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■先天性風疹症候群、新たに4人の報告 全国で計26人に [健康ダイジェスト]

 風疹の流行の影響で新生児の目や心臓などに障害が出る症例が全国で相次ぐ中、先週までに4人が「先天性風疹症候群」と新たに診断され、専門家は今後さらに増え恐れがあるとして新生児の診断や治療体制を整える必要性を訴えています。
 風疹は妊娠中の母親が感染すると新生児の心臓や目、耳などに障害が出る先天性風疹症候群になる恐れがあり、今年の春から夏にかけて風疹の流行がピークとなったことから、この冬にかけて生まれる新生児への影響が心配されています。
 こうした中、先週までに東京都、三重県、埼玉県、大阪府で合わせて4人の新生児が新たに先天性風疹症候群と診断されたことが、医療機関からそれぞれの自治体に報告されたということです。
 この結果、昨年から続く流行で先天性風疹症候群と診断された新生児は全国で26人となりました。
 国立成育医療研究センターの久保隆彦医師は、「流行のピークから見て来年の2月ごろにかけて障害が出る赤ちゃんが増える恐れがある。赤ちゃんの診断や治療体制を整えるとともに流行を繰り返さないため予防接種をさらに推進すべきだ」と話しています。
 先天性風疹症候群は、風疹ウイルスに免疫のない妊婦が妊娠初期に風疹にかかることにより、胎盤を介して胎児に感染し、生まれた新生児に多様な形態異常や障害を生じる先天異常症です。形態異常や障害の程度とその頻度は、風疹ウイルス感染と妊娠の時期の関係によります。
 妊娠1カ月以内に風疹にかかると約50パーセント、妊娠3カ月以内の場合は約20パーセントの確率で、先天性風疹症候群の新生児が生まれます。妊娠6カ月をすぎれば、胎児に感染は起こっても、先天性風疹症候群は出現しなくなります。
 低出生体重のほか、形態異常や障害には、生後一過性に認められるものと永久障害を残すものとがあります。生後一過性に認められるものとしては、血小板減少性紫斑病、肝脾腫、肝炎、溶血性貧血、大泉門膨隆、間質性肺炎などがあります。
 永久障害を残すものとしては、眼球異常、心臓の奇形、聴力障害、中枢神経障害などがあります。眼球異常には白内障、緑内障、網膜症、小眼症、心臓の奇形には動脈管開存症、心室中隔欠損症、心房中隔欠損症、肺動脈狭窄症、聴力障害には感音性難聴、中枢神経障害には精神発達遅延、脳性まひ、小頭症、水頭症などがあります。

 2013年11月7日(木)




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