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■医師の9割が漢方薬を処方 日漢協が調査 [健康ダイジェスト]

 医師の9割が漢方薬を処方し、6割は一部の疾患で第1選択薬として用いていることが、日本漢方生薬製剤協会(日漢協)が実施したインターネット調査で明らかになりました。2008年の前回調査よりいずれも増加しました。
 この漢方薬処方実態調査は今年8~9月に実施し、国内の医師627人から回答を得ました。漢方薬を現在処方している医師は89パーセント(前回84パーセント)に上り、処方経験が全くない医師は3パーセント。漢方薬を第1選択薬とする場合がある医師が59パーセント(同53パーセント)いる一方、40パーセントはあくまで西洋薬の補完と考えていました。
 漢方薬を処方する切っ掛けとなった情報源として最も多かったのは、「MRの情報提供」「他の医師からの勧め」(共に45パーセント)でした。これに続くのが「学会・研究会」(35パーセント)、「医学誌の記事・論文」(33パーセント)、「患者の要望」(29パーセント)で、その後に「製薬メーカーのセミナー」(25パーセント)でした。
 漢方薬の処方割合が高いのは、産婦人科の14パーセント、次いで外科の11パーセント、精神・神経科の10パーセントでした。最も低いのは小児科の6パーセントでした。
 漢方薬を処方している医師に、その理由を複数回答で尋ねると「西洋薬で効果がなかった症例で効果が認められた」が57パーセントで最も多くなりました。逆に漢方薬を処方しない医師は、「使い方が難しい」(35パーセント)、次いで「西洋薬で十分」(17パーセント)、「治療効果が不十分」(15パーセント)が主な理由だった。
 漢方薬を処方する疾患・症状の第1位は、こむらがえり(44パーセント)で、前回の3位から上昇。第1位だった急性上気道炎(風邪)は、2位となりました。上昇が目立ったのは認知症および周辺症状で、16位から8位となりました。月経不順・月経困難症、腰痛、頭痛、逆流性食道炎も処方が急伸しました。
 日漢協の芳井順一会長(ツムラ社長)は、医療用漢方薬の平均薬価が後発医薬品よりも低いことから、処方拡大は「薬剤費を下げる手段になる」と指摘し、協会として訴求していく方針を示しました。また、医師に説明する際の用語が難しい点を挙げ、情報提供や宣伝の在り方を改善する必要性も示しました。
 医療用漢方薬の国内市場では、ツムラが84パーセント前後のシェアを握っています。ツムラは過去3年間、販売数量が年間平均で8〜9%伸びています。ただ東日本大震災による工場被災で供給支障が生じ、現在は4パーセントくらいの伸びになっているといいます。

 2011年12月26日(月)




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