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■期限切れの輸入新型ワクチン 厚労省が214億円分廃棄 [健康ダイジェスト]

 新型の豚インフルエンザの輸入ワクチンについて、厚生労働省は12日、ノバルティス社(スイス)から今年2~3月に購入した約214億円分(健康な成人換算で約1660万人分)のワクチンを有効期限切れで廃棄したと発表しました。廃棄作業はノバルティス社が実施したため、廃棄の実費について国の負担はなかったといいます。
 厚労省は昨年10月、新型インフルエンザの流行に備えてノバルティス社やグラクソ・スミスクライン社(イギリス)と計約9900万人分の輸入契約を結びましたが、感染が下火になるなどワクチンの需要が低下。一部を解約したものの、使われずに余っていました。ノバルティス社から購入した分の医療機関への出荷は、約2500人分にとどまりました。
 昨シーズンに調達された新型インフルエンザのワクチンは、グラクソ・スミスクライン社製と国産合わせてまだ約7900万人分が残っています。グラクソ・スミスクライン社製のワクチンの有効期限は1年半で、現在約5030万人分の在庫があり、2011年6月までに順次、有効期限を迎えるといいます。
 これとは別に、使われないまま全国の医療機関で在庫として残っていた国産ワクチン239万人分(約37億円)については、9月に卸売り販売業者が費用を負担して引き揚げました。最終的にはメーカーが買い戻す予定で、すべて廃棄されるといいます。
 厚労省は「今回のワクチン供給における問題を内部で検証し、今後の体制構築に生かしていく」とコメントしている。
 一方、押谷仁・東北大教授(微生物学)は、「輸入した場合、接種できるようにするための承認手続きをどうするか、議論が不十分で、実際に使えるのが2月と遅れた。その意味では大きな対価を支払ってしまった。今後、新たなタイプのインフルエンザが発生、流行した時に備えて、態勢を作る必要がある」と話しています。

 2010年10月13日(水)




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