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■大村智氏がノーベル医学生理学賞を受賞 北里大、熱帯病の特効薬開発 [健康ダイジェスト]

 今年のノーベル医学生理学賞の受賞者に、熱帯の寄生虫の病気に効果がある抗生物質を発見したことなどで知られる北里大学特別栄誉教授の大村智氏が、アイルランド出身の研究者と中国の研究者とともに選ばれました。
 日本人がノーベル賞を受賞するのは、アメリカ国籍を取得した人を含め、昨年、物理学賞を受賞した赤崎勇氏と天野浩氏、中村修二氏に続いて23人目で、医学生理学賞の受賞は3年前、2012年の山中伸弥氏に続いて3人目となります。
 大村氏は、山梨県韮崎市出身の80歳。山梨大学を卒業後、北里大学薬学部の教授や北里研究所の所長などを務め、現在は北里大学特別栄誉教授を務めています。
 これまで微生物由来の有機化合物を多数発見し、薬学研究の分野で優れた業績を上げました。そして、寄生虫によって引き起こされるオンコセルカ症やリンパ性フィラリアなどの発生を劇的に抑えることができる「イベルメクチン」のもととなる「エバーメクチン」など、数々の抗生物質を発見しました。
 こうした業績が高く評価され、2012年には文化功労者に選ばれ、2014年にはガードナー国際保健賞を受賞しています。
 大村氏は記者会見で自らの業績について、「私の仕事は、微生物の力を借りているだけで、私自身が難しいことをしたわけでも偉いわけでもありません。私は、微生物がやってくれたことを整理しただけです」と語りました。
 大村氏とともに、アイルランド出身でアメリカ・ドゥルー大学の名誉リサーチフェローを務めるウイリアム・キャンベル氏、それに中国の研究機関に所属する屠(トゥー)ユウユウ氏も、今年のノーベル医学生理学賞に選ばれました。
 キャンベル氏は、大村氏と同じく寄生虫が原因となる感染症の治療に貢献したとして選ばれました。屠氏は、漢方として用いられていたキク科の植物から、世界三大感染症に数えられるマラリアに効く「アルテミシニン」という化合物を発見し、アルテミシニンを使った薬は今では世界中で使われているために選ばれました。
 ノーベル財団によりますと、中国人が医学生理学賞に選ばれるのは、今回が初めてだということです。

 2015年10月6日(火)




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