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■デング熱、温暖化進めば北海道にも流行リスク 研究機関などが報告 [健康ダイジェスト]

 この夏から秋にかけて、東京都の代々木公園周辺などで感染が相次いだデング熱は、ウイルスを媒介する蚊の生息する地域が、気温の上昇に伴って北上しており、今後、温暖化が進むと流行のリスクがある地域が北海道にも広がると予測されています。
 デング熱を巡っては、8月以降、代々木公園やその周辺などを訪れた人の感染が全国で相次ぎ、厚生労働省などによりますと、10月末時点で感染者は160人に上りました。
 ウイルスを持つ蚊が見付かった代々木公園は、感染の拡大を防ぐために10月31日までおよそ2カ月にわたって大部分が閉鎖されるなど大きな影響が出ました。公園を管理する東京都は今後、蚊が活動を始める来年春ごろ以降に備えて、園内での蚊の発生を抑えるため、雨水をためる側溝に薬剤を入れるなどの定期的な対策をとることにしています。
 環境省によりますと、デング熱のウイルスを媒介するヒトスジシマカは、戦後の1950年に行われた調査では、生息する地域の北限は栃木県の北部でした。
 それが、およそ50年後の2000年の調査では、秋田県の北部で確認されたのに続き、その10年後の2010年の調査では、青森県の一部でも確認され、生息する地域が次第に北上しています。
 環境省によりますと、ヒトスジシマカが生息する地域は年間の平均気温が11度以上の地域とほぼ重なっており、生息する地域が広がっている背景には、気温の上昇があるとみられています。
 さらに、将来予想される温暖化の被害について、国内の大学や研究機関がまとめた最新の報告書では、このまま温暖化が進めば今世紀末には生息する地域が北海道にも広がると予測されています。
 9月27日に公表されたIPCC(気候変動に関する政府間パネル )の作業部会の報告書の作成に参加した国立環境研究所環境都市システム研究室の肱岡靖明室長は、「デング熱が一般的な病気になると、日本中どこにいてもデング熱にかかってしまう可能性が非常に高い。流行の恐れのある地域が広くなると、それだけ対策費用もかかるし、抑えきれなくなるので深刻度は増していく」と指摘しています。

 2014年11月4日(火)

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