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■30〜50歳代の女性に、トランス脂肪酸の過摂取の傾向 [健康ダイジェスト]

 マーガリンやスナック菓子などの原料に含まれ、心臓病との関係が指摘されるトランス脂肪酸の摂取量を探るために、東京大など8大学のグループが日本で初めて実施した本格調査の結果が、まとまりました。
 世界保健機関(WHO)と国連食糧農業機関(FAO)が勧める「1日にとる総カロリーの1パーセント未満」という目安を超えて摂取していた人が、30〜40歳代の女性で3割を超えました。疑われるのは、お菓子。
 トランス脂肪酸は植物油を加工した油や、それを使ったビスケットやケーキ、ファストフード、菓子パンなどに含まれます。多量に摂取すると血中の悪玉(LDL)コレステロールを増やし、善玉(HDL)コレステロールを減らして、動脈硬化や心筋梗塞(こうそく)などの発症リスクが高まるとされます。
 調査では、526の食品ごとに、含まれるトランス脂肪酸の量を国内外のデータを使って検討したほか、国内4地域に住む30〜60歳代の男女225人に、季節ごとに4日間ずつ計16日間、食事の内容を詳しく記録してもらい、摂取量を算出しました。
 1日の平均摂取量は男女とも1.7グラム、総カロリーに占める割合はそれぞれ0.7パーセント、0.8パーセント。30歳代の女性では2.1グラム(総カロリーの1パーセント)、40歳代の女性で1.9グラム(同0.9パーセント)でしたが、この両世代の女性の中には、WHOなどの推奨の範囲内に収まらない1パーセント以上の人がそれぞれ33パーセント、38パーセントいました。50歳代の女性でも、1パーセント以上の人が25.1パーセントいました。
 女性全体では、トランス脂肪酸のもとになった食品のうち、お菓子類が22パーセントを占めたのに対して、男性全体では、15パーセント。お菓子をたくさん食べる女性の習慣が、トランス脂肪酸を多く摂取することにつながった可能性があります。
 一方、福島瑞穂消費者行政担当相は24日の会見で、トランス脂肪酸の食品への含有量の表示義務化を検討するように、消費者庁に指示したことを明らかにしました。欧米などでは食品への含有量の規制や表示の義務化が進んでおり、日本国内でも消費者団体などから「規制が必要だ」との要望が上がっていました。
 食品安全委員会では、「平均的な日本人の食生活ではすぐに、トランス脂肪酸による健康被害が出るようなことはない。バランスの良い食事を心掛けることが大切」としています。

 2010年3月24日(水)




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