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■健康保険組合の今年度の収支、6578億円赤字の見通し 予算ベースで過去2番目 [健康ダイジェスト]

 大企業の従業員らが入る健康保険組合(健保組合)の2024年度の収支について、全体の約9割の組合が赤字見通しとなりました。健康保険組合連合会(健保連)が23日公表しました。医療費の高止まりや、高齢者世代への拠出金の増加が財政悪化の背景となっています。
 健保連が報告をもとに、1379組合すべての財政を推計しました。健保組合全体の収支をみると、6578億円の赤字見通しで、これまで最大だった2010年度予算に次ぐ赤字幅となります。赤字を見込むのは1194組合で、全体の86・6%を占めました。
 厳しい財政の要因が、高齢者への「仕送り」に位置付けられる高齢者の医療費への拠出金で、支出に占める割合は4割超。健保連は、団塊の世代が、医療機関にかかりやすくなる75歳以上になることから、拠出金は増え続けるとみています。
 健保連の佐野雅宏会長代理は、「社会保険の適用拡大で被保険者が大きく増えた上、今年度は賃上げによる保険料収入の伸びが期待できる。ただ、高齢者医療費への拠出金は増加が続いていて、現役世代の負担は限界に近付いており、制度の見直しが必要だ」と述べました。

 2024年4月23日(火)

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■想定しない成分のプベルル酸、専門家「紅麹菌から生成できず」 ほかのカビなど異物混入か [健康ダイジェスト]

 小林製薬(大阪市)が「紅麹(べにこうじ)」成分入りのサプリメントを巡る健康被害を公表してから、1カ月が過ぎました。問題のサプリの原料から「想定しない成分」として検出されたプベルル酸について、紅麹菌には生成できないと複数の専門家が指摘していることがわかりました。ほかのカビなどの異物が混入した可能性が高まり、製造工程の検証がカギになります。
 プベルル酸は、7つの炭素が輪っか状につながった「七員環」と呼ばれる特殊な構造をしており、同社も3月下旬の記者会見で「(構造は)輪っかのようなもの」と説明していました。1930年代に青カビの仲間から見付かった成分で、青カビ以外の紅麹菌などが生成する可能性も残されていました。
 発酵食品メーカーで約30年間、紅麹菌由来の色素を作らせやすくする研究などに取り組んだ園田学園女子大の渡辺敏郎教授(食品学)は、「紅麹菌が産生する色素などは6つの炭素が輪になった構造で作られている。長年の研究の中で、7つの炭素が輪になったような構造物を紅麹菌が作るという報告は聞いたことがない。ほかのカビなどの混入と考えるのが自然だ」と話しています。
 また、紅麹菌について小林製薬と共同研究を行った奈良先端科学技術大学院大の金谷重彦教授(生物情報学)は、同社が扱っている紅麹菌のゲノム(遺伝情報)のデータを精査し、プベルル酸の構造を作れないことを確認したといいます。
 金谷教授は、「プベルル酸の生成には特別な酵素(タンパク質)が必要で、現状では青カビでしか報告されていない」と指摘しています。
 厚生労働省は19日、所管する国立医薬品食品衛生研究所が改めて原料を分析した結果、プベルル酸に加え、少なくとも2種類の通常は入っていない成分が検出されたと発表しました。いずれも詳細は分析中としています。

 2024年4月23日(火)

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■気候変動、労働者の7割超に健康被害 国際労働機関が推計、保護の必要性指摘 [健康ダイジェスト]

 国際労働機関は22日、世界全体の労働人口の7割を超える24億人以上が職務上、気候変動による「酷暑」などにさらされ、健康被害が出る恐れがあるとの推計を発表しました。毎年1万8970人が酷暑関連で命を落としているとして、労働者の健康を保護する政策などの必要性を指摘しました。
 国際労働機関は職場に危険をもたらす気候変動について、酷暑のほか紫外線や異常気象、大気汚染など6つの現象を分析。深刻な影響がおよぶとしている職種は、農林水産業や建設業、災害救助活動、スポーツなど多岐にわたります。
 酷暑は熱中症に加えて、脱水症状により腎臓病を引き起こす恐れがあるとしました。紫外線や大気汚染は皮膚がんや肺がんなどのリスクを高め、主に屋外で働く16億人が影響を受けると強調しました。
 国際労働機関の担当者は、「気候変動はすでに労働者に新たな健康被害をもたらしているのは明らかだ」としました。

 2024年4月23日(火)

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■女性医師による治療は女性患者で有益 東京大など調査、死亡率や再入院率低く [健康ダイジェスト]

 女性患者は女性医師に治療されたほうがメリットが大きいことをアメリカでの調査で明らかにしたと23日、東京大などのチームがアメリカの医学誌に発表しました。男性医師の場合より、入院後30日以内の死亡率や、退院後30日以内の再入院率が低くなりました。女性医師が増えれば、女性患者の治療経過の改善につながる可能性があるとしています。
 研究では、アメリカの高齢者向け公的医療保険の診療報酬データを活用し、2016~2019年に約4万2000人の医師が治療した65歳以上の緊急入院患者約78万人を調査。年齢や病態などをそろえて、医師と患者をそれぞれ性別で比較、分析した。
 女性同士だと患者が気兼ねなく症状を打ち明けやすいことなどが背景にあるのではないかと推測。チームの宮脇敦士・東京大特任講師(公衆衛生学)は、「日本でも女性医師は少ない。同様の傾向があるか調査し、医療体制による患者の不利益を減らしたい」と話しています。

 2024年4月23日(火)

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■小林製薬「紅麹」サプリ摂取、延べ249人が入院 医療機関の受診者は延べ1472人に [健康ダイジェスト]

 小林製薬の紅麹(べにこうじ)の成分を含むサプリメントを摂取した人が腎臓の病気などを発症した問題で、厚生労働省は、22日の時点で、延べ249人が入院したことが小林製薬からの報告で明らかになったと発表しました。
 小林製薬の紅麹の成分を含むサプリメントに関しては、摂取した後、腎臓の病気を発症するなどして、これまでに5人が死亡し、全国で健康被害の訴えが相次いでいます。
 厚労省は健康被害の状況について、小林製薬から報告された22日時点の人数を明らかにしました。
 それによりますと、体調に異変を感じるなどして延べ1472人が医療機関を受診し、延べ249人が入院したということです。
 また、3月29日に設置された厚労省と消費者庁のコールセンターに、22日までの25日間で合わせて4537件の相談が寄せられたということです。
 コールセンターの電話番号は、0120-388-687で、午前9時から午後9時まで、土日や祝日も相談を受け付けます。
 厚労省は各地の保健所などとも連携して被害の確認を進めるとともに、引き続き健康被害の原因について調べることにしています。

 2024年4月23日(火)

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