SSブログ

■超多剤耐性結核菌の集団感染 佐賀県内の病院で全国初 [健康ダイジェスト]

 佐賀県は15日、結核治療に使われる主要な薬が効かない超多剤耐性結核菌(XDR)の集団感染が発生したと発表しました。感染者は計10人で、うち8人は県中部の同じ民間病院における院内感染。厚生労働省によると、超多剤耐性結核菌の集団感染が明らかになったのは国内で初めてといいます。
 同県によると、県立病院に結核で入院した50歳代男性が2006年9月に退院。その後、民間病院で通院治療を受けている間、結核菌が超多剤耐性に変異したとみられます。今月12日までに、この民間病院の患者1人と医療従事者7人、従事者の家族1人に感染が確認されました。
 感染者のうち50歳代男性を含む3人が発症し、2人は完治。1人が治療中ですが、命に別条はありません。残る7人は発症していませんが、1人が検査のため入院しているといいます。
 同県の健康増進課は、「50歳代男性が薬をきちんと服用しなかったために、菌が変異したとみられる」としています。感染者の経過観察を続けますが、「集団感染はひとまずストップした」としています。
 超多剤耐性結核菌は3剤以上の治療薬が効かない結核菌。症状は通常の結核と変わりませんが、治療薬が限られ、長期の入院、治療が必要になります。国内では、1年間におよそ2万4000人が結核を発症し、このうち100人ほどが超多剤耐性結核菌によるものとみられています。
 発症した後でも、早期に見付かれば肺の一部を切除して治療できますが、発見が遅れると薬が効かないため死亡することもあります。
 結核に詳しい大阪府立呼吸器・アレルギー医療センターの松本智成臨床研究部長は、「今回は医療スタッフの感染が多かったが、一般の病院でも、対策が不十分だと患者から感染が広まってしまうことがある。結核菌は空気感染するので、せきをしている患者にはマスクを着用してもらうなど院内感染対策を徹底してほしい」と話しています。

 2011年4月16日(土)




nice!(6)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 6

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0