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■世界の新型コロナワクチン開発が後退 ワクチン候補2種が遅延・中止 [健康ダイジェスト]

 世界各地で進む新型コロナウイルスワクチンの開発競争では11日、ワクチン候補2種で計画の遅延や開発中止が相次ぎ、接種開始に向けた取り組みが後退する結果となりました。
 新型コロナウイルスは現在、北米と一部アフリカ地域で感染拡大が加速する一方、ヨーロッパでは拡大ペースが安定し、アジアと中東では減少に転じています。
 フランスの製薬大手サノフィとイギリスのグラクソ・スミスクラインは11日、両社が共同開発するワクチンについて、最新の臨床試験で高齢者での免疫反応が低い結果となったことから、提供開始の予定時期を2021年半ばから同年末に延期すると発表しました。
 さらに、オーストラリアでは、クイーンズランド大学がバイオテクノロジー企業「CSL」と共同開発してきたワクチンの第1相臨床試験に参加していた一部の人がエイズウイルス(HIV)検査で、感染していないのに陽性となる偽陽性を示したことから、同ワクチンの開発が中止されました。
 このワクチンには少量のHIVタンパク質が使用されており、それにより誘発された抗体反応がHIV検査に影響した可能性があります。
 クイーンズランド大学のポール・ヤング教授は、「ワクチンは安全で効果も出ていたが、HIVの反応が出た」と話し、このワクチンを接種する場合はHIVの検査が必要になるとして、実用化に向かないと説明しました。
 オーストラリア政府はこのワクチンを5100万回分、購入する計画でしたが、開発の中止を受け、イギリスのアストラゼネカとアメリカのノババックスから合わせて3100万回分のワクチンを追加購入すると発表。
 スコット・モリソン首相は記者会見で、「我々はワクチン確保を注意深く、迅速に進めていくが、不必要に急ぐことはない」と述べ、来年3月にもワクチンの接種を始められるよう準備を進めていく方針を強調しました。

 2020年12月12日(土)

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