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■世界最小の10円玉大で、カプセル型のペースメーカーを発売 日本メドトロニック [健康ダイジェスト]

 アイルランドの医療機器大手メドトロニックの日本法人、日本メドトロニック(東京都港区)が9月から、不整脈を監視し制御するペースメーカーの世界最小サイズ製品の販売を始めました。
 体積わずか1立方センチメートルの10円玉サイズで、重さ1・75グラム、水泳やゴルフなどのスポーツを楽しむ場合に煩わしいリード(導線)もありません。患者の生活の質(QOL)の向上に寄与しそうです。
 発売した「マイクラ経カテーテルぺーシングシステム」は、カプセル型で、従来モデルに比べ体積を9割小さくしました。足の付け根からカテーテルを使って直接心臓の右心室に送り込み、小さなフックで心壁に引っ掛けます。心臓内にカプセルをとどまらせるための新たな固定方法の開発や、バッテリーや省電力回路の開発により、製品化にこぎ着けました。
 現在の一般的なペースメーカーは、外科手術で鎖骨下などの皮下に埋め込み、静脈を通じて心臓とリードでつなぐタイプ。日本でリードのないペースメーカーが販売されるのは、初めてだといいます。今回の製品は主に脈の遅い心房細動向けで、心臓を24時間監視しながら必要に応じて微弱な電気刺激を送り、心臓の働きを助けます。
 同製品は2015年4月に欧州で、2016年4月に米国で薬事承認を取得しており、全世界で7000人超の患者に使われています。日本でも2月に薬事承認を取得し保険適用できる準備が整ったため、今回の発売となりました。
 国内では36例の治験がすんでいます。国際共同治験の運営委員会のメンバーで、杏林大学医学部付属病院・循環器内科の副島京子臨床教授は、「当院を含む治験施設での植込み経験により,安全性と有効性が確認された。従来4週間は手を肩より上に上げないでと患者にいっていたが、それが必要なくなり喜ばれている」と話しています。
 電池の予測寿命は約12・5年。手術時間は1~2時間程度。日本メドトロニックでは、ペースメーカーを初めて使う患者を中心に対象者が年間6000人程度になるとみています。

 2017年9月28日(木)

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