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■がん13種を血液1滴で早期発見、8月中に新検査の臨床研究へ 国立がん研究センター [健康ダイジェスト]

 国立がん研究センター(東京都中央区)や東レ(東京都中央区)などは、血液1滴で乳がんや胃がんなど13種類のがんを早期発見する新しい検査法を開発し、8月中に臨床研究を始めることになりました。
 国立がん研究センターの研究倫理審査委員会が7月中旬、実施を許可しました。早ければ3年以内に、国に事業化の申請を行うといいます。
 一度に複数の種類のがんを早期発見できる検査法はこれまでなく、人間ドックなどに導入されれば、がんによる死亡を減らせる可能性があります。
 新しい検査法では、細胞から血液中に分泌され、遺伝子の働きを調節する微小物質「マイクロRNA(リボ核酸)」を活用。がん細胞と正常な細胞ではマイクロRNAの種類が異なり、一定期間分解されません。
 国立がん研究センターや検査技術を持つ東レなどは、がん患者ら約4万人の保存血液から、乳房、肺、胃、大腸、食道、肝臓、 膵臓(すいぞう)、胆道、卵巣、前立腺、膀胱、肉腫(にくしゅ)、神経膠腫(こうしゅ)の13種類のがんで、それぞれ固有のマイクロRNAを特定しました。
 血液1滴で、がんの「病期(ステージ)」が比較的早い「1期」を含め、すべてのがんで95%以上の確率で診断できました。乳がんは97%で、触診やマンモグラフィーでは見付けられないような初期の乳がんでも診断可能になっています。
 ただ、保存血液ではマイクロRNAが変質している可能性もあります。臨床研究では、患者や健康な人約3000人から提供してもらった新しい血液を使います。
 乳房や胃、肺、胃、大腸などのがんの早期発見では、エックス線や内視鏡などによる検診が有効とされますが、がんの種類ごとに検査を受ける必要があり、自費で検診を受けると費用もかかります。
 新しい検査法では、診断の確定に精密検査が必要になるものの、国立がん研究センター研究所の落谷孝広分野長は「簡単にがん検診を受けることができるようになるため、がん患者の生存率を上げることができる可能性がある。いずれは、がんのステージや特徴もわかるようになるだろう」と話しています。

 2017年8月13日(日)

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