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■トランス脂肪酸、米国が使用禁止へ 心臓疾患の予防を理由に [健康ダイジェスト]

 米国の食品医薬品局(FDA)は7日、マーガリンなどに含まれ、過剰摂取すると動脈硬化などを引き起こすとされるトランス脂肪酸の使用を段階的に禁止する方針を固めました。
 FDAは、血中の悪玉コレステロールを増加させ、心臓疾患のリスクを高めるトランス脂肪酸を「食用として安全と認められない」と暫定的に判断しました。
 今後60日間で国民から意見を募り、この判断が最終的に確定すれば、許可を受けた場合を除き使用を原則禁止します。食品業界には激変緩和措置として、一定の猶予期間を与えます。
 トランス脂肪酸は、植物油を加工して作るマーガリンやショートニング(食用油脂)、これらを原材料とする菓子パンやケーキなどの食品、揚げ物などに多く含まれます。米国では2006年から、加工食品に含有量の表示が義務付けられており、ニューヨーク市など一部自治体では、独自に使用を規制してきました。
 FDAによると、米国人のトランス脂肪酸の摂取量は、2003年の1日平均4・6グラムから2012年には日本人並みの1日平均1グラムにまで減少。健康への悪影響が指摘されたことで、自主的に使用を避ける食品メーカーやファストフード店が増えたことなどが影響したとみられます。
 ただし、一般家庭でよく食べられている冷凍ピザや、電子レンジで調理するポップコーン、コーヒー用クリームなど含有する食品はまだ多くみられます。
 FDAは、トランス脂肪酸の使用の全国的な規制により、新たに年間2万人の心臓発作を減らし、7000人が心臓発作で亡くなるのを防げるとしています。
 日本では、食品でのトランス脂肪酸の含有量の表示義務や、使用規制は特にありません。平均的な食生活を送っている日本人のトランス脂肪酸の摂取量は、健康上問題になるレベルではないとされ、現時点で規制強化の動きはありません。1日にとる総カロリーの1パーセント未満にするよう求める世界保健機関(WHO)などの勧告も、満たしています。
 現在、食品でのトランス脂肪酸の含有量の表示を義務付けている国・地域としては、米国のほか、カナダ、ブラジル、アルゼンチン、チリ、韓国、台湾、香港などがあります。

 2013年11月8日(金)




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