■用語 ドライノーズ [用語(と)]
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ドライノーズとは、鼻の中の粘膜が潤いをなくし、鼻の乾燥感と呼吸がしにくい感じがする状態。乾燥性鼻炎とも呼ばれます。
鼻の中の粘膜が乾いて、カサカサしたような乾燥感や、ムズムズ感を覚えます。乾燥感と同時に、ヒリヒリとした痛みを伴うこともあります。さらに、鼻水が出るわけでもないのに、鼻をかみたくなります。鼻水などが乾いて固まりやすくなるため、粘膜に付着したり、カサブタ状になったりします。
鼻の中の粘膜は弱いため、何度も鼻をかんでいると炎症を起こし、鼻出血を伴うこともあります。
従って、鼻の中に空気が出入りしていても、呼吸がしにくい感じになります。夜、寝る時には、鼻の中が詰まった感じで息苦しく、寝苦しくなることもあります。
鼻は、外界から体に必要な空気を吸い込むための大切な器官。外界の空気は、乾燥していたり、そのまま肺に入ると有害なほこり、ごみのほか、病原菌やウイルスような成分も含んでいます。それゆえに、鼻の中の粘膜は常に粘液を分泌し、乾燥した空気を湿潤にして、異物を粘液に絡み取ってきれいにしています。
鼻の粘膜が本来持っている加湿機能や浄化機能が低下した状態が、ドライノーズであり、風邪やインフルエンザ、感染症にかかる危険性も高くなっています。
ドライノーズを生じる原因は、空気の乾燥です。冬場の空気の乾燥時に1日の大半を戸外で過ごしたり、空気が乾燥している室内に年がら年中、身を置くことで、ドライノーズを生じます。
気密性の高いオフィスやマンション、ホテルでは、セントラルヒーティングやエアコンなどの空調設備を使用しているため、湿度が20パーセント以下になることもしばしばです。週3日以上、1日5時間以上、湿度20パーセント以下の部屋にいると、かなりの割合でドライノーズになるといわれています。
また、アレルギー性鼻炎を抑える点鼻スプレー薬の使用により、ドライノーズを発症してしまうこともあります。アレルギー性鼻炎のように鼻水が止まらない場合は、粘膜は常に湿った状態ですが、アレルギー症状を抑える抗ヒスタミン剤が含まれる点鼻スプレー薬が効きすぎた場合には、粘膜が乾燥してしまってドライノーズを発症します。
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生活環境と鼻の保湿と加湿を心掛ける工夫で、ドライノーズを治したり、予防することができます。
部屋の乾燥を防ぐには、加湿器を使うことが一番の対策で、部屋の湿度が50パーセントくらいになるようにします。ただし、60パーセント以上になると、カビやダニが発生する原因にもなるので、湿度の上げすぎもよくありません。
ぬれタオルをハンガーに掛けたり、観葉植物や水槽を部屋に置くだけでも効果があります。逆に、エアコンや電気毛布、電気シーツ、ホットカーペットなどの電気器具は、室内を乾燥させる元凶ですので、使いすぎをセーブします。
入浴の際には、10分から15分くらいは湯船につかり、鼻から湯気を吸い込むのも効果があります。片方の鼻を指でふさいで深く呼吸をすれば、両方の鼻で息をする時の倍の力で吸い込むことができ、大量の蒸気が鼻の奥までしっかり届いて潤います。
仕事中や外出中などで加湿器を使えない場所にいる時には、マスクで鼻の乾燥を防ぎましょう。普通のマスクでも効果がありますが、水で湿らせたガーゼマスクを使えば、自分の息の湿気をガーゼが吸い込んで鼻を保湿してくれるので、よりいっそう効果が高まります。
食塩水を点鼻するのも、鼻の保湿と加湿に効果があります。1リットルの水に9グラムの食塩を入れれば、人間の体液と同じ濃さの生理食塩水のでき上がりで、これをスプレーボトルなどに入れて、鼻の中に噴き入れるだけで洗浄される上、鼻の粘膜が塩分に反応して鼻水を出し、鼻の粘膜を潤った状態にします。
夜、寝苦しいという人は、床に入る5分ほど前に鼻の中に噴き入れるのがよいでしょう。市販されているドライノーズ(乾燥性鼻炎)用スプレーも、主成分は食塩水なので、効果は同じです。
市販されている鼻用の保湿ジェルを使って、鼻の中から保湿を行うのも効果があります。
アレルギー性鼻炎を抑える点鼻スプレー薬の使用で、ドライノーズを生じている場合は、使用量を減らしたり、ほかの薬を使うようにします。
■用語 特発性慢性胃炎 [用語(と)]
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特発性慢性胃炎とは、原因または原因との関連が不明なままに、胃の内側に炎症が慢性的に起こる疾患。突発性慢性胃炎とも呼ばれます。
慢性胃炎には、随伴性慢性胃炎もあり、こちらは胃がんや胃潰瘍(かいよう)、十二指腸潰瘍などの疾患に伴って、胃の内側に炎症が慢性的に起こる疾患です。
特発性慢性胃炎は、さらに表層性胃炎、委縮性胃炎、肥厚性胃炎の3つのタイプに分類されます。
表層性胃炎は胃の粘膜の表面だけに炎症が起こる疾患
表層性胃炎は、胃の粘膜の表面に慢性の炎症が起こる疾患。
慢性胃炎の初期症状ともいえる状態で、胃腺(せん)の委縮はあまり目立たず、胃の出口近くの粘膜の表面にびらんやむくみ、発赤などの症状がみられるのが特徴です。
飲酒やたばこ、香辛料の摂取、熱いものの刺激、薬物による刺激が原因になるほか、感染したピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)に対して、人体の免疫が反応している状態であるために炎症が起こっているのが原因の場合もあります。また、表層性胃炎は不安やストレスなどの精神的な状態との関連もあるようです。
胃の粘膜の表面のみの炎症ですから、それほど症状は強くなく、自然と改善していく場合もあります。しかし、そのまま進行して長期化してくると、胃粘膜は次第に委縮し、胃液(胃酸)や粘液を分泌しない状態になり、委縮性胃炎になってしまう恐れがあります。
表層性胃炎はどちらかといえば若い人に多く、胃に不快感があり、胃もたれを起こしたり、食後に腹痛を起こすことがあります。場合によっては、胃潰瘍と同様に空腹になると胃に痛みを感じたり、重苦しさが起こってくることがあります。食事をすると軽減されますが、げっぷや胸焼けなどを伴うこともあります。
胃の炎症症状の強い時には、食欲不振に陥ることもありますし、吐き気を覚えることもあります。このような症状は、1〜2年に及ぶこともあります。
委縮性胃炎は慢性的な胃の炎症により胃の粘膜が委縮する疾患
委縮性胃炎は、慢性的な胃の炎症によって、胃液を分泌する胃腺の部分の粘膜が委縮していく疾患。
胃粘膜の委縮の度合は人によってさまざまで、胃の一部しか委縮してない人から、胃全体まで委縮している人もいます。
委縮性胃炎の経過はまず、胃の粘膜が赤く痛んだ状態になることから始まり、胃の粘膜の細胞が次第に少なくなって、胃液(胃酸)を分泌する力が次第に衰えていきます。さらに進行すると、粘膜の性質が変わって、腸の粘膜に近いような細胞に姿を変えます。これを腸上皮化生(じょうひかせい)といい、委縮性胃炎の最も進行した病態です。
この委縮性胃炎には、大きく分けてA型胃炎(自己免疫性胃炎)とB型胃炎(多巣性委縮性胃炎)という2つのタイプが存在しています。
A型胃炎(自己免疫性胃炎)は、胃の真ん中の部分を中心として、広い範囲で委縮が広がり、主に胃液を出す壁細胞という細胞が減っていきます。その進行した病態は腸上皮化生で、自分の細胞に対する抗体ができることによる疾患であり、一種の自己免疫疾患です。
悪性貧血という貧血を伴い、カルチノイドという腫瘍(しゅよう)を誘発しやすいのも特徴です。このタイプは、海外に比較的多く、日本では非常にまれだと見なされています。
その一方で「自己免疫性胃炎」の原因は不明で、こちらもピロリ菌が関わっているのでは、という意見もありますが、どちらかといえば少数派です。
B型胃炎(多巣性委縮性胃炎)は、ほとんどの場合、委縮が胃の出口の付近から始まり、進行とともに、次第に胃の上のほうへと上がっていきます。進行すると、胃の全体に広がり、腸上皮化生がみられるようになります。
委縮の進行した粘膜には遺伝子異常が起こり、これが胃がんの大きな原因となるのも特徴です。このタイプが、日本人の委縮性胃炎の大部分を占めます。
B型胃炎(多巣性委縮性胃炎)の原因の大部分は、ピロリ菌の感染であると見なされています。
人間の胃にピロリ菌が感染すると、まず表面が赤くはれるようなタイプの胃炎が起こります。その中には潰瘍化するものもあり、しばらくすると、胃の出口から胃の細胞の減少、すなわち委縮が始まります。
さらに進行すると、胃の粘膜の細胞に遺伝子異常が起こり、腸上皮化生が起こります。この腸上皮化生が進行すると、胃酸はほとんど出なくなり、胃の中の酸度は低下します。
ピロリ菌は胃粘膜の環境に適合しているので、委縮性胃炎が高度になると、ピロリ菌はかえって減少し、時には胃の中からいなくなります。つまり、委縮性胃炎の原因はピロリ菌なのですが、進行した委縮性胃炎では、往々にしてピロリ菌は見付からないことがあるのです。
ピロリ菌の感染から数十年を掛けて、委縮性胃炎が発生し、それからさらに十数年を経て腸上皮化生が生じるというのが、一般的な時間経過と考えられています。従って、高齢者に多くみられ、食欲不振、食後のもたれ、上腹部の張りを覚える人もいます。
肥厚性胃炎は胃の粘膜表面が正常より厚くなった状態
肥厚性胃炎は、胃の粘膜の筋肉が緊張して、胃の粘膜表面が正常より厚く、硬くなった状態。慢性肥厚性胃炎とも呼ばれます。
この肥厚性胃炎では、胃液やその中の胃酸の分泌が増加し、過酸症がみられることがあります。原因の多くはピロリ菌の感染と考えられていますが、病態は完全には解明されていません。
症状としては、みぞおちから胸にかけて焼けるような不快感がある胸焼け、げっぷ、胃の酸っぱい液体が口まで逆流してくる呑酸(どんさん)、空腹時の胃の痛み、胃もたれなどの症状が現れます。大きな自覚症状が出ない場合もあります。
肥厚性胃炎に過酸症を伴う場合は、酸度の高い胃酸が食後に大量に分泌されることが一般的なため、食後1~2時間で胸焼け、げっぷ、呑酸の症状が現れます。また、食べ物が胃に入っていない空腹時に胃液が大量分泌し、とりわけ夜間に分泌量が増える傾向がある過酸症を伴う場合は、空腹時の胃の痛み、胃もたれ、食欲減退などの症状が現れます。
これらの症状は肥厚性胃炎だけではなく、十二指腸潰瘍、食道がん、胃がんなどでもみられる症状なので、検診などで肥厚性胃炎が発見された際には、消化器科、消化器内科、内科を受診することがお勧めです。
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表層性胃炎の検査と診断と治療
消化器科、内科の医師による診断では、胃内視鏡検査を行うと、胃の出口近くの粘膜に多数のびらんやむくみ、発赤が観察されます。正確な診断には、組織の一部を採取して調べる生検による病理学的検索が必要です。組織を調べると、原因となるピロリ菌がいるかどうかを診断することもできます。
消化器科、内科の医師による治療では、症状がみられるようであれば、胃液の分泌を抑える制酸剤や抗コリン剤(自律神経遮断薬)を使用します。食後に胃のもたれが起こるようであれば、消化剤を使用することも有効で、症状に合わせて、傷みを和らげる鎮痛剤も使用します。
薬の効果によって一時的に回復しますが、炎症が治まっていなければ、薬の服用をやめれば再発することも考えられます。薬の服用が必要だと判断された場合では、医師の指示を守り正しく服用することが必要です。
日常生活では、できるだけ胃に負担をかけない食生活を心掛けることが大切です。1日3食を規則正しく摂取するようにして、脂っこいものなど消化の悪いものや、香辛料など刺激の強いものは控えめにします。ストレスを改善する方法も見付けましょう。
委縮性胃炎の検査と診断と治療
消化器科、内科の医師による診断では、内視鏡で胃の粘膜の状態を見て、委縮しているかどうか判断します。通常の粘膜であれば胃の血管は見えませんが、委縮している場合は粘膜が薄くなり、胃の血管が黄色っぽく見えてきます。
消化器科、内科の医師による治療では、委縮してしまった粘膜を元に戻す画期的な方法はありません。ピロリ菌が原因のB型胃炎(多巣性委縮性胃炎)の場合は、除菌という方法があります。ピロリ菌に感染しているかどうかを調べ、陽性の場合は、除菌すれば胃の壁の状態が回復し、胃液分泌も元に戻ります。しかし、除菌したからといって、委縮が治るわけではありません。
胃がんを発症した人はほぼ100パーセントがピロリ菌に感染していたことがわかっており、ピロリ菌の除菌をすれば、胃がんのリスクの減少につながります。もちろん、ピロリ菌に感染している人がすべて胃がんになるわけではなく、1000人の陽性者のうち胃がんを発症する人は2~3人にすぎません。
除菌だけで、すべてが解決するわけでもありません。委縮性胃炎の状態では、胃液の分泌が少ないため、できるだけ胃に負担をかけない食生活を心掛けることが大切です。1日3食を規則正しく摂取するようにして、脂っこいものなど消化の悪いものや、香辛料など刺激の強いものは控えめにします。
委縮性胃炎を持っている人は胃がん発症のリスクが高くなりますから、最低でも年に一度の内視鏡検査は必ず受けることも大切です。委縮の程度が軽度であれば、少し間隔を空けても構いませんが、中等度から重症といわれている場合は、定期健診は欠かせません。
たとえ胃がんが発生したとしても、早期発見ならば内視鏡による胃粘膜切除手術で、簡単に切除することができます。早期の胃がんの5年生存率は90パーセント以上と高くなっています。
肥厚性胃炎の検査と診断と治療
消化器科、消化器内科、内科などの医師による診断では、胃内視鏡検査を行うと、胃粘膜の筋肉の緊張による粘膜表面の肥厚が観察されます。
また、胃内視鏡検査の時に胃粘膜の一部を採取し、顕微鏡で調べる生検を行うと、原因となるピロリ菌がいるかどうかを診断することもできます。
消化器科などの医師による治療では、胃の粘膜の状態に応じて、胃の中に放出された胃酸を中和する制酸剤や、胃酸の分泌を減少させる抗コリン剤(自律神経遮断薬)、ヒスタミンH2受容体拮抗(きっこう)薬(H2ブロッカー)、プロトンポンプ阻害薬(PPI)などを使用します。
食後に胃のもたれが起こるようであれば、消化剤を使用することも有効で、症状に合わせて、傷みを和らげる鎮痛剤も使用します。
ピロリ菌が胃に感染している場合には、根本的な治療の見地から、抗生物質(抗菌剤)の投与によるピロリ菌の除去が選択肢の一つになります。
ピロリ菌に対しては、2~3種類の抗生物質を、同時に1~2週間服用し続けることで、胃の中に生息しているピロリ菌を除菌します。
肥厚性胃炎、過酸症において日常で注意することは、脂肪食、香辛料、コーヒー、炭酸飲料、漬物、アルコール、たばこなどの胃酸の分泌を促進するものと、精神的疲労によるストレスを避けることです。ストレスがあると、血流が悪化し胃粘膜の防御機能が低下します。
■用語 兎眼 [用語(と)]
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兎眼(とがん) とは、顔面神経まひが原因で、目を閉じることができなくなり、目の表面が乾燥する疾患。
兎眼はその字の通り、兎(うさぎ)の目という意味です。兎は、その目が外敵から身を守るのに都合よくできていて、まばたきの回数が人間より大変少ないため、いつも開いているように思われています。人間が兎眼を生じると、意識してまぶたを閉じようとしても薄目を開けている状態になり、本当にいつも目を開いていることになります。
目は、常に外界と接して空気にさらされているために乾燥したり、ほこりが付いたりします。そこで、まばたきというまぶたの動きによって、常にその表面を涙で湿らして、ほこりを取り除き、細菌などの侵入を防いでいますので、いつも目を開いていると、目の表面が乾燥したり、黒目の表面を覆う角膜に傷が付いたりします。
兎眼の初期には、睡眠中だけに症状が現れる夜間性兎眼がみられます。睡眠中にまぶたを完全に閉じることができないため、涙で目を十分に潤すことができず、翌朝目覚めた際には目の表面が乾燥していて、不調を感じます。しかし、日中はまぶたを閉じることができるため、兎眼に気付かない場合もあります。
日中もまぶたを閉じることができず、目が常に開いている状態になると、目の表面が強度に乾燥し、ごろつき感や痛みを生じます。
さらに、目の表面が乾燥したまま放っておくと、角膜の傷が常態化するばかりか、点状表層角膜症や角膜混濁を生じ、極端な例では角膜潰瘍(かいよう)を生じ、視力の低下を引き起こすこともあります。細菌や、かびの一種の真菌、ウイルスなどの感染を伴い、重症となることもあります 。
兎眼の主な原因は顔面神経まひであり、単純性疱疹(ほうしん)、帯状疱疹などのヘルペスウイルス感染症で、一般的には口唇ヘルペスを患ったことがある人が急性あるいは亜急性に、顔面神経まひを発症し、上下のまぶたの開閉にかかわる眼輪筋がまひで動かなくなるため、兎眼を合併します。症状は普通、片側だけの目に起こります。まれには、両側の目に起こります。
ほかには、脳梗塞(こうそく)や脳腫瘍(しゅよう)の部分症として顔面神経まひを発症したり、ベルまひといって原因ははっきりしていないもののヘルペスウイルスによる場合が多いと推定されている顔面神経まひを発症したりして、兎眼を合併します。
まれには、外傷後のまぶたの傷跡による閉瞼(へいけん)障害によって、兎眼を起こすこともあります。
兎眼の症状に気付いたら、原因の治療が必要ですので、眼科の専門医を受診することが勧められます。
![[目]](https://blog.ss-blog.jp/_images_e/84.gif)
眼科の医師による診断では、顔面神経まひの原因を調べるために、頭部のCT(コンピュータ断層撮影)検査やMRI(磁気共鳴画像撮影)検査を行います。
眼科の医師による治療では、顔面神経まひを治すことを第一とします。目に関しては、顔面神経まひの症状が軽快してくるまでの間、目の表面が乾燥するのを防ぐため、軽症では、防腐剤を含んでいない人工涙液を頻回に点眼します。
中等症では、抗菌剤眼軟こうを入れて眼帯をします。重症の兎眼では、目を閉じた上から透明な専用保護膜を張ったり、角膜に穴が開く危険性があったり痛みが強い場合には、上と下のまぶたを一時的に縫い合わせたりします。
睡眠中だけに症状がみられる夜間性兎眼の場合は、睡眠時のみ、抗菌剤眼軟こうを塗ることで対応することが必要です。
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■用語 投球骨折 [用語(と)]
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投球骨折とは、野球などでのボールを投げる動作、または腕相撲などでの立てた腕を倒し合う動作によって、上腕骨骨幹部がらせん状に折れる骨折。
野球の投手の全力投球や、野球のバックホーム時の全力送球、野球の捕手の盗塁阻止時の全力送球、腕相撲やアームレスリングの立てた腕を倒し合う対戦などにより1回の強い外力が働いて生じる場合と、野球の投手によくみられるような使いすぎによって生じる場合とがあります。
いずれの場合も、肩の関節と肘(ひじ)をつないでいる上腕骨の骨幹部に、肩側と肘側の動きの違いから加わるひねるような回旋力が作用して、骨折が発生すると考えられます。
また、この骨折が野球で発生する要因として、ある程度以上の筋力があること、投球フォームのバランスが悪いことなどが指摘されています。筋力の弱い小中学生や女性、バランスのとれた投球フォームを習得している野球部員やプロ野球選手にはあまり起こらず、筋力の強い青壮年の草野球選手によく発生します。
投球骨折が発生すると同時に、骨折した骨が上腕骨に接するように走行している橈骨(とうこつ)神経を傷付け、橈骨神経まひを合併することがあります。橈骨神経まひが発生すると、手首と手指の付け根の関節に力が入らず伸ばしにくくなり、手首と手指がダランと垂れる下垂手になります。親指、人差し指、中指の伸ばす側を含む手の甲から、前腕の親指側の感覚の障害も生じます。
使いすぎによる場合には、上腕の痛みなどの前触れがあることもありますが、突然発生することが少なくありません。野球ならボールを投げた瞬間、腕相撲やアームレスリングなら力を入れた瞬間に、「ボキッ」という骨の折れる音がして、肘が変形してはれ、動かそうとすると肘がひどく痛みます。
応急処置として三角巾(きん)や副子(ふくし)で肘と上腕を固定し、できるだけ早く整形外科を受診することが必要です。
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整形外科の医師による診断では、上腕が内側に曲がった変形と、内出血によるはれが認められます。X線(レントゲン)検査を行うと、上腕骨骨幹部の中間部などにらせん状の骨折線を認めます。橈骨神経まひの合併が疑われる場合には、電気を用いた筋電図検査を行い、神経の伝導速度を測定します。
整形外科の医師による治療では、原則的に保存療法を行います。手で徒手整復して骨を元の位置に戻し、整復した状態が維持できる場合は、ギプスで固定し、骨がくっつくのを待ちます。らせん骨折で骨折の面が広いので、比較的良好な骨癒合が得られます。
整復した状態が維持できず、骨折部がずれたりする場合は、鋼線と呼ばれる金属で骨を固定する手術か、金属のネジで骨を固定する手術を行います。その後、ギプス固定を施し、骨折が治癒した後に固定具の鋼線、ネジを除去します。
また、3カ月ほど様子を見て合併した橈骨神経まひが回復しない場合は、神経剥離(はくり)、神経縫合、神経移植などの手術を行います。神経の手術で回復の望みの少ないものは、ほかの筋肉で動かすようにする腱(けん)移行手術を行います。
予防対策としては、上腕に大きな回旋力がかからないような投球フォームの習得や、投球前の十分なウォーミングアップを行うほか、痛みなどの前触れに気付いたら投球を中止することが大切です。