■病気 手足のしびれ [病気(て)]
手足のしびれは、なぜ起こる?
手足のしびれは、神経からのサインです。きちんと検査をして、適切な対処を心掛けましょう。
「ピリピリする」、「ジンジンする」など人によって訴える症状はさまざまですが、手足のしびれの多くは、体を通る末梢(まっしょう)神経や中枢神経のどこかで神経が刺激されたり、伝導が正常に行われなかったして起こります。痛みや灼熱(しゃくねつ)感を伴う場合もあります。
原因となる病気で代表的なのは、変形性脊椎(せきつい)症。背骨や周囲の組織が変形し、神経を刺激するために、しびれや痛みを引き起こします。私たち日本人には神経が通る脊柱管(せきちゅうかん)の狭い人が多いために、発症しやすいと見なされています。
また、パソコンに長時間、向かっている人の中に、手指のしびれを訴える方も多く見られるところですが、この場合は、重症化することはまれです。ただし、しびれが繰り返したり、持続したりしたら、何かの病気のサインである可能性もありますので、専門医の検査をぜひ受けましょう。
原因をチェック
●頚椎や腰椎の疾患
変形性脊椎症は、加齢などによって頸椎(けいつい)や腰椎が変形し、神経を圧迫するものです。多くの場合、頸椎なら手に、腰椎なら脚に症状が現れます。
脊椎症の一つである腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症では、歩くと脚がしびれ、立ち止まって前かがみになると治まるのが特徴で、50歳代以上で発症します。
骨と骨との間のクッションの役割を果たしている椎間板(ついかんばん)が、衝撃などによって突出してしまい、神経を圧迫するのが椎間板ヘルニア。こちらは、青壮年期に多く発症します。
●末梢神経の障害
女性の方に多く発症するのが、手根管(しゅこんかん)症候群。手首を通る神経の通り道が狭くなり、小指以外の4本の指がしびれます。肘部管(ちゅうぶかん)症候群では、小指や薬指の一部がしびれます。ひじの内側を通る神経が、関節の変形や良性の腫瘍(しゅよう)などにより圧迫されて、発症します。
●血行不良
動脈硬化により血行が悪くなり、脚がしびれるのが閉塞(へいそく)性動脈硬化症です。中高年の男性の方に多く、初期には歩くと脚にしびれや痛みが出て、しばらく休むと治まります。
上胸部で手指への血行が悪くなることで発症するのが、胸郭出口症候群です。なで肩の若い女性の方に多く見られ、手がしびれたり、肩が凝ったりします。
●その他
骨折、脱臼、切り傷などで神経が傷付き、しびれが出るケースもあります。また、糖尿病が進行すると、末梢神経障害で手足の先がしびれます。
脳血管障害の初期やその後遺症、さらに脊髄腫瘍、骨のがん、ウイルスや細菌の感染などでも、手足がしびれることがあります。
対策へのアドバイス
●同じ姿勢を避ける
デスクワークなどで同じ姿勢を続けていると、当然、体に負荷がかかります。約30分に一度、首や肩を回したり、腰を伸ばしたりして、体を動かしましょう。
椅子(いす)の高さは、自分の体に合わせて調節しておきましょう。
●日常生活での注意
しびれの原因となる病気によって、日常生活での対処法は異なります。
脊椎症の場合は、まず体重を増やさないことが大切で、コルセットも有効。無理な運動は避け、しびれや痛みがとれてから、医師の指示に従って腹筋や背筋を鍛えましょう。水泳がお勧めのスポーツです。
頸椎症の場合は、首を少し前かがみにすると、症状が和らぎます。反対に、首を後ろに反らす、うがいをする際のような動作は控えましょう。頭の重みが神経を圧迫するので、つらい時は横になりましょう。
胸郭出口症候群では、肩付近の筋肉を鍛えます。
●対症療法で症状を緩和
脊椎症や椎間板ヘルニア、手根管症候群、肘部管症候群では、薬物療法などの対症療法が主となり病状に応じて手術も行われています。
椎間板ヘルニアの場合では、医師が治療を続けるうちに、突出したヘルニアの塊が体の免疫反応などにより消失し、症状が治まるケースも、よくあります。
●体に負担をかけない姿勢
不自然な姿勢を続けると、背骨や筋肉に大きな負担がかかります。ふだんから正しい姿勢を心掛けたいものです。
◎椅子に座る時
・あごを少し引き、背中は真っすぐに伸ばす。
・腰とひざはほぼ直角に、太ももの上面はほぼ水平になるように。
・両腕はひじ掛けや机に乗せた際、水平になるように。
・足の裏全体が床に着くように。
◎寝る時
・敷き布団は軟らかすぎない物に。
・首が自然なカーブになる枕を使う。
詳しい病気の解説は四百四病の事典(http://ksjuku.com/jiten.html)へどうぞ
手足のしびれは、神経からのサインです。きちんと検査をして、適切な対処を心掛けましょう。
「ピリピリする」、「ジンジンする」など人によって訴える症状はさまざまですが、手足のしびれの多くは、体を通る末梢(まっしょう)神経や中枢神経のどこかで神経が刺激されたり、伝導が正常に行われなかったして起こります。痛みや灼熱(しゃくねつ)感を伴う場合もあります。
原因となる病気で代表的なのは、変形性脊椎(せきつい)症。背骨や周囲の組織が変形し、神経を刺激するために、しびれや痛みを引き起こします。私たち日本人には神経が通る脊柱管(せきちゅうかん)の狭い人が多いために、発症しやすいと見なされています。
また、パソコンに長時間、向かっている人の中に、手指のしびれを訴える方も多く見られるところですが、この場合は、重症化することはまれです。ただし、しびれが繰り返したり、持続したりしたら、何かの病気のサインである可能性もありますので、専門医の検査をぜひ受けましょう。
原因をチェック
●頚椎や腰椎の疾患
変形性脊椎症は、加齢などによって頸椎(けいつい)や腰椎が変形し、神経を圧迫するものです。多くの場合、頸椎なら手に、腰椎なら脚に症状が現れます。
脊椎症の一つである腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症では、歩くと脚がしびれ、立ち止まって前かがみになると治まるのが特徴で、50歳代以上で発症します。
骨と骨との間のクッションの役割を果たしている椎間板(ついかんばん)が、衝撃などによって突出してしまい、神経を圧迫するのが椎間板ヘルニア。こちらは、青壮年期に多く発症します。
●末梢神経の障害
女性の方に多く発症するのが、手根管(しゅこんかん)症候群。手首を通る神経の通り道が狭くなり、小指以外の4本の指がしびれます。肘部管(ちゅうぶかん)症候群では、小指や薬指の一部がしびれます。ひじの内側を通る神経が、関節の変形や良性の腫瘍(しゅよう)などにより圧迫されて、発症します。
●血行不良
動脈硬化により血行が悪くなり、脚がしびれるのが閉塞(へいそく)性動脈硬化症です。中高年の男性の方に多く、初期には歩くと脚にしびれや痛みが出て、しばらく休むと治まります。
上胸部で手指への血行が悪くなることで発症するのが、胸郭出口症候群です。なで肩の若い女性の方に多く見られ、手がしびれたり、肩が凝ったりします。
●その他
骨折、脱臼、切り傷などで神経が傷付き、しびれが出るケースもあります。また、糖尿病が進行すると、末梢神経障害で手足の先がしびれます。
脳血管障害の初期やその後遺症、さらに脊髄腫瘍、骨のがん、ウイルスや細菌の感染などでも、手足がしびれることがあります。
対策へのアドバイス
●同じ姿勢を避ける
デスクワークなどで同じ姿勢を続けていると、当然、体に負荷がかかります。約30分に一度、首や肩を回したり、腰を伸ばしたりして、体を動かしましょう。
椅子(いす)の高さは、自分の体に合わせて調節しておきましょう。
●日常生活での注意
しびれの原因となる病気によって、日常生活での対処法は異なります。
脊椎症の場合は、まず体重を増やさないことが大切で、コルセットも有効。無理な運動は避け、しびれや痛みがとれてから、医師の指示に従って腹筋や背筋を鍛えましょう。水泳がお勧めのスポーツです。
頸椎症の場合は、首を少し前かがみにすると、症状が和らぎます。反対に、首を後ろに反らす、うがいをする際のような動作は控えましょう。頭の重みが神経を圧迫するので、つらい時は横になりましょう。
胸郭出口症候群では、肩付近の筋肉を鍛えます。
●対症療法で症状を緩和
脊椎症や椎間板ヘルニア、手根管症候群、肘部管症候群では、薬物療法などの対症療法が主となり病状に応じて手術も行われています。
椎間板ヘルニアの場合では、医師が治療を続けるうちに、突出したヘルニアの塊が体の免疫反応などにより消失し、症状が治まるケースも、よくあります。
●体に負担をかけない姿勢
不自然な姿勢を続けると、背骨や筋肉に大きな負担がかかります。ふだんから正しい姿勢を心掛けたいものです。
◎椅子に座る時
・あごを少し引き、背中は真っすぐに伸ばす。
・腰とひざはほぼ直角に、太ももの上面はほぼ水平になるように。
・両腕はひじ掛けや机に乗せた際、水平になるように。
・足の裏全体が床に着くように。
◎寝る時
・敷き布団は軟らかすぎない物に。
・首が自然なカーブになる枕を使う。
詳しい病気の解説は四百四病の事典(http://ksjuku.com/jiten.html)へどうぞ
タグ:病気(て) 手足のしびれ 手指伸筋腱損傷 骨腫瘍 くる病(骨軟化症) 重症筋無力症 腕神経叢まひ ガングリオン(結節腫) 脊椎分離症、脊椎すべり症 肘部管症候群 腰椎椎間板ヘルニア 胸郭出口症候群 椎間板変性症、変形性脊椎症 頸肩腕症候群 石灰沈着性腱板炎 五十肩(肩関節周囲炎) ストレートネック 肘内障 脊柱管狭窄症 骨軟骨骨折 デュプレー病 有鉤骨骨折 フォレステイル病 腱板断裂 回外筋症候群 前骨間神経まひ 後骨間神経まひ 脊柱靭帯骨化症 ミリタリーネック 老人性円背 円背 脊椎後湾症 骨系統疾患 異所性骨化 骨化性筋炎 手指の変形性関節症 リトルリーグ肘 リトルリーグ肩 コーレス骨折 橈骨遠位端伸展型骨折 肘関節脱臼 橈骨頭亜脱臼 遅発性尺骨神経まひ 強直性脊椎肥厚症 アーミーネック 若木骨折 胸椎黄色靭帯骨化症 加齢性筋肉減弱症 中手骨骨幹部骨折 第1中手骨基底部骨折 母指CM関節脱臼骨折 中手骨頸部骨折 ボクサー骨折 軟骨石灰化症 前縦靭帯骨化症 投球骨折 肘関節内側側副靭帯損傷 後方型野球肘 肩甲上神経損傷 ヘバーデン結節 ブシャール結節
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