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■新型コロナウイルス感染症の重症者、3週間で3倍近く増加 全国で32人から90人に [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスに感染した人のうち、重症者の数は30日の時点で全国で90人に上り、およそ3週間で3倍近くに増加しました。重症者の数は感染が確認された人の数より遅れて増加してくることから、今後さらに増える恐れがあります。
 新型コロナウイルスに感染し、集中治療室や人工呼吸器での管理が必要な重症者は、緊急事態宣言が出ていた今年5月1日には、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の乗船者を含めて332人に上りました。その後、減少に転じて7月10日には32人となり、緊急事態宣言が解除されて以降、最も少なくなりました。
 しかし、それ以降は再び増加。30日の時点では全国で90人となり、およそ3週間に3倍近く増加しました。31日の時点では87人。
 都道府県別にみますと、東京都が最も多く22人、次いで大阪府が16人、神奈川県が10人、兵庫県が8人、福岡県が5人、北海道が4人、埼玉県が4人、千葉県が4人、石川県が3人、愛知県が2人、滋賀県が2人、京都府が2人、群馬県が2人、和歌山県が2人、沖縄県が2人、茨城県が1人、奈良県が1人となっています。
 第1波と呼ばれる時期と比べて重症者の割合が低いことについて、厚生労働省の専門家会合の脇田隆字座長は、若年層の数が多いこと、検査体制の拡充などで症状が出てから診断されるまでの期間が現在では5日程度まで短縮されていること、重症化を予防する治療薬の活用が進んでいること、を指摘しています。
 しかし、最近は40歳代以上の感染者の数が増えている上、第1波の時に重症者数のピークが感染確認のピークより1カ月ほど遅れたことから、今後、重症者の数はさらに増加する恐れがあり、予断を許さない状況となっています。
 新型コロナウイルスで重篤になった場合の最後のとりでともいわれる人工心肺装置「ECMO(エクモ)」について、全国の集中治療の状況についてまとめている「ECMOnet」によりますと、30日時点でECMOを装着している患者は全国で10人となっています。
 緊急事態宣言が全国に出された、今年4月7日時点では30人で、今の3倍の患者がECMOを装着していました。
 当時は、4月に入ってから急増し、ピークとなった4月27日には62人になっています。
また、人工呼吸器を装着している人の数は7月1日には68人でしたが、30日の時点では83人となっており、増加傾向にあります。
 ECMOnetの代表を務める竹田晋浩医師は、「今後、ECMOを使う患者は確実に増えると考えられる。特に50歳以上では基礎疾患がなくてもECMOが必要な患者がある程度出てくるとされているので、今後、感染者の年代も注意深くみる必要がある。医療がひっ迫すれば助けられる人も助けられなくなるため、重症者を減らすためにも新たな感染者数を少なくする努力が必要だ」と話しています。

 2020年7月31日(金)

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