SSブログ
病気(つ) ブログトップ
前の4件 | -

■病気 突き目(匐行性角膜潰瘍) [病気(つ)]

[フリーダイヤル]目を突いた時の傷に細菌が感染して、潰瘍を生じる眼疾
 突き目とは、目を突いたために起こる角膜の外傷。匐行(ふくこう)性角膜潰瘍(かいよう)とも呼ばれますが、匐行性とはある方向に進行していくという意味です。
 普通は、稲や麦の穂、木の小枝、草の葉などで、黒目の表面を覆う角膜を突いたとしても、傷が小さく細菌感染が起こらなければ、角膜の表面は修復能が高いため2〜3日で完全に治ります。しかし、何かで突いた時やゴミが刺さった時などに角膜にできた傷に、細菌が感染すると潰瘍ができます。
 もともと慢性涙嚢(るいのう)炎のある場合は、細菌が常駐しているために特に潰瘍ができやすくなります。感染する細菌は、ブドウ球菌、肺炎双球菌、緑膿(りょくのう)菌のことが多く、緑膿菌や真菌(かび)が感染すると重症になります。
 急激な眼痛、まぶしさ、異物感などの刺激症状が強く起こります。涙が出て、まぶたははれ、白目の表面を覆う結膜は充血します。頭痛も起こり、視力はかなり低下します。
 進行は早く、角膜の中央部にできた潰瘍は周囲および深部に向かって進行し、角膜の後方の前房にうみがたまり、適切な治療が行われないと、角膜に穴が開いて失明することもあります。
 潰瘍が進んで細菌が眼内にまで移行し、炎症がぶどう膜、硝子体(しょうしたい)などに波及した場合には全眼球炎となり、眼球全体がしぼむことがあります。こうなると、治ってからも、黒目を覆う角膜が白く濁ったり、時にはこぶのように突き出して角膜ぶどう腫(しゅ)を残すことがあります。角膜ぶどう腫は、虹彩(こうさい)が角膜に癒着して混濁、膨張したものです。
 潰瘍があまり進まなかった時は、濁りも限局しているので、瞳(ひとみ)の中心部に濁りが残らなければ、視力もそれほど障害されません。潰瘍が進んで角膜の全面に濁りが残った場合は、視力が著しく低下します。
[フリーダイヤル]突き目の検査と診断と治療
 目を何かで突いた時は、軽くても早くに眼科医の診察を受けます。手当が遅れると失明することもありますが、初期に適切な治療を受ければ、大部分は治ります。
 ゴミが刺さった時は、こすらずに目を閉じて涙で流したり、水で目を洗ったりします。それでも異物感が残れば、早くに眼科医の診察を受けます。
 治療としては、角膜異物があれば除去し、抗生物質の点眼や、眼球への注射、内服、静脈注射を行います。虹彩炎が起こるのを防ぐために、アトロピンの点眼を行って瞳を広げます。
 黒目を覆う結膜が白濁し、混濁が全面に残った場合は、 潰瘍が治まった状態で角膜移植を行います。

ウェブ版の健康創造塾にアクセスできます。
携帯i-mode版の健康創造塾にアクセスできます。
携帯au版の健康創造塾にアクセスできます。
携帯Yahoo!ケータイ版の健康創造塾にアクセスできます。




タグ:病気(つ) やぶにらみ 黄斑ジストロフィー 黄色斑眼底 斑状網膜症候群 スタルガルト病 突き目(匐行性角膜潰瘍) 正常眼圧緑内障 眼瞼縁炎(ただれ目) 結膜結石 オカルト黄斑ジストロフィー 先天性黄斑変性症 網膜硝子体出血(眼底出血) 家族性角膜変性 角膜ジストロフィー 網膜色素変性症 杆体錐体ジストロフィー 疲れ目 角膜変性 視力障害 眼精疲労 白内障 飛蚊症 加齢黄斑変性 家族性ドルーゼン 優性遺伝性ドルーゼン 中心性網膜症 黄斑変性症 結膜弛緩症 ドライアイ 巨大乳頭結膜炎 単性緑内障 先天性緑内障(牛眼) 老眼(老視) 硝子体混濁 近目 近視 偽近視 調節緊張性近視 眼瞼外反症 シェーグレン症候群 霰粒腫 眼瞼下垂 遠視 弱視 斜視 乱視 色盲、色弱(色覚異常) 視神経症 網膜前膜 水疱性角膜症 滲出性網膜炎 コーツ病 レーベル先天性黒内障 光誘発角膜炎 先天性進行性夜盲 腎性網膜症 水晶体嚢性緑内障 続発性緑内障 雪眼炎(雪目) 雪目(雪眼炎) 虹彩炎(虹彩毛様体炎) 急性結膜炎 糖尿病性網膜症 ビタミン欠乏症 ビタミンB2欠乏症 眼部帯状疱疹 閉塞隅角緑内障 緑内障発作(急性閉塞隅角緑内障) 網膜芽細胞腫 急性閉塞隅角緑内障(緑内障発作) 慢性閉塞隅角緑内障 開放隅角緑内障 視神経委縮 網膜静脈閉塞症 ぶどう膜炎 緑内障 アレルギー性結膜炎 円錐角膜 若年網膜分離症 先天性停止性夜盲 X染色体若年網膜分離症 先天網膜分離症 小口病 夜盲症 原田病 ただれ目(眼瞼縁炎) 春季カタル 眼底出血 細菌性角膜炎 角膜潰瘍 角膜びらん 蜂巣炎(眼窩蜂窩織炎) 翼状片 一過性黒内障 圧迫性視神経症 アポロ病 外傷性視神経症 角膜ヘルペス 仮性近視 眼瞼内反症 急性出血性結膜炎 強膜炎、上強膜炎 桐沢型ぶどう膜炎 急性網膜壊死 交感性眼炎 ヘルペス性角膜炎 レーベル病 虚血性視神経症 腫瘍性視神経症 遺伝性視神経症 優性遺伝性若年性視神経委縮症 網膜動脈硬化症 高血圧性網膜症 慢性結膜炎 逆さまつげ 睫毛乱生症 光視症 網膜剥離 黄斑前膜 うっ血乳頭 トラコーマ(トラホーム) 顆粒性結膜炎 視神経炎 特発性視神経炎 結膜下出血 角膜炎 結膜炎 封入体結膜炎 フリクテン性結膜炎 クラミジア結膜炎 はやり目 流行性角結膜炎 涙道狭窄、閉鎖 スティーブンス・ジョンソン症候群 麦粒腫(ものもらい) ものもらい(麦粒腫) フリクテン性角膜炎
nice!(11)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

■病気 爪白癬(爪の水虫) [病気(つ)]

[足]水虫が爪に発生し、爪が白濁、肥厚
 爪白癬(つめはくせん、そうはくせん)とは、いわゆる水虫、足白癬や手白癬が爪に発生したもの。爪が白く濁り、爪の下が厚く、硬くなります。
 白癬とは、皮膚糸状菌が皮膚に感染して起こる疾患。皮膚糸状菌の多くは白癬菌と呼ばれる一群の真菌(カビ)で、高温多湿を好み、ケラチンという皮膚の蛋白(たんぱく)質を栄養源とするため、足の裏、足指の間などが最も住みやすい場所になり、足白癬を始めとして手白癬、頭部白癬、体部白癬などを生じます。
 この足白癬や手白癬を放置していると、白癬菌が爪の中に感染して、爪白癬になります。爪は表皮が変化して硬くなった皮膚の一部であり、白癬菌の栄養源となるケラチンでできていますから、爪もまた水虫にかかるというわけです。
 爪白癬は足指に多いのですが、手指の爪に生じることもあります。最近の統計によると、足白癬を持つ人の半分が爪白癬も持っていることがわかりました。日本国内に500万~1000万人の発症者がいるという統計も報告され、60歳以上の人の4割が発症しているとも推計されていますが、治療されずに放置されたままのケースがほとんどです。
 爪の症状の現れ方には、いくつかあります。最も多いのは、爪の甲の先端部が白色から黄色に濁って、爪の甲の下の角質部分が厚くもろくなり、全体として爪が厚くなるものです。爪の甲の先端部が楔(くさび)状に濁って、角質部分が厚くもろく全体として爪が厚くなるものも、よくみられます。そのほかに、爪の甲の表面が点状ないし斑(まだら)状に白濁するのみのものもあります。まれに、爪の甲の付け根が濁ることもあります。
 かゆみ、痛みなどの自覚症状は、ありません。陥入爪(かんにゅうそう)の原因の一つにもなりますが、一般にカンジダ症と異なり、爪の爪囲炎の合併はまれです。
[足]爪白癬の検査と診断と治療
 成人の爪白癬の発症率は、かなり高いとされています。爪の肥厚や変形が高齢者の起立、歩行障害、転倒事故の原因になることも、指摘されています。重症になるとますます治療が難しくなるため、なるべく早く医師による治療を受けます。
 医師による爪白癬の検査では、ピンセットやメスで採取した爪を水酸化カリウムで溶かし、溶けずに残る白癬菌を顕微鏡で観察する方法が一般的で、皮膚真菌検査と呼ばれます。 時には、培養を行って、原因菌の同定を行うこともあります。爪では皮膚と違って菌を見付けにくく、菌の形態が不整形で判定しにくいことが多いので、注意が必要です。
 治療法としては、水虫の外用薬はほとんど効果がなく、グリセオフルビン、イトラコナゾールなどの内服が必要です。少なくても、3〜6カ月間の内服します。硬く厚くなった爪の外側から外用薬を塗っても、奥深く潜んでいる白癬菌まで薬の有効成分が行き渡りませんが、飲み薬ならば血流に乗って直接白癬菌にダメージを与え、体の内側から治すことができるわけです。
 従来の飲み薬は、1年以上服用しなければなりませんでした。近年開発された薬は、内服をやめた後も有効成分が爪の中にとどまって効果が持続しますので、従来に比べ治療期間が大幅に短縮されました。しかし、肝臓に負担がかかることもあるため、肝臓の弱い人は内服できません。内服中は1カ月に1回、肝機能検査を行います。
 生活上で爪白癬に対処する注意点を挙げると、真菌(カビ)は高温多湿を好むので、その逆の状態にすることが必要です。すなわち、蒸さない、乾かす、よく洗うといったことです。爪白癬や足白癬の場合、ふだんから足の清潔を心掛けることは予防のためにも大事です。家族で他に水虫の人がいたら、一緒に治療することが必要です。白癬菌は共用の足ふきから移ることが最も多いため、足ふきは別々にします。

ウェブ版の健康創造塾にアクセスできます。
携帯i-mode版の健康創造塾にアクセスできます。
携帯au版の健康創造塾にアクセスできます。
携帯Yahoo!ケータイ版の健康創造塾にアクセスできます。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

■病気 椎間板ヘルニア [病気(つ)]

[ふくろ]椎間板の一部がずれて、神経を圧迫する疾患
 椎間板(ついかんばん)ヘルニアとは、椎間板の一部がずれて起こる疾患。椎間板とは、脊柱(せきちゅう)の椎体と椎体の間にある円板状の軟骨組織で、骨に対するクッションの役割を果たしています。
 椎間板ヘルニアは、腰椎に起こるものと頸椎(けいつい)に起こるものが多く、それぞれ症状が異なります。
腰椎椎間板ヘルニア
 腰椎椎間板ヘルニアとは、脊柱のうち腰部にある腰椎の椎間板の一部がずれ、神経を圧迫する疾患。頸椎、胸椎など、どこにでも発生する椎間板ヘルニアの1つです。
 腰椎は、脊柱(背骨)のうちで腰の部分を構成する骨で、5つの椎骨からなります。上から第1腰椎、第2腰椎と呼び、一番下が第5腰椎。その椎骨の連結の主な部分は、前部の椎体と後部の脊椎関節突起で、前部の椎体と椎体の間にはそれぞれ椎間板が挟まっていて、クッションのような役割を果たしています。椎間板は円板状の軟骨組織で、中心部に髄核と呼ばれるゼラチン状の軟らかい組織があり、それを線維輪と呼ばれる丈夫な組織が取り囲んでいます。
 体重や外部からの荷重が椎体に加わると、椎間板が分散して受け止めて次の椎体に伝え、ある程度弾力的に伸縮するために、背中や腰を曲げたり伸ばしたりすることができるような構造になっています。
 ところが、椎間板には血管がないために、何かの具合で損傷を受けると、回復が遅い上に組織の老化的な変性が起こりやすく、そこに荷重が加わると線維輪に亀裂(きれつ)が入り、中にある髄核が脱出して腰椎椎間板ヘルニアを起こします。
 脱出は前でも横でもどちらの方向へ出てもヘルニアですが、後方へ出たのが一番問題になります。後方の脊柱管には、脊髄ないし馬尾(ばび)神経と、それから枝分かれして末梢(まっしょう)へ分布する神経の根部があるため、ヘルニアによって圧迫されると激しい痛みやまひを起こすからです。
 腰椎椎間板ヘルニアは、第4、第5腰椎間に起こることが最も多く、次いで第5腰椎とその下の仙椎間に多く認められ、10歳代の後半から30歳代までの比較的若い年齢層によく起こります。
 切っ掛けとなるのは、重い物を持ち上げようとした時や、体をひねった時などです。腰がぎくりとして、そのまま立ち上がれなくなったというような急性腰痛症(ぎっくり腰)の症状で現れるのが一般的。また、顔を洗おうとして前かがみになった拍子とか、特別な動作をしないのに自然に起こることもあります。
 初期は腰痛のみのことが多いのですが、次第に脚の痛みやしびれを伴ってきます。腰痛と左右どちらかの脚の痛みを現すことが多いのですが、時に両脚のしびれを来すことがあります。この脚の症状は、座骨神経を刺激することによって起こる座骨神経痛です。
 仰向けに寝て、ひざを伸ばしたまま痛む側の足を上げようとしても、痛みがひどくなって十分に上げられません。若年者の腰椎椎間板ヘルニアでは、脚の症状がなく腰痛のみのこともあります。
 さらに症状が進むと、運動神経も障害されるようになり、脚の筋力が低下します。排尿障害、排便機能の異常が現れることもあります。
 第4腰椎以下の下部腰椎部のヘルニアは、片側だけの症状にとどまることが多いのに対し、第3腰椎以上の上部腰椎部の場合は、両側に症状が起こることが多く、脊髄腫瘍(しゅよう)と同じような症状を現すことがあるので、その区別が必要になります。
頸椎椎間板ヘルニア
 頸椎椎間板ヘルニアとは、背骨の最上部にある頸椎の椎間板の一部が後方へずれ、神経を圧迫する疾患。胸椎、腰椎など、どこにでも発生する椎間板ヘルニアの1つです。
 背骨のうちで首の部分を構成する骨が頸椎であり、7つの椎骨からなります。上から第1頸椎、第2頸椎と呼び、一番下が第7頸椎。第2〜7頸椎までは、それぞれの間に椎間板が挟まっていて、椎骨と椎骨の間でクッションのような役割を果たしています。この椎間板は円板状の軟骨組織で、中心部に髄核と呼ばれるゼラチン状の軟らかい組織があり、それを線維輪と呼ばれる丈夫な組織が取り囲んでいます。
 頸椎椎間板ヘルニアになると、椎間板の線維輪に亀裂が入り、中にある髄核が飛び出して脊髄や神経根を圧迫し、さまざまな神経症状が現れます。頸椎の中でも首の根元に位置し、頭蓋(とうがい)骨を支えるのに最も負担が強いられる下位の頚椎である第5、第6頸椎間に、最も多くヘルニアが認められます。
 椎間板の年齢的な変性が基盤となり、頸椎への運動負荷が加わることが原因となって発生します。このために、頸椎椎間板の変性がある程度進み、頸椎への運動負荷の多い年代である30〜50歳代が好発年齢になります。
 椎間板ヘルニアによって神経が圧迫されると、手足の痛みやしびれなどのさまざまな症状が出てきます。代表的な症状は首の痛みや凝りで、午前中は比較的症状が軽くても、午後から夕方になるにつれて症状が強くなります。
 脊髄が圧迫されている場合、手のしびれが現れます。手のしびれは片側だけの時もあり、次第に反対側にも現れることもあります。最初から両側にしびれが現れていることもあります。手指の細かな運動もしづらく、字を書いたり、はしで豆をつまんだり、魚肉をほぐすことができにくくなったり、衣服のボタン、特に目で見ることのできない首回りのボタンの止め外しが難しくなります。
 脚にも症状が出て、腱(けん)反射が高進し、脚がこわばって歩きにくくなる痙性(けいせい)歩行が現れます。階段の昇降に手すりが必要になり、特に階段を降りにくくなることが多くみられます。
 神経根が圧迫されている場合、主に後頸部から肩、手指にかけてズキズキする痛みが現れます。この痛みは、首を後ろに反らすと強まるのが特徴で、神経根の圧迫がますます増強されるためです。そして、上肢、手指の筋力低下も現れます。
 また、頸椎椎間板ヘルニアの存在する高さによって、手足に発生するしびれや痛みの部位、触覚や痛覚などの知覚障害が起こる部位に違いがみられます。排尿、排便の障害を起こすこともあります。
[ふくろ]椎間板ヘルニアの検査と診断と治療
腰椎椎間板ヘルニア
 腰痛だけではなく、脚の痛み、特にひざよりも先まで痛みがある場合は、整形外科を受診します。無理に腰椎部に外力を加えると、まひ症状が増悪することがあるので、安静を心掛けます。
 医師による診断では、問診を重視し、腱反射異常、知覚障害、筋力低下などを検査して、どの神経が壊れているかを検討します。レントゲン検査で、腰椎のずれたり、ぐらぐらする状態や、椎間板の軟骨が磨り減り、つぶれた状態、脊髄を取り囲んでいる骨の状態などを検討します。
 レントゲン検査では主に骨の情報しか得られないので、詳細な検討にはMRI検査が必要となります。近年は、MRI検査によって診断が容易になりましたが、無症候性のヘルニアが多数見付かる問題も生じています。症例によっては、脊髄腫瘍との見極めが必要となる場合もあります。
 治療では、骨盤の牽引(けんいん)療法が効果的です。腰部の牽引と休止を繰り返すことにより、痛み、しびれを緩和します。局所の安静のためには、腰部のコルセットなども効果的です。
 薬物療法としては、非ステロイド性消炎鎮痛剤、筋弛緩(しかん)剤、神経賦活剤、ビタミンB製剤などが投与されます。痛みが長期に渡って慢性化した場合や、心的因子やストレスが関与していると思われる場合は、不安や緊張の緩和と筋弛緩作用を期待して抗不安剤が投与されることもあります。速効性を要する時には、脊髄の硬膜外ブロック療法といって、脊髄の硬膜外腔(がいくう)に麻酔薬を注射し、痛みをとる方法が用いられます。
 血行を促進し筋肉の凝りや痛みを軽減するためにホットパックなどの温熱療法、体操療法、腰部のストレッチング、筋力強化訓練などで改善が得られることもあります。
 以上のような手術をしないで治す保存的療法で効果がない時には、脱出して神経を圧迫している髄核を摘出する手術や、その後の再発予防のために、骨を移植して2つの脊椎を癒着させて動かないようにする、脊椎固定手術などが行われます。移植する骨は、骨盤の骨でベルトのかかる部分に当たる腸骨から採取します。
頸椎椎間板ヘルニア
 頸椎椎間板ヘルニアの症状に気付いたら、整形外科を受診します。無理に頸椎部に外力を加えると、まひ症状が増悪することがあるので、安静を心掛けます。
 医師による診断では、問診を重視し、腱反射異常、知覚障害、筋力低下などを検査して、どの神経が壊れているかを検討します。レントゲン検査で、頚椎のずれたり、ぐらぐらする状態や、椎間板の軟骨が磨り減り、つぶれた状態、脊髄を取り囲んでいる骨の状態などを検討します。
 レントゲン検査では主に骨の情報しか得られないので、詳細な検討にはMRI検査が必要となります。症例によっては、脊椎・脊髄腫瘍との見極めが必要となる場合もあります。
 治療では、頭蓋の牽引療法が効果的です。首の牽引と休止を繰り返すことにより、痛み、しびれを緩和します。局所の安静のためには、頸部のカラー(えり巻き式補装具)なども効果的です。
 薬物療法としては、非ステロイド性消炎鎮痛剤、筋弛緩剤、神経賦活剤、ビタミンB製剤などが投与されます。痛みが長期に渡って慢性化した場合や、心的因子やストレスが関与していると思われる場合は、不安や緊張の緩和と筋弛緩作用を期待して抗不安剤を投与されることもあります。速効性を要する時には、脊髄の硬膜外ブロック療法といって、脊髄の硬膜外腔に麻酔薬を注射し、痛みをとる方法が用いられます。
 血行を促進し筋肉の凝りや痛みを軽減するために温熱療法、体操療法、頚部のストレッチング、筋力強化訓練などで改善が得られることもあります。
 以上のような手術をしないで治す保存的療法で効果がない時には、脱出して神経を圧迫している髄核を摘出する手術や、その後の再発予防のために、骨を移植して2つの脊椎を癒着させて動かないようにする、脊椎固定手術などが行われます。移植する骨は、骨盤の骨でベルトのかかる部分に当たる腸骨から採取します。

[ダイヤ]詳しい病気の解説は四百四病の事典http://ksjuku.com/jiten.html)へどうぞ[ダイヤ]




タグ:病気(つ)
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

■病気 椎間板変性症、変形性脊椎症 [病気(つ)]

[カチンコ]長年の使用による椎間板の変性と変形
 椎間板(ついかんばん)変性症とは、椎骨をつないでいる椎間板に老化など何らかの変性が生じ、組織の構造や成分が変化したために起こってくる疾患。軟骨である椎間板が変性すると、次第に厚さが薄くなり、椎間が狭くなります。
 壮年期から老年期によくみられ、無症状のこともありますが、体を動かすと腰痛が起こることがあります。
 椎間板変性症が進むと、椎間板のクッション性が少なくなり、椎間板に接する椎体と椎体がぶつかりやすくなります。同時に、靭帯(じんたい)の変化も加わった結果、骨のふちに骨棘(こっきょく)という、とげができてきます。これはちょうど、長く使った金づちのように、椎体の周辺に骨の突起物ができた状態で、骨の輪郭がでこぼこした感じになります。そして、とげが神経を刺激したり、圧迫したりすることで、痛みが引き起こされます。これが変形性脊椎(せきつい)症です。
 変形性脊椎症は、高齢者や重労働者に多くみられる疾患で、長年の過度の使用による組織の変化を基盤にして起こります。高齢者では程度は違いますが、ほとんどの人に症状がみられるので、加齢に伴う生理的な変形ともいえます。若い頃に重労働や激しいスポーツを行ってきた人では、40歳以降に発症する場合が多く、頸椎(けいつい)や腰椎に起きやすくなります。
 脊椎の変形が長期間に渡って、徐々に進行する場合は、痛みなどの自覚症状を伴わないことが少なくありません。比較的急速に進行する場合には、症状も強く、体を動かすと痛んだり、押すと痛みが起こることがあります。
 変形が発生する場所によって、痛みを感じる場所が違います。頸椎に発生した場合は、自覚症状がない時もありますが、多くは脊髄圧迫による手足のしびれ、肩凝りを感じたり、首の後ろに痛みを感じます。頸髄が圧迫されると、手足のしびれを感じたり、細かい字を書いたりボタンをかけるなどの軽作業が困難になったり、けいれんして歩きにくくなったりします。腰椎に発生した場合は、腰痛はもちろんのこと、下肢のしびれがあります。腰を曲げたり、反らしたりすると痛み、足に力が入らなくなることもあります。
 変形性脊椎症に加えて、脊髄や馬尾(ばび)神経が収まっている脊柱管が狭くなる脊柱管狭窄(きょうさく)症や、椎間板ヘルニアなどを引き起こすと、症状はさらに悪化します。
[カチンコ]椎間板変性症、変形性脊椎症の検査と診断と治療
 椎間板変性症、変形性脊椎症は主に老化によるもので、でき上がった変形を元に戻すことは困難なため、治療は対症療法になります。安静にした上で、薬物療法、温熱療法、牽引(けんいん)療法、体操療法などの治療法を行い、それらで症状が改善されない場合や、神経がまひしたりした場合は手術療法が行われることもあります。
 しびれや痛みがある場合は、まず局所の安静を保つことが大切で、しばらく床に就いているとか、コルセットを着用します。症状が薄れてきたら、温熱療法や頸椎牽引(けんいん)、骨盤牽引も有効です。強い痛みに対しては、消炎鎮痛剤、筋弛緩(しかん)剤などの薬剤を使用したり、ビタミン剤を補助的に使用します。注射しやすい場所ならば、ステロイド剤と局所麻酔剤とを注射するのも効果的です。
 症状が軽症であれば、できるだけ体を動かして、体を軟らかくするようにします。多少痛いからといって安静にしすぎると、背骨を支える筋肉や靭帯(じんたい)が少しずつ弱くなるために腰痛が出るなど、かえって症状が悪化したりする場合がありますので注意が必要です。コルセットなどを着用して負担を少なくする方法もありますが、日常あまり使いすぎると筋肉が弱ってしまいますので、最小限に抑える必要があります。
 軽い体操、ウオーキング、水中ウオーキングなどの運動をしたり、風呂に入って体を温めた後ストレッチをすることで、周りの筋肉の緊張や、こわばりがとれます。重い物を持つなど、無理な姿勢や動作は避けます。

[ダイヤ]詳しい病気の解説は四百四病の事典http://ksjuku.com/jiten.html)へどうぞ[ダイヤ]




nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康
前の4件 | - 病気(つ) ブログトップ