に使用した糸などが膀胱内に残る場合もあります。尿道カテーテル留置中に、膀胱内でカテーテルが損傷した場合などにも膀胱異物となります。
症状として、頻尿、排尿時疼痛(とうつう)、血尿が出現し、残尿感、下腹部痛、血尿などを伴うことがあります。膀胱内に異物がある場合には、細菌などの病原体がつきやすいため、抗菌薬を投与しても完治しにくいことが多く、慢性膀胱炎の原因になります。また、膀胱異物には結石の基となる結晶が付着しやすいことから、異物を核とした膀胱結石ができることもあります。
膀胱異物の検査と診断と治療
頻尿、排尿時疼痛、尿混濁、血尿、残尿感、下腹部違和感などの膀胱炎の症状が続く場合には、泌尿器科の専門医に相談して、これまでの泌尿器などの疾患の有無や生活習慣などをきちんと話します。また、異物を尿道内に挿入することは避けなければなりません。
病歴上、膀胱異物の診断が明らかな場合もありますが、X線や超音波検査、膀胱鏡検査などにより、膀胱内の異物を確認します。
可能であれば膀胱鏡で除去しますが、異物の大きさや形状によっては非常に困難な場合もあります。放置すれば膀胱炎、膀胱結石、膀胱穿孔(せんこう)などの可能性があり、膀胱鏡で除去できない場合には開腹手術を行うこともあります。
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■病気 膀胱炎 [病気(ほ)]
女性に多い膀胱の炎症
膀胱(ぼうこう)炎とは、膀胱内の粘膜に炎症が起こる疾患です。女性に多いのが特徴で、特に妊娠可能な年齢で多発しますが、男性にも起こります。細菌の感染による急性膀胱炎がすぐに治るのに対して、慢性膀胱炎は完治が難しいといえます。
急性膀胱炎の場合、症状は急激ながら経過は短く、泌尿器科の疾患では最も普通にみられます。原因の大部分は細菌感染で、大腸菌が最も多く、ブドウ球菌、連鎖(状)球菌などによることもあります。
感染経路としては、尿道からの細菌の侵入が最も多く、腎(じん)臓からの感染、周囲の臓器からの感染もあります。この疾患が女性に多発する理由として、尿道が男性に比べて短いために細菌が尿道に入りやすいこと、細菌のいる腟(ちつ)や肛門と尿道との距離が近いことなどが挙げられます。
膀胱は細菌に対して抵抗力があるので、単に細菌が侵入してきただけでは炎症は起こりにくいのですが、体力の低下、尿の停滞、排尿の我慢のしすぎ、便秘、不潔な性交、妊娠、冷えなどが誘因になって発症します。
男性では、膀胱炎は女性ほど一般的ではありません。男性はまず尿道が感染し、その感染が前立腺(ぜんりつせん)から、膀胱に広がって発症します。
症状としてみられるのは、頻尿、残尿感、尿の出が悪い、排尿時の痛み、尿の濁りが特徴。発熱はほとんどみられません。
医師による治療では、原因菌に有効な抗生物質、抗菌剤が投与されます。一般に女性では、合併症が起こっていなければ、2~3日で症状は軽快します。感染が長引く際には、抗生物質を7~10日間服用します。男性では投与期間が短いと再発を繰り返すため、一般に抗生物質を10~14日間服用します。
男女とも、水分の摂取を多くして尿量を増やし、細菌を洗い流すほか、尿の刺激性を低下させて症状を和らげます。症状の強い際は、十分な休息、睡眠を確保するようにします。
慢性膀胱炎と間質性膀胱炎
慢性膀胱炎の場合、症状は比較的軽く、ほとんど自覚しないこともあります。尿検査で偶然に発見されることが、普通です。膀胱に腫瘍(しゅよう)、結石があったり、結核、前立腺、腎臓の病気などが膀胱炎の陰に隠れている際に、慢性化しやすいものです。
治療では、抗生物質や抗菌剤が2~4週間、使用されます。原因疾患がある際には、そちらを治療しない限り、完治しません。特に原因疾患もなく、症状のほとんどない際は、経過観察となることもあります。
また、間質(かんしつ)性膀胱炎という特殊な膀胱炎が近年、増加しています。感染症がみられなくても膀胱が炎症を起こす疾患で、痛みを伴う頻尿などの症状があります。顕微鏡で検査すると、尿中に膿(うみ)や血液が認められ、尿に血が混じっているのが肉眼で見えることもあります。
中年女性に多くみられ、男性がかかることはめったにありません。欧米では以前から割合多くみられていて、いくつかの病因による症候群と見なされていますが、いまだ治療法は確立されていません。
長期に渡る慢性的な炎症によって膀胱は委縮し、重症の場合は外科手術による膀胱の除去が必要になることも、まれにあります。小腸の一部である回腸を使って代用膀胱を作るか、腎臓にチューブを直接挿入し、体の外に装着した袋に尿を排出することになります。
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膀胱(ぼうこう)炎とは、膀胱内の粘膜に炎症が起こる疾患です。女性に多いのが特徴で、特に妊娠可能な年齢で多発しますが、男性にも起こります。細菌の感染による急性膀胱炎がすぐに治るのに対して、慢性膀胱炎は完治が難しいといえます。
急性膀胱炎の場合、症状は急激ながら経過は短く、泌尿器科の疾患では最も普通にみられます。原因の大部分は細菌感染で、大腸菌が最も多く、ブドウ球菌、連鎖(状)球菌などによることもあります。
感染経路としては、尿道からの細菌の侵入が最も多く、腎(じん)臓からの感染、周囲の臓器からの感染もあります。この疾患が女性に多発する理由として、尿道が男性に比べて短いために細菌が尿道に入りやすいこと、細菌のいる腟(ちつ)や肛門と尿道との距離が近いことなどが挙げられます。
膀胱は細菌に対して抵抗力があるので、単に細菌が侵入してきただけでは炎症は起こりにくいのですが、体力の低下、尿の停滞、排尿の我慢のしすぎ、便秘、不潔な性交、妊娠、冷えなどが誘因になって発症します。
男性では、膀胱炎は女性ほど一般的ではありません。男性はまず尿道が感染し、その感染が前立腺(ぜんりつせん)から、膀胱に広がって発症します。
症状としてみられるのは、頻尿、残尿感、尿の出が悪い、排尿時の痛み、尿の濁りが特徴。発熱はほとんどみられません。
医師による治療では、原因菌に有効な抗生物質、抗菌剤が投与されます。一般に女性では、合併症が起こっていなければ、2~3日で症状は軽快します。感染が長引く際には、抗生物質を7~10日間服用します。男性では投与期間が短いと再発を繰り返すため、一般に抗生物質を10~14日間服用します。
男女とも、水分の摂取を多くして尿量を増やし、細菌を洗い流すほか、尿の刺激性を低下させて症状を和らげます。症状の強い際は、十分な休息、睡眠を確保するようにします。
慢性膀胱炎と間質性膀胱炎
慢性膀胱炎の場合、症状は比較的軽く、ほとんど自覚しないこともあります。尿検査で偶然に発見されることが、普通です。膀胱に腫瘍(しゅよう)、結石があったり、結核、前立腺、腎臓の病気などが膀胱炎の陰に隠れている際に、慢性化しやすいものです。
治療では、抗生物質や抗菌剤が2~4週間、使用されます。原因疾患がある際には、そちらを治療しない限り、完治しません。特に原因疾患もなく、症状のほとんどない際は、経過観察となることもあります。
また、間質(かんしつ)性膀胱炎という特殊な膀胱炎が近年、増加しています。感染症がみられなくても膀胱が炎症を起こす疾患で、痛みを伴う頻尿などの症状があります。顕微鏡で検査すると、尿中に膿(うみ)や血液が認められ、尿に血が混じっているのが肉眼で見えることもあります。
中年女性に多くみられ、男性がかかることはめったにありません。欧米では以前から割合多くみられていて、いくつかの病因による症候群と見なされていますが、いまだ治療法は確立されていません。
長期に渡る慢性的な炎症によって膀胱は委縮し、重症の場合は外科手術による膀胱の除去が必要になることも、まれにあります。小腸の一部である回腸を使って代用膀胱を作るか、腎臓にチューブを直接挿入し、体の外に装着した袋に尿を排出することになります。
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■病気 膀胱結石 [病気(ほ)]
腎臓結石がとどまったり、膀胱内で結石ができたりする状態
膀胱(ぼうこう)結石とは、腎臓(じんぞう)結石が膀胱まで落ちてきたり、膀胱内でできた状態。石は少なくて1個、たくさんできてしまう人は数10個までできてしまいます。
発症者には、高齢の男性が多いのが特徴です。結石が小さいうちに尿とともに排出されずに、膀胱内で大きくなったことが原因で、その背景には、前立腺(せん)肥大症、膀胱頸部(けいぶ)硬化症、神経性膀胱機能障害、尿道狭窄(きょうさく)などの尿路通過障害などの疾患があることが多くみられます。
また、尿路通過障害や膀胱内異物などに合併しやすい尿路感染は、尿素分解細菌の働きによって、リン酸マグネシウムアンモニウム結石などのいわゆる感染結石を作る原因となります。膀胱炎にかかりやすい人では、こうした感染結石が約半数を占めるといわれています。
さらに、膀胱留置カテーテルなどの異物には、結石の基となる結晶が付着しやすいことから、異物を核とした結石の形成がみられることもあります。男性に多い尿酸結石は、生活習慣病である高尿酸血症などの尿酸代謝の異常や酸性尿が関係しています。
排尿後に痛みを感じる、尿が濁る、尿が近くなる、血尿が出る、頻尿が起こる、膀胱部が痛むといった症状が現れます。排尿の途中で結石が膀胱出口をふさいでいると、急に尿が止まってしまうこともあります。中には、無症状な人もいます。
膀胱結石の検査と診断と治療
治療としては、膀胱結石を作る原因となる疾患の治療をし、外部から結石を破壊したり、手術をして摘出をします。
膀胱結石の手術による治療法では、経尿道的手術と膀胱切石術が代表的です。
経尿道的手術は、腰椎(ようつい)麻酔(ますい)下に、尿道から挿入した内視鏡を用いて結石を摘出する方法です。腹部を切開せずにすみ、回復も早いため、最近ではほとんどの膀胱結石に対して、この治療法が行われます。手術の合併症として、出血や膀胱損傷、尿道損傷のほか、尿路性感染症による発熱がみられることがあります。
膀胱切石術は、 腰椎麻酔下に、下腹部から膀胱前壁を切開して結石を取り出す方法です。大きな結石や数が多い場合、あるいは前立腺肥大症や膀胱憩室の手術とともに行われることがあります。合併症としては、細菌感染による皮膚や膀胱壁の縫合不全が起こることがあります。
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膀胱(ぼうこう)結石とは、腎臓(じんぞう)結石が膀胱まで落ちてきたり、膀胱内でできた状態。石は少なくて1個、たくさんできてしまう人は数10個までできてしまいます。
発症者には、高齢の男性が多いのが特徴です。結石が小さいうちに尿とともに排出されずに、膀胱内で大きくなったことが原因で、その背景には、前立腺(せん)肥大症、膀胱頸部(けいぶ)硬化症、神経性膀胱機能障害、尿道狭窄(きょうさく)などの尿路通過障害などの疾患があることが多くみられます。
また、尿路通過障害や膀胱内異物などに合併しやすい尿路感染は、尿素分解細菌の働きによって、リン酸マグネシウムアンモニウム結石などのいわゆる感染結石を作る原因となります。膀胱炎にかかりやすい人では、こうした感染結石が約半数を占めるといわれています。
さらに、膀胱留置カテーテルなどの異物には、結石の基となる結晶が付着しやすいことから、異物を核とした結石の形成がみられることもあります。男性に多い尿酸結石は、生活習慣病である高尿酸血症などの尿酸代謝の異常や酸性尿が関係しています。
排尿後に痛みを感じる、尿が濁る、尿が近くなる、血尿が出る、頻尿が起こる、膀胱部が痛むといった症状が現れます。排尿の途中で結石が膀胱出口をふさいでいると、急に尿が止まってしまうこともあります。中には、無症状な人もいます。
膀胱結石の検査と診断と治療
治療としては、膀胱結石を作る原因となる疾患の治療をし、外部から結石を破壊したり、手術をして摘出をします。
膀胱結石の手術による治療法では、経尿道的手術と膀胱切石術が代表的です。
経尿道的手術は、腰椎(ようつい)麻酔(ますい)下に、尿道から挿入した内視鏡を用いて結石を摘出する方法です。腹部を切開せずにすみ、回復も早いため、最近ではほとんどの膀胱結石に対して、この治療法が行われます。手術の合併症として、出血や膀胱損傷、尿道損傷のほか、尿路性感染症による発熱がみられることがあります。
膀胱切石術は、 腰椎麻酔下に、下腹部から膀胱前壁を切開して結石を取り出す方法です。大きな結石や数が多い場合、あるいは前立腺肥大症や膀胱憩室の手術とともに行われることがあります。合併症としては、細菌感染による皮膚や膀胱壁の縫合不全が起こることがあります。
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