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■幹細胞を移植し大腸を修復 医科歯科大、潰瘍治療に期待 [健康ダイジェスト]

 大腸のさまざまな細胞になる幹細胞を体外で増やし、傷付いた部分に移植して修復することに、東京医科歯科大の渡辺守教授(消化器内科)らの研究チームがマウスで成功しました。人で応用できれば、自分の細胞を使った大腸の難病治療につながる可能性があります。
 12日付、米科学誌ネイチャーメディシン(電子版)で発表しました。
 大腸の内壁表面にある「上皮細胞」は、傷付くと潰瘍や大腸がんにつながります。研究チームは、マウスの上皮細胞を特定の3つの蛋白質を加えた液体で培養し、体外で大量に増殖を繰り返す技術を開発。この技術を使うと、上皮細胞に多く含まれ大腸のさまざまな細胞になる能力を持つ幹細胞も増やせることを確かめました。
 増やした幹細胞を、特殊なゼリー状の物質に混ぜ、人工的に潰瘍を作り出したマウスの患部に移植したところ、約4週間後には周囲の上皮細胞と変わらない正常な組織になり、潰瘍を修復できました。この状態を6カ月以上維持できたといいます。
 研究チームは、人の大腸組織から上皮細胞を体外で大量に増やす技術も開発しています。渡辺教授は、「難病に指定されている潰瘍性大腸炎や、肛門付近に穴が開く痔ろうなどの治療に生かせる可能性がある」と話しています。

 2012年3月12日(月)




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