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■オスのマウスのiPS細胞で卵子作製、子供も誕生 大阪大など世界初 [健康ダイジェスト]

 オスのマウスのiPS細胞(人工多能性幹細胞)から卵子を作り、別のマウスの精子と受精させて子供を誕生させることに、大阪大学の林克彦教授らの研究チームが成功しました。哺乳類のオスの細胞から卵子を作製したのは世界初で、絶滅が心配される動物の保全などに役立てたいとしています。
 研究成果の概要は2日までに、イギリスの科学誌「ネイチャー」に掲載されました。
 マウスや人の性別はXとYの性染色体の組み合わせで決まり、「XY」なら雄、「XX」なら雌になります。生殖遺伝学が専門の林教授らは、加齢によってY染色体が消え、X1本だけの細胞があることに着目。オスのマウスから作製したiPS細胞を数代にわたって培養し、Y染色体のない細胞を作った上で、特殊な化合物を使って「XX」の細胞を作り出しました。
 これを卵子に育てて別のオスの精子と体外受精させ、計630個をメスの子宮に移植。7匹の子供が誕生し、すべての子が成長することも確認できました。
 この技術を活用するとX染色体を増やすことが可能となり、林教授は「(女性のX染色体が欠けて発症する)ターナー症候群などの治療法開発に役立つのではないか」と説明しました。
 ただ、人の誕生に応用するには課題が多く、iPS細胞から人の卵子を作るには技術的に10年程度かかると見込まれるだけでなく、倫理的な議論が欠かせません。林教授は「技術の安全性を調べるのは我々の責任だが、どう使うかは社会に決めてもらうしかない」と話しています。
 研究チームでは、アフリカ中部に生息してきたものの、密漁や環境破壊によりケニアの施設で保護されているメス2頭しか生き残っていないキタシロサイのiPS細胞から卵子や精子のもとになる細胞を作る研究も進めていて、今回の成果を活用したいとしています。

 2023年5月3日(水)

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