■用語 尿道下裂 [病気(な行)]
生まれ付きのもので、尿道口が陰茎の途中や陰嚢などにある状態
尿道下裂(かれつ)とは、尿道の出口が陰茎の先端になくて、陰茎の途中や陰嚢(いんのう)などにある状態。陰茎背面の包皮が過剰で、陰茎が下に向くことが多い先天的な尿道の奇形です。
尿道の出口の位置によって、会陰(えいん)、陰嚢(いんのう)に出口がある近位型、陰茎、冠状溝(かんじょうこう)、亀頭(きとう)に出口がある遠位型という分類や、上部型、中部型、下部型という分類があります。
発生頻度は軽症のものを含めると、男児出生300~500人に1人の頻度でみられ、近年は増加傾向にあります。明らかな遺伝性はわかっていませんが、父親や兄弟での家族内発生が認められます。
奇形の原因は、尿道が発達する段階で陰茎の腹側で尿道がうまくくっつかなかったことや、胎児の精巣が作り出すホルモンの異常、母親が妊娠中に受けたホルモンの影響などが考えられており、近年の増加は環境ホルモンの影響が疑われています。
胎生8~9週に尿道の原基となる溝ができ、9週ごろから胎児の精巣から分泌されるテストステロン(男性ホルモン)により陰茎と尿道の形成が進みます。この段階でホルモンの産生や作用の異常が起きると、うまく尿道が形成されなくなると考えられます。尿道が形成されなかった組織が、下への屈曲の原因になっています。
症状は、尿道の出口が正常の位置と違っているために、排尿する際に尿が飛び散ることです。奇形の程度が強い場合は、男児でありながら立小便ができないことがあります。陰茎が曲がっていることが多く、将来の性交渉の際に腟(ちつ)内に射精ができないこともあります。特殊な場合として、尿道の出口は正常で陰茎の屈曲だけがみられることもあります。
合併症として、尿道の出口が会陰、陰嚢に開く近位型では、停留精巣、矮小(わいしょう)陰茎、前立腺(せん)小室、二分陰嚢などが多いとされています。また、尿道の出口から包皮小体にかけて陰茎索といわれる結合組織束を伴うため、陰茎は腹側に湾曲することが認められます。
男児に尿道下裂の症状が認められた場合は、合併症の有無を含めて、早期に小児泌尿器科もしくは小児外科の医師に相談すべきです。停留精巣や陰嚢の発育不全を伴う場合には、性分化異常の可能性もあるので、染色体検査や精巣機能検査を行ったほうがよいとされています。
尿道下裂の検査と診断と治療
小児泌尿器科、小児外科の医師による診断では、従来から出生前環境因子、遺伝的要因が尿道下裂の発生に関係しているといわれているため、家族内発生の有無や母親が妊娠中にプロゲステロンなどのホルモン剤やアスピリン、インドメタシンなどの解熱薬を使用したかどうかを問診します。
家族内発生があった場合や、奇形の程度が高度な場合には、半陰陽と区別するために染色体検査、ホルモン検査、内性器と性腺の確認のために内視鏡検査を行います。
医師による治療では基本的に、ごく軽度の場合を除いて、手術による形成術が行われます。治療の目的は、正常な立位による排尿が行えることと、将来の性生活が支障なく行えることにあります。また、患児の男性としての自覚、精神発達に大きな影響を及ぼすため、機能だけでなく美容上の面からも満足するようにすべきです。
手術は通常、日本では1~3歳で行われますが、欧米では10カ月前後で行われています。1~2歳で亀頭、包皮の発育が十分であれば、対象になります。矮小陰茎では、テストステロン軟こうなどで陰茎の発育を促します。
形成術には、陰茎索の切除をまず行ってから形成術を行う二期手術と、一期的に行う手術とがあり、200以上の術式があるといわれています。奇形が高度な場合は二期手術をすることもありますが、近年は縫合糸、マイクロ機器の発達で一期手術が多く行われており、包皮を用いて尿の出口を新しく作り、曲がった陰茎をできるだけ真っすぐにし、必要な場合は亀頭の形成を行います。この形成術は非常に繊細なため、熟練した小児外科医が慎重かつ丁寧に行う必要があります。
手術後の合併症としては、尿道の途中から尿が漏れて皮膚と交通したり、新しくつないだ尿道が狭くなったり、陰茎が屈曲したりすることが起こりやすく、再度手術が必要になることも少なくありません。
生まれ付きテストステロン(男性ホルモン)が少ないため、手術後の思春期以降に陰茎が短いという訴えもみられます。この場合には、ホルモン療法を行うこともあります。
尿道下裂(かれつ)とは、尿道の出口が陰茎の先端になくて、陰茎の途中や陰嚢(いんのう)などにある状態。陰茎背面の包皮が過剰で、陰茎が下に向くことが多い先天的な尿道の奇形です。
尿道の出口の位置によって、会陰(えいん)、陰嚢(いんのう)に出口がある近位型、陰茎、冠状溝(かんじょうこう)、亀頭(きとう)に出口がある遠位型という分類や、上部型、中部型、下部型という分類があります。
発生頻度は軽症のものを含めると、男児出生300~500人に1人の頻度でみられ、近年は増加傾向にあります。明らかな遺伝性はわかっていませんが、父親や兄弟での家族内発生が認められます。
奇形の原因は、尿道が発達する段階で陰茎の腹側で尿道がうまくくっつかなかったことや、胎児の精巣が作り出すホルモンの異常、母親が妊娠中に受けたホルモンの影響などが考えられており、近年の増加は環境ホルモンの影響が疑われています。
胎生8~9週に尿道の原基となる溝ができ、9週ごろから胎児の精巣から分泌されるテストステロン(男性ホルモン)により陰茎と尿道の形成が進みます。この段階でホルモンの産生や作用の異常が起きると、うまく尿道が形成されなくなると考えられます。尿道が形成されなかった組織が、下への屈曲の原因になっています。
症状は、尿道の出口が正常の位置と違っているために、排尿する際に尿が飛び散ることです。奇形の程度が強い場合は、男児でありながら立小便ができないことがあります。陰茎が曲がっていることが多く、将来の性交渉の際に腟(ちつ)内に射精ができないこともあります。特殊な場合として、尿道の出口は正常で陰茎の屈曲だけがみられることもあります。
合併症として、尿道の出口が会陰、陰嚢に開く近位型では、停留精巣、矮小(わいしょう)陰茎、前立腺(せん)小室、二分陰嚢などが多いとされています。また、尿道の出口から包皮小体にかけて陰茎索といわれる結合組織束を伴うため、陰茎は腹側に湾曲することが認められます。
男児に尿道下裂の症状が認められた場合は、合併症の有無を含めて、早期に小児泌尿器科もしくは小児外科の医師に相談すべきです。停留精巣や陰嚢の発育不全を伴う場合には、性分化異常の可能性もあるので、染色体検査や精巣機能検査を行ったほうがよいとされています。
尿道下裂の検査と診断と治療
小児泌尿器科、小児外科の医師による診断では、従来から出生前環境因子、遺伝的要因が尿道下裂の発生に関係しているといわれているため、家族内発生の有無や母親が妊娠中にプロゲステロンなどのホルモン剤やアスピリン、インドメタシンなどの解熱薬を使用したかどうかを問診します。
家族内発生があった場合や、奇形の程度が高度な場合には、半陰陽と区別するために染色体検査、ホルモン検査、内性器と性腺の確認のために内視鏡検査を行います。
医師による治療では基本的に、ごく軽度の場合を除いて、手術による形成術が行われます。治療の目的は、正常な立位による排尿が行えることと、将来の性生活が支障なく行えることにあります。また、患児の男性としての自覚、精神発達に大きな影響を及ぼすため、機能だけでなく美容上の面からも満足するようにすべきです。
手術は通常、日本では1~3歳で行われますが、欧米では10カ月前後で行われています。1~2歳で亀頭、包皮の発育が十分であれば、対象になります。矮小陰茎では、テストステロン軟こうなどで陰茎の発育を促します。
形成術には、陰茎索の切除をまず行ってから形成術を行う二期手術と、一期的に行う手術とがあり、200以上の術式があるといわれています。奇形が高度な場合は二期手術をすることもありますが、近年は縫合糸、マイクロ機器の発達で一期手術が多く行われており、包皮を用いて尿の出口を新しく作り、曲がった陰茎をできるだけ真っすぐにし、必要な場合は亀頭の形成を行います。この形成術は非常に繊細なため、熟練した小児外科医が慎重かつ丁寧に行う必要があります。
手術後の合併症としては、尿道の途中から尿が漏れて皮膚と交通したり、新しくつないだ尿道が狭くなったり、陰茎が屈曲したりすることが起こりやすく、再度手術が必要になることも少なくありません。
生まれ付きテストステロン(男性ホルモン)が少ないため、手術後の思春期以降に陰茎が短いという訴えもみられます。この場合には、ホルモン療法を行うこともあります。
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■病気 軟骨石灰化症(偽痛風) [病気(な行)]
高齢者に多発性の関節痛を起こし、痛風とよく似た疾患
軟骨石灰化症とは、多発性の関節痛を起こし、痛風とよく似た疾患。偽(ぎ)痛風とも呼ばれます。
高齢者では、特に風邪などの切っ掛けもなく、急にあちこちの関節が痛み出すことを比較的よく経験します。血液検査でも関節リウマチや痛風の反応は異常がなく、医師が診断に苦しむことがあります。このような疾患の中に、軟骨石灰化症があります。
この軟骨石灰化症は、関節液中にピロリン酸カルシウム(CPPD)結晶という結晶が沈殿することによって起こります。よく似た痛風は、血中の尿酸が増加して高尿酸血症となり、関節液内に尿酸ナトリウム結晶が生じることによって起こります。
ピロリン酸カルシウムの結晶ができる原因としては、軟骨変性が重要です。軟骨内の結晶は関節破壊により関節腔(くう)内へ脱落し、関節腔内では白血球、単球などがこの結晶をきれいに掃除しようとします。その時に、細胞からはさまざまな化学物質が放出されて、炎症はいよいよ強くなります。
痛風発作でも同様に、白血球などが尿酸の結晶を掃除しようとして炎症が起こります。
軟骨石灰化症の発症年齢は、痛風に比べて60~80歳の高齢者での発症が多いと見なされています。痛みの起こりやすい部位は膝(ひざ)の関節が最も多く、次いで手、足、股(また)、肘(ひじ)、肩の関節など比較的大きな関節で、男女差はありません。
痛風が男性に圧倒的に多くみられ、痛みの部位も足首や足の親指の付け根に起こりやすいのと対照的。
軟骨石灰化症の発作は数日、ないしそれ以上持続し、1カ所から数箇所の関節炎が特徴です。痛風発作のように突然出現して自然に軽快しますが、痛風より痛みは軽度。急性発作時には、関節腫脹(しゅちょう)、局所発熱、痛みがあり、関節の動きが悪くなります。
腕や足の関節に慢性の痛みやこわばりが長引くこともあり、関節リウマチと混同されることもあります。
軟骨石灰化症の検査と診断と治療
医師による診断では、膝関節痛などに多発性関節炎の所見がみられ、X線検査で軟骨石灰化症の存在が認められ、関節腔内に針を刺し関節液を吸引してピロリン酸カルシウム結晶を調べることにより、総合的に判断されます。軟骨石灰化症(偽痛風)では、血液中の尿酸値は基準範囲内ですが、痛風でも発作時の尿酸値は正常のことが多くあります。
軟骨石灰化症のほかにも、多発性関節炎は慢性関節リウマチ、リウマチ性筋痛症、膠原(こうげん)病、乾癬(かんせん)性関節炎、サルコイド関節炎、悪性腫瘍(しゅよう)に伴う関節炎、再発性多発軟骨炎、感染症に伴う関節炎、変形性関節症などいろいろな疾患で起こり、診断が困難なことも多くあります。長期間の経過観察により診断が明らかになる場合が多いのですが、それでも診断ができないケースもあります。
治療法はほとんどが対症療法で、完治につながるような決定的な治療法はありません。炎症をコントロールすることで痛みを抑えるために、ステロイド剤や非ステロイド系抗炎症剤などが用いられます。治療により急性発作を止めて、次の発作を予防することが可能ですが、関節へのダメージを防ぐことはできません。
ステロイド剤などで痛みが抑えられない場合は、内視鏡で関節内を洗浄する手術も考慮されます。
発作のない時には、通常の変形性関節症のような病像をとりますが、多くの発症者では膝の変形と慢性的な運動痛、動作の開始時の痛みで特徴とされる変形性関節症に移行します。
日常での注意点としては、関節への負担をかけないように、体重を増やさないことが基本で、 適度な運動をして筋肉をつけることも大切です。太ももの筋肉を鍛えるなら、膝を伸ばしたまま足を上げたり、片足立ちしたりするなど、家の中でも簡単にできます。
ウェブ版の健康創造塾にアクセスできます。
携帯i-mode版の健康創造塾にアクセスできます。
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軟骨石灰化症とは、多発性の関節痛を起こし、痛風とよく似た疾患。偽(ぎ)痛風とも呼ばれます。
高齢者では、特に風邪などの切っ掛けもなく、急にあちこちの関節が痛み出すことを比較的よく経験します。血液検査でも関節リウマチや痛風の反応は異常がなく、医師が診断に苦しむことがあります。このような疾患の中に、軟骨石灰化症があります。
この軟骨石灰化症は、関節液中にピロリン酸カルシウム(CPPD)結晶という結晶が沈殿することによって起こります。よく似た痛風は、血中の尿酸が増加して高尿酸血症となり、関節液内に尿酸ナトリウム結晶が生じることによって起こります。
ピロリン酸カルシウムの結晶ができる原因としては、軟骨変性が重要です。軟骨内の結晶は関節破壊により関節腔(くう)内へ脱落し、関節腔内では白血球、単球などがこの結晶をきれいに掃除しようとします。その時に、細胞からはさまざまな化学物質が放出されて、炎症はいよいよ強くなります。
痛風発作でも同様に、白血球などが尿酸の結晶を掃除しようとして炎症が起こります。
軟骨石灰化症の発症年齢は、痛風に比べて60~80歳の高齢者での発症が多いと見なされています。痛みの起こりやすい部位は膝(ひざ)の関節が最も多く、次いで手、足、股(また)、肘(ひじ)、肩の関節など比較的大きな関節で、男女差はありません。
痛風が男性に圧倒的に多くみられ、痛みの部位も足首や足の親指の付け根に起こりやすいのと対照的。
軟骨石灰化症の発作は数日、ないしそれ以上持続し、1カ所から数箇所の関節炎が特徴です。痛風発作のように突然出現して自然に軽快しますが、痛風より痛みは軽度。急性発作時には、関節腫脹(しゅちょう)、局所発熱、痛みがあり、関節の動きが悪くなります。
腕や足の関節に慢性の痛みやこわばりが長引くこともあり、関節リウマチと混同されることもあります。
軟骨石灰化症の検査と診断と治療
医師による診断では、膝関節痛などに多発性関節炎の所見がみられ、X線検査で軟骨石灰化症の存在が認められ、関節腔内に針を刺し関節液を吸引してピロリン酸カルシウム結晶を調べることにより、総合的に判断されます。軟骨石灰化症(偽痛風)では、血液中の尿酸値は基準範囲内ですが、痛風でも発作時の尿酸値は正常のことが多くあります。
軟骨石灰化症のほかにも、多発性関節炎は慢性関節リウマチ、リウマチ性筋痛症、膠原(こうげん)病、乾癬(かんせん)性関節炎、サルコイド関節炎、悪性腫瘍(しゅよう)に伴う関節炎、再発性多発軟骨炎、感染症に伴う関節炎、変形性関節症などいろいろな疾患で起こり、診断が困難なことも多くあります。長期間の経過観察により診断が明らかになる場合が多いのですが、それでも診断ができないケースもあります。
治療法はほとんどが対症療法で、完治につながるような決定的な治療法はありません。炎症をコントロールすることで痛みを抑えるために、ステロイド剤や非ステロイド系抗炎症剤などが用いられます。治療により急性発作を止めて、次の発作を予防することが可能ですが、関節へのダメージを防ぐことはできません。
ステロイド剤などで痛みが抑えられない場合は、内視鏡で関節内を洗浄する手術も考慮されます。
発作のない時には、通常の変形性関節症のような病像をとりますが、多くの発症者では膝の変形と慢性的な運動痛、動作の開始時の痛みで特徴とされる変形性関節症に移行します。
日常での注意点としては、関節への負担をかけないように、体重を増やさないことが基本で、 適度な運動をして筋肉をつけることも大切です。太ももの筋肉を鍛えるなら、膝を伸ばしたまま足を上げたり、片足立ちしたりするなど、家の中でも簡単にできます。
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■病気 軟部肉腫 [病気(な行)]
筋肉など体の軟部組織に発生する悪性腫瘍
軟部肉腫(にくしゅ)とは、体の軟部組織から発生する悪性の腫瘍(しゅよう)。悪性軟部腫瘍とも呼ばれます。
軟部組織あるいは軟部は、体の肺や肝臓などの実質臓器と支柱である骨や皮膚を除く、筋肉、脂肪、腱(けん)、血管、リンパ管、関節、神経などを含んでいます。軟部肉腫は、四肢、体幹、後腹膜、頭頸(とうけい)部など、体のいろいろな部位の軟部組織に発生します。
日本での発生率は10万人に2人くらいで、まれな腫瘍です。種類は多く、30種類以上あります。頻度の高い順に悪性線維性組織球腫、脂肪肉腫、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、滑膜肉腫、線維肉腫、悪性神経鞘(しょう)腫、血管肉腫などがあります。
好発年齢は、悪性線維性組織球腫と平滑筋肉腫は高齢者に、脂肪肉腫と線維肉腫は多少中年に傾き、滑膜肉腫と悪性神経鞘腫は若年者に多いようです。小児の軟部肉腫の大部分は、横紋筋肉腫が占めています。
男女別では、男女同数または男性にやや多い腫瘍が多数を占めていますが、平滑筋肉腫、滑膜肉腫などは女性に多いようです。
肉腫の種類により、発生部位に違いがみられます。脂肪肉腫と悪性線維性組織球腫は特に大腿(だいたい)に多く、滑膜肉腫は大きな関節の近くに発生します。平滑筋肉腫は後腹膜や腸間膜に発生することが圧倒的に多く、横紋筋肉腫は頭頸部や膀胱(ぼうこう)の周囲に多く発生します。線維肉腫はいろいろな部位に発生しますが、比較的体幹に多くみられます。
症状としては、多くの場合、上肢、下肢の皮下や筋肉の中にしこりを触れます。これがピンポン玉大から握りこぶし大にもなったら要注意。ふつう痛みはありませんが、しこりの部分には熱感があります。
大腿など筋肉の厚い部位で、骨に近く深い部分に発生すると、しこりを触れることが難しく、大腿全体が大きくはれたようになっていることもあります。手足に発生した腫瘍が大きくなると、はれてきて関節が曲がらなくなったり、座れなくなったりすることもあります。
一部にはしこり自体に痛みがあったり、しこりが大きくなり神経を圧迫して痛みを伴うこともあります。また、皮膚に色が付いたり、潰瘍(かいよう)ができることもあります。
また、軟部肉腫には転移しやすいという特徴があり、転移の大部分は肺で、種類によってはリンパ節に起こります。
軟部肉腫の検査と診断と治療
軟部肉腫は難治性の腫瘍の一つであり、最初の治療の成否により予後に大きな差が出てきますので、疑わしい症状に気付いたら多少の地理的な不便があっても、がん専門病院の整形外科を受診します。
医師による診断では、まず視診と触診を行います。皮膚に治りにくい潰瘍ができているもの、腫瘍が深い部位に発生し硬いもの、腫瘍が5センチを超えるものは、軟部肉腫の可能性があります。その場合は、針を刺して組織の一部を取り出して調べる針生検を行ったり、CTやMRI、超音波、血管造影などの検査を行います。
肺の転移を調べるためには肺の断層撮影やCT、リンパ節転移やその他の転移を調べるためにはアイソトープを使った腫瘍シンチグラフィー(RI)などの検査を行います。同時に、1センチ角の組織を切開して病理組織学的に調べ、腫瘍の種類を判断します。
現在、軟部肉腫治療の主体は、外科療法です。腫瘍を広範囲に切除すれば完全に除去できるため、上肢や下肢を切断する必要は少なくなっています。近年、腫瘍を大きく切除した後、別の部位の皮膚、筋肉、骨などを移植して再建したり、顕微鏡下で血管をつないだり、人工血管を移植したりする技術が進歩してきたためです。
しかし、腫瘍が大きくなり血管や神経が侵された場合は、切断することもあります。
悪性度の高い腫瘍では、手術だけではなく、抗がん剤を用いる化学療法や、腫瘍を小さくする放射線療法、さらには電磁波を当てて温める温熱療法など、さまざまな治療を組み合わせて集学的治療を行います。従来、化学療法は副作用が強く、つらい治療の一つでしたが、最近は副作用を軽減する新しい薬剤や、いろいろな支援療法が行われています。
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軟部肉腫(にくしゅ)とは、体の軟部組織から発生する悪性の腫瘍(しゅよう)。悪性軟部腫瘍とも呼ばれます。
軟部組織あるいは軟部は、体の肺や肝臓などの実質臓器と支柱である骨や皮膚を除く、筋肉、脂肪、腱(けん)、血管、リンパ管、関節、神経などを含んでいます。軟部肉腫は、四肢、体幹、後腹膜、頭頸(とうけい)部など、体のいろいろな部位の軟部組織に発生します。
日本での発生率は10万人に2人くらいで、まれな腫瘍です。種類は多く、30種類以上あります。頻度の高い順に悪性線維性組織球腫、脂肪肉腫、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、滑膜肉腫、線維肉腫、悪性神経鞘(しょう)腫、血管肉腫などがあります。
好発年齢は、悪性線維性組織球腫と平滑筋肉腫は高齢者に、脂肪肉腫と線維肉腫は多少中年に傾き、滑膜肉腫と悪性神経鞘腫は若年者に多いようです。小児の軟部肉腫の大部分は、横紋筋肉腫が占めています。
男女別では、男女同数または男性にやや多い腫瘍が多数を占めていますが、平滑筋肉腫、滑膜肉腫などは女性に多いようです。
肉腫の種類により、発生部位に違いがみられます。脂肪肉腫と悪性線維性組織球腫は特に大腿(だいたい)に多く、滑膜肉腫は大きな関節の近くに発生します。平滑筋肉腫は後腹膜や腸間膜に発生することが圧倒的に多く、横紋筋肉腫は頭頸部や膀胱(ぼうこう)の周囲に多く発生します。線維肉腫はいろいろな部位に発生しますが、比較的体幹に多くみられます。
症状としては、多くの場合、上肢、下肢の皮下や筋肉の中にしこりを触れます。これがピンポン玉大から握りこぶし大にもなったら要注意。ふつう痛みはありませんが、しこりの部分には熱感があります。
大腿など筋肉の厚い部位で、骨に近く深い部分に発生すると、しこりを触れることが難しく、大腿全体が大きくはれたようになっていることもあります。手足に発生した腫瘍が大きくなると、はれてきて関節が曲がらなくなったり、座れなくなったりすることもあります。
一部にはしこり自体に痛みがあったり、しこりが大きくなり神経を圧迫して痛みを伴うこともあります。また、皮膚に色が付いたり、潰瘍(かいよう)ができることもあります。
また、軟部肉腫には転移しやすいという特徴があり、転移の大部分は肺で、種類によってはリンパ節に起こります。
軟部肉腫の検査と診断と治療
軟部肉腫は難治性の腫瘍の一つであり、最初の治療の成否により予後に大きな差が出てきますので、疑わしい症状に気付いたら多少の地理的な不便があっても、がん専門病院の整形外科を受診します。
医師による診断では、まず視診と触診を行います。皮膚に治りにくい潰瘍ができているもの、腫瘍が深い部位に発生し硬いもの、腫瘍が5センチを超えるものは、軟部肉腫の可能性があります。その場合は、針を刺して組織の一部を取り出して調べる針生検を行ったり、CTやMRI、超音波、血管造影などの検査を行います。
肺の転移を調べるためには肺の断層撮影やCT、リンパ節転移やその他の転移を調べるためにはアイソトープを使った腫瘍シンチグラフィー(RI)などの検査を行います。同時に、1センチ角の組織を切開して病理組織学的に調べ、腫瘍の種類を判断します。
現在、軟部肉腫治療の主体は、外科療法です。腫瘍を広範囲に切除すれば完全に除去できるため、上肢や下肢を切断する必要は少なくなっています。近年、腫瘍を大きく切除した後、別の部位の皮膚、筋肉、骨などを移植して再建したり、顕微鏡下で血管をつないだり、人工血管を移植したりする技術が進歩してきたためです。
しかし、腫瘍が大きくなり血管や神経が侵された場合は、切断することもあります。
悪性度の高い腫瘍では、手術だけではなく、抗がん剤を用いる化学療法や、腫瘍を小さくする放射線療法、さらには電磁波を当てて温める温熱療法など、さまざまな治療を組み合わせて集学的治療を行います。従来、化学療法は副作用が強く、つらい治療の一つでしたが、最近は副作用を軽減する新しい薬剤や、いろいろな支援療法が行われています。
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■病気 熱傷(やけど) [病気(な行)]
熱湯など高熱の物質に接した際に生じる皮膚の損傷
熱傷とは、熱湯、炎、蒸気、湯たんぽなど、高熱の物質に接した時に生じる皮膚の損傷。やけどとも呼びます。
数ある外傷のうち、最も危険な結果を招くことがあり、厳重な予防が必要です。最も多いのは家庭内で起こる熱傷ですが、重症例は火事や工場災害で多くみられます。
症状としては、熱傷の重症度を、その広さと深さにより判定します。ことに、皮膚が焼けた深さは、第1〜3度で表されます。
第1度(表皮熱傷)は、いわゆる日焼けの状態で、放っておいても治ります。
第2度(真皮熱傷)では、水疱(すいほう)ができ、深いものでは潰瘍(かいよう)を形成し、手術が必要となります。
第3度の熱傷では、焼けた深さが皮下組織に達して、皮膚は全く死んでいますので、自然に治ることはありません。
そのほか、熱傷は部位により治療が難しかったり、気管に火や煙を吸い込んで起こる気道熱傷のように、死亡率が非常に高くなるものもあります。年齢も救命に大きく関係し、年齢が低いほど重症です。
熱傷の検査と診断と治療
熱傷では、受傷した場合すぐ水で冷やすことが治療の第一歩です。大きな熱傷では、衣服を脱がす前に水をかけ、冷やしてから救急隊に連絡し、専門医に連れていってもらうことです。
重症の熱傷では、全身治療による救命がまず問題となります。
局所的な治療としては、軟こうを塗布するのが主となりますが、成分が不明の軟こうなどは感染を助長することがあるので避けます。軽い熱傷のように見える場合でも、感染を起こすと深くなり瘢痕(はんこん)を残すので、形成外科医の治療を受けます。
一般に、熱傷で死んだ皮膚を切り取って、自分自身の健康な皮膚を植える植皮の手術は、瘢痕の状態に応じて行います。
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熱傷とは、熱湯、炎、蒸気、湯たんぽなど、高熱の物質に接した時に生じる皮膚の損傷。やけどとも呼びます。
数ある外傷のうち、最も危険な結果を招くことがあり、厳重な予防が必要です。最も多いのは家庭内で起こる熱傷ですが、重症例は火事や工場災害で多くみられます。
症状としては、熱傷の重症度を、その広さと深さにより判定します。ことに、皮膚が焼けた深さは、第1〜3度で表されます。
第1度(表皮熱傷)は、いわゆる日焼けの状態で、放っておいても治ります。
第2度(真皮熱傷)では、水疱(すいほう)ができ、深いものでは潰瘍(かいよう)を形成し、手術が必要となります。
第3度の熱傷では、焼けた深さが皮下組織に達して、皮膚は全く死んでいますので、自然に治ることはありません。
そのほか、熱傷は部位により治療が難しかったり、気管に火や煙を吸い込んで起こる気道熱傷のように、死亡率が非常に高くなるものもあります。年齢も救命に大きく関係し、年齢が低いほど重症です。
熱傷の検査と診断と治療
熱傷では、受傷した場合すぐ水で冷やすことが治療の第一歩です。大きな熱傷では、衣服を脱がす前に水をかけ、冷やしてから救急隊に連絡し、専門医に連れていってもらうことです。
重症の熱傷では、全身治療による救命がまず問題となります。
局所的な治療としては、軟こうを塗布するのが主となりますが、成分が不明の軟こうなどは感染を助長することがあるので避けます。軽い熱傷のように見える場合でも、感染を起こすと深くなり瘢痕(はんこん)を残すので、形成外科医の治療を受けます。
一般に、熱傷で死んだ皮膚を切り取って、自分自身の健康な皮膚を植える植皮の手術は、瘢痕の状態に応じて行います。
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