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■スギ花粉への放射性セシウム移行調査 林野庁が11月下旬から実施 [健康ダイジェスト]

 来春の花粉症シーズンに備え、林野庁は31日、スギの葉から花粉(雄花)に放射性セシウムが移る割合の調査を11月下旬から始めると発表しました。広い範囲に飛ぶ花粉で何らかの体への影響があるのかという問い合わせが相次いで寄せられたため、実態をつかむことにしました。
 スギの葉から花粉にどのくらいセシウムが移行するかの研究は、海外も含めてこれまでにないといいます。
 調査する場所は、東京電力福島第一原発から近い阿武隈山地の杉林など福島県内の約100カ所。関東地方でも調査する予定で、場所を選定中といいます。調査方法は、スギから雄花のついた枝葉を採集、枝葉から雄花を分離し、洗浄して乾燥させます。その後、雄花に含まれるセシウム134・137を測定します。
 調査は花粉ができる時期から始め、来年1月まで調べます。12月に中間結果を公表します。
 同庁によると、スギが本格的に花粉を作るのは、早い場合で25年生前後、通常は30年生程度から。スギの雄花は、その年に伸長した小枝の先端近くに形成され、11月ごろには成長が終了し、成熟した花粉が雄花内に形成されます。そして、関東地方の場合翌年の2月上中旬ごろから、花粉の飛散が始まります。
 文部科学省が今年6月、東京電力福島第一原発周辺の森林でスギの葉に含まれる放射性セシウムを測定したところ、福島県川俣町で最高1キログラム当たり17万7600ベクレル、大王村で最高1キログラム当たり1万1700ベクレルが検出されました。
 林野庁では、スギの葉に含まれる放射性セシウムが今後どの程度雄花に移行し、さらにどの程度花粉に移行するかは現時点では不明としていますが、人が吸い込む花粉は微量で放射性物質による体への影響はほとんどないとみています。
 花粉の生産量は、雄花の分化が始める7月の気象条件に強い影響を受けます。晴天の日が続き、気温が高いと生産量は増加しますが、降水量が多いと減少します。2012年の飛散量は、関東地方の場合、前年より少なく、おおむね例年並みとの予測が気象庁によりなされています。

 2011年11月1日(火)




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