■用語 リベドー [用語(り)]
下肢の皮膚に赤紫色の網目状や樹枝状の模様がみられる状態
リベドーとは、赤紫色の網目状もしくは樹枝状の模様の皮疹(ひしん)が主に下肢の皮膚にみられる状態。
温風ヒーターや赤外線電気こたつなど比較的低温の温熱刺激が長時間、あるいは繰り返し皮膚表面に作用することで、紫紅色の網目状あるいは斑(まだら)状の色素沈着が下肢に生じる温熱性紅斑(火だこ)とは、一応区別されるものとされています。
皮膚の末梢(まっしょう)循環障害による症状の一つで、冬季の寒冷刺激やさまざまな基礎疾患によって血液の流れが悪くなり、酸素含有量の少ない血液がたまることで、毛細血管の拡張や皮膚の赤紫色の網目状もしくは樹枝状の変化が起こります。
リベドーは、大理石様皮膚、網状皮斑(もうじょうひはん)、樹枝状皮斑の3つのタイプに分類されます。
大理石様皮膚は、冬季の寒冷刺激によって一過性に小児や若い女性に生じ、輪が閉じた網目模様をつくります。寒冷刺激によって血液の流れが悪くなり、酸素含有量の少ない血液がうっ滞することで、網状構造が保たれます。
網状皮斑と樹枝状皮斑は持続性で、原因になる基礎疾患がある症候性のものが多く認められます。
網状皮斑は、大理石様皮膚と樹枝状皮斑の中間と考えられるタイプで、冬季の寒冷刺激とは関係なく網状構造は完全に閉鎖され、大理石様皮膚より皮疹が持続的です。とはいえ、夏になって気温が上昇すると、網目状の皮疹が消失することもあります。
樹枝状皮斑は、網状構造が完全に閉鎖しておらず、所々で途切れて樹枝状の構造をしています。
網状皮斑と樹枝状皮斑は、毛細血管や小静脈などの拡張、血液のうっ滞だけでなく、いろいろな基礎疾患が原因となって、小動脈に炎症が生じた状態です。症状が進行すれば、血管の器質的変化にも至り、上部皮膚の炎症や潰瘍(かいよう)になることもあります。
網状皮斑と樹枝状皮斑を引き起こす基礎疾患としては、血管炎や慢性関節リウマチなどの膠原(こうげん)病、クリオグロブリン血症、抗リン脂質抗体症候群、多発性骨髄腫(しゅ)、プロテインC欠損症、アンチトロンビンⅢ欠損症、播種(はしゅ)性血管内凝固症候群(DIC)などが挙げられます。
そのほかにも、膠原病の一つの全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、多発性硬化症やパーキンソン病などの神経疾患、結核やC型肝炎などの感染症、薬剤も原因となり得ます。
冷気や冷水などの寒冷刺激によって悪化する傾向があり、逆に温めることで症状が緩和することもあります。見た目の変化に加えて、しびれや感覚まひといった感覚障害が現れるケースもあります。
リベドーのいずれのタイプにしても、症状を生じる人は、元来血管系が不安定と考えられ、ちょっとした打撲や擦過で内出血を起こす可能性があります。原因を正確に判断し、適切な治療につなげるためにも、単なる皮膚症状と自己判断するのではなく、皮膚科専門医の診察を受けることが勧められます。
リベドーの検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、皮膚の見た目を詳細に調べます。また、網状皮斑と樹枝状皮斑を引き起こす原因となっている基礎疾患の有無を調べることも、重要です。
状況をより詳細に評価するために、皮膚の一部を採取して顕微鏡で確認する病理検査を行うこともあります。
原因となっている基礎疾患を特定し、皮膚以外にも症状が現れていないかどうかを確認するため、血液検査、尿検査、X線(レントゲン)検査など、必要に応じて検査を追加することもあります。
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、原因になる基礎疾患がないリベドーだけの場合は、下肢の保温、マッサージ、弾性包帯や弾性ストッキングの着用しなど、うっ血の防止を主体に改善を図ります。
リベドーでは寒冷刺激を避けることが重要で、外に出る際だけではなく、冷房の使用や冷蔵庫を開けるなどちょっとした日常動作に関連して皮膚症状が悪化する可能性があるため、注意を払うことが大切です。
症候性のものは、原因となっている基礎疾患の根本的な治療を第一にして改善を図ります。例えば、膠原病が原因となっている場合には、膠原病の治療が検討されます。
リベドーとは、赤紫色の網目状もしくは樹枝状の模様の皮疹(ひしん)が主に下肢の皮膚にみられる状態。
温風ヒーターや赤外線電気こたつなど比較的低温の温熱刺激が長時間、あるいは繰り返し皮膚表面に作用することで、紫紅色の網目状あるいは斑(まだら)状の色素沈着が下肢に生じる温熱性紅斑(火だこ)とは、一応区別されるものとされています。
皮膚の末梢(まっしょう)循環障害による症状の一つで、冬季の寒冷刺激やさまざまな基礎疾患によって血液の流れが悪くなり、酸素含有量の少ない血液がたまることで、毛細血管の拡張や皮膚の赤紫色の網目状もしくは樹枝状の変化が起こります。
リベドーは、大理石様皮膚、網状皮斑(もうじょうひはん)、樹枝状皮斑の3つのタイプに分類されます。
大理石様皮膚は、冬季の寒冷刺激によって一過性に小児や若い女性に生じ、輪が閉じた網目模様をつくります。寒冷刺激によって血液の流れが悪くなり、酸素含有量の少ない血液がうっ滞することで、網状構造が保たれます。
網状皮斑と樹枝状皮斑は持続性で、原因になる基礎疾患がある症候性のものが多く認められます。
網状皮斑は、大理石様皮膚と樹枝状皮斑の中間と考えられるタイプで、冬季の寒冷刺激とは関係なく網状構造は完全に閉鎖され、大理石様皮膚より皮疹が持続的です。とはいえ、夏になって気温が上昇すると、網目状の皮疹が消失することもあります。
樹枝状皮斑は、網状構造が完全に閉鎖しておらず、所々で途切れて樹枝状の構造をしています。
網状皮斑と樹枝状皮斑は、毛細血管や小静脈などの拡張、血液のうっ滞だけでなく、いろいろな基礎疾患が原因となって、小動脈に炎症が生じた状態です。症状が進行すれば、血管の器質的変化にも至り、上部皮膚の炎症や潰瘍(かいよう)になることもあります。
網状皮斑と樹枝状皮斑を引き起こす基礎疾患としては、血管炎や慢性関節リウマチなどの膠原(こうげん)病、クリオグロブリン血症、抗リン脂質抗体症候群、多発性骨髄腫(しゅ)、プロテインC欠損症、アンチトロンビンⅢ欠損症、播種(はしゅ)性血管内凝固症候群(DIC)などが挙げられます。
そのほかにも、膠原病の一つの全身性エリテマトーデス、皮膚筋炎、多発性硬化症やパーキンソン病などの神経疾患、結核やC型肝炎などの感染症、薬剤も原因となり得ます。
冷気や冷水などの寒冷刺激によって悪化する傾向があり、逆に温めることで症状が緩和することもあります。見た目の変化に加えて、しびれや感覚まひといった感覚障害が現れるケースもあります。
リベドーのいずれのタイプにしても、症状を生じる人は、元来血管系が不安定と考えられ、ちょっとした打撲や擦過で内出血を起こす可能性があります。原因を正確に判断し、適切な治療につなげるためにも、単なる皮膚症状と自己判断するのではなく、皮膚科専門医の診察を受けることが勧められます。
リベドーの検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、皮膚の見た目を詳細に調べます。また、網状皮斑と樹枝状皮斑を引き起こす原因となっている基礎疾患の有無を調べることも、重要です。
状況をより詳細に評価するために、皮膚の一部を採取して顕微鏡で確認する病理検査を行うこともあります。
原因となっている基礎疾患を特定し、皮膚以外にも症状が現れていないかどうかを確認するため、血液検査、尿検査、X線(レントゲン)検査など、必要に応じて検査を追加することもあります。
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、原因になる基礎疾患がないリベドーだけの場合は、下肢の保温、マッサージ、弾性包帯や弾性ストッキングの着用しなど、うっ血の防止を主体に改善を図ります。
リベドーでは寒冷刺激を避けることが重要で、外に出る際だけではなく、冷房の使用や冷蔵庫を開けるなどちょっとした日常動作に関連して皮膚症状が悪化する可能性があるため、注意を払うことが大切です。
症候性のものは、原因となっている基礎疾患の根本的な治療を第一にして改善を図ります。例えば、膠原病が原因となっている場合には、膠原病の治療が検討されます。
■用語 隆起型びらん性胃炎 [用語(り)]
びらん性胃炎の一種で、胃の粘膜表面に多数の隆起が現れる疾患
隆起型びらん性胃炎とは、びらん性胃炎の一種で、胃の粘膜表面が隆起して、中心部にびらんと呼ばれるただれた状態を浅く認める疾患。いぼ状胃炎、ゆう状胃炎、たこいぼ胃炎とも呼ばれます。
多数の隆起が現れることが多く、胃の出口近くの幽門前庭部に主として生じるほか、胃底腺(せん)、幽門腺境界領域にも生じます。
隆起の形状から、足の裏にできるたこ、いぼのような形を示すたこいぼ型、棍棒(こんぼう)型、ポリープ型(球型)、蛇行型(数珠型)に分類されます。
また、胃の粘膜表面の隆起が低めで3カ月以内の短期間に消える消失型と、隆起が高めで長期間にわたって消えない存続型とがあります。消失型をびらん性胃炎と呼び、存続型のみを隆起型びらん性胃炎と呼ぶ場合もあります。
原因としては、アルコールの摂取などの食習慣、胃酸の過分泌、ストレスなどが考えられます。ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)が原因となることは、まれです。
症状としては、特に決まったものはなく、自覚症状がない場合もあります。一般的には、上腹部の不快感やもたれ、食後の胸焼け、胃痛、吐き気や嘔吐(おうと)がみられます。
胃・十二指腸潰瘍(かいよう)を合併することもあります。
隆起型びらん性胃炎の検査と診断と治療
内科、胃腸科、消化器内科、消化器外科の医師による診断では、内視鏡検査を行い、多発性で隆起性の斑(まだら)状また点状のびらんを認めれば、隆起型びらん性胃炎と確定します。場合によっては、内視鏡観察下でびらんの一部を採取して、顕微鏡で組織を調べる生検を行います。
内科、胃腸科、消化器内科、消化器外科の医師による治療では、無症状であれば経過観察となります。
症状が強ければ、アルコールといった原因物質の除去と、胃酸の分泌を抑える胃酸分泌抑制剤であるヒスタミンH2受容体拮抗(きっこう)剤、あるいはプロトンポンプ阻害剤を投与します。
なお、存続型の隆起型びらん性胃炎では長期間その変化が見られないことが多く、ケースによっては良性有茎性ポリープへ病変することもあります。
胃炎の治療には生活習慣が密接にかかわってくるため、生活習慣の改善を心掛け、再発の予防をする必要もあります。
食事を抜くと胃腸の運動に変化が起こり、胃酸の刺激を受けやすくなったり、胃酸が出すぎたりします。きちんとした食生活に努め、刺激性の強い食べ物の摂取を控えます。塩辛い食べ物、甘すぎる食べ物、冷たすぎる飲み物、熱すぎる飲み物、炭酸飲料などは控えるようにします。コーヒー、お茶などカフェインを多く含む飲み物には、胃粘膜を刺激する働きがあり、特に空腹時には控えたほうがいいようです。
十分な睡眠時間の確保は、胃炎の再発防止に欠かせません。睡眠不足が続くと夜間に胃酸の分泌が促され、胃の粘膜に悪影響を与えます。睡眠不足自体が、ストレスの原因にもなります。
運動は血行を促進し、消化管の機能を活発にします。また、ストレスの発散にも有効です。休養や運動を含め、ゆとりあるライフスタイルを心掛けることも、再発防止には重要です。
隆起型びらん性胃炎とは、びらん性胃炎の一種で、胃の粘膜表面が隆起して、中心部にびらんと呼ばれるただれた状態を浅く認める疾患。いぼ状胃炎、ゆう状胃炎、たこいぼ胃炎とも呼ばれます。
多数の隆起が現れることが多く、胃の出口近くの幽門前庭部に主として生じるほか、胃底腺(せん)、幽門腺境界領域にも生じます。
隆起の形状から、足の裏にできるたこ、いぼのような形を示すたこいぼ型、棍棒(こんぼう)型、ポリープ型(球型)、蛇行型(数珠型)に分類されます。
また、胃の粘膜表面の隆起が低めで3カ月以内の短期間に消える消失型と、隆起が高めで長期間にわたって消えない存続型とがあります。消失型をびらん性胃炎と呼び、存続型のみを隆起型びらん性胃炎と呼ぶ場合もあります。
原因としては、アルコールの摂取などの食習慣、胃酸の過分泌、ストレスなどが考えられます。ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)が原因となることは、まれです。
症状としては、特に決まったものはなく、自覚症状がない場合もあります。一般的には、上腹部の不快感やもたれ、食後の胸焼け、胃痛、吐き気や嘔吐(おうと)がみられます。
胃・十二指腸潰瘍(かいよう)を合併することもあります。
隆起型びらん性胃炎の検査と診断と治療
内科、胃腸科、消化器内科、消化器外科の医師による診断では、内視鏡検査を行い、多発性で隆起性の斑(まだら)状また点状のびらんを認めれば、隆起型びらん性胃炎と確定します。場合によっては、内視鏡観察下でびらんの一部を採取して、顕微鏡で組織を調べる生検を行います。
内科、胃腸科、消化器内科、消化器外科の医師による治療では、無症状であれば経過観察となります。
症状が強ければ、アルコールといった原因物質の除去と、胃酸の分泌を抑える胃酸分泌抑制剤であるヒスタミンH2受容体拮抗(きっこう)剤、あるいはプロトンポンプ阻害剤を投与します。
なお、存続型の隆起型びらん性胃炎では長期間その変化が見られないことが多く、ケースによっては良性有茎性ポリープへ病変することもあります。
胃炎の治療には生活習慣が密接にかかわってくるため、生活習慣の改善を心掛け、再発の予防をする必要もあります。
食事を抜くと胃腸の運動に変化が起こり、胃酸の刺激を受けやすくなったり、胃酸が出すぎたりします。きちんとした食生活に努め、刺激性の強い食べ物の摂取を控えます。塩辛い食べ物、甘すぎる食べ物、冷たすぎる飲み物、熱すぎる飲み物、炭酸飲料などは控えるようにします。コーヒー、お茶などカフェインを多く含む飲み物には、胃粘膜を刺激する働きがあり、特に空腹時には控えたほうがいいようです。
十分な睡眠時間の確保は、胃炎の再発防止に欠かせません。睡眠不足が続くと夜間に胃酸の分泌が促され、胃の粘膜に悪影響を与えます。睡眠不足自体が、ストレスの原因にもなります。
運動は血行を促進し、消化管の機能を活発にします。また、ストレスの発散にも有効です。休養や運動を含め、ゆとりあるライフスタイルを心掛けることも、再発防止には重要です。
■用語 リンチ症候群 [用語(り)]
遺伝性大腸がんの一つで、多種類のがんが発症する疾患
リンチ症候群とは、大腸がんや子宮体がん、胃がん、腎盂(じんう)がん、尿管がんなど多種類のがんが異時性、あるいは同時性に発症する疾患。遺伝性非ポリポーシス大腸がんとも呼ばれます。
リンチ症候群は、遺伝性大腸がんの一つです。遺伝性大腸がんは、血縁者の中にがんにかかる人が何人もおり、遺伝的な要因が強く影響して発症したと考えられる大腸がんです。
がんなどの腫瘍(しゅよう)は、遺伝的な要因である親から受け継いだ遺伝子の情報と、環境的な要因である食生活、生活習慣、生活環境などが関係し合って発症すると考えられています。大腸がん全体の約5〜10パーセントが、遺伝性大腸がんであると見なされています。
遺伝性大腸がんの一つであるリンチ症候群は、常染色体優性遺伝し、性別に関係なく、子供(次世代)に50パーセントの確率で遺伝します。その遺伝子の変異を持つ子供(次世代)では、約80パーセントが生涯の間に大腸がんを発症します。
大腸がん全体の約2〜5パーセントが、リンチ症候群であると見なされ、最も頻度が高い遺伝性腫瘍の一つとされています。
原因としては、遺伝子を含むDNA(デオキシリボ核酸)が細胞分裂の際に複製される時に起きた間違いを見付けて、直すミスマッチ修復遺伝子(MSH2・MLH1・MSH6・PMS1・PMS2)の生殖細胞系列が変異し、その働きがうまく行われないことによります。
リンチ症候群は、比較的若年の50歳未満で発症します。平均発症年齢は43歳〜45歳と考えられ、20歳未満での発症は比較的少数です。
リンチ症候群の検査と診断と治療
消化器科などの医師によるリンチ症候群の診断では、ミスマッチ修復遺伝子の生殖細胞系列の変異が決め手となりますが、家族歴から強くリンチ症候群が疑われる場合でも必ず変異が見付かるわけではありません。
大腸がんや子宮体がんを若い年齢で発症する可能性が高いため、未発症で遺伝子変異を持つ人や、家系内でリスクが高いと考えられる人については、早い時期から大腸内視鏡検査や、婦人科の受診による定期的な検診を開始することが大切となります。また、胃がんや腎盂がん、尿管がんの検診も行います。
発症前の大腸全摘出術は一般に行われていませんが、大腸がんを発症した際には多発がんの発症を視野に入れ、大腸亜全摘出術を検討することもあります。
また、一度がんを発症して治療した後も定期検診(サーベイランス)を行い、新たに発症するかもしれないがんの早期発見に努める必要があります。
リンチ症候群とは、大腸がんや子宮体がん、胃がん、腎盂(じんう)がん、尿管がんなど多種類のがんが異時性、あるいは同時性に発症する疾患。遺伝性非ポリポーシス大腸がんとも呼ばれます。
リンチ症候群は、遺伝性大腸がんの一つです。遺伝性大腸がんは、血縁者の中にがんにかかる人が何人もおり、遺伝的な要因が強く影響して発症したと考えられる大腸がんです。
がんなどの腫瘍(しゅよう)は、遺伝的な要因である親から受け継いだ遺伝子の情報と、環境的な要因である食生活、生活習慣、生活環境などが関係し合って発症すると考えられています。大腸がん全体の約5〜10パーセントが、遺伝性大腸がんであると見なされています。
遺伝性大腸がんの一つであるリンチ症候群は、常染色体優性遺伝し、性別に関係なく、子供(次世代)に50パーセントの確率で遺伝します。その遺伝子の変異を持つ子供(次世代)では、約80パーセントが生涯の間に大腸がんを発症します。
大腸がん全体の約2〜5パーセントが、リンチ症候群であると見なされ、最も頻度が高い遺伝性腫瘍の一つとされています。
原因としては、遺伝子を含むDNA(デオキシリボ核酸)が細胞分裂の際に複製される時に起きた間違いを見付けて、直すミスマッチ修復遺伝子(MSH2・MLH1・MSH6・PMS1・PMS2)の生殖細胞系列が変異し、その働きがうまく行われないことによります。
リンチ症候群は、比較的若年の50歳未満で発症します。平均発症年齢は43歳〜45歳と考えられ、20歳未満での発症は比較的少数です。
リンチ症候群の検査と診断と治療
消化器科などの医師によるリンチ症候群の診断では、ミスマッチ修復遺伝子の生殖細胞系列の変異が決め手となりますが、家族歴から強くリンチ症候群が疑われる場合でも必ず変異が見付かるわけではありません。
大腸がんや子宮体がんを若い年齢で発症する可能性が高いため、未発症で遺伝子変異を持つ人や、家系内でリスクが高いと考えられる人については、早い時期から大腸内視鏡検査や、婦人科の受診による定期的な検診を開始することが大切となります。また、胃がんや腎盂がん、尿管がんの検診も行います。
発症前の大腸全摘出術は一般に行われていませんが、大腸がんを発症した際には多発がんの発症を視野に入れ、大腸亜全摘出術を検討することもあります。
また、一度がんを発症して治療した後も定期検診(サーベイランス)を行い、新たに発症するかもしれないがんの早期発見に努める必要があります。
■用語 緑色爪 [用語(り)]
爪が緑膿菌に感染し、緑色になる状態
緑色爪(りょくしょくそう)とは、細菌の一種である緑膿(りょくのう)菌が感染して、爪(つめ)の甲が緑色になる状態。
この緑膿菌は腸内細菌の一種で、湿潤な自然環境中に広く存在している常在菌の一つであるため、健康な爪には感染することはありません。緑色の色素を持つ緑膿菌が感染して、爪の甲の色が緑色に変色したように見える緑色爪は、爪が何らかの疾患にかかって傷付いている場合や、爪が常に湿っていて軟らかい状態の場合に起こります。
元になる爪の疾患として多いのは、爪カンジダ症や爪白癬(はくせん)、爪乾癬(かんせん)、爪甲剥離(はくり)症で、これらの疾患に合併して緑膿菌が爪の甲の下に侵入、繁殖して、緑色爪を起こします。
水仕事をする女性に多くみられ、抵抗力が低下している時には、感染した爪から、ほかの爪へ感染することもあります。時に爪囲炎を伴うと、圧痛が生じます。
女性が指先のおしゃれとして、爪の甲の上に付け爪(人工爪)をしている場合も、付け爪と爪の甲との間に透き間ができてきて、そこに水仕事や手洗いや入浴時に水が入り込んで湿潤した環境ができると、緑膿菌が侵入、繁殖して、緑色爪を起こします。
緑色爪になると、最悪の場合には爪を失ってしまうこともありますし、体内に入り込んでしまう可能性もあります。体内に感染すると、角膜炎や外耳炎、発疹(はっしん)、肺炎、敗血症、心内膜炎を引き起こしてしまう可能性があります。
緑膿菌は、消毒や抗生物質に対して抵抗力が強いため、治療が困難であるとされています。免疫不全や栄養状態が悪い場合は、重篤な全身感染症を引き起こし、致死的ともなります。また、ほとんどの抗生物質が効かない多剤耐性緑膿菌も多いのが特徴で、院内感染を引き起こす起因菌となっています。
まずは、爪の緑色の変色に気付いたら、付け爪をしている場合は使用をやめ、自然治癒を待つことです。そして、変色した爪とその周囲も清潔に保つこと、水仕事や手洗いや入浴後は、ぬれたまま放置せず、しっかり乾燥させることが大切です。それでも改善がみられない場合は、皮膚科、ないし皮膚泌尿器科での治療が必要になります。
元になる爪の疾患に合併して生じている緑色爪の場合は、自然治癒しないので、自己判断で間違った対処をしたり、たかが爪とほうっておかないで、皮膚科、ないし皮膚泌尿器科で治療を受けることが必要になります。
緑色爪の検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、症状や問診で緑色爪と判断できます。
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、緑膿菌は湿潤な環境で増殖するため、患部を乾燥させます。また、元になっている爪の疾患を治します。
爪カンジダ症で爪の甲が緑色になっている時は、浮き上がっている爪の甲をニッパー型の爪切りで取り除いて乾燥させ、緑膿菌に感受性のある外用抗真菌剤を半年ほど毎日、爪が伸びて緑色に変色した部分がなくなり、健康な爪に生え変わるまで塗ります。
また、症状によっては、血液検査などで状態をよく見極めて、経口抗真菌剤を内服するケースもあります。
爪白癬で爪の甲が緑色になっている時は、水虫の外用剤はほとんど効果がないため、経口抗真菌剤を内服します。少なくとも、3〜6カ月間は内服します。硬く厚くなった爪の外側から外用剤を塗っても、奥深く潜んでいる白癬菌まで薬の有効成分がゆき渡りませんが、飲み薬ならば血流に乗って直接白癬菌にダメージを与え、体の内側から治すことができますす。
爪乾癬で爪の甲が緑色になっている時は、爪乾癬に対する根本的な治療法はまだなく、完治させることは難しいと考えられているため、症状に合わせて外用剤、内服剤、光線療法などいろいろな治療を行います。
爪甲剥離症で爪の甲が緑色になっている時は、カンジダ菌の感染の可能性が強い場合には、外用抗真菌剤を塗ります。一般的には、爪の角質に浸透しやすい保湿剤やステロイド剤をこまめに塗ったり、ビタミンEの内服剤を使用する場合もあります。完治には1年程度を要します。
付け爪(人工爪)で爪の甲が緑色になっている時は、付け爪を取り除いて、患部を乾燥させます。自然の爪の甲の表面が変色していれば、爪やすりで着色部分を削り、緑膿菌に感受性のある外用抗菌剤を塗ります。
緑色爪(りょくしょくそう)とは、細菌の一種である緑膿(りょくのう)菌が感染して、爪(つめ)の甲が緑色になる状態。
この緑膿菌は腸内細菌の一種で、湿潤な自然環境中に広く存在している常在菌の一つであるため、健康な爪には感染することはありません。緑色の色素を持つ緑膿菌が感染して、爪の甲の色が緑色に変色したように見える緑色爪は、爪が何らかの疾患にかかって傷付いている場合や、爪が常に湿っていて軟らかい状態の場合に起こります。
元になる爪の疾患として多いのは、爪カンジダ症や爪白癬(はくせん)、爪乾癬(かんせん)、爪甲剥離(はくり)症で、これらの疾患に合併して緑膿菌が爪の甲の下に侵入、繁殖して、緑色爪を起こします。
水仕事をする女性に多くみられ、抵抗力が低下している時には、感染した爪から、ほかの爪へ感染することもあります。時に爪囲炎を伴うと、圧痛が生じます。
女性が指先のおしゃれとして、爪の甲の上に付け爪(人工爪)をしている場合も、付け爪と爪の甲との間に透き間ができてきて、そこに水仕事や手洗いや入浴時に水が入り込んで湿潤した環境ができると、緑膿菌が侵入、繁殖して、緑色爪を起こします。
緑色爪になると、最悪の場合には爪を失ってしまうこともありますし、体内に入り込んでしまう可能性もあります。体内に感染すると、角膜炎や外耳炎、発疹(はっしん)、肺炎、敗血症、心内膜炎を引き起こしてしまう可能性があります。
緑膿菌は、消毒や抗生物質に対して抵抗力が強いため、治療が困難であるとされています。免疫不全や栄養状態が悪い場合は、重篤な全身感染症を引き起こし、致死的ともなります。また、ほとんどの抗生物質が効かない多剤耐性緑膿菌も多いのが特徴で、院内感染を引き起こす起因菌となっています。
まずは、爪の緑色の変色に気付いたら、付け爪をしている場合は使用をやめ、自然治癒を待つことです。そして、変色した爪とその周囲も清潔に保つこと、水仕事や手洗いや入浴後は、ぬれたまま放置せず、しっかり乾燥させることが大切です。それでも改善がみられない場合は、皮膚科、ないし皮膚泌尿器科での治療が必要になります。
元になる爪の疾患に合併して生じている緑色爪の場合は、自然治癒しないので、自己判断で間違った対処をしたり、たかが爪とほうっておかないで、皮膚科、ないし皮膚泌尿器科で治療を受けることが必要になります。
緑色爪の検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、症状や問診で緑色爪と判断できます。
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、緑膿菌は湿潤な環境で増殖するため、患部を乾燥させます。また、元になっている爪の疾患を治します。
爪カンジダ症で爪の甲が緑色になっている時は、浮き上がっている爪の甲をニッパー型の爪切りで取り除いて乾燥させ、緑膿菌に感受性のある外用抗真菌剤を半年ほど毎日、爪が伸びて緑色に変色した部分がなくなり、健康な爪に生え変わるまで塗ります。
また、症状によっては、血液検査などで状態をよく見極めて、経口抗真菌剤を内服するケースもあります。
爪白癬で爪の甲が緑色になっている時は、水虫の外用剤はほとんど効果がないため、経口抗真菌剤を内服します。少なくとも、3〜6カ月間は内服します。硬く厚くなった爪の外側から外用剤を塗っても、奥深く潜んでいる白癬菌まで薬の有効成分がゆき渡りませんが、飲み薬ならば血流に乗って直接白癬菌にダメージを与え、体の内側から治すことができますす。
爪乾癬で爪の甲が緑色になっている時は、爪乾癬に対する根本的な治療法はまだなく、完治させることは難しいと考えられているため、症状に合わせて外用剤、内服剤、光線療法などいろいろな治療を行います。
爪甲剥離症で爪の甲が緑色になっている時は、カンジダ菌の感染の可能性が強い場合には、外用抗真菌剤を塗ります。一般的には、爪の角質に浸透しやすい保湿剤やステロイド剤をこまめに塗ったり、ビタミンEの内服剤を使用する場合もあります。完治には1年程度を要します。
付け爪(人工爪)で爪の甲が緑色になっている時は、付け爪を取り除いて、患部を乾燥させます。自然の爪の甲の表面が変色していれば、爪やすりで着色部分を削り、緑膿菌に感受性のある外用抗菌剤を塗ります。
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