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■健康づくり運動、目標達成17パーセントどまり 厚労省が最終評価 [健康ダイジェスト]

 政府が進める健康づくり運動「健康日本21」で、全59項目の課題のうち、数値目標を達成したのはメタボリックシンドロームの認知など10項目(17パーセント)にとどまることが7日、厚生労働省のまとめでわかりました。1日の歩数やカルシウムの摂取量など9項目(15パーセント)は、悪化していました。
 「健康日本21」は1970年代から始まった第1次、第2次の国民健康づくり運動に続く、第3次国民健康づくり運動であり、生活習慣病の発生を減らすことなどを目的にして、食生活や運動などの数値目標を初めて掲げて2000年に始まり、来年度に終了します。13年度からの新たな国民健康運動の計画づくりのため、今回を最終評価としました。
 最終評価をまとめる作業部会に同省が提示した資料によると、00年度と比較して10年度に「目標値に達した」のは10項目。メタボリック症候群の認知度のほか、歯の健康などが占めました。
 「目標に届かなかったが、改善傾向にある」と判断されたのは、食塩摂取量の減少や高血圧の改善など25項目。「変わらない」とされた14項目には、自殺者の減少、多量に飲酒する人の減少などが含まれています。
 目標設定時より「悪化している」と評価されたのは9項目で、1日の平均歩数やカルシウムの摂取量は減り、朝食を食べない人や睡眠のために薬やアルコールを使う人が増えました。
 運動の面では「運動を心掛けている」とする人は増加したものの、実際の運動量の増加にはつながらず、1日の平均歩数は15歳以上の男性7243歩、女性6431歩で、それぞれ959歩と851歩減少しました。背景には、エレベーターやエスカレーターなどが増えたことがあるとみています。
 分野別で最も目標達成度が高かったのは「歯の健康」で、11項目のうち、高齢者の歯の喪失予防など5項目で目標値を達成し、成人の歯周病予防でも改善がみられました。
 「たばこ」は目標値超えの項目はなかったものの、5項目すべてが改善傾向にあると判断されました。分煙や未成年者の喫煙防止などの効果が現れたとみられます。
 反対に、改善度合いが低かったのは「栄養・食生活」の分野で、15項目のうち9項目が「変わらない」「悪化している」と判定されました。
 20~60歳代の肥満者の割合では、女性は減ったものの、男性は当初の24・3パーセントより悪化し、31・7パーセント(目標は15パーセント以下)となりました。とりわけ20~30歳代の男性の肥満傾向が進んでいます。
 厚労省の担当者は、「国民の健康意識は高まっているが、行動に移していない面がある。悪化や改善していない項目を中心に取り組みを強化していきたい」と話しています。

 2011年10月8日(土)




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