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■米、13年ぶりに肥満症治療薬を承認 エーザイ販売のロルカセリン [健康ダイジェスト]

 米食品医薬品局(FDA)は6月下旬、日本の製薬大手エーザイが米国での販売権を持つ肥満症治療薬「ベルビーク(一般名ロルカセリン)」を承認したと発表しました。米国で成人の肥満症治療薬が承認されるのは13年ぶり。
 過去に副作用で死者が出たこともあることから、FDAは肥満症治療薬の承認に高いハードルを設けてきました。しかし、米国の成人の3分の1が肥満とされるなど問題が深刻化する中で、FDAは承認を増やす方向に方針転換したとの見方もあります。
 米国疾病対策予防センターによると、米国の成人の3分の2以上は肥満または過体重であるとされ、肥満の割合は1980年から2010年にかけて約15パーセントから約36パーセントと、2倍以上に増加しています。
 米国カリフォルニア州の製薬会社アリーナ・ファーマシューティカルズが開発、製造し、エーザイの米国子会社エーザイ・インクが販売します。
 臨床試験では、平均で年間5パーセント以上の減量効果が確認されました。肥満度を表す体格指数(BMI)が30以上(高血圧、2型糖尿病、高脂血症がある場合はBMI27以上)の成人向けに、食事療法や運動療法と組み合わせて服用する補助的な治療薬として承認されました。
 このロルカセリンは、脳内の神経伝達物資に働き掛け、食欲や満腹中枢を調整する作用があります。
 ただし、FDAは、妊娠中や授乳中の女性は服用しないよう警告しているほか、うつ病などの治療薬との併用は注意が必要だとし、薬の潜在リスクを調べるため長期的な市販後調査を行う必要があるとも指摘しました。
 製品ラベルにも、3カ月服用しても5パーセント以上の体重減少がみられない場合は服用を止めるようにとの注意書きが、添付されます。
 また、小児の肥満患者における有効性・安全性に関する臨床試験、および長期投与による心疾患、または複数の心疾患リスクを持つ過体重または肥満の患者における心血管系副作用の発症頻度に関する臨床試験を実施することが義務付けられています。

 2012年7月2日(月)




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