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■ジェネリック医薬品、約2500品目で品薄 解消の見通し立たず [健康ダイジェスト]

 価格の安いジェネリック医薬品(後発薬)の品薄が長引いています。業界団体の調査では現在も出荷が滞っているものは約2500品目あり、後発薬全体の約3分の1に上ります。不足は一部の先発薬にも及んでおり、影響は深刻になっています。製薬会社は増産などに取り組むものの、解消の見通しは立っていません。
 後発薬メーカー37社でつくる日本ジェネリック製薬協会によると、品切れや出荷停止、出荷量が減るなどの品目は6月14日時点で2517ありました。協会長として5月に会見した高田製薬(さいたま市)の高田浩樹社長は、「多くの品目で供給不安が続きご迷惑をおかけしています」と陳謝しました。
 昨年12月時点では後発薬を中心に約3100品目が品薄で、厚生労働省は業界団体「日本製薬団体連合会」に増産などを呼び掛ける通知を出しました。それから半年たったが改善は思うように進んでいません。
 薬の不足は多くの患者や医療現場にとって負担となっています。飲み慣れた薬が手に入らず別のものに切り替えたことで、効果が十分に出なかったり、副作用が生じたりする可能性があります。後発薬から先発薬に戻せば医療費が増えることも考えられます。病院の担当者が薬の確保のため、何度も交渉する事例もあります。
 後発薬の品薄の発端は2020年12月。福井県あわら市のジェネリック医薬品メーカーの小林化工が製造していた水虫などの治療薬に、睡眠導入剤が混入していたことでした。意識を失うなど、健康被害が出たのは240人以上。中には運転中に事故を起こすなど、深刻なケースもありました。
 福井県や第三者委員会が調査に乗り出すと、製造や試験の工程で国が承認していない手順を取っていたことが次々と発覚。こうした不正を、当時の社長は15年以上前から認識していたといいます。
 さらにその後も、大手の日医工を始め、合計9つのメーカーで不正が発覚し、業務停止命令を受けます。現在も、国の基準に従った体制を整えるのに時間がかかるメーカーでは出荷が再開できておらず、薬不足が長期化しているのです。

 2022年6月21日(火)

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