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■低圧室でトレーニング、57歳の競輪選手が死亡 過去にも死亡事故 [健康ダイジェスト]

 宇都宮市のトレーニング施設で低圧室にいた男女2人が倒れ、うち1人が死亡した事故から1カ月あまりが過ぎました。栃木県警は業務上過失致死容疑での立件を視野に、当時の運用状況などを詳しく調べています。同様の装置はアスリートなどに利用が広がっていて、過去にも死亡事故が起きており、関係者は慎重な利用を呼び掛けています。
 事故は4月12日午前11時ごろ、同市田野町のトレーニング施設「リラクゼーションサロンVent」で発生しました。「女性が心肺停止になっている」との119番を受けた救急隊員が駆け付けると、鹿沼市上野町、競輪選手渡辺藤男さん(57)と53歳の女性が低圧室(直径約2・2メートル、奥行き約6メートルの円筒形)内で倒れていました。女性は病院に搬送後、回復したものの、渡辺さんは約2週間後、低酸素脳症で死亡しました。
 宇都宮中央署などによると、競輪選手としてのキャリアが豊富な渡辺さんは、この施設の常連客。女性は経営者の妻で、低圧室の操作を長年任されていたといいます。当時、女性は室内で操作し、渡辺さんはトレーニングをしており、何らかの人為的なミスで2人が低酸素状態になった可能性があります。
 アスリートにとって、低地でも高地と同様の酸素濃度に調整できる装置を利用したトレーニングは魅力的な要素が多くあります。
 東洋大学健康スポーツ科学部の今有礼(こんみちひろ)教授(運動生理学)によると、高地の低酸素環境に数週間滞在すると酸素を運搬する血液中のヘモグロビンが増えるため、持久力の向上が期待できるといいます。さらに人工の低酸素環境を利用した高強度のトレーニングが筋力向上に効果的だとする研究結果も報告されており、瞬発力が必要な競技のアスリートの利用が増えているといいます。
 ただ、低圧室など人工的に酸素濃度を低下させる装置を巡る事故は過去にも起きています。埼玉県ふじみ野市の入浴施設で2014年9月、健康目的で気圧を下げる装置「パスカル健康房」に入っていた客の男女2人が死亡しました。
 この事故では、運営会社の役員と施設の支配人が業務上過失致死罪に問われ、インストラクターを配置したり携帯型気圧計を所持させたりせず、長時間、低圧・低酸素状態にして2人を死亡させたとして、さいたま地裁で有罪判決を受けました。
 今回の事故で使用されたものとは別の低圧室を製造する「ワールドネットインターナショナル」(東京都港区)の担当者によると、低圧室は空気を抜いて、高山環境を短時間で再現するものだといいます。同社では安全確保のため、室外で1人が待機して5分ごとに内部を確認し、15~20分以上は利用しないよう求めています。
 血流促進などを目的に標高1500メートルと同程度まで気圧を下げることができる「調圧ルーム」を製造販売する「進盟ルーム」(福島県白河市)の川上陽介社長(53)は、「気圧を扱うのは人体にかかわることで、安全への配慮が欠かせない。民間施設でこれ以上、事故が起きないように減圧の基準を設けるルール作りも考えるべきだ」と指摘しています。
 今教授は今回の事故を受け、「低酸素環境でのトレーニングは負荷が高くなる。利用者のその日の体調の確認や管理体制を徹底した上でトレーニングを行うべきだ」と警鐘を鳴らしています。

 2024年5月20日(月)

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■ キリン、塩味やうま味を強めるスプーン発売 食品に電気を通し味わいが変化 [健康ダイジェスト]

 キリンホールディングス(HD)は20日、舌や口腔(こうくう)内に電気を通すことで塩味やうま味などを実際より強く感じられる「エレキソルト スプーン」の販売を始めました。電気で味の感じ方が変化する「電気味覚」効果を活用しており、減塩食に満足できない人々の食習慣改善に貢献することが期待されます。
 同スプーンは電池が入る柄の部分が大きい以外は、重さも含め一般的なカレースプーンに近いサイズです。柄や先端から人体に影響しない微弱な電流が生じ、スプーンに乗せた食べ物を通じて口内に電気が流れることで、塩味などが実際より強く感じられます。柄にある電源ボタンで、電流の強さは4段階から選べます。
 同社の担当者は、「食卓で塩を振る感覚で使ってほしい」と話しています。
 キリンHDは2019年から明治大の宮下芳明教授と共同で、電気により塩味やうま味の基になる成分の働きを調整する電気味覚の研究に着手。食器を通じて口内に電気を流す方法を検討していたところ、はし型の実験機を使って減塩食の塩味が1・5倍程度に増強できたといいます。ニーズが最も高いスプーン型の開発・販売を先行させました。
 宮下教授によると、同スプーンを使うと食材に含まれるナトリウムイオンが舌の付近に集まり、同じ塩分量でも味わいを強く感じるといいます。同教授は関連した研究で昨年、ユニークな科学研究などに贈られる「イグ・ノーベル賞」を受賞しました。
 同スプーンは水洗いをする際、先端部分を取り外すことが可能。また、ペースメーカーを使用中の人や重い疾患を持っている人らは利用しないよう求めています。
 20日から商品の公式オンラインストアで、初回は200本限定の予約・抽選販売を開始。6月中旬からは生活用品などを取り扱う「ハンズ」(東京都)の一部店舗で販売します。価格は1本1万9800円。

 2024年5月20日(月)

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■高齢者施設での服薬は昼1回に 老年薬学会提言、飲み間違いや飲み忘れ防止へ [健康ダイジェスト]

 日本老年薬学会は17日、高齢者施設の入所者の服薬について、可能なら昼の1回にまとめることを医師や薬剤師らに求める提言を発表しました。薬の飲み間違いなどのミスを防ぐ狙いがあります。
 高齢者施設の入所者は、複数の薬を飲んでいるケースが多いため、提言では、服薬の回数が多く、組み合わせが複雑だと、飲み間違いや飲み忘れにつながると指摘し、服薬回数が1日1回になると入所者も介護する職員も負担が減るとしました。
 具体的な方法として、服薬のタイミングを変更できる薬は職員の多い昼にまとめること、効き目が長く続くタイプの飲み薬や貼り薬に変えることなどを挙げました。
 薬によっては、服薬の時間が起床時や就寝前に決まっているものもあります。薬の安全性や効果に影響が出ないかなどを確かめた上で、進めるべきだとしています。
 学会によると、高齢者施設では処方薬が多い上、認知機能や運動機能の低下から服薬の介助が必要な入居者が多くなっています。
 学会の秋下雅弘代表理事は同日、開いた記者会見で、「服薬回数を減らす取り組みは、すべての高齢者に必要だ。今後、医療機関や在宅介護に携わる人にも呼び掛けたい」と話しました。

 2024年5月20日(月)

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共通テーマ:健康

■WHO、対策急務の薬剤耐性菌15種公表 2019年に495万人死亡か [健康ダイジェスト]

 世界保健機関(WHO)は17日、既存の抗菌薬が効きにくく世界の医療現場で深刻な脅威になっている薬剤耐性菌15種について、対策の優先度順で3グループに分類したリストを公表しました。致死性や感染力などが評価基準で、対策の必要性が高い細菌を明示し、政府や民間の研究開発資金投入を促す狙いがあります。
 WHOによると、耐性菌に絡む死者数は2019年に495万人に上ったとの推計があり、新たな抗菌薬や治療法の開発が課題となっています。
 分類リストは緊急性が最も高い第1グループとして、いずれも難治性感染症への切り札として使われる抗菌薬カルバペネムに耐性を持つ「アシネトバクター・バウマニ」と「腸内細菌目細菌」、肺炎などの感染症治療に広く使われる第3世代セファロスポリン薬が効かない「腸内細菌目細菌」、結核患者の第1選択薬の中でも特に強力なリファンピシンに耐性がある「結核菌」の4種類を挙げました。
 今回は2017年に公表したリストを更新しました。WHOの中谷祐貴子事務局長補は、「抗菌薬耐性の脅威は増している」と警鐘を鳴らしました。

 2024年5月19日(日)

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