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■マウスのES細胞からミニ心臓の作製に成功 東京医科歯科大 [健康ダイジェスト]

 さまざまな細胞に変化できるマウスのES細胞(胚性幹細胞)から、実際に動く大きさが1ミリ程度のミニ心臓を作製することに初めて成功したと、東京医科歯科大学の研究チームが発表しました。
 この研究は、東京医科歯科大学の石野史敏教授(発生生物学)の研究チームが発表しました。
 受精卵から作られるES細胞は体のさまざまな細胞に変化させることができ、同じ性質を持ったiPS細胞(人工多能性幹細胞)とともに万能細胞とも呼ばれています。
 研究チームでは、マウスのES細胞に、胎児の心臓ができる際に多くみられる「ラミニン」という特殊なタンパク質を高い濃度で加えて培養しました。
 その結果、ES細胞は心筋細胞などに変化しながら、立体的に集まって、およそ2週間後には大きさが直径1ミリ程度の小さな心臓のような構造ができたということです。
 このミニ心臓は血液は流れていないものの、心房と心室が連動して動くポンプ機能を備えていて、実際の心臓と同じように拍動するということで、マウスの胎児の心臓によく似た構造だということです。
 研究チームによりますと、立体的な構造が再現された心臓の作製に成功したのは世界でも初めてだということです。
 石野教授は、「今後、人のiPS細胞でも同じようにミニ心臓ができるかを研究し、心臓ができるメカニズムの解明を進めたい。心臓を人工的に作製できれば薬剤の安全性の評価などにも応用できる可能性がある」と話しています。
 研究成果は3日、イギリスの科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」に掲載されました。

 2020年9月13日(日)

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