■用語 落屑性口唇炎 [用語(ら)]
唇の皮が繰り返して、はがれ続ける疾患
落屑(らくせつ)性口唇炎とは、唇が乾燥して皮がはがれたり、めくれたり、赤くなったり、ひび割れたり、かさぶたがみられたりする疾患。難治性で、症状が繰り返し出現し、治るまでに時間がかかることも少なくありません。
原因ははっきりしませんが、自分の舌で唇を繰り返しなめる、もしくは自分の手指で唇の皮をむしるなどの物理的な刺激による炎症と考えられています。大人より子供のほうが舌で唇をなめる機会が多く、子供がかかりやすい口唇炎であることから、別名で「舌なめずり口唇炎」あるいは「剥脱(はくだつ)性口唇炎」と呼ばれることもあります。
唇が乾燥している状態であり、舌で唇をなめると唾液(だえき)で一時的に潤ったように感じられますが、舌なめずりのような刺激が繰り返し加わることで、唇の油分が減り、唾液に含まれる消化酵素が乾燥を助長し、唇の皮膚の表層にある角質層がはがれやすくなります。その結果、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)が早まり、角質層が正常に形成されないため、外部からの刺激や異物の侵入から守ったり、内側に蓄えている水分が逃げないようにしたりする皮膚のバリア機能が失われた状態となります。
唇は極度に乾燥し、それによってさらに舌なめずりを繰り返すことで、症状が悪化するという悪循環を生じます。唇の皮がはがれたり、めくれたり、赤くなったり、ひび割れたり、かさぶたがみられたりするほか、出血などの症状がみられるようになります。また、口角に亀裂(きれつ)が入ったり、唇の内側の皮がむけたりするなど周囲の皮膚にまで炎症が波及することもあります。唾液や飲み物などの刺激によって、ヒリヒリ感、痛み、かゆみを生じることもあります。
特に冬季などの空気が乾燥した時期に、落屑性口唇炎は起こりやすくなります。
落屑性口唇炎は時に大人にもみられ、栄養不足、ビタミンの欠乏、精神的な背景なども原因になることもあります。
感染症による口唇炎を伴うケースもあり、唇に水疱(すいほう)ができるものはヘルペスなどのウイルス感染、白い苔(こけ)のようなものが唇に付着するものはカンジダなどによる真菌感染、ただれが強いものは細菌感染が考えられ、強い痛みやはれ、発熱などが現れることもあります。
落屑性口唇炎の検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、落屑性口唇炎と確定するためには、アレルギー性の接触性口唇炎、いわゆる、かぶれを除外することが必要です。かぶれの原因として、食べ物や口紅、リップクリーム、歯磨き粉、治療で使用している外用薬などが考えられるので、これらに対しパッチテストを行い、かぶれかどうかを判断します。
また、口の中にいる一般的なカビであるカンジダや細菌、ウイルスなどの感染を伴うこともあり、それぞれ治療法が異なるので、検査を行います。
落屑性口唇炎と同じような症状を示す特殊な疾患として粘膜苔癬(たいせん) があるので、この疾患を除外するために、唇の組織を一部切り取って顕微鏡で調べる生検を行うこともあります。
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、ワセリンなどの保湿剤を使用し、炎症が強い時はステロイド剤(副腎〈ふくじん〉皮質ホルモン剤)や非ステロイド剤の外用薬を使います。また、栄養バランスに気を付け、ビタミン、特にビタミンB2、B6を補うことも治療の一つとなります。
感染症による口唇炎を伴っている場合には、抗生物質、抗ウイルス薬、抗真菌薬など、それぞれの病原体に適した塗り薬や内服薬を使用します。
精神的な原因が背景にある場合には、抗うつ剤の内服薬の使用で改善するケースもありますが、無意識のうちに舌で唇をなめたり、皮をむしったりしてしまうことがあって、治りにくくなるので、ストレスをためないなど日常生活を工夫することも大切です。
落屑(らくせつ)性口唇炎とは、唇が乾燥して皮がはがれたり、めくれたり、赤くなったり、ひび割れたり、かさぶたがみられたりする疾患。難治性で、症状が繰り返し出現し、治るまでに時間がかかることも少なくありません。
原因ははっきりしませんが、自分の舌で唇を繰り返しなめる、もしくは自分の手指で唇の皮をむしるなどの物理的な刺激による炎症と考えられています。大人より子供のほうが舌で唇をなめる機会が多く、子供がかかりやすい口唇炎であることから、別名で「舌なめずり口唇炎」あるいは「剥脱(はくだつ)性口唇炎」と呼ばれることもあります。
唇が乾燥している状態であり、舌で唇をなめると唾液(だえき)で一時的に潤ったように感じられますが、舌なめずりのような刺激が繰り返し加わることで、唇の油分が減り、唾液に含まれる消化酵素が乾燥を助長し、唇の皮膚の表層にある角質層がはがれやすくなります。その結果、皮膚のターンオーバー(新陳代謝)が早まり、角質層が正常に形成されないため、外部からの刺激や異物の侵入から守ったり、内側に蓄えている水分が逃げないようにしたりする皮膚のバリア機能が失われた状態となります。
唇は極度に乾燥し、それによってさらに舌なめずりを繰り返すことで、症状が悪化するという悪循環を生じます。唇の皮がはがれたり、めくれたり、赤くなったり、ひび割れたり、かさぶたがみられたりするほか、出血などの症状がみられるようになります。また、口角に亀裂(きれつ)が入ったり、唇の内側の皮がむけたりするなど周囲の皮膚にまで炎症が波及することもあります。唾液や飲み物などの刺激によって、ヒリヒリ感、痛み、かゆみを生じることもあります。
特に冬季などの空気が乾燥した時期に、落屑性口唇炎は起こりやすくなります。
落屑性口唇炎は時に大人にもみられ、栄養不足、ビタミンの欠乏、精神的な背景なども原因になることもあります。
感染症による口唇炎を伴うケースもあり、唇に水疱(すいほう)ができるものはヘルペスなどのウイルス感染、白い苔(こけ)のようなものが唇に付着するものはカンジダなどによる真菌感染、ただれが強いものは細菌感染が考えられ、強い痛みやはれ、発熱などが現れることもあります。
落屑性口唇炎の検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、落屑性口唇炎と確定するためには、アレルギー性の接触性口唇炎、いわゆる、かぶれを除外することが必要です。かぶれの原因として、食べ物や口紅、リップクリーム、歯磨き粉、治療で使用している外用薬などが考えられるので、これらに対しパッチテストを行い、かぶれかどうかを判断します。
また、口の中にいる一般的なカビであるカンジダや細菌、ウイルスなどの感染を伴うこともあり、それぞれ治療法が異なるので、検査を行います。
落屑性口唇炎と同じような症状を示す特殊な疾患として粘膜苔癬(たいせん) があるので、この疾患を除外するために、唇の組織を一部切り取って顕微鏡で調べる生検を行うこともあります。
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、ワセリンなどの保湿剤を使用し、炎症が強い時はステロイド剤(副腎〈ふくじん〉皮質ホルモン剤)や非ステロイド剤の外用薬を使います。また、栄養バランスに気を付け、ビタミン、特にビタミンB2、B6を補うことも治療の一つとなります。
感染症による口唇炎を伴っている場合には、抗生物質、抗ウイルス薬、抗真菌薬など、それぞれの病原体に適した塗り薬や内服薬を使用します。
精神的な原因が背景にある場合には、抗うつ剤の内服薬の使用で改善するケースもありますが、無意識のうちに舌で唇をなめたり、皮をむしったりしてしまうことがあって、治りにくくなるので、ストレスをためないなど日常生活を工夫することも大切です。
■用語 ランナー黒爪 [用語(ら)]
ランニングにより足指の爪床が傷付いて内出血を起こし、爪下に血液がたまった状態
ランナー黒爪(くろづめ)とは、ランニングによる持続的な圧迫がかかることにより、足指の爪床が傷付くことで内出血を起こし、爪(つめ)と皮膚の間に血液がたまった状態。爪下血腫(そうかけっしゅ)、爪下出血とも呼ばれます。
特にマラソンなどの長距離ランナーに好発するほかに、サッカー、バスケットボールなどを行う人にも起こります。シューズで足指を踏み付けられるなどの1回の外的な衝撃で起こることもあり、日常生活で足指に重い物を落としたり、足指を段差にぶつけるなどの1回の外的な衝撃で起こることもあります。
一般には、ランナー黒爪は、ランニング中に足指の爪に接触するシューズの先から持続的な圧迫がかかることが主な原因となって起こります。そのほか、過剰なランニング時間と距離、ランニング中の急激なスピードの変化、クッションの悪いシューズや擦り減ったシューズの使用、不整地や硬い路面や下り坂でのランニング、ランニングフォームの崩れなど、さまざまな要因が加味されて起こります。
両足の親指、人差し指、中指などの爪にランナー黒爪を起こした場合、すぐに爪の甲の一部分または全体が黒く変色します。爪の甲の色が変化するのは、爪の奥で内出血が起こり、爪と皮膚の間に血液がたまるためです。つまり、ランナー黒爪は、打撲による内出血によって皮膚にできる青あざのようなものです。
たまった血液により爪の下の内圧が上がるため、ズキズキする強い痛みを生じます。また、爪の根元の部分がたまった血液ではれ、爪がグラグラすることがあります。
時間が経つにつれて、爪の黒い部分は消えていきます。また、爪が伸びるに従って、黒い部分が移動するケースもあります。
痛みのない場合に放置しておくと、たまった血液によって爪の甲が爪床から離れているため、血腫が小さくない限り、通常は数週間で変色した爪がはがれ落ちます。爪の下の爪床に変形がなければ、元の爪の下に根元から新しい爪が作られ、指先まで伸び切れば古い爪に置き換わります。
ただし、成人の足指の爪は0・05ミリしか伸びないため、爪が置き換わるには半年から1年と長い期間がかかります。
ランナー黒爪が軽く、痛みがなければ、治療をせずに放置していてもかまいません。ランナー黒爪が重く、痛みがある場合、爪の根元の1/3に血液がたまっている場合は、皮膚科、皮膚泌尿器科、ないし整形外科、形成外科で治療してもらうことが勧められます。
爪床に重度の損傷が生じたり、爪の根元の1/3に血液がたまって爪母の状態が悪くなると、新しく作られる爪が変形したまま、元の形に戻らない場合がよくあるからです。このリスクを減らすためには、早期に血腫を抜いて爪を圧迫、固定しておくか、爪を除去して爪床の損傷をすぐに修復する必要があります。
ランナー黒爪の検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科、ないし整形外科、形成外科の医師による診断では、症状や問診でランナー黒爪と判断できます。爪のはれや痛みが強い時は、X線(レントゲン)検査で骨折の有無を確認します。
皮膚科、皮膚泌尿器科、ないし整形外科、形成外科の医師による治療では、骨折があれば、骨折の治療を優先します。
爪に対しては、痛みを和らげ、黒爪の範囲が広がらないようにする目的で、消毒した注射針や熱したクリップの先などでゆっくりと爪に小さな穴を開けて、たまった血液を外に出します。これで痛みは緩和されます。
爪には痛みを感じる細胞がないので、爪に穴を開ける際に痛みは伴いません。爪に穴を開けた後は、不潔にならないように数日間、血液を吸収する素材を使用したガーゼで覆い、薄く伸縮性があるテープで圧迫しておきます。
痛みがひどい時には、爪とその下の皮膚に少し圧力をかけただけでも痛みが伴うので、麻酔を使用してから爪に穴を開けます。
長距離走やサッカーなどで、足指に持続的な圧迫がかかることにより黒爪になった場合は、なるべく走ることを控えるようにしてもらいます。軽度の黒爪の場合でも、さらに足や爪を酷使し続けると症状が悪化してしまうからです。
走ることによる黒爪を防ぐためには、クッションの効いた指先に圧力がかからないシューズを選び、足に負担をかけないように気を付けることです。また、シューズのひもをしっかり結ぶ、ストレスがかかる部分にパッドなどの緩衝剤を入れる、足指にテープを巻いたりワセリンを塗る、5本指の靴下を履くこともお勧めで、足指を清潔に保ち、足裏から見て爪先が出ないように爪を切ることも必要です。
ランナー黒爪(くろづめ)とは、ランニングによる持続的な圧迫がかかることにより、足指の爪床が傷付くことで内出血を起こし、爪(つめ)と皮膚の間に血液がたまった状態。爪下血腫(そうかけっしゅ)、爪下出血とも呼ばれます。
特にマラソンなどの長距離ランナーに好発するほかに、サッカー、バスケットボールなどを行う人にも起こります。シューズで足指を踏み付けられるなどの1回の外的な衝撃で起こることもあり、日常生活で足指に重い物を落としたり、足指を段差にぶつけるなどの1回の外的な衝撃で起こることもあります。
一般には、ランナー黒爪は、ランニング中に足指の爪に接触するシューズの先から持続的な圧迫がかかることが主な原因となって起こります。そのほか、過剰なランニング時間と距離、ランニング中の急激なスピードの変化、クッションの悪いシューズや擦り減ったシューズの使用、不整地や硬い路面や下り坂でのランニング、ランニングフォームの崩れなど、さまざまな要因が加味されて起こります。
両足の親指、人差し指、中指などの爪にランナー黒爪を起こした場合、すぐに爪の甲の一部分または全体が黒く変色します。爪の甲の色が変化するのは、爪の奥で内出血が起こり、爪と皮膚の間に血液がたまるためです。つまり、ランナー黒爪は、打撲による内出血によって皮膚にできる青あざのようなものです。
たまった血液により爪の下の内圧が上がるため、ズキズキする強い痛みを生じます。また、爪の根元の部分がたまった血液ではれ、爪がグラグラすることがあります。
時間が経つにつれて、爪の黒い部分は消えていきます。また、爪が伸びるに従って、黒い部分が移動するケースもあります。
痛みのない場合に放置しておくと、たまった血液によって爪の甲が爪床から離れているため、血腫が小さくない限り、通常は数週間で変色した爪がはがれ落ちます。爪の下の爪床に変形がなければ、元の爪の下に根元から新しい爪が作られ、指先まで伸び切れば古い爪に置き換わります。
ただし、成人の足指の爪は0・05ミリしか伸びないため、爪が置き換わるには半年から1年と長い期間がかかります。
ランナー黒爪が軽く、痛みがなければ、治療をせずに放置していてもかまいません。ランナー黒爪が重く、痛みがある場合、爪の根元の1/3に血液がたまっている場合は、皮膚科、皮膚泌尿器科、ないし整形外科、形成外科で治療してもらうことが勧められます。
爪床に重度の損傷が生じたり、爪の根元の1/3に血液がたまって爪母の状態が悪くなると、新しく作られる爪が変形したまま、元の形に戻らない場合がよくあるからです。このリスクを減らすためには、早期に血腫を抜いて爪を圧迫、固定しておくか、爪を除去して爪床の損傷をすぐに修復する必要があります。
ランナー黒爪の検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科、ないし整形外科、形成外科の医師による診断では、症状や問診でランナー黒爪と判断できます。爪のはれや痛みが強い時は、X線(レントゲン)検査で骨折の有無を確認します。
皮膚科、皮膚泌尿器科、ないし整形外科、形成外科の医師による治療では、骨折があれば、骨折の治療を優先します。
爪に対しては、痛みを和らげ、黒爪の範囲が広がらないようにする目的で、消毒した注射針や熱したクリップの先などでゆっくりと爪に小さな穴を開けて、たまった血液を外に出します。これで痛みは緩和されます。
爪には痛みを感じる細胞がないので、爪に穴を開ける際に痛みは伴いません。爪に穴を開けた後は、不潔にならないように数日間、血液を吸収する素材を使用したガーゼで覆い、薄く伸縮性があるテープで圧迫しておきます。
痛みがひどい時には、爪とその下の皮膚に少し圧力をかけただけでも痛みが伴うので、麻酔を使用してから爪に穴を開けます。
長距離走やサッカーなどで、足指に持続的な圧迫がかかることにより黒爪になった場合は、なるべく走ることを控えるようにしてもらいます。軽度の黒爪の場合でも、さらに足や爪を酷使し続けると症状が悪化してしまうからです。
走ることによる黒爪を防ぐためには、クッションの効いた指先に圧力がかからないシューズを選び、足に負担をかけないように気を付けることです。また、シューズのひもをしっかり結ぶ、ストレスがかかる部分にパッドなどの緩衝剤を入れる、足指にテープを巻いたりワセリンを塗る、5本指の靴下を履くこともお勧めで、足指を清潔に保ち、足裏から見て爪先が出ないように爪を切ることも必要です。
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■用語 ラヌーラ [用語(ら)]
唾液の出口が詰まって周囲の組織内にたまり、口底部に袋状の嚢胞ができる疾患
ラヌーラとは、唾液腺(だえきせん)で作られた唾液が排出障害を起こして、周囲の組織中に漏れ出し、唾液をためた袋状の嚢胞(のうほう)が口底部にできる疾患。
嚢胞は透明感のある青みを帯びた半球状の膨らみで、これが大きくなったものがガマガエルの喉頭嚢(こうとうのう)に似ているところから、がま腫(しゅ)とも呼ばれます。
舌の裏面に覆われた下顎(したあご)の内側の部分で、口の中の底に当たる口底部には、唾液腺の舌下腺(ぜっかせん)や顎下(がくか、がっか)腺、口底部小唾液腺があります。これらの唾液腺の管の出口が外傷など何らかの原因で詰まると、唾液が外に出てこられなくなって、周囲の粘膜の下に袋状の嚢胞を作ってはれることがあります。これを舌下型ラヌーラと呼びます。
口底部と下顎の境に当たる顎舌骨筋を超えて、顎の下に袋状の嚢胞を作ることもあります。これを顎下型ラヌーラと呼びます。また、口底部と顎下部の両方に袋状の嚢胞を作ることもあります。これを舌下顎下型ラヌーラと呼びます。
舌下型ラヌーラは、口底部の粘膜の下に片側性に発生します。小さいものは無症状ですが、徐々に大きくなると舌が持ち上げられ、発語障害や、物を飲み込みにくくなる嚥下(えんげ)障害が起こってきます。かんで嚢胞の一部が破れると、中から粘性の高い液が出て、はれはなくなります。しかし、しばらくするとまた同じようにはれてきます。
顎下型ラヌーラでは、顎の下全体がはれてきます。痛みもなく軟らかくはれてくるため、嚢胞がかなり多くなるまでわからないことがあります。
口底部や顎の下のはれに気が付いた場合は、耳鼻咽喉(いんこう)科、歯科口腔(こうくう)外科を受診することが勧められます。
ラヌーラの検査と診断と治療
耳鼻咽喉科、歯科口腔外科の医師による診断では、触診や超音波検査(エコー)、CT(コンピュータ断層撮影)検査、MRI(磁気共鳴画像撮影)検査などで、ラヌーラかどうかを調べ、嚢胞と舌下腺などとの関係を明らかにします。
顎下型ラヌーラでは、リンパ管腫というリンパ液のたまる疾患などとの見分けが必要になります。
耳鼻咽喉科、歯科口腔外科の医師による治療では、薬で治すことはできないため、手術が基本となります。
嚢胞が小さいうちは針を刺して中の粘液を抜くことがありますが、ある程度の大きさになると、手術で嚢胞壁を一部切り取って開放し、嚢胞を縮小させ、開放部分が閉鎖して再度唾液がたまらないように、嚢胞壁の辺縁を口腔粘膜と縫い合せます。外来小手術として行われますが、再発することが少なくありません。
最も確実な治療方法は、嚢胞とともに、原因となっている舌下腺、あるいは顎下腺、小唾液腺を同時に摘出する手術です。特に、顎下型ラヌーラでは、舌下腺などを同時に摘出したほうがよいといわれています。
また、嚢胞の大きさにもよりますが、不随意に嚥下反射などで動きやすい部分ですので、神経、血管などを傷付けるリスクが少しでも減るように、全身麻酔下での手術を行ったほうがよいといわれています。
舌下腺などを完全に摘出すれば、ほぼ再発はありません。また、片側の舌下腺を摘出しても、口が渇くという問題は生じません。
ラヌーラとは、唾液腺(だえきせん)で作られた唾液が排出障害を起こして、周囲の組織中に漏れ出し、唾液をためた袋状の嚢胞(のうほう)が口底部にできる疾患。
嚢胞は透明感のある青みを帯びた半球状の膨らみで、これが大きくなったものがガマガエルの喉頭嚢(こうとうのう)に似ているところから、がま腫(しゅ)とも呼ばれます。
舌の裏面に覆われた下顎(したあご)の内側の部分で、口の中の底に当たる口底部には、唾液腺の舌下腺(ぜっかせん)や顎下(がくか、がっか)腺、口底部小唾液腺があります。これらの唾液腺の管の出口が外傷など何らかの原因で詰まると、唾液が外に出てこられなくなって、周囲の粘膜の下に袋状の嚢胞を作ってはれることがあります。これを舌下型ラヌーラと呼びます。
口底部と下顎の境に当たる顎舌骨筋を超えて、顎の下に袋状の嚢胞を作ることもあります。これを顎下型ラヌーラと呼びます。また、口底部と顎下部の両方に袋状の嚢胞を作ることもあります。これを舌下顎下型ラヌーラと呼びます。
舌下型ラヌーラは、口底部の粘膜の下に片側性に発生します。小さいものは無症状ですが、徐々に大きくなると舌が持ち上げられ、発語障害や、物を飲み込みにくくなる嚥下(えんげ)障害が起こってきます。かんで嚢胞の一部が破れると、中から粘性の高い液が出て、はれはなくなります。しかし、しばらくするとまた同じようにはれてきます。
顎下型ラヌーラでは、顎の下全体がはれてきます。痛みもなく軟らかくはれてくるため、嚢胞がかなり多くなるまでわからないことがあります。
口底部や顎の下のはれに気が付いた場合は、耳鼻咽喉(いんこう)科、歯科口腔(こうくう)外科を受診することが勧められます。
ラヌーラの検査と診断と治療
耳鼻咽喉科、歯科口腔外科の医師による診断では、触診や超音波検査(エコー)、CT(コンピュータ断層撮影)検査、MRI(磁気共鳴画像撮影)検査などで、ラヌーラかどうかを調べ、嚢胞と舌下腺などとの関係を明らかにします。
顎下型ラヌーラでは、リンパ管腫というリンパ液のたまる疾患などとの見分けが必要になります。
耳鼻咽喉科、歯科口腔外科の医師による治療では、薬で治すことはできないため、手術が基本となります。
嚢胞が小さいうちは針を刺して中の粘液を抜くことがありますが、ある程度の大きさになると、手術で嚢胞壁を一部切り取って開放し、嚢胞を縮小させ、開放部分が閉鎖して再度唾液がたまらないように、嚢胞壁の辺縁を口腔粘膜と縫い合せます。外来小手術として行われますが、再発することが少なくありません。
最も確実な治療方法は、嚢胞とともに、原因となっている舌下腺、あるいは顎下腺、小唾液腺を同時に摘出する手術です。特に、顎下型ラヌーラでは、舌下腺などを同時に摘出したほうがよいといわれています。
また、嚢胞の大きさにもよりますが、不随意に嚥下反射などで動きやすい部分ですので、神経、血管などを傷付けるリスクが少しでも減るように、全身麻酔下での手術を行ったほうがよいといわれています。
舌下腺などを完全に摘出すれば、ほぼ再発はありません。また、片側の舌下腺を摘出しても、口が渇くという問題は生じません。
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■用語 卵殻爪 [用語(ら)]
爪の甲が薄く白くなり、爪の先端が内側に湾曲する状態
卵殻爪(らんかくそう)とは、爪(つめ)の甲が薄く白くなり、爪の先端が内側に湾曲する状態。エッグシェルネイルとも呼ばれます。
卵の殻のような形になって、しばらくほうっておけば元の爪の甲の形に戻るというわけではありません。薄くなった爪の甲は、健康な爪の甲よりもずっともろくなるため、ちょっとしたことで爪の甲が割れやすくなります。
爪が割れやすい状態は、ほかの爪の疾患を引き起こします。卵殻爪がもとで、爪の甲が両側縁に向かって深く湾曲する巻き爪や陥入爪になるケースも珍しくありません。
卵殻爪の発生には、過剰なダイエットによる栄養不足が大きく関係しています。爪は健康のバロメータであり、栄養状態が現れやすい部位ですから、男性よりもダイエットに取り組んでいるケースが多い女性がかかりやすいといえるでしょう。また、内臓の疾患、神経障害、薬物が原因で、卵殻爪が発生することもあります。
卵殻爪は命にかかわる疾患ではないので、あまり気にしない人も多いようですが、正常な状態とはほど遠く、悪化して巻き爪や陥入爪になれば、治療もより困難になります。卵殻爪になったら、皮膚科、ないし皮膚泌尿器科を受診することが勧められます。爪が割れやすくなりますから、自己治療は危険です。
卵殻爪の検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、卵殻爪を起こし得る外的物質や薬物、あるいは皮膚疾患、内臓の疾患、細菌感染、栄養不足などを検査して、原因がわかるようであれば、それを除去ないし治療します。
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、一般的には、爪の甲の角質に浸透しやすい保湿剤やステロイド剤をこまめに塗ったり、ビタミンEの飲み薬を使用する場合もあります。
栄養不足が原因で卵殻爪を生じている場合、栄養バランスのとれた1日3食の食生活を心掛け、爪の健康に必要な栄養素である蛋白質、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、ビタミンB、さらにコラーゲン、野菜や海藻類に多く含まれるミネラル類などをしっかり摂取してもらいます。
内臓などの疾患が原因で卵殻爪を生じている場合、その原因となる疾患を治療することが先決です。
自分でできる対処法としては、圧力がかかって爪が割れる原因になる、マニキュア、ネイルアート、小さい靴を履くなどを避けることです。
卵殻爪(らんかくそう)とは、爪(つめ)の甲が薄く白くなり、爪の先端が内側に湾曲する状態。エッグシェルネイルとも呼ばれます。
卵の殻のような形になって、しばらくほうっておけば元の爪の甲の形に戻るというわけではありません。薄くなった爪の甲は、健康な爪の甲よりもずっともろくなるため、ちょっとしたことで爪の甲が割れやすくなります。
爪が割れやすい状態は、ほかの爪の疾患を引き起こします。卵殻爪がもとで、爪の甲が両側縁に向かって深く湾曲する巻き爪や陥入爪になるケースも珍しくありません。
卵殻爪の発生には、過剰なダイエットによる栄養不足が大きく関係しています。爪は健康のバロメータであり、栄養状態が現れやすい部位ですから、男性よりもダイエットに取り組んでいるケースが多い女性がかかりやすいといえるでしょう。また、内臓の疾患、神経障害、薬物が原因で、卵殻爪が発生することもあります。
卵殻爪は命にかかわる疾患ではないので、あまり気にしない人も多いようですが、正常な状態とはほど遠く、悪化して巻き爪や陥入爪になれば、治療もより困難になります。卵殻爪になったら、皮膚科、ないし皮膚泌尿器科を受診することが勧められます。爪が割れやすくなりますから、自己治療は危険です。
卵殻爪の検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、卵殻爪を起こし得る外的物質や薬物、あるいは皮膚疾患、内臓の疾患、細菌感染、栄養不足などを検査して、原因がわかるようであれば、それを除去ないし治療します。
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、一般的には、爪の甲の角質に浸透しやすい保湿剤やステロイド剤をこまめに塗ったり、ビタミンEの飲み薬を使用する場合もあります。
栄養不足が原因で卵殻爪を生じている場合、栄養バランスのとれた1日3食の食生活を心掛け、爪の健康に必要な栄養素である蛋白質、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、ビタミンB、さらにコラーゲン、野菜や海藻類に多く含まれるミネラル類などをしっかり摂取してもらいます。
内臓などの疾患が原因で卵殻爪を生じている場合、その原因となる疾患を治療することが先決です。
自分でできる対処法としては、圧力がかかって爪が割れる原因になる、マニキュア、ネイルアート、小さい靴を履くなどを避けることです。
タグ:オニコライシス オニコレクシス オニコマレーシア ボーズライン(爪甲横溝) オニコプトーシス ルコニキア オニキクシス スプーンネイル 時計ガラスつめ(ヒポクラテスつめ) ハイパートロフィー エッグシェルネイル 匙状づめ 陥入爪 オニカトロフィア 爪白癬(爪の水虫) 卵殻爪 コルゲーテッドネイル オニキア 用語(ら) バロニキア 爪甲周囲炎(爪囲炎) 湾曲爪 巻き爪 爪甲横溝 爪甲白斑症 爪甲鉤弯症 爪甲縦裂症 爪甲剥離症 爪甲脱落症 爪甲軟化症 化膿性爪囲炎(ひょうそう) カンジダ性爪囲爪炎 二枚爪 爪甲層状分裂症 黄色爪症候群 黄色爪 爪肥厚症 巨爪症 爪甲委縮症 咬爪症 爪かみ 爪下血腫 ランナー黒爪 オニコマイコーシス 肥厚爪 厚硬爪 アトロフィ 緑色爪 グリーンネイル 先天性厚硬爪 爪甲色素線条 爪異栄養症 オニコクリプトーシス 爪郭炎 すじ爪 ばち指 爪メラノーマ 爪甲縦条