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■千葉市のコンサートに、西宮市の麻疹患者が来場 2次感染者が増える可能性 [健康ダイジェスト]

 千葉市の幕張メッセで8月14日に開かれた人気外国人アーティスト、ジャスティン・ビーバーのコンサートに、麻疹(はしか)に感染していた男性が来場していたことが判明しました。潜伏期間の10日が経過し、接触者に症状が現れる可能性があることから、国立国際医療研究センター病院・国際感染症センターが24日、関係各都県の医療機関などに注意を呼び掛けました。
 患者は兵庫県西宮市在住の10歳代の男性で、同市の発表によると発症の10日以内にインドネシアのバリ島を訪れていました。9日に39度を超える発熱があり13日以降、全身に発疹が現れました。その状態で13〜15日に神奈川県と東京都内を訪問、14日には千葉市の幕張メッセであったコンサートを観賞していたといいます。主催者によると、同日のコンサートの来場者は約2万5000人だったといいます。
 男性は19日に、西宮市内の医療機関で麻疹と診断されました。また、患者の男性の同居家族3人も発症が確認されています。
 国立感染症研究所によると、麻疹は空気感染、飛沫(ひまつ)感染、接触感染などさまざまな経路で感染。免疫を持たない人がウイルスに触れると、90パーセント以上が感染します。10〜14日の潜伏期間を経て38度前後の発熱が2〜4日続いた後、39・5度以上の高熱とともに全身に発疹が現れるのが特徴です。
 肺炎や中耳炎、心筋炎などの合併症を発症することがあり、まれには中枢神経系合併症を起こすことがあり、うち20〜40パーセントに後遺症が残るといいます。また、幼児期に感染後、学童期になってから「亜急性硬化性全脳炎(SSPE)」という、進行性で致死的な中枢神経疾患を起こすこともあります。
 治療は、対症療法以外ありません。ワクチンを2回接種すれば、95パーセントは免疫ができます。しかし、国内での1歳児のワクチン接種率は約50パーセントしかなく、感染の可能性がある人は全国に約300万人いると考えられています。
 初期症状が風邪に似ていることから、風邪として医療機関を受診した場合には、2次感染の恐れもあります。このため、国際感染症センターは旅行経路にある医療機関に対し、24日以降に発熱などで受診する患者には注意するよう呼び掛けています。
 国立感染症研究所の大石和徳センター長は、「1歳未満の赤ちゃんやワクチンを接種していない人は重症化するおそれが高い。発熱や発疹などの症状が出た場合は人の集まる場所には行かず、早めに医療機関を受診してほしい。特に妊婦は早産や流産することもあるので注意してほしい」と話しています。

 2016年8月24日(水)

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