SSブログ

■全がん協、がん5年後の生存率を公表 がんの生存率示すシステムも運用 [健康ダイジェスト]

 国立がん研究センター(東京都中央区)など全国のがん専門診療施設が加盟する「全国がん(成人病)センター協議会」(全がん協)は23日、胃、肺、大腸、乳、子宮頸の5部位のがんについて、28の病院別に治療開始から5年後の生存率を公表しました。
 がん患者への情報公開の一環で、病院別生存率の公表は2007年、2008年に続き3回目。各病院で生存率に差がありますが、状態の悪い患者の比率が高いほど生存率は低くなるため、全がん協では「生存率の数字だけで病院を選ぶべきではない」としています。
 全がん協に加盟する31病院のうち、症例数などで基準に達した28病院が、2001~2003年に初めて治療を受けた患者のデータを公表しました。それによると、胃がんで生存率が最も高かったのは大阪府立成人病センターで80・2パーセント。最も低いのは茨城県立中央病院で56・2パーセントでしたが、大阪府立成人病センターは初期がん(1期)の患者数が進行がん(4期)の6・5倍で初期が多いため、生存率が高かったとみられます。
 手術できないほど状態の悪い患者が多ければ手術率は下がり、生存率は低下します。また、各地の病院が独自に公表している数字は、外科手術の生存率のみで、手術ができない進行患者の情報を含まないなど、生存率が高く出る傾向があります。
 同様に、肺がんは58・1~24・8パーセント、大腸がんは81・4〜64・0パーセント、乳がんは95・4~84・1パーセント、子宮頸がんは84・4~65・8パーセントと、病院ごとにばらつきがありました。肺がんは5部位のがんの中では、生存率が最も低くなりました。
 全がん協では、「今後は化学療法や放射線療法などによる生存率のデータもそろえていきたい」としています。
 全がん協はさらに、1997年から2004年の全がん協施設24万件の症例をデータベース化。このデータを基に、30種類以上の部位のがんについて年齢や性別、進行度、受けた治療方法などをを入力すると、5年後までの平均的な生存率がわかる新システム「KapWeb」も、23日から開始しました。
 システムの開発に携わった千葉県がんセンター研究局の三上春夫部長は、「患者さんが自身の状況に応じた治療成績を見ることができる初めての仕組みで、有効な治療法の選択や再発を防ぐために注意すべき点など、主治医に相談する際に役立ててもらいたい」と話しています。
 「KapWeb」は、全がん協ホームページ(http://www.zengankyo.ncc.go.jp/)から閲覧できます。

 2012年10月23日(火)




nice!(12)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:健康

nice! 12

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0