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■ヨーロッパの新型コロナウイルス「第2波」止まらず フランスの新規感染者2万339人 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルス感染症の流行の「第2波」で、フランス、ドイツ、イギリスなどヨーロッパの主要国で今週、1日当たり新規感染者数が最多になりました。各国政府は全国的な「都市封鎖」の再実施は避けたい方針で、自治体ごとに規制を強化し、感染封じ込めに懸命になっています。
 フランス保健当局は9日、国内で新型コロナウイルスの感染確認が前日から2万339人増えたと発表しました。同国で1日の増加数が2万人を超えるのは保健当局の記録上初めてで、「第2波」の勢いが強まっています。累計感染者数は、69万人を上回りました。
 今春の「第1波」の際に比べて検査数が多いことも背景にあり、検査の陽性率は現在10・4%。死者は前日から約60人増え、約3万2600人となりました。
 政府は8日、パリや南部マルセイユなどに加え、新たに南部リヨン、北部リールなど4都市を「最大警戒地域」に分類し、バーの営業を停止し、レストランの感染防止策を強化するなどの措置をとりました。
 バーの営業を禁じる一方、レストランの営業を認めているため、「根拠があいまい」と批判が出ており、オリビエ・ベラン保健相は「(テーブル席の)レストランはバーより感染率が低い」と説明しました。春の都市封鎖で打撃を受けた飲食業界には営業停止への反発が強く、マルセイユでは中央政府による飲食店閉鎖の決定に市長が抗議する事態になりました。
 ドイツの8日の発表では、1日当たりの新型コロナウイルス感染者数が4000人を突破しました。「第1波」のピークだった4月初め以降、初めてのことです。先週まで2000人台で推移していたため、アンゲラ・メルケル首相は「今春のような事態を再発させてはならない」と警戒感を示しました。ドイツは第1波で、商店閉鎖や移動制限を迫られました。
 また、ドイツは、EU圏内でも感染が深刻な地域を「危険地区」に指定し、入国者にPCR検査や隔離を求めています。フランスやスペイン、オランダなど近隣国も対象にしました。
 イギリスは4日、過去最多の2万人を記録。政府は「以前の検査の集計漏れを入れた結果」と説明したものの、8日の発表でも1万7000人を超え、4日に次ぐ多さになりました。イギリス、ドイツ、フランスはいずれも、週約100万件の大量検査を行っています。
 入院者数も急増し、各国で危機感が強まっています。フランスのパリ首都圏では6日、集中治療室の病床占有率が40%を超えたため、保健当局は病床確保のため、「ほかの病気の手術日程の先送りを始めた」と明らかにしました。フランスやスペインでは1日当たりの死者数が「第1波」のピーク時よりははるかに少ないものの、8月と比べて増加傾向がみられます。
 飲食店の営業規制も各地で相次ぎ、ドイツ・ベルリンでは10日以降、飲食店や商店に対し、午後11時から午前6時の夜間営業を禁止しました。ヨーロッパ連合(EU)本部があるベルギーのブリュッセルでは、8日から1カ月間、バーや喫茶店の営業が禁止されました。
 どこも全国的な都市封鎖の再実施を避けようと懸命で、イタリア政府は今週、「非常事態」を来年1月末まで延長することを決めました。ジュゼッペ・コンテ首相は「経済を止めるような厳しい措置は回避せねばならない」と述べ、理解を求めました。 
 スペインの裁判所は8日、中央政府が先週、マドリードで導入を決めた移動制限について、違法だと判断しました。地元自治体が「中央政府の一方的措置」だと抗議し、提訴していたもので、裁判所は「中央政府の越権行為で、市民の基本権の侵害に当たる」と認定しました。

 2020年10月10日(土)
 
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