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■国内初の「飲む中絶薬」、イギリスの製薬会社ラインファーマが承認申請 [健康ダイジェスト]

 イギリスの製薬会社ラインファーマは22日、妊娠初期の女性を人工的に中絶させる飲み薬について、厚生労働省に製造販売承認を申請しました。世界では30年以上前から広く使われている一方、国内では人工中絶は手術に限定されており、認められれば初めての薬となります。女性の身体的負担の軽減につながり、中絶にまつわる医療が大きく転換する可能性があるものの、承認には慎重論も残ります。
 ラインファーマが申請したのは、妊娠の維持に必要な黄体ホルモンの働きを抑制する「ミフェプリストン」と、子宮収縮を起こす「ミソプロストール」の2つの薬。2剤を時間をずらして飲み、子宮の内容物を体外に出します。
 ミフェプリストンは現在、世界70カ国以上で使用されています。ミソプロストールは国内で胃潰瘍などの治療薬として承認され、使われています。一方、日本では中絶に否定的な意見も多く、薬の使用の可否について議論が進んできませんでした。
 ラインファーマは国内で2020年までに最終段階の治験を実施し、2021年8月までに追加の治験を完了しました。治験は妊娠63日(9週)までの18歳から45歳の女性120人を対象とし、93%(112人)が投与後24時間以内に中絶が完了しました。約6割で軽度から中程度の腹痛や嘔吐(おうと)などが起き、そのうち薬との因果関係が認められた副作用は38%ありましたが、いずれも回復したといいます。
 日本ではこれまで中絶手術として、金属製の器具で子宮の内容物をかき出す「掻爬(そうは)法」と、管で吸い取る「吸引法」が用いられてきました。一方、世界保健機関(WHO)は掻爬法について子宮を傷付けるなど重大な合併症を起こす頻度が高いとして推奨しておらず、安全で効果的な方法として薬と吸引法を推奨しています。
 国内の治験に携わった東大病院産婦人科の大須賀穣教授は、国内で中絶薬が実用化しなかった理由について、「医師や患者の情報不足に加え、手術すでに国内で普及していたことで議論の必要性が少なかったのではないか」と指摘しています。
 承認の判断には1年ほどかかる見通しですが、認められれば高額で身体的リスクの高い手術に薬という選択肢が加わり、女性の負担が減る可能性があります。国連人口基金によると、海外で人工中絶薬の平均価格は4ドル(約450円)程度といい、医療コストもより安価になる可能性があります。
 ただ、中絶薬はまれに多量の出血が継続することがあるほか、薬だけでは完了しないケースもあります。承認後も当面は、投与できる医療機関や場所が制限される可能性が高いとみられます。
 大須賀教授は、「処置を受ける女性は吸引法と中絶薬のメリット・デメリットについて十分に説明を聞いた上で選択してほしい」と話しています。

 2021年12月22日(水)




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GregoryHah

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LarryWhent

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