■用語 変形性母指手根中手関節症 [用語(へ)]
母指の付け根の関節軟骨が擦り減ることによって生じる疾患
変形性母指手根中手(しゅこんちゅうしゅ)関節症とは、母指(親指)の付け根の関節軟骨が擦り減り、骨どうしが直接ぶつかり合うことで痛みを覚える疾患。母指CM関節症、母指変形性CM関節症とも呼ばれます。
母指の手根中手関節はCM関節とも呼ばれ、指の手前の甲の骨である第1中手骨と、手首の小さい骨である大菱形骨(だいりょうけいこつ)の間にある関節で、母指が他の指と向き合って、物をつまんだり、握ったりなどの動作をする上で、大きな働きを担っています。
そのぶん使いすぎや老化に伴って、関節軟骨の摩耗が起きやすく、進行すると関節がはれ、第1中手骨の基部が外側に亜脱臼(あだっきゅう)してきて、母指が変形してきます。
変形性母指手根中手関節症を発症すると、物をつまむ時や瓶のふたを開ける時など母指に力を必要とする動作で、母指の付け根付近に痛みが出ます。進行すると、この付近が膨らんできて、母指が横に開きにくくなります。また、母指の先にある関節が曲がり、手前の関節が反った白鳥の首と呼ばれる変形を示してきます。
ひどくなると安静時にも痛かったり、変形が気になるようになってきます。
中高年女性に多く見られ、手芸や園芸など手をよく使う趣味を持つ人だけでなく、特に何もしていない人でも発症します。近年は高齢化により、発症者数は急増しています。
母指の異変を感じたら、早めに整形外科を受診することが勧められます。素人判断で市販薬を用いたり、自己流の対応をとったりして受診を先延ばしにしていると、病状の悪化を招くことになります。
変形性母指手根中手関節症の検査と診断と治療
整形外科の医師による診断では、X線(レントゲン)検査を行います。X線写真で、母指手根中手関節の透き間が狭く、関節軟骨が擦り減って骨が直接ぶつかり合った部位に骨棘(こつきょく)と呼ばれる小さな突起があったり、時に亜脱臼が認められると、確定できます。
区別しなければならない疾患には、手首の母指側の腱鞘(けんしょう)炎であるドケルバン病や、リウマチによる関節炎があります。
整形外科の医師による治療では、痛みが軽いうちは消炎鎮痛剤入りの湿布剤などの外用薬を用います。また、関節保護用の軟性装具を着けるか、固めの包帯を母指から手首にかけて8の字型に巻いて動きを制限し、痛みの軽減を図ります。
それでも不十分な際は、消炎鎮痛剤の内服、ステロイド剤(副腎〔ふくじん〕皮質ホルモン)の関節内注射を行います。
痛みが強く、亜脱臼を伴う高度な関節の変形や母指の白鳥の首変形が見られる際には、大菱形骨の一部を取り除いて関節を作り直す関節形成術、関節を動かないように固定する関節固定術、人工関節を使う人工関節置換術などの手術を行います。
変形性母指手根中手(しゅこんちゅうしゅ)関節症とは、母指(親指)の付け根の関節軟骨が擦り減り、骨どうしが直接ぶつかり合うことで痛みを覚える疾患。母指CM関節症、母指変形性CM関節症とも呼ばれます。
母指の手根中手関節はCM関節とも呼ばれ、指の手前の甲の骨である第1中手骨と、手首の小さい骨である大菱形骨(だいりょうけいこつ)の間にある関節で、母指が他の指と向き合って、物をつまんだり、握ったりなどの動作をする上で、大きな働きを担っています。
そのぶん使いすぎや老化に伴って、関節軟骨の摩耗が起きやすく、進行すると関節がはれ、第1中手骨の基部が外側に亜脱臼(あだっきゅう)してきて、母指が変形してきます。
変形性母指手根中手関節症を発症すると、物をつまむ時や瓶のふたを開ける時など母指に力を必要とする動作で、母指の付け根付近に痛みが出ます。進行すると、この付近が膨らんできて、母指が横に開きにくくなります。また、母指の先にある関節が曲がり、手前の関節が反った白鳥の首と呼ばれる変形を示してきます。
ひどくなると安静時にも痛かったり、変形が気になるようになってきます。
中高年女性に多く見られ、手芸や園芸など手をよく使う趣味を持つ人だけでなく、特に何もしていない人でも発症します。近年は高齢化により、発症者数は急増しています。
母指の異変を感じたら、早めに整形外科を受診することが勧められます。素人判断で市販薬を用いたり、自己流の対応をとったりして受診を先延ばしにしていると、病状の悪化を招くことになります。
変形性母指手根中手関節症の検査と診断と治療
整形外科の医師による診断では、X線(レントゲン)検査を行います。X線写真で、母指手根中手関節の透き間が狭く、関節軟骨が擦り減って骨が直接ぶつかり合った部位に骨棘(こつきょく)と呼ばれる小さな突起があったり、時に亜脱臼が認められると、確定できます。
区別しなければならない疾患には、手首の母指側の腱鞘(けんしょう)炎であるドケルバン病や、リウマチによる関節炎があります。
整形外科の医師による治療では、痛みが軽いうちは消炎鎮痛剤入りの湿布剤などの外用薬を用います。また、関節保護用の軟性装具を着けるか、固めの包帯を母指から手首にかけて8の字型に巻いて動きを制限し、痛みの軽減を図ります。
それでも不十分な際は、消炎鎮痛剤の内服、ステロイド剤(副腎〔ふくじん〕皮質ホルモン)の関節内注射を行います。
痛みが強く、亜脱臼を伴う高度な関節の変形や母指の白鳥の首変形が見られる際には、大菱形骨の一部を取り除いて関節を作り直す関節形成術、関節を動かないように固定する関節固定術、人工関節を使う人工関節置換術などの手術を行います。
タグ:用語(へ) 骨軟化症 変形性母指手根中手関節症 軟骨性外骨腫 鎖骨骨折 上腕骨内側上顆炎 狭窄性腱鞘炎 上腕骨小頭骨端症 化膿性腱鞘炎 頭部脊柱管狭窄症 広範脊柱管狭窄症 頸部脊柱管狭窄症 脊椎過敏症 パンナー病(上腕骨小頭骨端症) 骨端症(成長痛) 神経圧迫症候群 肩腱板炎 上腕骨外側上顆炎、上腕骨内側上顆炎 脊椎圧迫骨折 デュプイトラン拘縮 変形性頸椎症 大理石骨病 橈骨神経まひ 正中神経まひ ギヨン管症候群 尺骨神経管症候群 黄色靭帯骨化症 カーパルトンネル症候群 手首トンネル症候群 肘トンネル症候群 インピンジメント症候群 ぶつかり症候群 挟まり症候群 骨髄線維症 椎間板変性症 滑膜骨軟骨腫症 橈骨遠位端骨折 化膿性骨髄炎 ドケルバン病 サルコペニア 橈骨茎状突起痛 内側型野球肘 漏斗胸 肘離断性骨軟骨炎 上腕骨小頭骨軟骨障害 外側型野球肘 捕捉性ニューロパチー 絞扼性神経障害 肩峰下滑液包炎 石灰沈着性腱炎 肩腱板断裂 腕骨外側上顆炎、上腕骨内側上顆炎
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