SSブログ

■MERSコロナウイルス、中東から欧州で64人が感染、38人が死亡 [健康ダイジェスト]

 中東から欧州にかけて新種のコロナウイルスの感染が広がっている問題で、病院を訪れた人が院内で相次いで感染する集団感染が起きていたことが報告されました。
 専門家は「ウイルスは人に感染しやすくなっている。国内でも感染対策を急ぐ必要がある」と話しています。
 新種のウイルス「MERS(マーズ)コロナウイルス」は、2003年に中国などで猛威を振るった新型肺炎「SARS(サーズ)」を引き起こしたコロナウイルスの仲間で、このウイルスによる感染症「中東呼吸器症候群(MERS)」に中東や欧州でこれまでに64人が感染、38人が死亡しています。
 このうち、患者が集中しているサウジアラビアでカナダのトロント大学などのチームが感染経路を調べたところ、23人の患者のうち21人は人工透析や持病の治療などのために訪れた病院内で感染するなど、人から人への感染だったことがわかりました。
 中には、1人の患者が7人に感染を広げた集団感染のケースもあり、ウイルスは比較的短期間に患者から患者に広まっていました。
 これについて、国立感染症研究所の松山州徳室長は、「この数カ月で感染者が急速に増えている状況をみると、ウイルスは人から人へと感染しやすくなっている。国内に入ってくる可能性もあるので、詳しく情報を分析し医療現場などでの感染対策に生かすことが重要だ」と話しています。
 MERSコロナウイルスについて、世界保健機関(WHO)は17日までにサウジアラビアで新たに4人が死亡し、さらに2歳の男の子を含む3人の感染が確認されたと発表しました。
 これにより昨年の9月以降、世界で64人がこのウイルスに感染し、このうち38人がMERSで死亡しました。
 これまでに感染が確認されたのは、サウジアラビア、ヨルダン、カタール、アラブ首長国連邦の中東の国々に加えて、旅行などで中東から帰国したり、治療のために搬送されたりして、フランス、ドイツ、イタリア、イギリスの欧州の国々、さらには、北アフリカのチュニジアにまで広がり、合わせて9カ国となっています。
 WHOは世界各国の保健当局に対し、急性の呼吸器疾患への監視を続けることや、中東を訪れた後、発熱、せき、息切れや呼吸困難、肺炎などの症状がある場合には検査を行うことを求めています。

 2013年6月23日(日)




nice!(13)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 13

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0