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■昼寝のリフレッシュ効果 [やる気を出す]

■■いつでも仰向けの大の字に体を投げ出し、体の中の圧力を大きな息で吐き出せば、たちどころに活力がよみがえる。■■
 昼寝も、集中力などのアップに貢献してくれる。近年、社員に昼寝を勧めている会社があるように、十分程度の仮眠でも、際立ったリフレッシュ効果が認められる。
 昼休みのオフィスを訪れると、昼食をとりながら書類に目を通している人がいるのも、決して珍しい風景ではない。食事に専念できないような人は、気分を一新して効率を高める、せっかくのリフレッシュの機会をわざわざ、放棄しているのに等しい。貴重な昼休みの時間をもっと、気分転換に活用しなければ、真に損である。
 一説によると、人間の注意力集中の最高限度は二十五分間だという。そうすると、二時間も三時間も集中して仕事をしなければならない場合には、時々、気分転換をはかり、肉体と精神のゆとりを持つことが、必要となってくるだろう。
 新鮮な気持ちで仕事を再開すれば、普通よりも上手に、時間もかからないでできることは、自明の理である。しかも、このような気分転換に必要な時間は、決して長い時間が必要なわけではなく、わずか五分か十分の時間を必要とするだけである。
 そこで、会社などで疲れた時に、くつろぎの姿で体を投げ出す、いわば、ごろ寝リラックス法といえるものを実行してもらいたい。
 ビジネスマンなら昼食時の休憩時間に、しっかりと食事を味わった後、仰向けに寝られる場所、例えば屋上の日の当たるところにビニールでも敷いて、ちょっと体を投げ出すのがよい。そのまま、息と呼吸をつないで、五分、十分、十五分、深呼吸をすれば、午前中の心と体の疲れ、緊張はみなとれてしまう。疲れをエネルギーに変換して、もう一度働く力とすることができる。
 家庭の主婦ならば、「少し疲れたな」と感じた時など、いつでも仰向けの大の字に体を投げ出し、体の中の圧力を大きな息で吐き出せば、たちどころに活力がよみがえる。心気は一転し、元気回復するだろう。
 この、ごろ寝リラックス法においては、体を投げ出して、そのまま眠ってもよい。昼食後、十分でも、二、三十分でも眠れば、一日が二日の価値になる。
 睡眠生理学的にいっても、二十分から三十分くらいの短時間の眠りは、体まで眠る深い眠りにはならない。大脳だけを休める睡眠だから、あまり夜の睡眠のじゃまにもならない。しかも、効率よく体の疲れをとり、自律神経の乱れを調整していくことが可能なのである。
■考えあぐねて壁に突き当たった際は、意識的にウトウトして、右脳で発想の転換をするのも、一つの方法である。寝た後は、よい企画が浮かびやすい。■
 ごろ寝は、罪悪ではない。昼寝も、決して罪悪ではない。『健康創造塾』を訪れられた方の中には、奇妙な弁のように思い、怠惰を奨励している不届き者と見なす方がおられるかもしれないが、アメリカの発明家・企業家として名高いエジソンに代表されるように、昔から立派な仕事をした人々には、居眠りの名人が多いのである。
 「昼食後の三十分の昼寝は、夜間の三時間の睡眠にも比肩する」といっている人もいる通りで、昼寝、居眠りは気分転換の特効薬といえよう。その上、脳の疲れを解消くれる大切な行為なわけである。
 仕事をしている際には、左脳を使うもの。寝ている際には、右脳の働きが相対的に活発になるもの。ウトウトしている状態などは、レム睡眠ではないのだが、夢と同じようなものを見る。ウトウトすると、右脳より先に左脳が休んでしまうからである。こうして右脳を使うと、直観、ひらめきが出てくることもある。
 考えあぐねて壁に突き当たった際は、意識的にウトウトして、右脳で発想の転換をするのも、一つの方法である。寝た後は、よい企画が浮かびやすいから、企業はもっと仮眠室を設けるべきだろう。
 果報を得んとする者は、まず体を投げ出して寝、自然に湧いてくる力の発動を待て、ということである。
 十分間、十五分間の眠りでも、すっきり頭がさえ、はっきり体が澄んで元気になるから、やる気も出る。勉強中でも、家事の最中でも、椅子などに寄り掛かって居眠りするより、体を投げ出して寝るがよい。体には、睡眠以上の妙薬はない。
 眠りを通して得られるリラックスは、生まれ変わることである。その時まで身に着けていた心の垢(あか)を洗い流して、意識や感情のしこりやこだわりをほぐして、吐き出し、生まれた時のままの自然作用、自然感覚、自然機能をよみがえらせ、そこから再出発すること。これが、リラックスの真意である。
 人間が意識でばかり物事を見ると、宇宙天地大自然の他力である「気」が、働いてくれない。大切な他力である「気」で生きることを知らない人は、自分の心が思うようにゆかないから、じりじり、いらいらする。じりじり、いらいらするということは、意識から感情になってくることで、決して人間の本質からのものではない。しかし、そういうことを繰り返していると習性となるから、注意せねばならない。
■呼吸は自律機能なので、放っておいても必要なだけ自然に呼吸するが、他の自律機能と比べて、意識によって大幅に操作できる。■
 じりじり、いらいらして頭に血が上った時には、息を吐くことを勧めたい。何か失敗して興奮した時にも、息を吐けばよい。
 人間は何か失敗をすると、必要以上に落ち込むか、気合が空回りして、一種の興奮状態になってしまう。もちろん、どちらの精神状態も次に何か事をやろうという時に、障害になってくる。
 やる気の高さは高すぎても、低すぎても駄目で、適正レベルにある時が、最も力を発揮できるのである。
 「ここ一番、さあ本番だ」という時に及んで、過度の緊張状態に陥ったならば、能力が最大限に発揮される適正レベルまで、緊張度や興奮度を下げてやらなければならない。そのための有効な方法が、呼吸法なのだ。
 人間誰もが日常的に経験しているはずだが、緊張すると生理的に呼吸が浅くなる。これを解消するために、ほとんど無意識のうちに深呼吸をしているのであり、もっと意図的に行えば、精神の緊張や興奮を調整できるようになってくる。
 精神をリラックスさせる代表的な方法として、西洋には自律訓練法があり、東洋には丹田呼吸法がある。両者に共通しているのは、深く、ゆっくり呼吸する点である。
 東洋の丹田呼吸法というのは、腹式呼吸法の一種で、坐禅の呼吸法の一つ。深く息を吸い込み、止める。少ししてから、ゆっくり吐き出す。吐き出す際には、「息は胸からでなく、腹からの排出である」と、素直に錯覚できるようになると理想的。排出する時、臍下丹田に力がこもると、快感を伴う。
 私たち人間の体は、炭酸ガスが多いところに苦痛を感じるようにできているために、丹田の力で下腹の血液が絞られて心臓にゆき、肺に送られて二酸化炭素を放出すると、一挙にガスが少なくなり、苦痛がなくなって、これが快感につながるのである。
 西洋の自律訓練法のほうは、目を閉じて深呼吸をしながら、「自分は気持ちが落ち着いている」と言い聞かせることによって、自分をコントロールしていく方法である。
 いずれの方法でも、自律神経の活動が正常になり、過度の緊張、興奮がほぐれてくる。呼吸は自律機能なので、放っておいても必要なだけ自然に呼吸するが、他の自律機能と比べて、意識によって大幅に操作できるものでもある。
 空手などの武道で、修行の開始前に正座して呼吸を整えるのも、肉体や精神をコントロールするためである。
■「ここで心を落ち着かせよう」とするには、息を吐いて、体内の圧力をなくせばよいのである。吐いたり、吸ったり自由に息ができないと、気詰まりがする。■
 ここ一番の大事な場面では、自分でも気が付かないうちに呼吸に変化が起きている。過度の緊張から呼吸が速く、浅くなり、のどが詰まったような状態になる。出る息は、一分間一リットルにも満たない。入る息も少ないのは、当然である。
 極端に浅い呼吸では、出る息、入る息とも少量だから、二酸化炭素の体外排除が少なく、同時に血中酸素も減少する。こうした血液の状態では、脳細胞の働きは低下し、考え方も不健全に陥りやすい。血中酸素の欠乏は、脳細胞にとっては危険でさえある。
 そういう時には、深呼吸をする習慣を付けること。呼吸を意図的にゆっくり、深く行うことで、緊張を解いていくのである。深呼吸で何回も、何回も大きな息を吐いて、心を平らかにすればよい。
 苦しい時や悲しい時にも、大きくため息をすれば、気持ちが楽になる。頭の圧力、胸の圧力、上半身の圧力をみな、ため息とともに体外に吐き出してしまうから、心が落ち着くのである。
 宇宙天地大自然の他力である「気」というものも、人間の下半身から上半身に上ってくるものだから、上半身を空虚にしておかねばならない。息を吐いて、吐いて、吐き抜けば、胸が真空になる。頭が軽くなる。心が落ち着く。「ここで心を落ち着かせよう」とするには、息を吐いて、体内の圧力をなくせばよい。
 吐いたり、吸ったり自由に息ができないと、気詰まりがする。やる気の「気」が、下半身から発動しない。息を吐いて、心身の体調を整え、楽に楽しく前向きに、人生を生きようではないか。




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