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■今年の風疹患者1103人、昨年の12倍に 集団予防接種を実施する企業も [健康ダイジェスト]

 関東を中心に風疹の流行が続いており、今年に入ってからの患者数は10月10日時点で1103人となり、昨年1年間の約12倍に上っています。患者の中心は30~50歳代男性で、時間のない働き盛り世代に当たるため、職場で集団予防接種をする企業も出ています。
 患者が増え始めたのは7月下旬で、直近では5週連続で100人超の患者が出ました。特に多いのが東京都、千葉県、神奈川県、埼玉県など首都圏。そのほか愛知県や大阪府、広島県、福岡県などでも患者が発生。今年、風疹患者が出ていないのは、7日までの報告で、佐賀県や長崎県など九州を中心に7県のみです。
 風疹はウイルス性の感染症で、くしゃみやせきなどのしぶきでうつります。潜伏期間は2~3週間。発熱や発疹、リンパ節のはれが主な症状で、発疹が出る1週間前から人に感染します。妊娠初期の女性がかかると、赤ちゃんに難聴や心疾患などの先天性風疹症候群
による障害が出る可能性があります。
 1万6000人を超える患者が出た2012~13年の大流行では、45人の赤ちゃんに先天性風疹症候群による障害が出て、うち11人が亡くなりました。発熱などの症状を和らげる対症療法以外に治療法はなく、ワクチン接種で感染を防ぐほかありません。
 ワクチンは1回接種だけでは免疫がつかない人が5%おり、2回接種でより高い効果が得られます。接種歴が不明で、抗体検査の時間がない場合も、免疫がすでにある人が再度接種しても副作用などの問題はありません。子供のころの接種歴は母子手帳に書いてあり、大人になったら自分で保管することが大切です。
 また、ワクチンには弱い感染力のあるウイルスが含まれるため、妊娠中は予防接種が受けられないので、女性は妊娠の2カ月前までにすませておく必要があります。
 今年の風疹患者の約7割は、働き盛りの30~50歳代男性です。この世代は予防接種の制度変更の影響で、抗体保有率が低くなっています。2013年の流行時は20~60歳の患者のうち、男性の7割弱、女性の4割弱が職場で感染しました。
 社内での感染を防ぎ、従業員やその家族の健康を守ろうと、ロート製薬は全従業員約1700人を対象に、希望者に集団予防接種を始めました。19日、まず東京支社で始め、今後、大阪本社などでも実施していきます。ワクチン接種の費用は1人1万円程度かかりますが、会社が全額負担します。
 同社広報によると、予防接種を受けた社員からは「受けようと思っていたけれど、受けられていなかったのでありがたい」「ニュースで風疹が広がっていることを知り、周囲に迷惑をかけてはいけないと思った」など、歓迎の声が寄せられたといいます。

 2018年10月22日(月)

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