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■放射性物質の除去、濾過材に活性炭を含むポット型浄水器が有効 [健康ダイジェスト]

 放射性物質の影響を心配する人が家庭でできる対策について、日本放射線安全管理学会が24日発表しました。水や野菜、土壌が放射能で汚染された場合、どんな方法なら効率よく除去できるのか。科学的根拠に基づく「工夫あれこれ」が紹介されました。
 放射能への対策では、科学的根拠のない情報もネット上などで広がっています。同学会は「水」「被服」など七つの作業班を設け、高エネルギー加速器研究機構、徳島大学などの研究者が参加して対策の効果を調べています。
 水については、ヨウ素131やセシウム137などに汚染された雨水を市販のポット型浄水器で除去できるか、複数のメーカーの5機種で調べました。その結果、1回の濾過でもヨウ素は70~98パーセント、セシウムは84~93パーセント除去できました。
 実験に使用した水は放射線量が上がった時期に福島県などで入手した雨水や、これを通常の水道水で薄めて汚染水道水を模擬した水で、ポット型浄水器はいずれも濾過材に活性炭を含むタイプ。一方、電気ポットのカルキ抜きでは、ヨウ素が17パーセント濃縮されてしまいました。今回の原発事故による汚染水に対しては、活性炭が有効とみられます。
 被服については、セシウム137が1グラム当たり68ベクレルと高濃度に付着した原発作業員の靴下は1回の洗濯で75パーセント、3回の洗濯で85パーセント除去できました。洗濯後、洗濯槽内やすすぎ水から放射線は確認されませんでした。
 庭や家庭菜園などの土壌の放射線量は、厚さ2センチの土をかぶせると地表1センチの線量を68パーセント、厚さ10センチの土をかぶせると地表1センチの線量を93パーセント下げることができました。
 一方、ホウレンソウは水洗いでは半分程度しか除去できず、塩ゆでしても変わりませんでした。アスコルビン酸(ビタミンC)などの還元剤に浸すと、除去率は上がりましたが鮮度や味は落ちました。

 2011年6月25日(土)




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