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■新型コロナ重症化にかかわるタンパク質を確認 慶応大などの研究チーム [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスに感染し、重症になった人では、免疫の制御にかかわる遺伝子が作るタンパク質の量が少なくなっていたとする分析結果を、慶応大学などの研究チームが発表しました。このタンパク質を活性化する薬剤が見付かれば、新たな治療法になる可能性があるとしています。
 この研究は、慶応大学の福永興壱教授や大阪大学の岡田随象教授らの研究チームが科学雑誌の「ネイチャー」に発表しました。
 研究チームは、ゲノムワイド関連解析という手法で新型コロナの感染者などの遺伝子のデータを分析した結果、免疫の制御にかかわる「DOCK2」と呼ばれる遺伝子の領域に変異があると重症化のリスクが高いことを確認しました。
 実際に、重症の患者では重症化しなかった患者に比べてこの遺伝子の発現が低下していたことがわかりました。
 また、重症化して亡くなった人の肺の組織を調べたところ、この遺伝子が作るタンパク質の量が少なかったということです。
 その上で、新型コロナに感染したハムスターでこのタンパク質の働きを抑える実験を行った結果、体重が減少したり、重い肺炎にかかったりして重症化したということです。
 研究チームは、このタンパク質の働きの低下が重症化にかかわっていることが確認できたとしています。
 福永教授は、「このタンパク質を活性化させる薬剤が、新たな治療薬となる可能性がある」と述べています。

 2022年8月12日(金)

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